Lesson2では基幹管理の一つ、「生産管理」とはどういうものなのかを解説していきます。
商品の売買(主に有形のもの)をしている企業であれば、生産管理は必ずと言っていいほど行われていると思いますが、今一度確認していきましょう。
目次
生産管理とは
生産管理とは、計画通りに製品が出荷できるような体制を管理することです。
生産管理の目的は、以下の項目を明確にすることです。
【生産管理における管理項目】 ◆ 生産計画 ◆ 材料や資材の調達 ◆ 生産工程 ◆ 在庫 ◆ 品質 ◆ 原価 ◆ 納期 |
これらを明確にすることにより、「なにが」「どのくらいの量を」「どのくらいの質で」「いつまでに」納品するかを明確に、正しく行うことができます。
基幹システムの図解で見てみると
「社内生産」もしくは「生産」の部分にあたります。
企業によっては生産の前後のプロセスである「受発注」や「在庫」「販売」に関しても生産管理の業務内となるところもあるでしょう。
生産管理の問題点
生産管理を人の手で行っている場合、どのような問題点があるのでしょうか。
心当たりのある方もいらっしゃるかもしれません。
不良品の発見・原因追求へのコスト
生産の流れの中で不良品が発生した際、それがなぜ発生したのか、一瞬で分かることはむずかしいでしょう。
現場のベテラン社員の目に頼る事でとりあえず何とかなっている、というところも多いのではないでしょうか。
納品・検品へのコスト
システムを利用しない生産現場では、生産した製品の納品や検品には帳簿を使っていることでしょう。
ひとつひとつの製品が今現状どのプロセスにあるか、リアルタイムで見ていくことは非常に難しく、人員を割くことでしょう。
業務負担の偏り
生産管理システムの導入の無い環境下では、各生産現場が孤立し、業務負担が偏っている状況を生み出してしまっています。
社員のモチベーションや労働生産性を見ると、非常に非効率です。
生産管理システム導入のメリット
では、生産管理システムを導入することで、どんなメリットがあるのでしょう。
生産計画をスムーズに
生産計画では、なにをどのくらいいつ生産するのかの計画をするため、仕入先や部品在庫、販売計画を適切に管理する必要があります。
生産管理システムを導入することで、仕入れから製造、販売までの流れを短縮できます。
不良率の軽減
生産管理システムで不良率を管理することで分析が楽になり対策を練ることも可能です。
不良品はいわゆる無駄な生産となってしまっているので、軽減していくのは優先度の高い業務です。
コスト削減
生産管理システムにより、現時点での在庫がリアルタイムで確認することができます。
無駄に生産してしまうことを防止できるため、余計に在庫を余らせてしまい、検品に時間がかかる・人員を割くなどの無駄なコストの発生を抑えることができます。
売り切れの防止
現在の在庫数がリアルタイムで分かっていれば、在庫切れを防止できます。
必要な時に必要な分の製品を生産することにより、売り時を逃すことなく売ることができます。
売上向上
上の2点がスムーズにできることで、製品を余らせ余計な経費を出すこともなく、売り時にはしっかりと売れる体制が整えられます。
結果、売り上げアップ・資金繰りの安定化につながっていきます。
業務負担の軽減
生産管理システムを導入することにより、各生産現場の業務負担が可視化でき、必要により分散させられることにより、負担の軽減・社員のモチベーションアップに繋がります。
まとめ
生産管理は、製造業では欠かすことのできない重要な業務となっています。
生産管理を効率化することは、生産性・利益率を上げることに直接つながっていくといってもいいでしょう。
システムを使うことにより、今までの問題点・改善点が可視化され効率化することで、企業の継続的な成長に繋がります。
◆まとめ記事に戻る◆