受発注システムとは?導入のメリット・デメリット、選ぶ時のポイントを解説

受発注システム

コロナウイルスの流行によるテレワークが増えてきている昨今、ITツール・システムによるデジタル化も急加速しました。
自社でも取り入れたいと考えている企業も多いのではないでしょうか?アナログ業務は、テレワークの妨げとなりがちで、それが原因でテレワークができないという企業も少なくないと思います。
今回は、そんなアナログ業務のなかでも、特にデジタル化しやすくメリットも感じやすい「受発注システム」に焦点を当て、解説していきたいと思います。

受発注業務とは

受発注業務とは、商品の注文を受けたり出したりする業務のことを言います。

受発注業務

受注業務…商品の受注情報をもとに、データを販売管理へ取り込み、倉庫や工場等に出荷指示を出す一連の業務のこと。

主な作業

  1. 注文内容の確認、見積書の作成
  2. 注文内容の登録
  3. 在庫確認、納期の連絡
  4. 受注伝票(注文を受けた記録として作成し社内で保管される)の作成
  5. 必要に応じて、注文請求書(注文書を受領し発注を了承したことを取引先へ報告する為の書類)の作成と送付
  6. 納期ごとに出荷の準備
  7. 出荷(納期ごとに商品を出荷して商品を取引先へ引き渡す)
  8. 売上伝票と請求書の作成
  9. 入金の確認

6~9は、同じ担当者が出荷処理まで行う場合も多い為、記載しています。

発注業務…仕入先に対して、サービスや製品を発注する業務のこと。企業によっては、在庫管理も発注業務の一環とし、在庫計画に沿って発注を行っているところもあります。

主な作業

  1. 購買依頼書の作成、発注方式(定期発注・定量発注)の決定、発注先の決定
  2. 商品の受け取り、受け取った商品の検品、納品書と発注書を付け合わせて、数と金額に間違いがないかを確認
  3. 必要に応じて受領書の作成、送付
  4. 支払い

1は前段階としての作業です。

  • 施工管理システム

受発注システム導入のメリット

受発注システムを導入すると様々なメリットがあります。5つの視点で、順にご紹介します。

① デジタル受注でミスの削減

見づらいFAXや聞き取りにくい電話や留守電に悩む必要がなくなり、間違いや漏れ、ダブりを減らします。また、在庫情報もデータで管理するため、人的なミスが減少します。

② 受発注のやり取り・入力作業の負担軽減

電話やFAX・メールのやりとりには時間がかかります。また、受注側では受注した内容を販売管理システムに転記する手間も発生します。受発注システムは発注内容が自動的に受注側に入力されるため、入力の手間が省け、負担軽減となります。

③ 受発注機会の増加・顧客満足度の向上

電話では、相手先の営業時間や担当者の都合に合わせる必要があります。しかし、システム上での発注は24時間いつでも発注が可能なため、時間を気にせず受発注できるので利便性がアップします。営業終了後の深夜に行うことも可能になります。

大抵の取引先は、受発注システムに慣れてくると、FAXや電話での注文を面倒に感じる場合が多いです。導入初期は、取引先に受発注システムの利用を浸透させるのに苦労することもありますが、利便性が高い為、顧客満足度の向上が期待できます。

④ ペーパーレス化

紙の納品書や請求書がなくなり、保管の手間・紛失の心配が減ります。過去の伝票確認の際に、伝票の山から時間をかけて探す必要がなくなり、管理がしやすく、労力とストレスの軽減につながります。

⑤ 進捗や履歴の管理の効率化

在庫情報がデータで管理されるため、進捗や履歴の管理がしやすくなります。発注者側も、取引先や注文ごとに進捗を確認することが可能となり、過去の履歴もまとめて管理されるので、進捗や履歴の管理が効率化されます

受発注システム導入のデメリット

受発注システムの導入によるメリットがたくさんある反面、デメリットも出てきてしまいます。ここでは、デメリットにも着目してご紹介します。

① システム導入コストがかかる

システム導入・維持に、コストがかかることです。パッケージ化されたものでは、数千円から利用できるものもありますが、自社に合わせてカスタマイズする場合は、数十万円~数百万円かかることもあります。システム導入では、それによって削減できるコストと導入・維持にかかるコストを比較することが大事です。

受発注システムの種類別に価格の相場

種類初期費用月額費用
ASP型・SaaS型(カスタマイズ不可のシステム)数万~30万円1万~20万円
パッケージ型(カスタマイズ可能なシステム)100万~5000万円5万~100万円
フルスクラッチ型(フルカスタマイズのシステム)数千万~数億円20万~数百万円

② 取引先との会話が減り、問題点に気づきにくくなる

受発注システムはウェブ上ですべての取引を行うことができるため、取引先と会う機会が減ります。それに伴い、取引先との会話が減り、問題点に気付きにくくなることが考えられます。
取引先との会話は、「取引先が自社商品に対して抱えている不満」や「競合会社の情報」「取引先の営業方針」等、様々なことを知り得るきっかけとなります。取引先と会う機会が減るということは、これらの情報を、自社の問題点に気づくのが、遅くなる恐れがあります。

③ 取引先の同意・インターネット環境の整備が必要

受発注システムの導入では、これまで取引を行ってきた取引先に発注方法を変えてもらう必要が出てきます。勝手にシステムの変更を行ってしまっては、取引先に迷惑がかかります。導入の際には、取引先の同意と、インターネット環境の整備をしっかりと確認することが大切です。
発注側にとってのメリットを伝える、使い方をレクチャーする等、丁寧に時間をかけて準備することで利用率も上がり、双方のメリットにつながります!

④ 社員への教育が必要

FAXや電話による受発注から受発注システムへと切り替える場合、担当の社員がシステムの利用方法を熟知する必要があります。社内のデジタル化が進んでいない企業なら、システム利用に関する社員への教育がネックとなっていることも多々あります。
自社社員が受発注システムを使いこなせなければ、取引先に使い方を教えることもできません。

  • 施工管理システム

受発注システムを選ぶ時のポイント

では、どのようなところに注意して、受発注システムを選べばよいのでしょうか?選ぶ時のポイントをお伝えします。

① 自社の求める機能が備わっているか

まずは、現状の課題を把握するため、受発注業務の担当者から情報を得て、課題を明確にしておく必要があります。そして、その課題を解決するための機能が備わっているか、導入前に確認しておくと良いでしょう。

例えば、課題が在庫管理であれば、自動的に発注時期、出荷実績の管理が可能な機能があると、在庫管理の自動化が可能になります。受注確認の連絡が手間という場合であれば、受注処理後に取引先に自動的に連絡がいくシステムが便利です。

② 導入費用が見合っているか

新しく、システムを導入する時には、初期費用の確認が大切です。
システムやプランなどによって費用は異なるため、システム導入により削減できるコストと照らし合わせながら、費用対効果を見極める必要があります。トータルの費用だけに目を奪われがちですが、例えそれが高くても、削減できる幅も大きければ、自社にとって有益な可能性があります。単に導入費のみで判断せず、運用開始後も見据えた費用対効果を基準にすることが大切です。システム導入前に確認しましょう。

基本的に、店舗数や取引先、取引頻度が高いほど、高い費用対効果が見込めます。現時点でアナログでの受発注業務を問題なく行えているのであれば、システム導入にかえって費用がかさんでしまう場合もあるため、注意が必要です。
また、システムを導入、使用するにあたって、新たな端末の購入が必要となることもあるので、そのコストも忘れずに計上しましょう。

③ 導入の簡単さや導入後のサポート体制は充実しているか

導入が簡単なシステムであれば、準備にかける時間も少なくて済むでしょう。
受発注システムを導入する際は、現状の運用方法と比較して、どんな準備が必要であるかを確認しておく必要があります。
また、新しいシステムを、社内の限られた人員で導入するのは難しいこともあるでしょう。

導入時に専門スタッフがサポートしてくれると、導入もスムーズで、不明点もすぐに解決できます。システムの不具合やトラブルなどに見舞われた際に、迅速に対応してもらえるようなチャットやメールなどのサポート体制が整ったシステムを選ぶと安心です。導入時や導入後にどのようなサポート・相談体制が整っているか、自社業界での導入実績が豊富か等を事前に確認しておくと安心です。

④ 操作の簡単さはどうか

システムの操作性や使いやすさもしっかり比較しましょう。複数の取引先が使用すること、受発注の担当者が変更になった場合のことも想定し、なるべくわかりやすく、直感的に操作できるシステムを導入するのがおすすめです。

せっかく受発注システムを導入しても、電話やFAXでのより時間や手間がかかってしまったり、操作が難しかったりすれば、システムの利用は定着しません。
導入時にしっかりと設定ができていれば、その後は、簡単なデータ入力だけで運用できるものもたくさんあります。入力箇所がわかりやすく、受発注内容を確定する前に確認メッセージが出るものだと、操作も簡単で安心です。

また、システムの対応端末も合わせて確認しておくと良いでしょう。業種によってはパソコンだけでなく、スマホやタブレット端末での操作に対応しているシステムを選ぶと、業務をより円滑にしやすくなる場合もあるからです。導入前には、メーカーに実際の画面を見せてもらう等、使用感や操作のイメージをし、確認しておくと良いでしょう。

⑤ 取引先が抵抗なく使えるか

前提として受発注システムは社内だけで利用するものではなく、取引先と一緒に利用することにより、成り立つシステムです。そのため、自社と取引先、双方にとって導入・利用しやすいかどうかを確認することが大切です。

システムの導入に伴い、取引先のコストや技術的な負担を低く抑えることが必要で、受注者視点だけでなく、発注者視点も持ち、自社と取引先の業務形態やITスキルなどと照らし合わせつつ、双方が導入しやすいシステムを選ぶと良いでしょう。

⑥ セキュリティ面は安心か

受発注システムは取引先の情報を扱うシステムです。その為、セキュリティ強度は高くなければなりません。最近ではサイバー攻撃による被害も多く、安全性の高いシステムを導入することが大切です。
※中小企業庁による中小企業の受発注業務などのIT化に関する中小企業庁の取組み状況についてはこちら

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まとめ

受発注業務、受発注システムについて理解を深め、まずは自社に必要な機能を明確にしてみましょう。その上で上記の選定ポイントを考慮し、自社にぴったりのシステムを導入できれば、うまく機能し業務の効率化が図れるでしょう。ぜひ検討してみてください。

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AIPPEAR NET 編集部

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