業務効率化では、”もれなくブレなく” 仕事ができるように作業の改善を目指します。最近ではIT化が進み、業務がより複雑化されて可視化が難しくなってきているのが現状です。そんな中、業務効率化と言っても何から始めたらいいのかわからない方は多いと思います。本記事では業務効率化の理由や方法を紹介します。
目次
業務効率化の理由
業務効率化をすることで様々なメリットがあります。例えば、メール返信を自動化させたとしましょう。毎日行っていた何十件ものメール返信の時間が必要なくなります。この時間を別の仕事に使ったり、勤務時間そのものを減らしたりすることができ、従業員のモチベーション向上とつながります。従業員のモチベーションが上がれば仕事の質も上がり、生産性向上や利益の増加へとつながります。
この例は大げさですが、何か一つうまくいけば他のものも自然といい方向に動き出すものです。正の連鎖を実現させるためには業務効率化を目指す必要があります。
- 時間的な余裕が生まれる
- モチベーションの向上
- 新事業への投資
業務効率化の第一歩
まず現状を知るところから始めましょう。誰がどのくらい、どれだけ時間をかけて仕事をしているのかを知らなければ問題点を見つけられません。作業ごとに分類して時間を計測してみましょう。一週間続けてデータをとるだけで社員の動きが可視化されるため改善ポイントを洗い出しやすくなります。
業務効率化の考え方
業務効率化すると言っても何から始めればいいのかわからない方は多いと思います。具体的な内容ばかりあげてしまいがちですが、全体で見た時にどれだけ効率化できているのかが重要です。まずは大きな概念からとらえてみましょう。
ECRS
Eliminate(取り除く)、Combine(まとめる)、Rearrange(入れ替え)、Simplify(簡素化)
それぞれの頭文字から成る言葉で、E→C→R→Sの順番で進めることが望ましいです。Eliminate(取り除く)が一番効果が表れやすく、矢印の向きに従ってSimplify(簡素化)に行くほど効果が表れにくいと言われています。それぞれ見ていきましょう。
Eliminate(取り除く)
省ける仕事をルーティン化してしまってはいませんか?例えば、情報共有のための毎日の会議や、社内メールの挨拶などです。情報共有のためなら、わざわざ手を止めて集まらなくてもチャットでのやり取りや情報共有システムを使って簡単に共有することができます。本来の目的から外れた習慣化してしまっている作業は探してみるとたくさん出てくるはずです。一度バッサリとやめてみると発見があるかもしれません。
Combine(まとめる)
一つの仕事を複数に分けて行っている場合は作業をまとめてみましょう。引継ぎの手順を挟まなくてもいいよう仕事をまとめたり、同時並行で作業が進められるよう作業の流れを見直してみてください。
別々に行っていた会議を一つにまとめることで時間短縮につながり、作成しなければならない資料も減らすことができます。資料作成においても、複数人でカテゴリ別に作成していると確認作業や受け渡しに時間がかかってしまいます。もちろん作業をまとめることがすべてではありません。逆に分けることによって効率よく進められる仕事もあるため「まとめること」と「分けること」を柔軟に判断する必要があります。
Rearrange(入れ替え)
順番や方法を替えられるところはないか探してみましょう。このrearrange(入れ替え)は場所や時間、作業内容、人員など幅広い意味で使われる言葉です。
例えば、上司のチェックタイミングを前にずらしてみるだけで二度手間な修正を減らすことができ時間の短縮につながります。ほかにも集中力が必要な作業を午前中に持ってくるだけで作業の質が上がったり、営業の順番を変更することで移動時間のタイムロスを少なくできます。スケジュールや業務フローを確認して変更できる点がないか検討してみましょう。
- 作業の順番の入れ替え
- 作業時間の変更
- 行先の入れ替え
Simplify(簡素化)
今よりも簡単な方法でできる作業はどんどん単純化していきましょう。自動化を進めるために機械やシステムを使うことも一つの方法です。もっと身近なところで考えると、テンプレートを作ることなどがあげられます。頻繁に使用する資料や報告書のテンプレートを作っておくと、作成時間の短縮はもちろん見るべき項目が分かりやすくなるといった点でも仕事の効率を上げることができます。
ECRSの活用事例はこちら
実践後の動き
PDCAサイクルとはPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)のそれぞれ頭文字をとった言葉であり、継続的に業務効率化を目指すには外せない方法です。なるべく目的を細かく明確に設定し、小さな範囲からどんどん実践に移していきましょう。
ここで大事なのはサイクルができているかということです。実行だけで終わるのではなく評価、改善を行い、次の計画を立てることが必要です。計画を始める前の業務時間と、実践後の業務時間ではどれだけ差が生まれたのかを分析しましょう。また社員の意見も取り入れることで数値以外のデータからもさらなる改善策を見つける手掛かりとなります。
PDCAサイクルの詳しい記事はこちら
業務効率化の具体的方法
業務効率化を目指すための方法はシステム導入などの大掛かりなものから日々の意識改革まで様々です。
マニュアル化
マニュアルを作っておくことで作業の流れが見えて次の仕事に取り掛かりやすくなります。認識のずれも発生しにくくなるため共通理解を深めるうえで大変重要となります。作成頻度が高い資料のフォ-マットや、メールの典型文などもテンプレートとして共有しておくといいでしょう。
アウトソーシング
アウトソーシングとは仕事の一部を外部に委託することです。あれもやってこれもやってとたくさんの仕事を同時に進めると一番集中したいコアな仕事に力を注げません。外部に仕事を委託することで、本来の力を入れたい仕事に社員が集中できるようになります。専門的な技術が必要な仕事を自社で解決することが困難な場合にも有効です。
自動化
ルーティン化した単純作業を自動化しましょう。メール返信やデータ入力などルール化された複雑でない業務であれば自動化できる可能性があります。このような作業は単純作業にも関わらず人の手で行うと時間もかかりミスも起こりやすい厄介な作業です。思い切って自動化を進めてみましょう。
業務効率化システムの詳しい記事はこちら
個人でできる業務効率
システム導入や会社全体を巻き込む大掛かりな業務効率化のアイデアだけでなく、一人ひとり個人が今すぐ取り組めることはたくさんあります。
リスト化する
朝出勤してからまず一日のタスクを見える化します。大まかに書き出すのではなく、事細かにやるべきことは書き上げてリスト化しておくといいでしょう。一日の仕事量と仕事内容を把握できれば、何時までにどこまで仕事を進めなければいけないのかが明確になります。
またリストを作ることでタスクの再確認もできるため仕事の漏れを減らすことができます。
優先順位をつける
締め切りが近いものや、受け渡し作業が必要な仕事はなるべく早く完了させる必要があります。急に別の仕事が入ってきたときに優先順位をつけていないとスケジュールにずれが生じてしまいかねません。
完了までにどのくらい時間がかかるのかを前もって把握したうえで優先順位の高い作業から取り組むようにしましょう。
ホウレンソウをする
ホウレンソウとは「報告」「連絡」「相談」から作られたビジネス用語です。
現状を的確に上司や関係者に伝えるためには必ず必要な作業です。たとえトラブルが発生したとしても報連相をきちんと行っていれば迅速に対応が可能になります。また、日常の報連相はコミュニケーションのなり、他社の意見を知る機会となります。
休憩時間をとる
仕事が詰まっていると休憩時間も惜しく感じてしまうことはあるのではないでしょうか。
しかし、適度な休憩はしっかりと取りましょう。人間の集中できる時間は限られているため、どんなに根を詰めて仕事に取り組んでも逆に時間がかかってしまったりミスが発生したりする原因となります。
オンとオフを切り替えて休憩時間と集中する時間のメリハリを付けましょう。
業務効率化の気を付ける点
現場にあった方法にする
会社の現状を示した数値的なデータのみを参照して、システムの導入やマニュアル化を進めてしまうことは危険です。実際に現場で働いてみないと分からないことはたくさんあります。上からの指示だけでなく現場の声も取り入れた改革ができると効率化が定着しやすくなります。
やりすぎない
効率化しようとしすぎて逆にコストがかかってしまうことがあります。システム導入してもうまく活用できなければ導入費はもちろん、システム理解の時間まで無駄になってしまいます。やってみなければわからない点は多いとは思いますが、できるだけ詳細に調べてからアイデアやシステムの導入を考えましょう。業務効率化システムであれば無料お試しから始めてみるといいかもしれません。
業務効率化システム「建設業向け管理システム アイピア」
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まとめ
業務効率化を始めるためにはやはり「現状把握」が必須です。会社にあった方法を見つけられるよう、まずは何が足りないのかを知るところから始めてみましょう。システム導入を考えている方は無料お試しや、無料ツールから始めてみることをお勧めします。
業務改善にあたって中小企業・小企業に向けて厚生労働省から助成金の支援が行われています。こちらをチェックしてみてください。
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