多くのリフォーム会社さまは、「地域貢献」や「お客様の感謝」をモットーとして経営を続けられています。
一方で、「どうすればお客様のありがとうを集められるのか?」という部分に悩んでおられる方も多いようです。
今回は、その方法・考え方として「エンゲージメント」を紹介します。
目次
エンゲージメントとは
エンゲージメント(engagement)とは、エンゲージ(engage)とあるように結婚・婚約という言葉が関連しています。
お客様と婚約関係を結べ!というわけではありませんが「お互いに愛し合う」というニュアンスは大変近いものがあるのです。
つまり、企業からの一方的な貢献や顧客からの一方的なリピートではなく、企業とお客様が一体となり、双方の成長に貢献しあう関係性をエンゲージメントといいます。
企業とお客様が対等な関係性で成長しあう
似た言葉として、コントラクト(契約)やロイヤリティ(忠誠)がありますが、エンゲージメントは「企業とお客様が対等である」という点でこれらの言葉と明確な違いがあります。
そのため、企業がポイント制度や割引サービスなどで一方的にお客様に貢献したり、お客様が「契約する」という手段で企業に一方的な利益を与えるだけではエンゲージメントとは言えません。
これらの「エンゲージメントとは言えない関係性」は企業からのサービスやお客様の契約など、そのキーとなる要因がなくなれば、あっという間に関係性が崩れてしまって離れ離れになってしまいます。
お客様とのエンゲージメントを築くApple社
エンゲージメントの事例として、Apple社が有名ですがApple社が提供するiPhoneのユーザーには以下のような特徴があります。
- iPhoneの最新版が出れば必ず購入し、新機能を喜ぶ
- スマホ購入時に、iPhoneと他社製品を比較して検討することはない
- むしろiPhoneの購入を前提として、「どんな機能がつくのか」とワクワクしている
- 何か不満があった時には企業批判ではなく「Appleにはこうなってほしい」という理想を提案する
iPhoneのファン達は、iPhoneを購入し続ける理由を尋ねられると値段が安い、高性能、など具体的な理由ではなく「iPhoneが好きだから」と答えます。
まさに、お客様が企業と一体となってiPhoneやApple社を作り上げているということが分かります。
ではリフォーム会社ではどのようなエンゲージメントを構築するべきなのでしょうか。エンゲージメント構築について次章で考えてみましょう。
リピート顧客に関連する記事はこちら
エンゲージメントを作り上げるためにできること
エンゲージメントの構築には、企業とお客様が対等な関係で貢献しあう必要があります。
まずは、自社が提供するサービスが「お客様と”対等な関係”で貢献しあう」と思えているものかどうか確認しましょう。
これには、カスタマーサクセスの整理が有効です。
カスタマーサクセスの整理
カスタマーサクセスは、直訳すれば「お客様の成功」です。
自社のサービスがお客様の成功を考えて作られているものでなければそもそもエンゲージメントの構築は達成しえません。
- 手順①「何のためにこのサービスを展開しているのか?」
会社の理念(ビジョンやミッション)を振り返ってみましょう。
理念とお客様の関係性が見えるかどうかがポイントです。 - 手順②「お客様に何を提供しているのか?」
会社の理念と照らし合わせて、自社が提供するリフォームが理念に沿うものかを確認します。 - 手順③「サービスを通じて、お客様にどうなってほしいのか?」
理念とサービスを整理したうえで、お客様に与える価値について振り返ります。
いただいた予算をもとに施工するだけでなく、その施工を通じて
お客様の生活・意識・感情など、どんな状態になってほしいのかを考えてみましょう。
この3つの問いをもとに、自社が考えるカスタマーサクセスとは何なのかを理解します。
自社都合ばかりになっていないか、顧客のことが放置された目的で動いてしまっていないかなどさまざまな自問自答ができるはずです。
カスタマーサクセスを発信する
カスタマーサクセスが明らかになったら、それを発信することを心がけます。
例
- 自社ホームページやブログはカスタマーサクセスが伝わることを記載できているか
- 営業マンや施工担当者がお客様と会った時の関わり方はどうか
- 引き渡したあとのお客様の満足度や、修繕などフォローアップ時はどうか
様々な発信チャンスに何ができるかを考え、PDCAを回していきましょう。
エンゲージメントを計測する
カスタマーサクセスを確認して発信をし続けるなかで重要なのは、「現状を計測する」ということです。
エンゲージメント状況を計測しましょう。
それにはNPS(Net Promoter Score)が有効です。
NPSとは
NPSは、「サービスをどれくらい他の人にオススメしたいか」を測る指標です。
アンケートなどを用いてお客様にヒアリングします。
通常、アンケートでは「満足度」を聞いてしまうものですが、他の人におすすめするかどうかを確認することで、「自分も引き続き利用したいかどうか」のニュアンスまで確認することが出来るので、エンゲージメントをより正確に把握できます。
また、マーケティング分析を行う際には、フレームワークの理解が不可欠になります。
競合分析やマーケティング分析フレームワークを理解する上では、下記記事が参考になりますのでご参照ください。
参考: マーケティングミックスとは?4P・4Cの内容や事例を解説!
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まとめ
エンゲージメントは、NPSを用いながら向上を図ることで
サービス品質や業績が一緒に向上する可能性を大いに秘めています。
ぜひお試しください。