「日本は生産性が低い」と様々な場所で言われていることをご存知でしょうか?
確かに、当事者として日本で働いている中で様々な不満が生まれて
その結果として「日本は生産性が低い」という意見になることは仕方の無いことです。
今回は、その意見について客観的に整理したうえで
本当に生産性が低いのかどうか、またその原因は何かを考察していきます。
生産性の定義などについてはこちらの記事から確認できます。
日本の生産性
「公益財団法人日本生産性本部」というサイトから、2016年時点での日本の労働生産性(以下生産性)は
調査国35か国中、22位。G7においては最下位となっております。
実は、この生産性のデータが残っている1970年以降、G7の中では最下位が続いています。
その中でも、運輸・卸売・小売・飲食や宿泊業などの主要な部分に課題がある状態にあるのが特徴的です。
日本は先進国ながら、生産性についての理解は深まりつつありますが、
実際、日本の生産性の低下はどんな原因で起こっているのでしょうか。
日本の生産性が低い原因
このように、数字的にも生産性が低いといわれる日本ですが、何が原因なのかを挙げていきましょう。
効率重視の捉え方
日本人の多くが「効率のいい仕事とは何か」と言われると、
「短時間でたくさんのことが出来る」と答える方も多いと思います。
このような効率性も大切ですが、効率がいい=生産性の向上に直接的に繋がるわけではありません。
また、日本における「薄利多売」の精神も、本来の意味で生産性に繋がっているわけではありません。
このような「効率」や「価格重視」の考えを持っていて、生産性が上がるかと言われると、
必ずしもそうとは言えません。
非効率な働きの定着
「正社員として入ったからには、ずっと同じところで働き続けたい」という労働者と
「入ったからには会社の中で成長してもらって、辞めてほしくは無い」という経営者がいるために、
社員一人一人の能力については低下していくことになります。
働くことに対する意識の低さやスキルアップに対する意欲の低下につながり、
長期的に見た生産性の向上を妨げる原因になっています。
無駄の多い働き方
署名と捺印が無いと進まない書類の処理、定例会議、担当者のみが把握する仕事。
会社の中でのルールを守るためだけのこういった無駄な動きをする働き方。
利益をだすためではなく、ルールを徹底して守ることが目的となっているといっても過言ではありません。
成果よりも過程重視の人事評価
日本の人事評価の特徴として揶揄されるもので、
「営業成績は自分のほうがいいのに、残業して飲み会には全部参加している社員のほうが早く出世した」
「売り上げを上げるよりも残業代のほうが多くもらえるから残業をする」
というようなことがあります。
いまだにこのような長時間労働や社内コミュニケーションを良しとする企業も少なくありません。
これが、労働時間当たりの生産量を算出する生産性の低下の原因となります。
まとめ
これらの経緯があって、現在「生産性向上」というキーワードが話題になっているわけですね。
まとめてみると案外当たり前のことかもしれませんが、こういったことを
自身の経験に基づいて発送するだけでなく、調査の上で客観的に把握することが重要です。
当ブログでは、これからも生産性向上をテーマに様々な記事を投稿していきますので、
ぜひご覧になってくださいね。