Lesson1では、基幹システムの概略を学びます。
基幹システムとは一体どんな情報を扱うシステムで、あなたの組織にどれほど必要なものなのでしょうか。
また、そもそも「基幹」とはどういう意味なのでしょうか。
Lesson1を通じて、まずは基幹業務管理に関する基礎知識を手に入れていきましょう。
目次
基幹業務とは
基幹業務とは、「それ無しには事業が成り立たない業務」のことを指します。
事業の根本を支える、という意味で「基幹」という言葉が使われているんですね。
当てはまる業務は以下のようになります。
【基幹業務の一例】 ◆ 生産管理 ◆ 販売管理 ◆ 在庫管理 ◆ 受発注管理 ◆ 財務管理/会計管理 ◆ 人事/給与管理 ◆ 勤怠管理 |
多くの企業では、情報をそれぞれをExcelや専用の管理システムを使って管理しています。
また、複数のシステムを利用する費用や管理の手間を削減し、より効率を高めるために
1つのシステムで基幹業務情報を管理する「一元管理(一括管理)システム」も存在します。
企業の活動の大まかな流れの図解は以下の通りになります。
それぞれのシステムの詳細は別ページに記載しています。
基幹システムのメリット
基幹システムを設けることによるメリットは主に3つあります。
社内情報・経営管理の可視化
経営の上で必要なのは「今どのくらいの売上がある」「今どのくらいの在庫を持っている」という社内の情報です。
いかにリアルタイムでの情報を把握できるかによって、経営・管理をしていくうえで潤滑に業務を遂行できるかが変わってきます。
基幹システムを利用し、売上や財務、在庫などの経営に欠かせない情報を可視化することができます。
業務の標準化・効率化
「この業務はAさんじゃないとやり方が分からない」「この業務はBさんしかできない」など、
特定の社員のみに業務をさせている会社では、個人に依存した業務形態をとってしまっています。
これを業務の「属人化」と言います。
このままでは、もしその社員が何らかの事情ですぐに辞めざるを得ない場合や、他の社員にも業務を割り振る際に、
引継ぎなどで障害が出る可能性は高くなるでしょう。
基幹システムを利用すれば、日々の業務や財務処理などをどの社員でも行うことが出来るように「標準化」し、
やり方が決まっていることで、より「効率的に」業務を行えます。
関連業務データの統合管理
企業の活動では、生産・販売・請求・受注・会計など、業務一つ一つが孤立しているわけではありません。
それぞれの業務がスムーズに連動して行われている方が多いでしょう。
受注があり、生産し、販売・請求ののちに入金・会計処理というような流れを踏んで経営が成り立っています。
基幹システムを利用すれば、このようなヒト・モノ・カネという経営に必要な情報が一元に管理できます。
基幹システムと情報システムと業務システム
基幹システムと同様、社内のシステムとして利用されるものに「情報システム」と「業務システム」というものもあります。
似たような名前なので混同されてしまいがちです。しかしこれらには違いがあります。
基幹システムは、上に説明した通り、社員全体における一連の業務をシステム化したものであり、
一方、業務システムは、基幹システムの中のひとつひとつにおいて、業務単体に視点を置いたシステムのことです。
このほかにも、顧客管理システムやドキュメント管理システムも業務システムに含まれます。
情報システムは、社員一人一人や社内外をつなげるコミュニケーションツールです。
業務システム・情報システムは基幹システムと違い、仮に止まったとしても「不便だが会社の経営は回せる」ようなものという特徴があります。
こちらが図解にしたものです。
まとめ
基幹システムについて、イマイチ分からないという方も多いと思います。
会社経営の中で「なくてはならないもの」が基幹システムです。
企業活動をしていく中で軋轢が生じているなと考えているのであれば、
こういったシステムを利用するののもひとつの手かもしれません。
では次のレッスンから、ひとつひとつのシステムについても学んでいきましょう。
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