【起業したい方必見】経営者に必要な資格とは?成果と分析力の向上を目指そう

【起業したい方必見】経営者に必要な資格とは?成果を上げ、分析力をつける知識をご紹介

これから起業される皆さまは、どのような準備をされているでしょうか?
就職や転職をする方々なら「この資格が就職に有利!」といった具体的な準備方法を様々な就職情報サイトから得られるものです。

ところが起業家となると、行う事業や規模も様々で、なかなか具体的な方法が見えづらいというのが本音ではないでしょうか。
そこで今回はこれから起業される皆さまに向けて、経営者が持っていると有利な資格をご紹介します。

中小企業診断士

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業を対象として経営課題への診断・助言を行うために、主に経営コンサルタントが取得する資格です。本来はコンサルタントが取得する資格ですが、経営者が所持していても大変効果があります。

ポイント:経営者の基礎・基本が学べる

そもそも経営コンサルタントが、経営課題により適切な診断・助言を行うための資格です。
そのための基本的な知識を一通り手にすることができます。まずは1次試験として、以下の7科目をクリアすることから始まります。

  • 経済学・経営政策
  • 財務・会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営・中小企業政策

会社とは何か?という基礎概念から始まり、経営に直結する実務知識を身に着けられるのが1次試験です。
1次試験の後は、2次試験、実務補習が続きます。実際に起業に出向き、企業診断や改善点の提案を行うところまで行いますので、大きな武器になります。

難易度・資格取得までにかかる時間

基礎知識から専門的な知見まで総合的に学べる魅力的な資格ですが、それだけに合格のハードルは大変高いものになっています。
とくに2次試験や実務補習は、独学では何が正しくて何が間違っているかの判断が素人目に判断し辛いので、添削等を行ってくれる資格予備校に通う方が多いようです。

勉強時間は一般的に、一次試験合格に800~1000時間必要と言われています。

独学の場合

ただし、この学習時間は独学か資格予備校を利用するかで大きく変わってきます。
独学で取得される方もたくさんいらっしゃいますが、相当な気力が必要です。

多くの方にとって初めて接する学習分野ですので、どうやって勉強していけばいいか分からなくなります。
明確な答えの無い問題も多いので、「テキストはしっかり覚えたのに何故か解けない。」「解けない理由も分からない」ということになります。最初の3か月のうちは、この勉強のペースを掴むために費やすことになるでしょう。

資格予備校

資格予備校の場合、勉強時間は約半分になると言われています。ただし、料金は安いもので6~7万円から、高いもので30万円以上になるものもあります。

安いものはDVDやWeb上の動画などを視聴するものが主です。教材の質以外、独学とあまり変わりません
高いものなら学校に通学するケースが主ですが、最近はeラーニング型になっているケースも多いです。

eラーニングとはパソコンやスマホなどを通じて学習する仕組みのことで、最近増えてきています。通勤の合間にスマホで講義を聞いたり、分からないことはチャットツールを通じて講師に質問するなどすることができます。
効率的に学習できるということで人気がありますが、どうしても学習者の自覚に左右されてしまう(サボろうと思えばすぐサボれる)ので要注意です。

受験方法

中小企業診断士は、一般社団法人 中小企業診断協会が試験実施を行っています。
1次試験と2次試験に分かれており、1次試験は年に1回、全国8地区にて実施されます。申し込みたい場合は郵送による申込書請求が必要になるので、中小企業診断協会のホームページで実施概要をご覧ください。

中小企業診断協会の案内ページはこちら

試験概要

ここでは試験概要をご紹介します。

1次試験

1次試験は、7科目による筆記試験です。以下の科目を2日間に分けて受験します。

  • 経済学・経営政策
  • 財務・会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営・中小企業政策

合格点は毎年異なりますが、最低基準として「1科目でも40点を下回らないこと」「7科目すべてが60点を上回っていること」が挙げられます。1次試験の合格率は20%~25%程度のようです。

2次試験

2次試験は、筆記試験と口述試験の2つが行われます。
内容は主に事例への分析・診断と助言です。「組織・人事」「マーケティング・流通」「生産・技術」「財務・会計」という4分野での経営戦略や管理に関する事例を聞き、それに対する経営分析を行うのが試験です。
口述試験では、筆記試験での事例をもとに、約10分間の面接試験です。

資料等を一切見ることが許されないうえに、3対1の面接です。とはいえ、コミュニケーション能力の確認が目的のもので口述試験そのものの合格率は大変高いので、筆記試験での内容をしっかり覚えておけば問題ないでしょう。

料金

受験のための料金としては、1次試験13,000円、2次試験17,200円となっています。

あとは勉強にかかる必要として参考書代や専門学校費用などが発生するので、おおよそ5万~30万前後の費用がかかると考えておけばよいでしょう。

  • 施工管理システム

日商簿記検定

日商簿記検定

簿記は、企業が財政の状態や経営成績を明確化することを指します。

企業によっては経理・会計担当者を別に設けたり、専用システムを導入しているケースもありますが、正確な判断を行うために経営者自身にもある程度の知識があることが望ましいでしょう。

ポイント:自社のお金の流れを正確に把握できる

簿記の目的は、「貸借対照表」と「損益計算書」を作成することです。

貸借対照表は自社にどれくらい財産があるのかを明らかにするもので、損益計算書は年間の支出を明らかにするものです。
自社の財政状態が正確に把握できるだけでなく、「今何にどの程度出資しているのか」を理解できることで、経営方針の策定がより事実に即した形で行うことができます。

貸借対照表とは?資産、負債、純資産に分けて解説!
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難易度・資格取得までにかかる時間

最上級である1級の場合は予備校等の利用が必要になりそうですが、取得するのは3級までで十分です。
経営者にはそこまで専門的な知識は必要ないかもしれません。会計担当者やシステムが誤った判断を行っていないかが理解できる程度で問題ないでしょう。経営者の本質は経営判断です。

3級の取得に必要な勉強時間としては、約30時間が必要と言われています。

受験方法

申し込みは各地域の商工会議所によって異なりますが、商工会議所窓口での申し込みか、インターネット申し込みが可能なところが多いようです。

日商簿記の詳細除法はこちら

試験概要

制限時間120分の筆記試験で、合格基準は70%以上です。3級では「商業簿記」を取り扱います。

商業簿記では、決算書作成の技能を図ります。企業が外部と行った取引を適切な記録・計算し報告できるか、というものです。

出題数は「5問以内」とされており、それぞれ「仕訳」「帳簿」「試算表」「三伝票・決算仕訳」「生産書作成」に分類されます。

料金

3級の場合、受験料は2,800円です。参考書も1,000円~2,000円程度で購入できます。

マーケティング・ビジネス実務検定

マーケティング・ビジネス実務検定

マーケティング・ビジネス実務検定は、マーケティングの基礎的知識を習得することができます。

中小企業診断士にも一部含まれる範囲ではありますが、中小企業診断士よりは難易度が低いので、まずはこちらから取得する方もいるようです。

ポイント:マーケティング知識を“常に”更新し続けられる

マーケティング理論は時代の流れとともに新たな理論が現れます。
まったく新しいものから、既存のものに加えたり組み合わせてより効果を発揮するものまで様々です。

マーケティング・ビジネス実務検定は年々内容を更新しつつ、努力目標として2~3年に一度の再チャレンジを推奨しています。自身のマーケティング知識の強化や、陳腐化を防ぐために利用できます。

難易度・資格取得までにかかる時間

マーケティング・ビジネス実務検定は、難易度に合わせてA級・準A級・B級・C級が用意されています。

C級の難易度として、平均勉強時間は30時間程度。基本的な参考書さえあれば合格は比較的容易です。等級が上がると時事問題が増え難易度もあがりますが、試験事務局が、集中対策講座を行っています。

また、この資格の一番の利点は、上述のとおりマーケティング知識を更新し続けられることです。実際に資格取得に至らなくとも、試験内容を把握するだけで十分に価値があります。

ですので、取得難易度に関してはあまり拘らなくてもよいでしょう。

受験方法

国際実務マーケティング協会のホームページにて概要を説明しています。インターネットでの申し込みか、願書はがきによる申し込みがあるようです。

マーケティング・ビジネス実務検定の詳しい受験方法はこちら

試験概要

どの等級も筆記試験のみです。マーケティングに関する知識問題と、事例への回答問題があります。
等級によって試験時間が異なりますが、C級の場合知識問題は1時間30分、事例問題は45分とされています。

料金

受験料は、A級なら税込12,343円、B級なら税込7,150円、C級なら税込5,980円です(2017年10月現在)。

複数の等級を併願することも可能なようです。参考書(2,000円~)もありますし、集中講座(16,200円)を受講することも可能ですが、どちらも割高です。Amazonで中古の参考書を買うところから初めて構わないでしょう。

ビジネスマネジャー検定

ビジネスマネジャー検定

 

ビジネスマネジャー検定は、企業の管理職が“チームとして成果を出す”ためのマネジメント知識を学ぶことのできる資格です。

ポイント:チームとして成果を出すための基礎が学べる

ビジネスマネジャー検定は3つの学習項目で構成されています。

1つ目はコミュニケーションや人材育成などを学ぶ「人と組織のマネジメント」、2つ目は事業管理や課題に応じた戦略立案などを学ぶ「業務マネジメント」、3つ目はリスク管理やコンプライアンス、メンタルヘルスやハラスメントなどの職場管理について学ぶ「リスクのマネジメント」です。これら3つを「マネジャーの心構え」として体系的に学ぶことができます。

経営者がぶつかる壁としてよく挙げられる社員とのコミュニケーションやモチベーション管理などを学ぶことができるので、起業後に社員を雇う予定の方にはぜひおすすめしたい資格です。

難易度・資格取得までにかかる時間

ビジネスマネジャー検定の難易度は年々上がっています。
発足して間もない資格試験であるということも関与しているのでしょうが、第1回の合格率は72.6%でした。発足当初には参考書の情報がそのまま抜粋された内容の出題もあったようです。

2016年の第5期試験では、45.1%となっています。参考書の丸暗記では回答できない事例問題が増え、難易度は少しずつ上がっています。
この検定はおそらく、まだ発展途上段階です。

難易度が上がりすぎる前に資格取得を、という視点も分からなくはないのですが…経営者として起業なさる皆さまは資格の取得を目的にすることなく、概念を理解するために受験する、という姿勢を持っておいたほうがよいかもしれません。

受験方法

試験は年2回、全国の主要都市で行われるとのことですが詳細は不明です(毎回、受験票にて試験場所を通知するとのこと)。

お申込み等の詳しい情報はこちらから

試験概要

マークシートによる選択問題で出題され、制限時間は2時間。合格基準として、100点満点中70点以上ということです。

設問としては、文章の正誤を問う問題や、キーワードの穴埋め問題、事例問題などがありおおよそ60問で構成されています。資格試験としてはかなりボリュームがあるほうです。

料金

受験料は税込み6,480円、参考書を含めても1万円以内で挑戦が可能です。

MBA(経営学修士)

MBA(経営学修士)

 MBAは、日本では経営学修士と呼ばれている学位です。経済学の大学院修士課程を修了するか、特定のビジネススクールを修了すれば習得できます。経営に必要な知識・スキルを全般的に学ぶことのできる、まさに「経営者のための学問」です。

ポイント:経営者としての課題解決力が身につく

MBAはもともと、実務経験のある社会人を対象とした「ビジネススクール」で学ばれてきたものです。
人的資材管理、財務、会計、マーケティング、統計学など経営者が必要な基礎知識を学ぶことができます。

内容の方向性としては中小企業診断士と近いものがありますが、MBAは「経営者のための学問」です。

中小企業診断士ではあまり触れられない、リーダーシップや組織・人事にかかわるグローバルマネジメント、起業・新規事業の構想、企業倫理などにも深く触れられ、ビジネスリーダーを目指す人材としての必須事項を学ぶことで、課題解決力が身につくでしょう。

難易度・資格取得までにかかる時間

今回紹介したものの中で最も困難であることは間違いありません。

そもそもMBAは資格ではなく「学位」です。入学から卒業までに多くの期間・費用をかける必要があります。取得方法として、海外留学をするか国内で取得するかになりますが、どちらにせよ今の仕事を退職・休職して学業に専念するケースが多いようです。

取得を目指す場合、認可を受けた大学に通う必要があります。最低でも2年、学費もかかりますので、直近で起業を考えている方には不向きかもしれません。

料金

取得を海外でするのか、国内でするのかで大きく変わってくる部分です。

海外留学の場合、当然ハイクオリティな知識を習得することができ、留学先での人脈など日本以外での活躍の場を広げることができます。

ただし、おおよそ費用として1,000万~2,000万円かかることもざらではありません。国内の場合、200万~500万円程度に抑えることができますが、ここはぜひ費用面ではなく取得後にどういった事業をしたいのか、MBAをどう活用したいのかで判断していただきたいところです。

  • 施工管理システム

その他に…知っておくと得する資格・知識

ここからは、そもそも「資格」じゃなかったり、取るために時間を割くほどではないけれど必要な知識になるものを紹介いたします。資格取得ではなく「考え方」が大切なので、ぜひ参考にしてください。

MG(マネジメントゲーム)

MG(マネジメントゲーム)は、ボードゲームを通じて疑似的に企業運営が体験できる経営者育成研修です。
もともとはソニーの社内用研修でしたが、今では様々な会社が研修に利用しています。

ゲームを通じて利益管理、危機管理能力を養うことができ、最終的には決算書が書けるようになる、というものです。もし起業のお金の流れが理解できていないのであれば、簿記などの資格に手を出す前に体験してみるのも有効です。

TOEIC

TOEIC

「英語ができたほうがいいに決まってる」なんていうのは、誰もがなんとなく思い浮かべることです。
今回ここでお伝えしたいのは、英語ができれば情報収集が非常に捗る、ということです。

海外から日本に情報が届くまで、1か月~1年以上のタイムラグがあるといわれています。今の時代インターネットがあるので実は情報自体は届いているのですが、問題は「日本人が読める形で届いていない」ということです。どうしても情報が邦訳されるのにはタイムラグが発生します。邦訳された頃にはまた新しい情報が生まれている、というケースも稀ではありません。

シミュレーションゲームで経営者に必要な力を身に付ける。学べるお勧め7選

知的財産管理技能検定

知的財産管理技能検定

 

知的財産管理技能検定とは、2008年にできた厚生労働省管轄の国家資格です。

発明・実用新案・意匠・商標・著作物などを総称して知的財産といいますが、この管理を行うための必要な知識を問う資格です。この資格保有者でなければ出来ない業務もありませんし、弁理士のように特許申請ができるわけでもありません。とくに必須というわけでもありませんが、もし御社で特許申請した製品を取り扱う予定があったり、他人が権利を所有するものを扱う必要があるのであれば、予備知識として知っていても損はないでしょう。ただし、受験する必要はないかと思われます。

知的財産管理技能検定の詳細が気になる方はこちらから

交渉アナリスト

交渉アナリスト

 起業まもなくはご代表本人がお客様と商談をしたり挨拶回りをしたり、ということもありうるかと思います。その際、お客様との交渉力強化に使えるのがこの資格です。

ここでいう「交渉」とは、お客様との利害関係を調整し、双方にメリットのある合意づくりを行える、またはその方法を指導する能力のことを指します。

営業活動やその他の対人コミュニケーションにも良い影響を与えそうな資格ですが、取得方法が課題レポートの提出や実技研修等でなかなか実際の現場に落とし込めない恐れがあります。

この資格も、取得を目指すというよりは考え方を学ぶために参考資料を読む程度で良いだろうと思われます。

ITツールに関する理解

近年では様々なITツール・システムが生まれては消えていく時代となりました。

今は効率的だと思っているやり方が、実はもっと簡単に手間なく出来るという情報が山のように溢れている時代です。これらすべてを把握することは不可能ですので、定期的に知識を蓄える方法を持ちましょう。
まずは情報ブログサイトを定期的に閲覧することが有効です。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、これから起業される方に有利な資格を紹介しました。
紹介した資格は、「適切な経営判断を行うため」に重要なスキルです。起業準備中はお忙しいとは思いますが、ぜひ時間を見つけて挑戦していただければと思います。

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AIPPEAR NET 編集部

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