経営分析は会社の状態を確認するための指標です。
例えるなら会社の健康診断でしょうか。
経営分析をすることによって資金繰りの良し悪しや、会社の変化にいち早く気づくことができ、
会社の成長や経営の悪化を知ることができます。
目次
企業の稼ぐ力を見る収益性分析
企業が資本を投入することによりどれだけの利益を
獲得することができたか、あるいはどれだけの利益を獲得することが可能か
という視点から行う経営分析の方法のひとつです。
収益性分析は、売上高に対する収益性を見る「取引収益性」と、資本に対する収益性を見る「資本収益性」の2つに分けられます。
■取引収益性
売上と利益、売上と費用がそれぞれどう関連しているかを確認することができます。
売上高総利益率
＝（売上高総利益/売上高）×100
売上高営業利益率
＝（営業利益/売上高）×100
売上高経常利益率
＝（経常利益/売上高）×100
売上高当期純利益率
＝（登記純利益/売上高）×100
売上高販管費率
＝（販管費/売上高）×100
■資本収益性
総資本や自己資本と利益がどう関連しているかを確認することができます。
総資本経常利益率（ROA)
＝（経常利益/総資本）×100
自己資本当期純利益率（ROE）
＝（当期純利益/株主総資本）×100
企業の支払能力を見る安全性分析
どれだけ支払能力があるかといった、企業の健全性・倒産リスクを判断することができます。
流動比率
＝（流動資産/流動負債）×100
当座比率
＝（当座資産/流動負債）×100
固定比率
＝（固定資産/自己資本）×100
自己資本比率
＝（自己資本/総資本）×100
資本や資産の回転効率を見る活動性分析
企業における資本やその運用である資産が、一定期間においてどれだけ活動したかを分析することができます。
総資本回転率
＝売上高/総資本
固定資産回転率
＝売上/固定資産
棚卸資産回転率
＝売上高/棚卸資産
売上債権回転率
＝売上高/売上負債
買入債務回転率、買入債務回転期間
＝（売上高/買入債務）×100
＝365/買入債務回転期間
商品回転率、商品回転期間
＝（売上高/商品）×100
＝365/商品回転率
売上・利益の生産性見る生産性分析
経営資源（「ヒト」「モノ」「カネ」）をいかに効率的に使用して付加価値を生み出したかを分析することができます。
売上高付加価値率
＝（付加価値/売上高）×100
労働分配率
＝（人件費/粗付加価値額）×100
労働生産性
＝付加価値/平均従業員数
(※)付加価値額 ＝ 純利益＋金融費用＋賃貸料＋減価償却費＋人件費＋税金
企業の成長を見る成長性分析
会社の規模の拡大がどのように進んできたのか、今後の成長の可能性はどうなのかなどを分析することができます。
売上高伸び率（売上高成長率）
＝（（当期売上高ー前期売上高）/前期売上高）×100
経常利益伸び率
＝（（当期経常利益ー前期通常利益）/前期経常利益）×100
当期純利益伸び率
＝（（当期純利益ー前期純利益）/前期純利益）×100
売上高研究開発費率
＝（研究開発費/売上高）×100
まとめ
いかがでしょうか？
企業を分析する方法はこんなにもあります。
業種によっては全ての分析をする必要はありませんが逆にいうと様々な角度で分析しないと会社の状況は分かりにくいとも言えます。
多くの会社では年に1回のチェックですが、可能ならば月一でのチェックをオススメいたします。
