仕事をする上で情報共有は非常に重要です。
特にリモートワーク等、多様な働き方が出来る現代では、より情報共有の重要度は上がります。
しかし、情報共有は非常に時間を要する作業であり、日々行う業務量が多い職場ではおろそかになりがちです。
今回は、情報共有を効率化する方法をご紹介します。
情報共有の目的
日々の業務の中で営業の進捗や会議の決定事項、業務フローの変更など新しい情報は次々と発生しています。円滑で効率的な情報共有を実施するために効果や目的を理解しましょう。
個人のノウハウを共有できる
情報共有をすることで、各個人が持っていた手法やノウハウが共有されます。手法やノウハウが企業に蓄積されることで、業務の効率化や新人育成にかかる手間やコストを抑えることができます。
例えば、「すごく時間をかけて資料を作成したが、以前に他の人が同じ資料を作っていた。」といった事はありませんか?
効果的なノウハウ情報を全体で共有できれば、そのままで使えなくても一から作る必要はなく、大幅な時間短縮につながり初めて対応する人でもある程度の品質を確保できます。
教育に時間やコストを削減できる
新人が入った時に困ったことがあっても業務に関連する資料がある場所さえ教えておけば自身で調べて解決ができるようになるので、社員教育に取られる時間を大幅に短縮し手間やコストが抑えられます。
コミュニケーションの手間を削減できる
別の部署のスタッフと情報共有をする際、いろんな人を経由して連絡したりわざわざ訪問して伝達していると必要以上に時間がかかったり、正しい内容で情報が伝わらない可能性があります。
情報共有を徹底することで、コミュニケーションに必要な時間的コストや品質を改善することが可能です。
漏れやミスの防止
情報の共有がされる事で、自分だけではなく会社のノウハウや手法を持った人にも内容を確認してもらえる漏れやミスがあった際もすぐに分かるようになります。
情報共有がされていない為にクレームがあったことに気が付かずに、知らない間に企業としての評価や信用を失うこともあります。
最近は「属人化」に悩んでいる管理職の方も多く、いかにして社内の情報共有を行っていくかが企業としての課題となっていきそうです。
情報を共有を効率化するポイント
それではここから情報共有における効率化のポイントをご紹介します。
「なぜ情報共有が上手くいかないのか」を理解する
いかに情報共有が効果的であると分かっていても、いざ実施すると上手くいかないこともあります。もしかすると、原因は現場の感情かもしれません。原因となる感情を前提に、どう改善していくのかを考えていくのがポイントです。
情報共有が上手くいかない原因になりうる「感情」
- 監視されたくない
- ミスが周囲に発覚するのを避けたい
- 行動に対して他人からとやかく言われたくない
- 情報を独占して他の人より優位に立ちたい
- 情報共有できるようにするまでの時間がもったいない
情報共有の内容やタイミングをルール化する
情報共有の手順を具体的にルール化しましょう。内容によって、どんなタイミング、手段などをマニュアル化してしまうのが有効です。ルール化することで習慣化し、少しずつ定着していきます。
情報共有の方法を統一するには、ITツールを使うのが有効です。ツールの種類は後述しますが、使い方についてはある程度のルールを設定しておきましょう。まずは簡単に、操作手順やタイミングをまとめておくといいでしょう。
CHECK!
分かりやすい伝え方には「テンプレップの法則」
誰かとやり取りをするときには、伝わりやすい方法を意識することで認識違いを防いで余計な手間を省くことが出来ます。スムーズな情報共有には「TENPREP(テンプレップ)の法則」が便利です。
分かりやすい話し方の”型”となるTENPREP(テンプレップ)の法則
T(テーマ):最初にテーマを伝える
N(ナンバー):次に、言いたい事の数を伝え
P(ポイント):それから、要点(結論)を先に言う。
R(理由):その後で、その要点(結論)が正しいと言える理由や
E(具体例):具体例を伝え、
P(ポイント):最後に要点を繰り返し念押しする
情報共有効率化の方法
ここからは情報共有を効率化する方法をご紹介します。
口頭での情報共有
口頭での共有は伝え漏れや、内容把握の確認は避けられません。「この前説明しました」や「そういった意味ではなかった」など様々な漏れ・ミス・認識のズレが生まれます。
また内容を確認するためには再度相手に連絡して確認手間が発生してしまいます。口頭での説明は概要だけにして詳細は別途、記録に残る方法で共有した方がよいでしょう。
CHECK!
飲みにケーションは情報共有に関係するのか?
昔から飲みにケーションは情報共有の場として利用されていましたが年々飲みにケーションの数は減っている傾向にあります。
会社の飲み会や先輩との飲み会に行きたがらない後輩も増えてきています。飲みにケーションの減少により手法やノウハウや経験談などを共有する場所が無くなってきたのではないでしょうか?
マニュアルやFAQを充実させる
業務に関するマニュアルやFAQ(よくある質問と回答)の書類を作成し共有することで、業務の基礎的な情報は誰もが分かる状態を作ることができます。これで、新人が入社したとしても自身で調べて業務を進めることができます。
マニュアルやFAQは「欲しいタイミングですぐ見れる」ことが重要です。印刷書類で作成すると外出時の確認等で手間取ることになるので、パソコンやスマホがあればどこでも確認できるクラウドストレージへの保存がおすすめです。
書面・メールで共有する
Wordで議事録を作成してメールやサーバなどで共有することも情報共有をする方法の1つです。
内容によっては紙などで見た方が共有しやすかったりする場合もありますが、書面やメールでの共有は転記やメール文を作成するなど、追加の作業が発生することが多く手間が増えます。
紙で共有した場合、どこかに置いた書類を探したり、無くしてしまう事態も起こり得ます。何度も確認することなどはあまり適していないので、内容によって使い分ける必要があります。
ITツール(情報共有ツール)を活用する
「情報共有を徹底しましょう」と言うだけで現場は変わらないものです。色々と策を講じる前に、まずは情報共有ツールを導入するのが最もおすすめです。ツールの入力を徹底することが自然と情報共有をしていることになりますので、現場の行動を変えやすくなります。
一般的に社内の共有ツールとして使われているのが、グループウェアのWikiです。
最近では社内SNSを導入している企業も増えてきましたが、社内コミュニケーションを円滑にする為のツールとして運用している企業がほとんどで、決まり事やルールなどを共有する為の情報共有ツールとしては掲示板のように管理できるのWikiの方が適していると思います。
情報共有ツール例
- グループウェア
- 社内SNS
- チャット形式のアプリ
- 日報共有サービス
情報共有の効率化に役立つITツール おすすめ8選
ここからは情報共有の効率化に役立つツールを分類ごとにご紹介します。
営業情報の共有にはSFA(営業支援ツール)
SFA(営業支援ツール)は営業マンが行う営業活動の進捗や成果についてスムーズに共有するため作られたITツールです。
営業活動に必要なやり取りの記録やスケジュールが関係者全員と共有できるので、伝達スピード向上や食い違い防止を防げます。
Senses(センシーズ)
- 特徴:Office365など外部サービスのメールやカレンダーと同期ができ、営業メンバーの活動がまとめて把握できる。
- 価格:月額25,000円のスタータープランからのライセンス費用と月額40,000円からの運用サポートプランの組み合わせ。
Sales Cloud(セールスクラウド)
- 特徴:ニーズにあわせて必要な機能や表示をカスタマイズでき、各社使いやすい仕組みを構築できる
- 価格:1ユーザー月額3000円~、各種有料アドオンで機能強化も可能
社内タスクの共有にはタスク管理ツール
タスク管理ツールとは、普段ふせんで管理しているようなタスク(やること・Todo)をシステムを通じてチーム共有できるツールです。
いつ・誰が・何を・いつまでに対応しなければならないのか、という情報を全員で共有することで組織の生産性を高めることが可能です。
Trello(トレロ)
- 特徴:ふせんと同じ感覚でタスクをすべて書き出せて優先順位や各自の進捗状況がすぐ分かる
- 価格:無料(管理者権限などが強化された有料版あり)
顧客情報の共有には顧客管理システムや名刺管理ツール
顧客管理システムは、お客様名簿を管理しつつお客様に関わるあらゆる情報を管理するマネジメントシステムです。
システムを活用することで過去にお客様からどのような問合せがあったか、その時スタッフはどのような対応をしたのかを一元的に管理できます。
SALES-8(セールスエイト)
- 特徴:名刺管理アプリやメーラーと連携して、お客様とのコンタウト履歴を蓄積できる
- 価格:初期費用3,000円~、月額5,940円~
Knowledge Suite(ナレッジスイート)
- 特徴:ユーザー数無制限で使える
- 価格:月額50,000円
円滑でスピーディなコミュニケーションにはチャットツール
スピーディで直感的なコミュニケーションがとれるのがチャットツールの大きなメリットです。
連絡手段がメールしかない時と比べると圧倒的にスピードが増すので、ぜひ導入を検討していただきたいツールのひとつです。
LINEWORKS(ラインワークス)
- 特徴:LINEの兄弟会社が作った「ラインと同じ操作感で使える」チャットツール。ビジネス向けにセキュリティ・管理機能も充実。
- 価格:月額300円~(無料版あり)
Workplace by Facebook(ワークプレイス)
- 特徴:Facebookと同じ操作感で、非公開の「社内SNS」として利用できる。チャットやビデオ通話の他、容量無制限のファイル共有が可能。
- 価格:月額4ドル~(無料版あり)
Talknote(トークノート)
- 特徴:チャットやファイル共有などで情報共有しつつ、社員間のコミュニケーション量などからモチベーションやメンタルヘルス分析ができる
- 価格:詳細不明(初期費用+月額による組み合わせ)
情報共有の効率化なら『アイピア』もおすすめ!
弊社が提供する「建築業向け管理システムアイピア」は様々な情報を共有することができます。
営業活動に必要な情報を共有する
アイピアは顧客情報や案件情報を共有することができます。顧客の情報はチラシやメールマガジンなど企業側からアプローチする為に必要な企業にとってとても重要な情報です。その為、営業担当者単位ではなく、企業として顧客情報を管理する必要があります。
アイピアの顧客情報では、企業ごとに必要としている情報が変わってくるので、項目をカスタマイズすることができます。顧客情報に案件情報が紐づいていいるので、過去の案件情報も簡単に確認も可能です。
案件情報では、営業活動の履歴や進捗の管理はもちろんのこと、見積書や請求書、入金の管理などの情報もまとめて管理できるので、情報が散乱せず管理することができます。もちろん、書類やPDFデータなどの共有やタスクの共有も可能です。
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バックオフィス情報を共有する
アイピアでは、勤怠情報や給与情報の共有・管理も可能です。勤怠管理では、各社員が入力した休日の情報を共有することができます。また、休日情報は申告・承認機能で管理することもできます。
給与情報は勤怠情報や社員情報の基本給や手当の情報をもとに自動で計算するので、経理担当者は作成ボタンをクリックするだけで給与情報が作成できます。
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アイピアで情報共有ができる内容一覧
・顧客情報
・案件情報
・営業進捗
・見積情報
・原価情報
・入金情報
・工程情報
・書類共有
・写真共有
・勤怠情報
・スケジュール情報
・給与情報
・日報情報
まとめ
今回は、情報共有を効率化する方法とポイントをご紹介しました。
情報共有はITツールを用いることで、効率化を実現できます。
また、その際は事前になぜ情報共有がうまくいかないかを分析すると良いでしょう。
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