建設工事を行う際に必要な見積書ですが、手作業やエクセルでの作成は時間がかかり、ミスも起こりやすいです。
そのため、建築見積ソフトを活用すれば、迅速かつ正確な見積もりが作成できます。
本記事では、建築見積ソフトのメリットやおすすめ16選、クラウド版とソフト版の違いについてなど、わかりやすく解説します。
建築業務を効率化するための情報として、ぜひ参考にしてください。
建築見積ソフトとは?メリットを紹介
建築見積ソフトは、建築プロジェクトの費用、材料、工程などの見積を作成するためのソフトです。
エクセルでの見積書作成は手軽ですが、ミスが起こりやすく、ファイルの共有も難しいため、使い勝手が良いとは言えません。
一方で建築見積ソフトは、従来の手作業に比べて、効率的で正確な見積を迅速に作成できるため、建築業界で広まりつつあります。
必要な情報を入力するだけで自動で計算してくれるため、ミスが少なく、作業効率も向上します。
ここでは、建築見積ソフトの具体的なメリットを3つ、ご紹介します。
見積作成の時間短縮
建築見積ソフトの大きなメリットの一つは、見積作成の時間を大幅に短縮できることです。
手作業やエクセルでの見積作成は、各項目の入力や計算に多くの時間がかかりますが、見積ソフトを使うことでこれらの作業が自動化され、作業時間を大幅に削減できます。
見積ソフトでは、一度入力した情報をテンプレートとして保存できるため、次回以降の見積作成時にはそのテンプレートを活用するだけで済みます。
また、過去の見積データを簡単に呼び出して修正・再利用できるため、再入力の手間が省け、スピーディーに見積書を完成させることが可能です。
さらに、見積ソフトには、材料費や労務費などの最新データを自動的に反映させる機能が備わっている場合も多く、情報収集にかかる時間を節約できます。
このようにして、見積作成にかかる時間を大幅に短縮することで、業務全体の効率化を図ることができます。
見積作成時の入力・計算ミスを防げる
建築見積ソフトを使用することで、見積書作成時のミスを大幅に減らすことができます。
手作業やエクセルでの見積作成では、データの入力ミスや計算ミスが起こりやすく、その結果、見積の精度が低下するリスクがあります。
しかし、見積ソフトは自動計算機能が備わっているため、計算ミスがほとんど発生しません。
また、多くの見積ソフトは、入力データの整合性をチェックする機能を持っており、誤ったデータ入力を防ぐ仕組みが整っています。
さらに、建築見積ソフトには、工事ごとに必要な材料やコストの情報を自動的に更新する機能が多く備わっているため、常に最新のデータを使って正確な見積書を作成できます。
建築見積ソフトを活用することで、見積作成時のミスを防ぎ、正確で信頼性の高い見積書を作成できます。
過去の見積データの分析ができる
建築見積ソフトの多くは、過去の見積データを分析して活用でき、簡単にさまざまな集計が可能です。
コストの傾向や材料の使用量を分析し、最新情報に基づいた見積作成ができます。
年間の状況や担当者別の実績も把握できるため、見積作成だけでなく、経営戦略やプロジェクトの収益性向上にも役立ちます。
過去のデータを活用することで、建設業務の効率と成果を向上させることができます。
【比較表あり】建築見積ソフトおすすめ16選!無料ソフトも?
数ある建築見積ソフトの中から、自社に合ったソフトを選ぶ際の参考になるよう、厳選した16のソフトを紹介します。
クラウド型の建築見積ソフトは、インターネット環境があればどこでも見積の作成や管理が可能です。
一方、ソフト型(インストール型)は、自社のパソコンにインストールして使用するシステムです。
一覧表にまとめているので、機能やコストを比較しながら、自社に最適なソフトを選んでください。
【クラウド型】建築見積ソフト:建築業向け管理システム アイピア

『建築業向け管理システムアイピア』は、建築業に特化した業務管理システムです。
見積作成はもちろん、顧客管理や入金管理、原価管理等様々な業務を一括で管理できます。
見積りを基に原価計算から発注までを処理できるため、業務時間が短縮され、入力ミスや発注漏れなどを減らすことができるでしょう。
また、使いやすい操作性のため、ITに慣れていない人でもスムーズに利用できます。
クラウド型でインターネットの環境があればどこでも使用できますので、パソコンが新しいバージョンに変わっても問題なく利用できます。
外出先や支店など、どこにいても情報を確認できます。
- 過去に作成した見積書の検索・見積単価表の作成が簡単にできる!
- 見積の情報はもちろんのこと、業務に関する情報を一元管理できる!
- 申告・承認機能でミスを防ぐ!
- アイピアの見積は5階層まで対応!工事の規模を問わず見積を作成可能!
- 見積書をエクセルデータからコピー&ペーストで登録できる!
環境 | クラウド型 |
機能 | 見積作成、原価発注管理、工程管理、書類・写真管理、顧客管理、営業進捗管理、請求管理、入金管理、帳票作成、現場日報管理、物件管理、労務管理、在庫管理、その他 |
価格 | 【ライト】月額 10,000円〜 【ベーシック】月額 20,000円〜 【プロフェッショナル】月額 30,000円〜 |
体験版 | 無料体験デモあり |
【クラウド型】建築見積ソフト:使えるくらうど建築見積V2
『使えるくらうど建築見積V2』は、建設業向けの見積書作成ソフトです。
クラウド型なので、インターネットに接続できる環境であれば、社内外問わず、どこでも見積作成が可能です。
あらかじめ登録した明細マスターから明細を選択すると、必要な情報が自動的に入力されます。
使いやすい操作で、見積業務の効率化が実現します。
- 単価・諸経費を一括で変更できる
- 5階層まで対応
- 原価や利益率を把握しながら見積を作成できる
環境 | クラウド型 |
機能 | 見積書作成、実行予算管理 |
価格 | 要問合せ |
体験版 | デモあり |
【クラウド型】建築見積ソフト:建て役者
『建て役者』は建築・リフォーム業界向けの業務一元管理システムです。
顧客情報や商談、工程の進捗状況、原価管理、受発注管理、そしてアフターフォローまで、すべての業務を一元管理できます。
過去に作成した見積もりを再利用できるため、見積もり情報が貴重な資産として蓄積されます。
経験の浅い担当者でも、経験豊富な担当者の見積もりを参考にすることで、高い精度の見積もりを作成できます。
クラウド型なので、インターネット接続があればどこでも情報を確認できます。
これまで会社に戻らないと見られなかった情報も、外出先で簡単にチェックできるようになります。
- リフォーム・新築に必要な機能が搭載されている
- 過去の見積を有効活できる
- 商談・工程・アフター管理まで全て一元化できる
環境 | クラウド型 |
機能 | 見積作成、発注書作成、顧客管理、商談管理、実行予算、工程管理、原価管理、アフター管理、その他 |
価格 | 【ライト】月額 4,000円〜 【スタンダード】月額 40,000円〜 【プレミアム】月額 80,000円〜 |
体験版 | 無料デモあり |
【動画で解説】建築・建設業向け見積ソフトを選ぶポイント5選!
建築・建設業向けの見積もりソフトを提供している会社は多いため、どれを選べばよいか迷ってしまうこともあるでしょう。
そこで、建築見積ソフトを検討する場合の選び方のポイントを5つご紹介します。
上記の動画を参考にしながら見ていきましょう。
「インストール(ソフト)型」「クラウド型」を理解する
見積ソフトは、「インストール型」と「クラウド型」の二つに分けられます。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解することで、見積ソフトの選定をスムーズに行えます。
インストール型のメリット
- 基本的に動作が速い(PCスペックに依存)
- 長期的に見ると価格が安い(初期費用のみかかる)
- 見積の階層が多い場合でも対応できる
インストール型ソフトは、ホームページからパソコンに直接インストールする形式です。
動作の軽さはパソコンのスペックによるため、インターネット回線の影響を受けずに利用できます。
基本的に買い切りなので、長期的にはクラウドソフトよりもコストが安くなることが多いでしょう。
ただし、見積作成機能を含む一元管理システムの場合、定期的なバージョンアップが必要で、そのために月額保守費用がかかることがあります。
また、クラウド型とは異なり、インターネットに接続せずに利用できるのも特徴です。
インストール型のデメリット
- パソコンにデータを保存するため、情報共有に手間がかかる
- 見積作成業務が属人化しやすい
インストール型の見積ソフトで作成した見積のデータは、パソコンに保存されます。
そのため、使用すればするほどパソコンの容量を圧迫します。
また、データを個人が抱えることとなり、情報共有に手間がかかる点もデメリットといえるでしょう。
誰がどんな見積書を作っているか共有できず、見積業務が属人化しやすいというリスクがあります。
クラウド型のメリット
- 外出先やスマホからでも入力・閲覧ができる
- 社内で見積データを迅速に共有できる
- 他のシステムと連携できる製品もある
クラウド型は、インターネット回線を通じてデータを管理・利用する形式です。
インターネットが利用できる環境であれば、出先や自宅からでも見積書の作成や承認作業が可能です。
データをリアルタイムで共有できるため、他の人が作成した見積書を活用するなど、効率化が図りやすいのが特徴です。
他のシステムと連携できる製品があることも重要なポイントです。
クラウド型のデメリット
- 月額費用が発生する
- 明細の量が増えると動作が重くなる可能性がある
クラウドソフトのデータは、システム会社が外部委託するサーバー管理会社に保存されるのが一般的です。
セキュリティ対策は万全ですが、管理や保守のために月額費用がかかる場合があります。
また、定期的なバージョンアップの開発費や、問い合わせサポートスタッフの人件費がかかることもあります。
クラウド型ソフトを選ぶ際は、初期費用だけでなく、運用費用も考慮するようにしましょう。
大容量のファイルや画像を頻繁にやり取りすると、社内ネットワークが重くなることがあるので注意してください。
必要な機能をチェックする
見積ソフトを選ぶ際には、まず自社の課題を把握することが大切です。
業務を効率化したい点を明確にすることで、必要な機能が見えてきます。
自社に必要な機能を把握し、それらが搭載された見積ソフトを選ぶようにしましょう。
基本機能
- 発送代行機能
- データ送付機能
- データ管理機能
- データ変換機能
- テンプレート作成機能
- ステータス管理機能
- 入力ミス防止機能
- 一括作成機能
- ロゴ・印影の登録
利な機能
- 承認ワークフロー機能
- PDF・CSV出力機能
- 消費税自動計算機能
- 権限設定・管理
建築見積ソフト「アイピア」の導入事例
上述の通り、建築見積ソフトを導入することで、時間短縮やミスの防止等の効果が期待できます。
では実際に導入した企業の中ではどのような声が上がっているのでしょうか。
この章では、建築見積ソフト「アイピア」の導入事例をご紹介します。
- 情報の一元化によって属人化が解消され対応スピードがあがった
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設備リフォーム工事の設計・施工を行う「上島プロパン株式会社様」は、業務の属人化に課題を抱えていました。
見積書作成は特定の社員に依存しており、業務がブラックボックス化していたため、迅速な対応が難しい状況でした。
また、見積作成にMicrosoft AccessやExcelなど複数のツールを使用しており、情報が分散して管理されていたことで、顧客への対応が遅れ失注につながるケースもありました。こうした課題を解決するため、簡単な操作で一括管理が可能な「アイピア」を導入しました。
これにより、業務が一元化され、過去のデータも簡単に参照できるようになったため、若手社員でも迅速に顧客対応ができるようになりました。
結果、業務効率が向上し、顧客対応のスピードも大幅に改善されました。 - 見積作成時間が半分まで短縮された
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兵庫県を拠点に新築物件の設計を主業務とする「株式会社ビオトープ様」は、新築見積の作成に時間がかかっており、特に項目が多い複雑な見積書の作成に多くの時間を要していました。
見積は毎回1から積算する必要がある為、仕組みの構築や時間短縮が急務でした。こうした課題を解決するため、建築見積ソフト「アイピア」を導入しました。
結果、見積作成機能を活用して作成時間を半分に短縮されただけでなく、過去の見積データや単価表を活用することで効率的に見積を作成できるようになり、事務作業の負担が軽減されました。
また、リアルタイムで進捗状況を把握できる機能も加わり、案件管理もスムーズに行えるようになりました。