スマートグラスとは 現場のこれからを担うIT機器の機能と選び方

スマートグラスとは

画期的な製品として生み出されたスマートウォッチが、今では当たり前のように日常に溶け込んでいます。
近年は、多種多様な機能を持ったスマートグラスに注目が集まっています。
そして、多くのテック企業がスマートグラスの市場に参入しつつあります。
今どのような形で注目されているのか、またどのような機能が備わっているのか、などを最新情報と共に紹介していきます。

スマートグラスとは

サングラスに様々なIT機能を搭載した製品です。
スマートウォッチは、時間を刻むという目的の他に、IT機能を搭載したウェアラブルアイテムとして注目を集めました
建設の現場では、同じようにスマートグラスが、遠隔での現場管理のツールとして注目されています。
国土交通省からも、ベテランに負担のかからない遠隔での現場管理を推し進めるため、”建設現場の遠隔臨場に関する試行要領 ”が出されています。

ARグラスとの違い

スマートグラスもARグラスも、メガネ型のウェアラブルアイテムですが使用目的が違います。
ARグラスはARを見るためのアイテムで、メガネやサングラスとしての機能はありません。
視界に広がるリアルな場所やものに付随した情報を読み取り、キャラクターを表示して楽しむのが目的です。
一方、スマートグラスはメガネやサングラスに付加価値をつけた製品です
その上でカメラや人体データ測定などのIT機能を搭載しています
中にはAR技術に連携して使用できるものもあるので、今後スマートグラスの一部商品は、ARグラスの市場でも伸びて行くと予想されています。

今後のスマートグラスの活用

2020年3月2日に国土交通省が公表した資料「建設現場の遠隔臨場に関する試行について」内に記載された「建設現場の遠隔臨場に関する試行要領(案)」と、「建設現場における監督・検査の試行要領(案)」に基づき、今後は段階・材料確認等の立会検査を、ウェアラブルカメラ等を活用することで発注者が現地へ赴くことなく実施するための新たな取組みが始まりました。

スマートグラスの使い方

AR機能搭載

ARは「Augmented Reality」の略で、「現実を拡張する」という意味で使われています。
このAR機能が搭載されたスマートグラスは、頭部に装着していたHUD(ヘッドアップディスプレイ)が進化したものです。
そのため、目の前の現実にバーチャルな情報を重ね合わせて見ることができます。
つまり、視界に広がる現実の情報を正確に捉え、その情報を踏まえた上で必要な情報を得ることができます。
グーグルマップなどの経路案内をしてくれるルート検索もこのAR機能の機能の1つです。
この機能を搭載したスマートグラスを付ければ、ナビゲーションの間視界に矢印が現れ、目的地まで誘導してくれます。
その他にも、英字の看板を視界に捉えると瞬時に翻訳した文章が浮かび上がる翻訳機能などもあります。
また、装着しただけで視線や顔を動かさずとも、多くの情報を迅速に処理することができる上に、両手が使えるという最大のメリットを得ることができます。

カメラ機能搭載

自然を切り取り撮影

スマートグラスにカメラの機能を搭載しているものは、そのまま視界に見えている景色を写真や動画に撮影することができます。
その為、目の前に繰り広げられる決定的な瞬間を逃すことがありません。
その上、スマートグラスをかけていればカメラを持ち歩く必要がなくなり、記録したいと思えばいつでも、作業中や観戦中でも記録に残すことができます。
内部ストレージの容量は8GBの大容量がおすすめです。SDカードスロットがある場合は、他のデバイスにデータを移行することができます。
様々な瞬間を記録し、記録された写真や動画を移行し、加工したり資料に応用することも可能です。
また、今まで撮影するときには、カメラのアングルや光線の加減に気を配る必要がありましたが、スマートグラスはそのまま撮影が可能です。
フレームかディスプレイの横のボタンで簡単に操作できますので、これからアプリの開発がもっと進化すれば、さらに便利な機能や簡単な操作で、気軽に使えるようになると期待されています。

Bluetooth・Wi-Fi機能搭載

スマートグラスにBluetooth機能が搭載されているタイプは、スマホと連動して活用できます。
専用アプリや利用できるスマホのアプリに、自動で転送してデータを蓄積し、データベースを作ることも可能です。
しかし、Bluetoothは通信規格やOSがスマートグラスの規格と合っていないと使えません。
デバイスとスマートグラスのバージョンが対応していない場合も使用できませんので、この辺りの細かいチェックが必要になります。
その他、Wi-Fi接続ができればウェブ上でアクセスも可能なので、どこでも映画鑑賞や音楽鑑賞することもできます。
また、最新の機器ではジェスチャーや音声認識・視線の動きなどで端末操作ができるタイプが登場しました。
電車内でスマートフォンで「画面を周りに覗かれるのが嫌」という人も、スマートグラスの目に触れることもありません。
自分だけが見えているディスプレイで、ネットサーフィンを楽しむことも可能です。

ディスプレイ搭載

ディスプレイ搭載型はスマートグラスをかけるだけで映像視聴ができる上に、大画面&大迫力の映像がいつでもどこでも見られます。
テレビやパソコンと異なり、画面の位置が固定されないので、どんな姿勢でも見ることができます。
また、外出先でも必要な映像があれば、すぐに視聴が可能です。
高画質での視聴は有機ELのディスプレイがおすすめですが、メーカーやタイプによってディスプレイが異なります。
ただし、片目だけのディスプレイはコンパクトで持ち運びに便利ですが、長時間に渡り映像を視聴する場合は、目に負担がかかるので、左右両眼で見られるタイプをおすすめします。インターネットに接続可能なスマートグラスでは、スマートフォンと同じようにSNSをチェックしたり、検索したページを見ることができます。
操作については本体のボタンやコントローラーで簡単に操作できる上に、ジェスチャーや音声または視線の動きで、端末の操作ができるタイプも開発されました。
電車内でスマートフォンを閲覧している時に「周りから画面が見えるのが気になる」という人でも、自分だけが見える画面で安心して閲覧することができます。

活動量計センサー搭載

センサー搭載モデル

活動量計センサー搭載と言えば、スマートウォッチが挙げられますが、スマートグラスにも活動量計センサーを搭載するメーカーが増えています。
そして、活動量計センサー搭載のタイプは、ランニングやサイクリングをしている時でも、視界に脈拍や活動量のデータが表示されるので、画面を覗き込む必要がありません。また、加速度センサーを搭載のタイプはスピード計測もできます。
ジャイロスコープを搭載のタイプなら、走行時の姿勢や角速度も自動で計測しディスプレイに表示されます
体の動きとデータを連動させることができれば活動量計センサー搭載モデルは、これからも幅広い活用が期待されています。

  • 施工管理システム

スマートグラスの選び方

用途に合わせて選ぶ

スポーツをしている人は
スポーツをしている人や健康管理にこだわる人は、センサー搭載モデルをおすすめします。
心拍数・血圧・走行距離・運動時間・速度・姿勢など機種によって様々なデータを取ることができます。
自分に取って必要なデータは何か、そしてそのデータをどのように活用するか、またどのように保存するかで選ぶ機種も異なります。
日々の記録を保存してデータを蓄積する場合も、スマートグラス本体にデータ管理機能がある機種や、スマートフォンやスマートウォッチと連携したり、専用アプリをダウンロードすることでデータを管理できる製品もあります。データの活用方法も含めて、自分の生活や目的に合った形で活用できる製品をお選びください。

ビジネスシーンで利用したい人は
スマートグラスを選ぶ際に気を付けるのが、スピーカーとマイクの有無です。
映画・音楽鑑賞や通話機能に対応していても、本体にスピーカーとマイクを内蔵していないタイプもあります。
これらの商品はイヤホンジャックがついていて、イヤホンを接続して初めて音が聞こえる仕組みになっています。
これは、商品選びに失敗する原因の1つなので、必ずチェックすることをおすすめします。
スピーカー内蔵のタイプを選ぶか、スマートグラスにイヤホンを繋げるかは使いやすい方をお選びください。
特にビジネスシーンで活用するなら、通話機能はチェックしておきたいところです。
作業中や移動中でもメガネのように装着するだけで、ハンズフリーで通話が可能です。
イヤホンやヘッドホンと違って、周りの音が遮断されないので、周りの状況を確認しながら通話ができます。
また、イヤホンが苦手という人にも、通話機能付きスマートグラスはおすすめです。

写真・動画撮影用に活用したい人は
商品の中には、スマートグラスと名乗っていても、ディスプレイを備えていないものがあります。
また、ディスプレイにも両目タイプと片目タイプがあり、目に負担がかからないように両目タイプをおすすめしますが、一方で、実際の視界を広く確保しながら、作業したい場合には片目タイプのスマートグラスで充分です。
そして、高画質な写真撮影をしたい場合は、500万画素以上のスペックがおすすめです。
動画撮影に活用する場合は、地上波放送に近い画質で、きめの細かい映像を記録できるHD(ハイビジョン)対応のスマートグラスがおすすめです。

屋外での使用が多いなら
運動用や屋外でスマートグラスを使用する場合は、防水機能を備えたものがおすすめです。
スマートグラスは一見メガネやサングラスにしか見えませんが、スピーカーやカメラを内蔵した立派な精密機器です。
そのため、水がかかっても心配ないように防水耐性のあるものをお選びください。
防水機能の性能は「IPX〇」で表され、数値が大きいほど性能が高くなりますが、自宅での普段使いする場合は、IPX4で十分です。
雨や大量の汗にも対応するためにはIPX7以上をお選びください
また、防塵機能も備えているタイプは、強風で砂ぼこりが多い場合でも安心して使用できます。

スマートグラス防水レベル

対応アプリで選ぶ

インターネットにアクセス可能なスマートグラスは、機種によって対応しているOSが違います。
使い慣れたGoogleマップを使いたかったのに、知らないマップアプリにしか対応していなかった」「iPhoneのアプリと連携したいのに、Androidアプリにしか対応していない」など購入してからでは遅いので、事前に対応しているOSを確認してください。
また、好きなアプリを自由にダウンロードできるタイプもありますがこのタイプは高価になります。
たたし、目的が決まっている人には多少不便でも比較的安価な、特定のアプリだけに対応したタイプがおすすめです。

操作方法で選ぶ

大きく分ければスマートグラスの操作方法は、スマホと連動させる方法と音声操作の2種類です。どちらを選ぶかついては用途やシーンでも異なります。

スマホとの連動
スマホに連動する場合は的確な操作が可能になります。使い慣れたデバイスで簡単に操作したいときは、スマートグラスとスマホを連動させるのがおすすめです。
操作に自信がない人も、スマホとの連動なら不安なく操作できます。

音声操作
マイク内蔵で音声認識機能やAIスピーカーを搭載したタイプは音声で操作が可能です。
また、複雑な検索も音声で操作できますので、音声で操作する方が使いやすい人は、音声操作が可能なスマートグラスをお選びください。
尚、メーカーによっては視線の動きで操作するもタイプもあります。
こちらは慣れるまで時間がかかるのですが、撮影に一瞬の切り取りが必要な場合に向いています。

装着時のフィット感で選ぶ

スマートグラスを選ぶ際の基準は「サイズ」と「ピント」です。
あくまでもメガネやサングラスにいろいろな機能を搭載しているので、サイズが合わないと痛みがあったりズレだりします。
また、ピントが合わなければ文字がぼやけますので、購入時に店舗で合わせてもらうのがベストですが、それが難しい場合はサイズやピントの調整機能があるものがおすすめです。また、安定感のあるかけ心地を求める場合は、ツル(耳に掛ける部分)が長めのものをお選びください。

容量で選ぶ

ほとんどのスマートグラスはバッテリーで稼働しますが、屋外で使用する際には制限があります。
しかも、スマートグラスの種類によって約1〜4時間の差があります。
始めから長時間の利用が予想される場合は、できるだけバッテリー容量が大きいものがおすすめです。
容量を確認せずに購入してしまうのも、商品選びに失敗する原因の1つなので、バッテリーの容量をきちんと確認してください。
また、バッテリーは管理する環境も注意が必要です。
保管場所や充電している場所が高温多湿だったり、その反対に非常に気温の低いところである場合は、バッテリー自体に損傷を与えることもあります。
そのため、バッテリーの保管場所にも気を配る必要があります。

その他

まだまだスマートグラスは商品数が少なく、海外製のものが主流です。
ネットで検索しても製品によっては、情報が少ないものもあります。
スマートグラスを選ぶ際は購入した店舗で、取り扱いをサポートできるか、たは説明書やマニュアルが日本語に対応しているかを確認することをおすすめします。
そして、対応していない場合は、操作方法がシンプルな製品をお選びください。
初めて使う人や機械操作が苦手な人には、特に気をつけてもらいたいところです。
また、使用シーンに限らず長時間の使用する人は、軽いタイプのスマートグラスをお選びください。

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まとめ

スマートグラスを活用した現場の管理に注目している企業が増えていますが、まだまだ一般的にはあまり普及しておらず知名度も高くありません。
それは、全てがまだ発展途上にあるからです。
国土交通省でも、人手不足をカバーできる可能性に期待しています。
将来はどのように活用して、現場の管理をしていくのか?
今後のスマートグラスの活用法も視野入れて自社のIT化をお進めください。

AIPPEAR NET 編集部

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