内装仕上工事業とは?建設業許可の取り方や取得のメリットを解説

内装仕上工事業とは?建設業許可の取り方や取得のメリットを解説

これから内装仕上工事業にも力を入れていきたい、と考えている企業もあるのではないでしょうか。
実際に内装仕上工事を行う際には、建設許可の取得が必要です。

許可を取得しておけば得られるメリットも多いため、ぜひ挑戦しましょう。
こちらの記事では、内装仕上工事業の概要や建設業許可の取得方法、取得する際の企業にとってのメリットについて解説していきます。

内装仕上工事業とは?

建物や住宅に関する内装部分の仕上げを行う業種を、内装仕上工事業と呼んでいます。
内装の中には、床材やタイル、カーペット、ふすまなどさまざまなものがあります。
これらの工事を行うのが、内装仕上工事業です。

特殊な工事の種類ではなく、建物や住宅では当たり前に行われている作業です。
住宅では、リフォームなどでもよく依頼の来る仕事です。

内装仕上工事の種類

内装仕上工事の種類は、いくつかに分かれています。
仕上材を使いながら天井を完成させていく天井仕上工事では、石膏ボードやセメント系ボードを使います。
ほかには、下地によって工法を変えてく壁張り工事、部屋を仕切って快適に過ごすための内装間仕切り工事などです。

床仕上をするフローリングや樹脂床を利用した床仕上工事から、たたみの工事、ふすまの工事もあります。
内装仕上工事の中に防音工事も含まれますが、音響効果を目的としたような防音工事は別です。
あくまで屋外の騒音が家に入ってこないようにする工事を、内装仕上工事で行います。

内装仕上工事の内容

内装仕上工事では、建物や住宅の下地や仕上工事を行っていきます。

内容としては、墨出しを行って壁下地や天井下地、天井仕上げなどを行います。
その後、床や壁を仕上げて完成させていきます。

  • 施工管理システム

内装仕上工事業の建設業許可を取るには

建設業許可を取得しなければ、内装仕上工事業をやりたいと思ってもできません。
建設法の7条や8条で決まりがあり、それらに該当しないといけないからです。

今から内装仕上工事業を考えているのであれば、まずは建設業許可が取得できる要件を把握しましょう。
さらに、一般建築許可を取得したいのか、特定建設許可にするのかでも要件が異なるため、しっかりとチェックが必要です。

経営業務の管理責任者の配置

まずは、経営業務の管理責任者がいなければ、内装仕上工事業はできません。
建設業は、ほかの業種などとも特徴が違うため、適正に経営できる人がいなければいけません。

条件としては、建設業を営む会社で5年以上の役員経験があるか、個人事業主として建設業を5年以上経営した経験があるかです。
これらの一定の条件をクリアする人材がいないと、内装仕上工事業は難しくなります。

専任技術者の配置

営業所ごとにも、専任技術者の常勤配置が条件となります。
専任技術者に選ばれるのは、内装仕上工事業の実務経験が10年以上、指定の学科を卒業していて実務経験がある一定の年数があるなどです。
正しい施工を行うための条件にもなっています。

この専任技術者の条件は、一般建設業、特定建設業のどちらの許可を取得したいのかによっても変わります。

専任技術者とは?仕事内容や必要な要件・資格を解説!

CHECK!

特定建設業

特定建設業を営むためには、

  • 内装仕上工事業の実務経験が10年以上
  • 指定学科を卒業して一定の実務経験がある

といった条件に加え、以下の条件を満たす必要があります。

  • 元請けとして4,500万円以上の工事について、2年以上の指導監督的な実務経験がある
  • 一級建築施工管理技士または一級建築士の資格がある
  • 大臣特別認定者の対象者

これらの要件を満たしていることを証明するため、工事請負契約書や工事請書、厚生年金被保険者記録紹介回答票など、さまざまなものを提出しなければなりません。

CHECK!

一般建設業

一般建設業では、特定建設業よりも少しハードルは下がりますが、さまざまな条件をクリアしなければなりません。

  • 指定学科修了者で高卒後ある一定の実務経験を有する
  • 指定学科修了者で専門学校卒業後ある一定以上の経験を有する
  • 国家資格者
  • これから許可を取得しようと思っている建設工事へ10年以上の実務経験がある

などが一般建築業許可を受ける際の条件です。

国土交通省「営業所専任技術者となり得る国家資格等一覧」

財産的基礎

資金力がほとんどない企業だとみなされると、内装仕上工事業を任せられないと判断されてしまいます。
特に、ある程度大きな金額の建設工事の場合、しっかりと仕事を進めていくためにある程度のお金が必要です。

ほとんど資金がなければ、正しく建設業を請け負えないことがほとんどです。
自己資本が500万円以上あるか、また、資金調達能力が500万円以上あるかなども見られます。

特定建設業となるとさらに条件が加わり、欠損の額が資本金の20%を超えていないか、流動比率が75%以上あるかも調べられます。

欠格要件に該当しない

内装仕上工事業を営みたいばかりに、嘘をついて申告していることが発覚した場合は許可が受けられません。
申請にはハードルの高い要件などもありますが、嘘をついてはいけません。

ほかにも、破産者ではないか、過去に建設業許可が下りていたのにトラブルで取り消しされていることはないかも見られます。
発注者を保護し正しい施工を行うためにも、厳しくチェックされます。

誠実性

不正を働きそうな企業だと判断された場合、誠実性が認められず、内装仕上工事業の許可は下りません。
内装仕上工事業の許可を取得するためには、誠実性を証明していく必要があります。

国土交通省「許可の要件」

建設業許可の取得のメリット

内装仕上工事業の建設業許可をもらうまでは、ハードルが高い面もあり大変ですが、取得するメリットが多数あります。
頑張ってさまざまな証明をしてきて良かったと感じるようなメリットばかりです。

実際、業務をしている際にも、内装仕上工事業の建設許可を取っているかいないかでは作業のスムーズさも変わってきます。
ここからは、建設業許可の取得を行うメリットについていくつか紹介していきます。

公共工事の入札が可能

工事代金が100%回収ができる公共工事の入札ができるようになります。
民間の工事でも安全な企業は多いですが、何かあれば100%回収が難しいケースも出てくるかもしれません。

しかし、公共工事は資金も安定しているため、回収は100%で安心な取引ができます。
その分ライバルも多いですが、公共工事の入札ができれば会社としても大きいでしょう。

大規模な内装仕上工事の請負

これまで小さいな規模でしか工事が請けられなかった企業も、内装仕上工事業の建設業許可を取得できれば、大規模な業務を請け負えます。
大規模になる分、企業として入ってくる売上も変わってくるため、経営も変わってくるでしょう。
仕事の幅も広がり、企業としても安定しやすくなります。

信頼性の向上

「能力の高い人材がいて、大規模な工事内容も請け負える」と周りの自社を見る目が変わり、信頼を集めやすくなります。
頼む側としても、難関である建設業許可を取得して仕事を請け負っているとわかれば、安心を感じます。

技術面だけでなく企業としての経済力などもわかるため、信頼性が上がるでしょう。
口だけで良いことを言われても、どこまでできるかは実際やってみないとわかりませんが、建設業許可を持っていればそれだけで証明になります。

  • 施工管理システム

許可申請にあたって気を付けること

内装仕上工事業の建設業許可を取得するメリットは多いですが、許可申請ではいくつかの注意点があります。
特に、手続きの際に知らないと困る点もありますので、事前に覚えておきましょう。

申請手数料がかかる

魅力的な建設業許可ですが、申請にはある程度まとまった金額の手数料がかかります。
数千円などでなく、何十万円と必要になってきますので、その分も頭に入れておくようにしましょう。

大臣許可を申請する場合

  • 国土交通大臣の新規の許可:15万円
  • 国土交通大臣の許可の更新、同一区分内の追加の許可:5万円

知事許可を申請する場合

  • 都道府県知事の新規の許可:9万円
  • 都道府県知事の許可の更新、同一区分内の追加の許可:5万円

思った以上に手数料がかかってしまったとビックリしないように、事前に目安を知っておきましょう。

国土交通省「許可申請の手続き」

許可が下りるまで時間がかかる

内装仕上工事業の建設業許可を取得したら、すぐに自社の強みとしてアピールし、さまざまな事業へ挑戦したいと考えている方も多いでしょう。
しかし、許可が下りることは簡単ではなく、実際に許可が出るまでかなりの時間がかかります。

何事もなく順調に進んでも、最低1ヶ月以上は待たなければなりません。
簡単に取得できないもので、添付書類なども多いため、ある程度時間がかかります。

建築・リフォーム業向け管理システム『アイピア』

建築業向け(リフォーム・工務店)管理システム アイピア

アイピアは建築業に特化した一元管理システムであり、顧客情報、見積情報、原価情報、発注情報など工事に関する情報を一括で管理できるため、情報集約の手間が削減されます。 さらに、アイピアはクラウドシステム。外出先からでも作成・変更・確認ができます。


まとめ

内装仕上工事業の建設業許可を取得できれば、企業としてできる業務内容も増えて収入も大きくなるでしょう。
メリットも多いですが、その分簡単には取得できない難しいものです。

規定されているさまざまな要件をクリアしなければならないため、許可を取得できるまでの道のりは決して楽ではありません。
まず要件をしっかりとチェックをし、管理責任の配置や資金調達ができるように能力も身につけましょう。

"社内のデータを一元管理"工務店・リフォーム会社が選ぶ!

建築業向け管理システム
Aippear(アイピア)

AIPPEAR NET 編集部

side bnr

  • IT導入補助金を使って「最大80%」まで補助が受けられるチャンス!!今こそお得にアイピアを導入しよう!
  • 一元管理による効率化で粗利が平均4%改善しました。株式会社コネクシオホーム課長吉田直樹様 リフォーム・建築業の情報管理にクラウドシステム「アイピア」
  • GoogleDrive x アイピア|GoogleDriveで誰でも簡単対応!「改正 電子帳簿保存法対応ガイド」βユーザー募集中!「詳しい情報はこちら」