ダニング・クルーガー効果に陥る人の特徴やメカニズムとは

新人教育の場面で、新人との向き合い方に悩んでいませんか?
また、自分自身が成長するために道を外していないか不安になることはありませんか?

今回は、そのような場面で
知っておくだけで少し謙虚に、気持ちを整えられる心理学理論
「ダニング・クルーガー効果」をご紹介します。

ダニング・クルーガー効果とは

ダニング・クルーガー効果とは、1991年にコーネル大学のダニング氏・クルーガー氏で定義したもので
一言でいえば「能力が無い人ほど自分に自信を持つ」という心理学論です。

ダニング=クルーガー効果とは、
能力の低い人物が自らの要旨や発言・行動について、実際よりも高い評価を行ってしまう
優越の錯覚を生み出す認知バイアス。

ダニング=クルーガー効果ーWikipedia

能力が低いときほど、自分を過大評価してしまう傾向

このグラフは縦軸が「自信」、横軸が「経験(実際の実力)」を表しています。
ここから以下の3点を推察することができます。

  1. 実際の能力が低いほど自分を実際よりも過大評価してしまう
  2. 能力が上がってゆくにつれ、自分を実際よりも過小評価してしまう
  3. 能力が成熟してゆくにつれ、自信と実際のバランスが安定していく

もしも、「なんでこいつは新人のくせに・・・」と思うようなことがあっても
ダニング・クルーガー効果を知っていればひとつの「現象」として
理解することができて、苛立つようなことが少なくなるかもしれませんね。

また、自分自身を振り返る場面でも
ダニング・クルーガー効果という現象があることを知っていれば
少し謙虚になれるかもしれません。

ダニング・クルーガー効果が起きる原因とは

言葉を知っていれば、当然それを回避したくなるものです。
ただ一言「謙虚であれ」と言われても難しかったりしますよね。

ここでは参考に、ダニング氏とクルーガー氏が仮説を立てた原因を見てみましょう。

①物事の原因を「誰かのせい」にしている

ダニング・クルーガー効果に陥りやすい人物傾向として、「外的要因」に注目しがち
という傾向があります。

外的要因とはつまり、「誰かのせい」「他の何かのせい」です。
わざわざ「自分のせい」として必要以上に悩むことはありませんが、
「もっと自分にもできたこと・もっとよくできることは無いか」という視点を
持てば、効果に陥ることを防ぐことができるかもしれません。

②他人の能力を正しく評価することができない

自己評価の高さは、他人の能力との比較の上に成り立ちます。
どんな相手や数を比較対象にしているかということもありますが
多くの場合、他人の能力を正しく評価するのはとても難しいことです。

他人への誤った評価をもとに、相対的に自分を高く見積もってしまわないように
「他人への評価とはそもそも難しいものだ」という認識を持つ必要があります。

また、他人との評価比較の際には「定量的な評価」を元に行えば
誤った判断をしづらい環境を作ることができます。

③フィードバックを受けない

フィードバックを受けないことは、ダニング・クルーガー効果を
促進してしまう要因になります。

積極的に否定的な意見を取り入れるのは難しいものですが、
かといって肯定的な意見ばかり取り入れていても先に進めないことがあります。

「よかった点」「もっとよくできる点」の2点で
フィードバックを受けるよう心掛けると良いかもしれませんね。

まとめ

ダニング氏が2005年に執筆した著書「Self-insight」にはこんな一説があります。
「あなたが無能なら、あなたは自分が無能であることを知ることはできない。」
「正しい答えを生み出すために必要なスキルは、正解が何であるかを認識するために必要なスキルと同じである。」

ダニング・クルーガー効果は「優越の錯覚」とも呼ばれます。
こういった効果が誰にでも起きうるのだということを理解しておくだけでも
日々の生活を少し違った視点で見られるので、おすすめです。

AIPPEAR NET 編集部

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