省エネ住宅とは?性能やメリットを紹介します

省エネとは?性能やメリットを紹介します

地球温暖化が世界的に問題になっています。
異常気象による大規模災害なども世界各地で頻発しており、国レベルではなく、個々人が真剣に取り組むべき時が到来しています。

ゴミの分別やマイボトルやマイバッグの使用、レジ袋やプラスチックゴミの削減やカーボンニュートラルなど、
身近でできるところから取り組みを始めている方も多いことでしょう。

こんな小さなことで効果が出るの?と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
もっと大きな取り組みをしたいなら、マイホームを建てる際は省エネルギー住宅を選びましょう。
省エネルギー住宅にすることで、この先何十年にもわたり、環境に優しい生活を送ることができます。

省エネルギー住宅とは

冷暖房のエネルギー消費は、日本の家庭におけるエネルギー消費の約30%を占めます。
省エネルギー住宅とは、その冷暖房のエネルギー消費を抑えられる住宅のことです。

暑い夏は室外からの熱が室内に侵入することを抑え、冬は室内から温かい空気が逃げないようにすることで冷暖房効率を高めます。
二酸化炭素の排出量を削減し、環境に優しく、電気代を節約できて家計にも優しく快適に暮らせる住宅です。

  • 施工管理システム

省エネルギー住宅の性能

省エネルギー住宅の性能を決める三本柱は、

  • 断熱
  • 日射遮蔽
  • 気密

です。
それぞれの性能について理解していきましょう。

断熱

断熱とは、住宅の内外の熱の移動を少なくすることです。

夏には熱い外気が室内に伝わるのを抑えて、冷房効率を高めます。
冬は室内の温かい空気が外に出ることを防いで、暖房効率を高めます。

住宅を取り囲み、外部との接点となる屋根、壁、床、窓などの開口部を
塞いだり、厚くしたり、二重にしたり、断熱材を入れるなどして達成できる性能です。

日射

日本では近年、夏場の気温上昇が顕著で、地域によっては40℃を超える猛暑日も発生しています。
夏場に室内の温度を上昇させる大きな原因となるのが、外部からの日射熱です。

そこで、日射を遮蔽し、室温の上昇を抑えることが求められます。

気密

住宅に隙間があると、隙間から暖気や冷気などの空気が移動します。
これにより、夏場は室温が上昇したり、冬場は室温が下がったりします。

せっかく冷暖房をかけても、隙間から逃げてしまうと冷暖房効率が落ち、電気代も高くなるのがデメリットです。

気密とは住宅の隙間を減らすことで、空気の移動による熱の移動を少なくすることです。
気密性能を高めると、空気の出入りが少なくなって室内環境が密になって悪化するため、必要な換気を確保する手段をあわせて確保することも欠かせません

省エネルギー住宅の基準

省エネルギー住宅と認められるには、ベースとなる基準としての住宅の省エネルギー基準を最低限満たすことが必要です。

さらに、住宅の省エネルギー基準を上回る基準として、低炭素建築物の認定基準や住宅トップランナー基準も設けられました。
それぞれの基準について見ていきましょう。

住宅のエネルギー基準

「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」(建築物省エネ法)で規定されている基準です。

住宅の建築主に対し、一定の基準以上の省エネルギー性能を実現することを努力義務として課しています。

  • 断熱性能や日射遮蔽性能など住宅の外皮の性能
  • 住宅全体で使用するエネルギー量

の2つの側面から、住宅の省エネルギー性能を評価する基準です。
日本は地域によって気候条件が異なるため、気候によって8つの地域に分け、地域区分ごとに基準値が設定されています。

低炭素建設物の認定基準

「都市の低炭素化の促進に関する法律」(エコまち法)にもとづき、低炭素建築物新築等計画の認定制度(低炭素建築物認定制度)が導入されました。
低炭素建設物の認定基準は、これに伴い設けられた基準です。

  • 住宅の省エネルギー基準で規定されている一次エネルギー消費量に対し、一定の比率以上の削減がなされていることを基本に、低炭素化に資する措置を採用する
  • ライフサイクル二酸化炭素の排出量が標準的な住宅より一定以上削減されている

2点のうちいずれかが達成されていることが求められます。

低炭素建築物に認定されると、所得税等の軽減を受けられるなどのメリットが得られます。

▼低炭素建築物認定制度の詳細はこちら
低炭素建築物認定制度 関連情報

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住宅トップランナー基準

住宅トップランナー基準は、

  • 住宅を建築して分譲することを業として行う建築主(特定建築主)
  • 住宅を建設する工事を業として請け負う者(特定建設工事業者)

に課せられる基準です。

注文戸建住宅や分譲戸建住宅、賃貸アパートのトップランナー基準を定めることで、建築を行う業者を通じて、全国的な省エネ住宅の建築促進を目指します。

  • 施工管理システム

省エネルギー住宅のメリット

省エネルギー住宅の主なメリットとしては、一年を通して快適であり、光熱費の削減につながり、環境に良く、ヒートショックの予防ができることが挙げられます。
以下で詳しく見ていきましょう。

一年を通して快適

断熱と日射遮蔽・気密性能により、夏場は外からの熱気が入らず涼しく過ごしやすくなります。
エアコン効率も高まって、風通しの良い住宅が目指せます。

冬場は室内から暖かい空気が逃げず、暖房効率が高まり、住まい全体の室温がほぼ均一の住宅が実現されます。

風呂場やトイレが北側に位置しても寒さを感じず、室内外の気温差による不快な結露も避けられます。
省エネルギー住宅の暮らしは、一年を通して快適です。

光熱費の削減

夏には熱い外気が室内に伝わるのを抑えて室温上昇を抑えます。
これにより、高い温度設定や少ない風量でも室内が快適になります。

冬は室内の温かい空気が外に出ることを防ぐので、暖房効率が高まります。
家庭で最も電気代がかかる冷暖房の使用量が抑えられるので、光熱費の削減につながるのがメリットです。

環境にいい

冷暖房を使用することやガスファンヒーターや石油ストーブなどを使用するほど二酸化炭素の排出量も増えます。

冷暖房効率がアップして使用量が減れば、二酸化炭素の排出量も抑えられます。
環境に優しく、地球温暖化防止にも貢献できるのがメリットです。

ヒートショックの予防

冬場になると、暖房の利いた部屋と寒い廊下やトイレなどの水回りの温度差が、心臓などに負担をかけ、血圧が急激に変化して倒れてしまうリスクが生じます。
高齢者の中には、その場で亡くなってしまうケースも少なくありません。

省エネルギー住宅は冬場でも住まい全体が暖かく、あらゆる場所で室温を均一に保つことができるため、ヒートショックの予防に効果的です。

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省エネルギー住宅のデメリット

では、省エネルギー住宅のデメリットはあるのでしょうか。
代表的なデメリットは、初期費用がかかることです。

初期費用がかかる

性能が高く、基準を満たす仕様にするために、使用する建材が高価です。
設計や施工も技術を要するので、建築費用なども高くなります

さらに、省エネルギー住宅の各種基準を満たすための検査費用などもかかるため、
認定を受けるうえでも初期費用がかさみます。

省エネルギー住宅の種類

省エネルギー住宅にもいくつか種類があり、今後も時代のニーズや建築技術の進化によって新たな種類が登場するかもしれません。
ここでは、現在省エネルギー住宅として知られているものを3タイプご紹介します。

ZEH住宅

『ゼッチ』と読み、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスとも呼ばれます。

住宅の断熱性能などを大幅に向上させるとともに、太陽光エネルギーシステムなどを導入し、年間のエネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指す住宅のことです。

つまり、年間のトータルで見た時、自宅で使うエネルギーを自家発電で賄えるような性能やシステムを整えた住宅を指します。

ゼロエネルギー住宅「ZEH」って? メリット・補助金について解説!

LCCM住宅

『エルシーシーエム』と読み、ライフ・サイクル・カーボン・マイナス住宅と呼ばれます。

建設時、運用時、廃棄時という住宅のライフサイクルにおいて、できる限り二酸化炭素の排出量を抑え、
運用時には太陽光発電など再生可能エネルギーでエネルギーを賄います。

住宅が建築されてから解体されるまでの長い年月を通じて、二酸化炭素の排出量をマイナスにする住宅です。

注目のLCCM住宅とは?補助金制度についても解説

  • 施工管理システム

スマートハウス

太陽光発電や燃料電池などで創出エネルギーを、ITを活用して効率的に利用できる次世代省エネ住宅のことです。

『へムス』と呼ばれるホーム・エネルギー・マネジメント・システムを導入し、家全体でエネルギーが効率的に利用できるよう管理します。

HEMSにより、住まいでのエネルギーの使用量や再生可能エネルギーによる発電量や蓄電池の電池残量がリアルタイムで把握できます
いつ、どこで、何にどれだけ使用されているかがHEMSのモニターやパソコンやスマホアプリなどに表示される仕組みです。

HEMSは状態の表示だけでなく、家中の家電をIoTでつなぎ、一括してコントロールすることができます。
これにより、使い過ぎを防いだり、無駄使いをなくしたりすることが可能です。

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アイピアは建築業に特化した一元管理システムであり、顧客情報、見積情報、原価情報、発注情報など工事に関する情報を一括で管理できるため、情報集約の手間が削減されます。 さらに、アイピアはクラウドシステム。外出先からでも作成・変更・確認ができます。


まとめ

省エネルギー住宅は断熱・日射・気密などの優れた性能を備えた、環境に優しい住宅です。
基準として、住宅のエネルギー基準・低炭素建設物の認定基準・住宅トップランナー基準があります。

省エネルギー住宅のメリットとして、一年を通して快適であり、光熱費の削減につながり、環境に良く、ヒートショックの予防ができることが挙げられます。
しかし、初期費用がかかるなどのデメリットもあります。

省エネルギー住宅の種類にはZEH住宅、LCCM住宅、スマートハウスがあります。
省エネルギー住宅を検討する際には、それぞれの特徴を吟味して、各ご家庭に合ったタイプを探してみてください。

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AIPPEAR NET 編集部

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