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シーリング工事とは?種類や工事手順を解説

シーリング工事とは?種類や工事手順を解説

シーリング工事は、建物の防水性耐久性を担保する上で、地味ながらも最も重要な工程の一つです。
しかし、シーリング材の選定ミスや不適切な施工手順は、数年後の雨漏りやひび割れ、ひいては重大な構造物の劣化に直結し、施工管理上の大きなリスクとなります。

本記事では、現場監督や施工管理者の皆様が知っておくべきシーリング材の主要な種類とその特性、そして品質を確保するための正しい工事手順を詳細に解説します。
適切な知識を身につけ、建物の長寿命化とコストの最適化を実現するための管理体制を強化しましょう。

目次

シーリング工事とは?

シーリング工事とは?

シーリング工事は、建築物や構造物の接合部や目地を密閉するために不可欠な作業です。
防水性・気密性・断熱性の向上を主な目的としていますが、建設現場においては建物の長期的な維持管理コストに直結する極めて重要な工程です。

なぜシーリングが重要なのか?

  • 水の侵入阻止: 外壁と窓枠、外壁同士の接合部、屋根材の継ぎ目などから雨水が侵入するのを防ぎ、内部構造材の腐食・劣化を防止します。
  • 建物の動きへの追従: 地震や温度変化による建材の伸縮や振動に追従し、目地のひび割れを防ぎます。
  • 熱効率の改善: 隙間を密閉することで気密性を高め、**冷暖房効率の向上(省エネ)**に貢献します。

シーリング材料には、シリコーン、ポリウレタン、アクリルなどさまざまな種類があり、それぞれ特性や用途に応じて選ばれます。
施工方法は、シーリング材を専用のガンで接合部や隙間に注入し、ヘラなどで均等にならして仕上げます。

シーリング工事は、建物の防水性や断熱性、耐久性を高めるために重要な工程であり、定期的なメンテナンスも必要です。
劣化したシーリング材を放置すると、水漏れや構造物の劣化の原因となるため、適切な時期に再施工することが推奨されます。


現場で使い分ける!シーリング材の主要な種類と特性

シーリング材にはいくつかの種類があり、それぞれ特性や用途が異なります。
以下に主要なシーリング材の種類とその特性、用途を紹介します。

シーリング材の種類特性(現場で重視される点)主な用途(選定基準)塗装の可否
MS(変成シリコーン)接着性・耐候性・弾力性が非常に高い万能型外壁の目地、ALC、金属、塗装が必要な箇所可能
ポリウレタン弾力性と接着力に優れる。動きの多い目地に適する。外壁、屋根、土木構造物。プライマー必須可能
シリコーン耐熱性・耐水性に優れるが、上から塗装できない窓ガラス周り、水回り(浴室・キッチン)。不可
アクリル比較的安価。乾燥収縮が大きい。内装の隙間、非構造的なクラック補修。可能

シリコーンシーラント

  • 特性:高い耐候性、耐熱性、耐水性、弾力性に優れています。
  • 用途:外壁の接合部、窓枠、浴室やキッチンの水回り、ガラスの接着など。特に外部での使用に適しています。

ポリウレタンシーラント

  • 特性:高い弾力性と接着力、耐衝撃性に優れています。塗装が可能です。
  • 用途:外壁や屋根の接合部、土木構造物、木材や金属の接合部。多用途に使えますが、特に建築外部の動きが多い箇所に適しています。

アクリルシーラント

  1. 特性:コストが比較的低く、簡単に使用できます。塗装が可能です。
  2. 用途:内装の隙間、クラックの補修、非構造的な接合部。外部での使用には向いていません。

ブチルゴムシーラント

  1. 特性:非常に粘着性が高く、防水性に優れています。硬化しません。
  2. 用途:屋根やサッシの防水、車両や船舶の接合部。防水が必要な部分に適しています。

ポリサルファイドシーラント

  1. 特性:優れた耐薬品性、耐水性、耐候性があります。弾力性にも優れています。
  2. 用途:コンクリートの伸縮目地、燃料タンクのシーリング、航空機のシーリング。過酷な環境下で使用されます。

MS(モディファイドシリコーン)シーラント

  1. 特性:シリコーンとポリウレタンの特性を併せ持ち、優れた接着性と耐候性があります。塗装が可能です。
  2. 用途:建築物の外部や内部の接合部、金属、木材、コンクリート、ガラスなど幅広い材料に使用されます。

各シーリング材は、使用する環境や目的に応じて選ばれることが重要です。
適切なシーリング材を使用することで、建物の防水性や耐久性が向上し、長期間にわたって良好な状態を保つことができます。

シーリング工事のメリットとは?

シーリング工事は、建物の性能と耐久性を高める上で非常に重要です。主な利点を以下に解説します。

  • 防水性の向上
    シーリング材により、外壁、窓枠、屋根などの接合部や隙間からの水の侵入を確実に防ぎます。これにより、雨漏りを防ぐとともに、水による建物の構造材の劣化を抑制します。
  • 気密性の向上
    隙間をシーリングすることで、風や冷気、ほこりの侵入を防ぎます。室内の快適性が向上し、結果的に冷暖房などのエネルギー効率が高まります。
  • 断熱性の向上
    気密性が向上すると、外気温の影響を受けにくくなるため、室内の温度を一定に保ちやすくなります。これにより、冷暖房の効率が改善され、省エネルギー効果に貢献します。
  • 防音効果
    シーリング材が隙間を埋めることで、外部からの騒音の侵入を軽減し、室内の静粛性を保ちます。
  • 建物の美観維持
    シーリング材で隙間や接合部を整えることにより、外観がきれいに仕上がります。さらに、劣化したシーリング材を定期的に交換することで、建物の外観を長期的に良好に保てます。
  • カビや腐食の防止
    水回りや外部の接合部にシーリングを施すことで水の浸入を防ぎ、カビの発生や建材の腐食を防止します。これにより、建物の健全性が保たれます。
  • 建物の耐久性向上
    シーリング材が建物の構造部分を水や空気の侵入から保護し、劣化の進行を防ぐことで、建物全体の耐久性が向上します。特に外部環境の影響を常に受ける部分の性能維持に役立ちます。

これらのメリットを継続的に得るためには、適切なシーリング材の選定と正確な施工が求められます。
また、シーリング材の劣化を防ぎ建物の性能を維持するため、定期的な点検とメンテナンスが推奨されます。

シーリング工事のデメリットとは?

シーリング工事には多くのメリットがある反面、デメリットや留意すべき点も存在します。主な注意点を以下に示します。

  • 定期的なメンテナンスが必要
    シーリング材は経年劣化するため、定期的な点検と交換が必須です。これにより、長期的な維持管理の手間や費用が発生します。
  • 初期費用が発生する
    シーリング工事では、材料費や施工費用が発生します。特に大規模な建物や広範囲にわたる工事の場合、初期費用が高額になる可能性があります。
  • 施工不良のリスク
    施工が不適切な場合、シーリング材が本来の性能を発揮できず、水漏れや気密性の低下を招く恐れがあります。そのため、信頼できる業者に依頼し、適切な施工を行うことが極めて重要です。
  • 材料の選択が重要
    使用するシーリング材の種類や品質によって、期待される効果が大きく変動します。用途に適した材料を選ばないと、十分な性能を発揮できない可能性があります。
  • 外観への影響
    シーリング材の色や仕上がり方によっては、建物の外観に影響を及ぼす場合があります。特に美観が重視される箇所では、材料選定と施工に慎重な対応が求められます。
  • 環境への影響
    一部のシーリング材には有害な化学物質が含まれているケースがあり、施工時や廃棄の際に環境への影響が懸念されます。環境負荷の少ない製品を選ぶことが望ましいです。
  • 硬化時間が必要
    シーリング材が完全に硬化するまでには時間を要します。この間に、触れたり水に濡れたりすると、施工の品質が損なわれる恐れがあります。
  • 温度や湿度の影響
    シーリング材の性能は、施工時の温度や湿度に左右されます。適切な環境下で施工しないと、硬化不良や接着不良が発生する可能性があります。
  • 化学的な相性
    特定のシーリング材は、他の建材や塗料との相性が悪い場合があります。適切な組み合わせを選ばなければ、シーリング材の早期劣化や接着力の低下を招くことがあります。

これらの注意点を事前に理解し、適切な対策を講じることで、シーリング工事の機能と建物の性能を長期にわたり維持できます。
信頼できる施工業者に依頼し、材料選定と施工方法を適切に行うことが重要です。

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シーリング工事の手順とは?

まずは工事全体に必要な準備作業から開始します。
特にシーリング材の接着力を高めるため、徹底的な下地処理が不可欠です。

1. 徹底した準備と下地処理

まずは、どの工事でも必要な準備作業を行います。
特に、シーリング材の接着力を最大限に引き出すためには、徹底した下地処理が不可欠です。

現場の確認と計画

施工箇所を確認し、必要なシーリング材や工具を準備します。
また、施工範囲の計測とマーキングを行います。

清掃・古いシーリング材の撤去

既存のシーリング材を完全に撤去し、目地内のほこり、油分を徹底的に除去します。
残存物があると接着不良の原因となります。

目地底の調整(ボンドブレーカーの設置)

二面接着を防ぐため、目地底にボンドブレーカー(絶縁テープ)を設置します。
二面接着は目地の動きに対応できず、早期のひび割れに繋がります。

養生作業

シーリング材が不要な箇所に付着しないように、マスキングテープで周囲を養生します。

プライマーの塗布

接着力を高めるため、指定のプライマーをムラなく均一に塗布します。
プライマー乾燥時間は、メーカーの指示を厳守します。

2. シーリング材の選定と準備

次に用途に応じたシーリング材の選定と準備を行います。

シーリング材の選定

使用場所や目的に適したシーリング材を選びます(シリコーン、ポリウレタン、アクリルなど)。

シーリング材の準備

必要に応じて、シーリング材を混合したり、専用のガンにセットしたりします。

3. シーリング材の充填

次に、シーリング材を充填し均していきます。

シーリング材の適用

シーリングガンを使用して、接合部や隙間に均一にシーリング材を充填します。
直線的にゆっくりとガンを動かし、一定の量を出し続けることが重要です。

均し作業

ヘラや指でシーリング材を均し、表面を滑らかに整えます。均し作業はシーリング材が乾燥する前に行います。

4. 仕上げと乾燥

次に、余分なシーリング材を取り除き、所定の乾燥時間を確保します。

余分なシーリング材の除去

必要に応じて、マスキングテープを慎重に剥がし、余分なシーリング材を取り除きます。

乾燥時間の確保

シーリング材が完全に硬化するまで、触れたり水がかかったりしないように注意します。硬化時間は材料によって異なります。

5. 最終確認とメンテナンス

工事の完了後、最終確認と長期的なメンテナンス計画を立てます。

最終確認

乾燥後、シーリングの仕上がりを確認し、必要に応じて追加の補修を行います。

メンテナンス計画

定期的な点検とメンテナンスのスケジュールを策定し、シーリング材の状態をチェックします。

シーリング工事の品質を確保するには、適切な材料の選定、丁寧な準備、そして正確な施工が重要です。
専門的な知識と技術を持つ業者に依頼することで、長期にわたり効果を発揮するシーリング工事が実現できます。

シーリング工事に関するよくある質問

コーキング工事との違いは何ですか?

基本的に同じ意味で使われます。

  • 昔:コーキング
  • 現在(正式):シーリング

JIS規格上は「シーリング」という呼び方が正式です。

打ち替えと打ち増しの違いは?

打ち替えと打ち増しはよく混同されるワードです。
以下のように区別できます。

工法内容特徴
打ち替え既存を撤去して新設耐久性◎・費用高
打ち増し既存の上から施工安価・寿命短め
シーリングの耐用年数はどれくらい?

使用材料・環境によりますが、基本的な耐用年数は以下の通りです。

  • 一般的:7〜10年
  • 高耐久タイプ:10〜15年

ただし、紫外線・立地条件でかなり差が出ます。

シーリングが劣化するとどうなりますか?

ひび割れ、肉やせ、剥離、雨漏り、外壁内部の腐食などの問題が発生します。
放置すると外壁補修や躯体修繕などに発展しやすくなります。

雨の日でも施工できますか?

雨の日の施工は基本的には出来ません。
湿度が高くなることで、密着せず早期剥離の原因になります。

まとめ

シーリング工事とは、建物の隙間や目地にシーリング材を充填することで、水や空気の侵入を防ぐ工事のことを指します。
建物の防水性や気密性を高め、快適な住環境を維持するために重要な作業です。

外壁や内装、屋根、水回りなど、様々な場所で適用されるため、それぞれに適したシーリング材を選び、適切な手順で施工することが求められます。
工事の手順を守り、高品質な仕上がりを目指すことが重要です。

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