土木とは?土木大国!日本の技術をご紹介

土木とは

土木とは?

そのまんま土と木のことを意味します。また、土と木を使って作るものも土木といいます。土木技術の略の意味で使われることも多いので、どのような使い方をされているのか解説していきます。面白いことに中国では建築も土木の分野に含まれますが、日本では関連が深いものの、土木と建築は別の分野として考えられていることです。

土木技術とは?

自然環境や社会環境を開発、整備するために必要とされるすべての技術を指します。私たちが持っている技術の中でも、最も古い技術であり、古代から【技術の中の技術】とも言われ、社会生活に欠かせない技術です。特に日本の土木技術は、自然に打ち勝つことを目的としていません。

土木とは

最上川

人力は自然の力には及ばない〉ところから出発した、変化する自然に対応する技術に他なりません。近年、世界中に影響を及ぼしている、西洋科学の技術は〈自然は制服できる〉ところから出発しています。一見非科学的に見える日本の土木技術ですが、自然を受け入れることで蓄積した知恵であり、科学的根拠があることが証明されつつあります。土木といえばほんとんどが土木技術のことを指しています。

土木の分野

一般に土木とは、公園、河川整備、都市開発、トンネル整備など、社会制を持った建造物が多く、土木の分野はインフラとも呼ばれます。

*インフラストラクチャー 本来は「下部構造」の意。人間が暮らしていく上で必要な基盤の部分を指す。

また、欧米では土木工学をcivil engineering(市民や社会のための学問)と呼んでいます。

土木と建築

切っても切れない関係にある土木と建築ですが、大まかに分けると扱っている構造物に違いがあります。

土木

社会性を持つ公有の構造物、例えば公園や端、河川整備や都市開発などが土木の分野です。土木は有史以来、私たちが安全で快適に暮らせる環境を、整えるために進化し続けて来ました。そしてこれからも、私たちは地球に住み続け、多種多様な他の生命と同居し続けます。日本に取ってではなく、地球に取って優しい環境を整えことが、土木の大きな使命となっています。土木技術で地球の環境を整備しているからこそ、私たちは快適な社会生活を営むことができます。

建築

そして私的な個人の家や民間の店舗や内装などの私有構造物が建築の分野になります。

建築との違いを分かりやすく解説しているサイトをご紹介
建築と土木の違いがわからない|学科や業界の違いからおすすめ資格まで簡単解説

身近な土木

日本で行われている土木工事のほとんどが、昔から日本で行われてきた技術の粋を集めたものであることを、ご存知の方はどれほどいるでしょうか。国外から来た建材や技術ももちろんありますが、日本には昔から培ってきた土木の蓄積がありました。ここではその技術を二つ紹介しましょう。

築堤技術

まず一つめです。日本の土木技術でも特に優れているのが築堤技術です。川の堤防を築く技術ですが、これは川の流れの勢いを抑える役割もに担っています。ただ土を積み上げるのではなく、土を布団を積み重ねるように、一枚一枚叩きながら積み重ねていきます。それも一枚ごとに違う材質、例えば粘土質の粘りのある土や小石を含んだ土、三和土(粘土、砂利、ニガリの混合土)、又は大きな石や平たい石を交互に置いたりと、粘りや硬さ混合物の違う土を積み重ねては、叩きながら積み重ねていきます。築堤のことを「土手をつく」とも言いますが、大きくて思い地鏝(じごて)で、土を叩いて突き固め、何層にも重ねていくやり方です。そのため非常に堅固な堤防を築くことができました。

柔構造

もう一つは、柔構造と呼ばれる建築技術です。建物の構造を緩く繋いでおいて、地震などの力を分散吸収する構造を柔構造と呼びます。これに対して、耐震壁やブレース(筋かい)を使って建物を強個に作り上げ、地震で建物の変形を少なくしようとする構造が剛構造です。普通の建造物は剛構造でも問題ありませんが、高層ビルとなると柔構造でなければ建設できません。この柔構造は日本のお寺にある五重塔や七重塔に使われている建築方法であるのをご存知でしたか?これらは歴史上地震で倒壊した例がこれまでないため、耐震性が非常に高いと評価されていました。

ニューヨークの摩天楼やドバイの高層ビルも、日本の柔構造を基礎として建築されています。これは自然を克服するのではなく、自然を受け入れるという日本人の姿勢が生んだ、非常に卓越した建築技術です。

土木の資格

建築分野より種類が少ないのですが、土木の分野も重要な資格がありますので紹介します。

土木工事施工管理技士

トンネルやダム、橋や河川などの土木工事で現場の管理・監督を行える国家資格です。国土交通省管轄の国家1級・2級の2種類があり、1級ともなれば一定規模以上の土木工事を請け負うために企業が置くことを義務付けられてた「専任技術者」または「監理技術者」となることができます。

技術士・技術士補

土木工事を含む各産業分野で、技術コンサルタントとしの役割を果たすことのできる資格です。最高水準の知識・技術を持っていますから、土木分野*では最高の権威のある資格です。

コンクリート診断士

コンクリートは住宅を含め、ほとんどの建築物、河川の護岸工事や防波堤・防潮堤建築でも用いられています。いかにつよくても一定の期間を経れば、定期的なメンテナンスや補習が必要になります。その点検作業を行うのがコンクリート診断士です。

下水道技術検定

下水道の設計または工事技術を認定する資格です。認定する技術の内容により第1~3種の3種類があり、第1種が最も難しい資格となっています。

*さらに詳しく解説しているサイトのご紹介
土木の資格一覧(種類、難易度、試験内容)

まとめ

土木や土木技術は生活の中に溶け込んでいます。長い年月をかけて私たちの祖先が培って来たものが、今の私のたち社会生活を支えています。祖先の遺産がこんな身近にあることを知らずに、私たちは世界一といっていいほどの快適な社会生活を営んでいます。それに気がつくことで、私たちは祖先に感謝すると共に、受け継いで来たものを子孫に伝えて行くことができます。

環水公園

日本では自然を制圧するのではなく、受け入れる視点で臨機応変に対応する考え方から、非常に高い技術が生まれました。たとえ今大変な状態にあっても、この考え方を子孫に伝えるこができれば、未来に希望をつなぐことができます。

AIPPEAR NET 編集部

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