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【2026年最新】外壁塗装の費用相場は30坪で60〜110万円!坪数・塗料別の総額と「同じ30坪で50万円差が出る理由」を解説

外壁塗装の費用相場はいくら?適正価格で失敗しない業者選びのポイント
株式会社アイピア 編集部
この記事を書いた人

株式会社アイピア 編集部

株式会社アイピアは、クラウド型の建築業向け一元管理システム「アイピア」を 開発・提供しています(累計導入実績 約500社)。建築業界の業務改善を目標に、 現場で役立つノウハウやDX・課題解決に関する情報を発信しています。 本メディアの記事は、毎日多くの建設企業様から業務課題やDXのご相談をいただく 弊社の営業・サポート専門スタッフが共同で監修しています。

この記事の結論
  • 延床30坪の一般的な2階建てなら、外壁塗装のみで60〜110万円。屋根も同時に塗るなら、さらに20〜40万円程度が上乗せされるのが一般的です。
  • ただし「相場」であなたの家の金額は出ません。 費用を決めるのは坪数ではなく「塗装面積 × 塗料単価 + 足場 + 下地補修」の4要素です。同じ30坪でも50万円以上の差が出ます。
  • 見積書の6〜7割は塗料代以外(足場・洗浄・養生・下地補修・付帯部・諸経費)です。ここを読めるようになれば、「高い/安い」は自分で判定できます。
  • 2026年、外壁塗装“単体”で使える国の補助金はありません。 自治体の助成金も縮小傾向で、しかも原則「着工前申請」です。契約後に気づいても手遅れになります。
  • 築10年未満で劣化サインがないなら、今すぐ塗る必要はない可能性があります。 本記事では「塗らない」という選択肢も含めて解説します。
目次

1. 結論:外壁塗装の費用相場は30坪の戸建てで60〜110万円、ただし「相場」で自宅の金額は出ない

外壁塗装の費用が知りたくてこのページにたどり着いた方の多くは、次のどちらかの状況にいるはずです。

  1. まだ見積もりを取っておらず、「だいたいいくらかかるのか」を知りたい
  2. すでに見積書を受け取っていて、「この金額は妥当なのか」を判定したい

この記事は、②を1人でできるようになることをゴールにしています。相場の数字だけを覚えても、目の前の見積書は読めないからです。

まずは、最も引用されることの多い坪数別の目安から確認していきましょう。

1-1. 延床30坪の一般的な2階建てなら外壁のみ60〜110万円、屋根も同時なら+20〜40万円が目安

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延べ坪数塗装面積の目安外壁塗装のみ外壁+屋根うち足場代の目安
20坪(約66㎡)約80㎡40〜90万円60〜120万円8〜13万円
30坪(約99㎡)約120㎡60〜110万円80〜140万円12〜19万円
40坪(約132㎡)約160㎡80〜130万円100〜170万円17〜25万円
50坪(約165㎡)約200㎡100〜160万円120〜200万円21〜31万円
60坪(約198㎡)約240㎡120〜200万円140〜240万円25〜37万円

※延べ坪数=各階の床面積の合計です。土地の広さではありません(1階20坪+2階10坪=延べ30坪)。 ※塗装面積は「延床面積(㎡)×1.2」で概算しています(後述のとおり、この係数は1.1〜1.7の幅があります)。
※足場代は「塗装面積×1.3×800〜1,200円/㎡」で試算しています。 ※出典:リショップナビ、ヌリカエ、外壁塗装の窓口、リショップナビ外壁塗装が公開する坪数別相場(2026年7月10日閲覧)をもとに編集部でレンジを統合。

屋根塗装を同時に行う場合は、外壁塗装の費用に20〜40万円程度が上乗せされるのが一般的です。

ヌリカエは20〜30万円、リショップナビ外壁塗装は30〜40万円、街の外壁塗装やさんは20〜40万円と、各社の目安に幅があります。

1-2. 相場サイトごとに金額が違うのは「集計元」と「工事範囲」が違うから

外壁塗装の相場を調べると、サイトによって金額がまったく違うことに気づいたはずです。

これは誰かが嘘をついているわけではなく、集計の元になっているデータと、どこまでの工事を含めているかが違うからです。

情報源提示している相場データの元サンプル数集計時期
ヌリカエ80〜140万円自社サービス経由の外壁塗装工事10,247件2020年1月〜2024年6月
外壁塗装パートナーズ(ソーラーパートナーズ)の実態調査平均127万円(外壁のみ)自社の成約データ320件2026年公表
同上(外壁+屋根)平均142.5万円自社の成約データ454件2026年公表
リショップナビ外壁塗装平均110万円自社利用者の施工費用非公表2025年2月時点集計
リショップナビ60〜150万円記事内の目安非公表
外壁塗装の窓口30坪で60〜90万円記事内の目安非公表

※各社公開情報より編集部作成(2026年7月10日閲覧)

読み解き方は3つです。

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比較時のポイント内容
サンプル数と集計時期を確認するサンプル数や調査時期が明記されたデータほど信頼しやすい。実際の成約金額を集計した調査を優先する
工事範囲をそろえて比較する「外壁のみ」と「外壁+屋根」では費用が異なる。例として、外壁のみは平均127万円、外壁+屋根は平均142.5万円
複数の相場データを比較する一括見積もりサイトの平均額は、そのサイトの利用者層や住宅規模、地域によって変わる。複数の数字から相場の幅を把握する
幅の広い相場表記に注意する「60〜150万円」のような広い価格帯は記事上の目安で、根拠や集計方法が公開されていない場合がある

1-3. 2026年の相場は数年前より上がっている。古い相場記事を基準にすると見積もりが高く見える

「ネットで見た相場より、うちの見積もりが30万円高い」

これは、よくある誤解です。

ソーラーパートナーズが2026年に公表した実態調査によると、同社が2022年に実施した調査と比べて、外壁塗装の平均価格は約14万円、外壁+屋根塗装は約14.5万円上昇しています。資材費・人件費・足場材の高騰が背景にあります。

つまり、2020年前後に書かれた相場記事の数字をそのまま基準にすると、いまの適正な見積書が「高すぎる」ように見えてしまいます。相場を調べるときは、必ず「その数字はいつのデータか」を確認してください。

1-4. 正確な金額は「塗装面積 × 塗料単価 + 足場 + 下地補修」でしか出ない

ここまでで、坪数別の目安は掴めたと思います。しかし、その目安のレンジは1つの坪数のなかでも50万円前後の幅があります。なぜでしょうか。

外壁塗装の総額は、次の式で決まるからです。

総額 = 塗装面積 × 塗料の㎡単価(材工共)
     + 足場代(塗装面積 × 1.3 × 単価)
     + 下地補修費(コーキング・クラック補修など)
     + 付帯部塗装費(雨樋・軒天・破風など)
     + 諸経費・廃材処分費

この5項目のうち、坪数から推定できるのは最初の2つだけです。下地補修費は、実際に外壁を見なければわかりません。だからこそ、どの業者も現地調査なしでは正式な見積書を出せないのです。

2. 【30秒診断】あなたの家の費用目安と「今すぐ塗るべきか」がわかる5つの質問

相場だけを見ても、自分の家がどこに当てはまるのかはわかりません。次の5つの質問に答えると、概算の費用レンジと、いま動くべきかどうかの緊急度の両方がわかります。

無料・30秒

あなたの家の費用目安と
「今すぐ塗るべきか」がわかる5つの質問

5つの質問に答えるだけで、外壁塗装の概算費用と メンテナンスの緊急度を確認できます。

質問 1 / 5 20%
Q1

お住まいの延床面積は?

おおよその広さで問題ありません。

Q2

築年数は?

前回の塗装からの年数がわかる場合は、その年数を目安にしてください。

Q3

外壁材は?

わからない場合は「わからない」を選択してください。

Q4

当てはまる劣化サインを
すべて選んでください

複数選択できます。

Q5

屋根も一緒に塗装しますか?

外壁と屋根を同時に施工すると、足場をまとめられる場合があります。

2-1. 診断結果の見方(4パターン)

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パターン該当条件費用目安緊急度次にやること
AQ4で「塗膜の膨れ・剥がれ」または「0.3mm以上のひび割れ」を選択坪数レンジの上限側下地の傷みが進むと補修費が増えます。早めに現地調査を
B築10年以上+チョーキングまたはコーキング劣化坪数レンジの中央半年〜1年以内に2〜3社で相見積もりを
C築10年未満かつQ4で「特に見当たらない」**今すぐ塗る必要はない可能性が高いです。**相場だけ把握して2〜3年後に再検討を
D「わからない」が2つ以上判定不可無料の現地調査で外壁材と劣化状況を確認するのが最短です
パターンCと診断された方へ。

この記事は見積もりサービスを紹介していますが、劣化サインが出ていないうちに慌てて工事をする必要はありません。外壁塗装は100万円前後の支出です。「まだ大丈夫」と正直にお伝えするのが、この記事の役割だと考えています。

2-2. 診断結果が「高くなる」と出た人が確認すべき3項目

診断でパターンAが出た場合、費用が上振れする代表的な要因は次の3つです。

  1. コーキング(シーリング)の全面打ち替え:築15年を超えたサイディング住宅ではほぼ必須で、30坪で10万円以上かかります。
  2. クラック(ひび割れ)補修:幅0.3mmを超えると構造クラックの可能性があり、Uカット・シール充填などの補修が必要になります。
  3. 3階建て・狭小地・傾斜地:足場の組み方が変わり、足場代が上乗せされます。

2-3. 診断で概算は出せても、±30万円の誤差が残る理由

診断ツールが使えるのは「延床面積」「築年数」「塗料の種類」といった、あなたが知っている情報だけです。しかし実際の見積書は、次の3つで大きく動きます。

  1. 開口部(窓・玄関)の面積:窓が少ない家ほど塗装面積が増え、費用が上がります
  2. 立地条件:隣家との距離、前面道路の幅、傾斜の有無で足場代と運搬費が変わります
  3. 下地の状態:外壁の内側の傷みは、足場を組んで近くで見なければわかりません

だから、診断結果は「±30万円のあたり」でしかありません。その先は、現地調査を受けるしかないというのが、この工事の性質です。

3. 坪数別の相場は20坪40〜90万円から60坪120〜200万円、ただし「延床坪数=塗装面積」ではない

ここからは、坪数ごとの相場と、そのサイズ特有の落とし穴を見ていきます。

3-1. 20坪は40〜90万円、足場や洗浄などの固定費比率が高く「坪単価」では割高に見える

20坪の住宅の外壁塗装相場は40〜90万円です(リショップナビ)。総額は最も安く済みますが、注意点があります。

外壁塗装には、家の大きさにかかわらず必ずかかる費用があります。足場の運搬・組立・解体、高圧洗浄機の搬入、養生、現場管理、廃材処分。これらは20坪でも60坪でもゼロにはなりません。

その結果、20坪の家は「1坪あたりの単価」で見ると、30坪や40坪より割高に見えます。「うちは小さいのに、坪単価が高い」と感じたら、それは固定費の比率が高いためであり、多くの場合ぼったくりではありません

3-2. 30坪は60〜110万円、最も相場記事に引用されるサイズだが同じ30坪でも50万円差が出る

日本の戸建て住宅で最も多いのが延床30〜40坪であり、相場記事で最も引用されるのが30坪です。

  • リショップナビ:60〜100万円
  • 外壁塗装の窓口:60〜90万円
  • ヌリカエ:90〜110万円
  • 街の外壁塗装やさん(屋根同時):80〜125万円

編集部では、これらを統合して60〜110万円をレンジとしています。

そのうえで重要なのは、同じ30坪でも見積額に50万円以上の差が出るという事実です。理由は次の3つに分解できます。

差が出る要因30坪での金額差の目安
① 塗装面積の実測差(形状・開口部・階数)最大20万円前後
② 塗料グレードの差(シリコン↔無機)最大30万円前後
③ 下地補修の有無(コーキング打ち替え・クラック補修)10〜30万円

つまり「30坪=◯◯万円」という一点の数字には、ほとんど意味がありません。あなたの家がこの3要因のどこに当てはまるかが、金額を決めます。

3-3. 40坪は80〜130万円、坪数より「窓が少ない家」ほど塗装面積が増えて高くなる

40坪の相場は80〜130万円です。ここで多くの人が見落とすのが、開口部(窓・玄関・シャッター)の面積です。

外壁の塗装面積は、外壁全体の面積から窓などの開口部を差し引いて算出します。つまり、同じ40坪でも、窓が少ない家のほうが塗装面積が大きくなり、費用が高くなります。

「隣の家と同じ40坪なのに、うちのほうが高い」という違和感の正体は、多くの場合これです。見積書に開口部の控除が反映されているかは、必ず確認してください。

3-4. 50坪・60坪は100〜200万円、総額に占める足場代と付帯部の比率が上がる

  • 50坪:100〜160万円。塗装面積だけでなく足場設置費用も高額になり、塗料のグレードによっては150万円を超えます。
  • 60坪:120〜200万円。屋根塗装を同時に行うと200万円を超えることもあります。

大型住宅では、足場代と付帯部(雨樋・軒天・破風・シャッターボックスなど)の絶対額が大きくなります。 塗料のグレードを1段階上げるだけで、総額が20万円以上動くこともあります。塗料選びの影響が最も大きいのが、このサイズ帯です。

3-5. 平屋は同じ坪数でも足場が安く、2階建てより下がることがある

平屋は2階建てに比べて建物の高さが低いため、足場の設置費用が抑えられます。その結果、平屋の外壁塗装相場は60〜100万円程度になることが多いとされています(アサヒ衛陶、街の外壁塗装やさん)。

ただし例外があります。横に広い設計の平屋は、その分だけ外壁の塗装面積が増えるため、費用が高くなるケースもあります。 「平屋だから安い」と決めつけず、塗装面積で判断してください。

3-6. 見積書に「延床面積×1.2」とだけ書かれていたら要注意、実測しているかを必ず確認する

ここが、この章で最も重要な論点です。

多くの業者は、塗装面積の概算に「延床面積(㎡)× 係数」を使います。一般に1.2が使われますが、この係数の目安は1.1〜1.7まで幅があります(グローベルス)。

30坪(約99㎡)の家で試算すると——

係数塗装面積シリコン塗装(2,600円/㎡)の材工費
1.1約109㎡約28.3万円
1.2約119㎡約30.9万円
1.5約149㎡約38.7万円
1.7約169㎡約43.9万円

係数の取り方だけで、15万円以上の差が生まれます。 さらに足場代も塗装面積に連動するため、総額では20万円以上動くことになります。

正式な見積書は、現地で実測した数値に基づくべきです。見積書に「延床◯㎡ × 1.2」としか書かれていないなら、次のように質問してください。

「この塗装面積は実測ですか、それとも係数からの概算ですか? 現地調査時に採寸した数値を教えてください」

塗装する必要のない窓枠まで塗装面積に計上されているケースがあることは、リショップナビ外壁塗装も注意喚起しています。この1つの質問ができるかどうかで、見積書の精度が変わります。

4. 塗料はシリコン(㎡単価2,300〜3,000円前後)が標準、「あと何年その家に住むか」から逆算すると失敗しにくい

「結局どの塗料を選べばいいのか」外壁塗装で最も迷うポイントです。

多くの記事は「シリコンがコスパ最強」で終わります。しかし本当に見るべきは、単価でも耐用年数でもなく、「1年あたりいくらか」と「あなたがあと何年その家に住むか」です。

4-1. 【比較表】6種類の塗料の㎡単価・耐用年数・30坪総額・1年あたりコスト

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塗料㎡単価の目安(材工共)耐用年数の目安30坪の総額目安1年あたりコスト向いている人
アクリル1,000〜1,500円5〜7年62〜68万円約10.8万円短期売却前提の物件など、ほぼ選ばれない
ウレタン1,700〜2,200円8〜10年70〜76万円約8.1万円木部・鉄部など付帯部向き
シリコン2,300〜3,000円10〜15年78〜86万円約6.6万円迷ったらここが基準
ラジカル制御型2,500〜3,200円12〜16年80〜88万円約6.0万円シリコンとの価格差が小さければ有力
フッ素3,000〜5,000円15〜20年86〜110万円約5.6万円あと20年以上住む予定の人
無機3,500〜5,500円18〜25年92〜116万円約4.8万円塗り替え回数を最小化したい人

【総額と1年あたりコストの算出前提(編集部試算)】
・延床30坪・塗装面積120㎡ ・足場代15万円(120㎡×1.3×約960円)
・高圧洗浄・養生・下地補修・付帯部塗装・諸経費の合計を35万円と仮定
・「1年あたりコスト」=総額の中央値 ÷ 耐用年数の中央値 ・㎡単価は各社公開値をもとにしたレンジです。アクリル1,000〜1,500円/㎡、フッ素・無機3,000〜5,000円/㎡は街の外壁塗装やさん公開値。製品グレード・地域・業者により変動するため、必ず見積書の単価と照合してください。

この表から読み取れることは2つです。

① グレードを上げるほど「1年あたりコスト」は下がります。 ㎡単価はアクリルの3倍以上でも、塗り替え回数が減るぶん、年あたりでは無機が最も安くなります。

② ただし、単価差ほど総額差は開きません。 足場代・下地補修・付帯部・諸経費(合計約50万円)は、どの塗料を選んでも同じようにかかるからです。シリコンと無機の㎡単価は2倍近く違いますが、30坪の総額差は30万円程度にとどまります。

この「総額差は思ったより小さい」という事実が、塗料選びの本質です。

4-2. シリコンは施工実績で最も多く選ばれる標準グレード、まず基準として考える

近年、アクリルとウレタンは耐久性の低さからあまり選ばれなくなり、一般的な主流はシリコングレードになっています(塗装源)。

迷ったら、まずシリコンを基準に置いてください。そのうえで「あと何年住むか」に応じて上下させるのが、最も失敗しにくい考え方です。

4-3. ラジカル制御型はシリコンとの価格差が小さければ有力な選択肢

ラジカル制御型塗料は、塗膜の劣化原因となるラジカルの発生を抑える仕組みを持ち、シリコンより耐用年数が長めです。㎡単価の差が数百円程度であれば、シリコンより先に検討する価値があります。

見積書で「シリコン」と「ラジカル」の両方の見積もりを出してもらい、総額差を確認してください。差が5万円以内なら、ラジカルのほうが1年あたりコストは下がる計算になります。

4-4. フッ素・無機は初期費用が高いが、あと20年以上住むなら1年あたりコストで逆転しうる

30坪でフッ素は86〜110万円、無機は92〜116万円が目安です。シリコンより20〜30万円高くなります。

しかし1年あたりコストは、シリコン約6.6万円に対して無機は約4.8万円。あと20年以上その家に住むなら、無機のほうが総支出は少なくなる可能性があります。 次回の塗り替えで再び足場代(15万円前後)を払う回数が減ることも、見逃せません。

ただし、無機塗料にはデメリットもあります。 塗膜が硬く、外壁材の動き(膨張・収縮)に追従しきれずにひび割れが生じるリスクがあり、施工には相応の技術が求められます。無機を選ぶなら、その塗料の施工実績が豊富な業者かを必ず確認してください。単価だけで選ぶ塗料ではありません。

4-5. 10年以内に建て替え・住み替えの予定がある人は、グレードを上げないほうが総支出は減る

これは、多くの記事が書かないことです。

塗料の「1年あたりコスト」は、あなたがその年数だけ住み続けて初めて実現します。 10年後に売却・建て替え・住み替えを予定しているなら、25年もつ無機塗料に116万円を払っても、15年分は使わずに手放すことになります。

その場合、シリコン(78〜86万円)を選ぶほうが、総支出は30万円前後少なくなります。

塗料は「性能」で選ぶものではなく、「あと何年、誰がその家に住むか」で選ぶものです。営業担当者にライフプランを伝えれば、まともな業者ならグレードを下げる提案もしてくれます。

4-6. 「自社開発の特殊塗料」を高額で勧められたら、JIS規格・第三者試験データの有無を確認する

同じ「シリコン塗料」でも、グレードは大きく分かれます。塗装源によれば、水性1液タイプ(標準)から強溶剤2液タイプまで5段階のグレードがあり、同じ塗料名でも費用がまったく違います。

そのため、見積書には最低でも次の3つが書かれている必要があります。

  1. 塗料のメーカー名
  2. 製品名(商品名)
  3. グレード(水性/溶剤、1液/2液)

「うちだけのオリジナル塗料です」「一般には流通していません」と説明され、製品名を明かさない業者には注意してください。判断材料は、JIS規格への適合や、第三者機関の試験データが公開されているかどうかです。カタログの数値が自社試験のみの場合、耐用年数の根拠は弱くなります。

なお、メーカーが公開している設計価格表は300㎡以上の大型物件を前提としたものが多く、一般住宅の塗り面積(130㎡前後)にはそのまま当てはまりません(塗装源)。「メーカーの設計価格表どおりです」という説明は、根拠になりません。


5. 見積もりの6〜7割は塗料代以外、足場・下地補修・付帯部・諸経費を知らないと高い安いは判定できない

ここが、この記事の中核です。

外壁塗装の費用のうち、塗料の作業費が占める割合は全体の30〜40%程度にすぎません(アサヒ衛陶)。外壁塗装の窓口も、塗料代は費用全体の2〜3割、人件費・工事費が約30%、足場代が約20%と説明しています。

つまり、総額の6〜7割は「塗る」以外の工程に払っています。 「メイン作業ではない工程に半分以上の費用がかかる」ことに戸惑う方は多いのですが、仕上がりを左右するのはむしろこちらです。

5-1. 費用内訳の全体像(30坪の場合)

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項目30坪の金額目安総額比削れるか削ると何が起きるか
塗料代15〜25万円約20〜30%グレードを下げれば下がる(耐用年数も下がる)
施工費(人件費)20〜30万円約30%塗り回数・膜厚が減り、数年で塗膜不良
足場代12〜19万円約20%安全に施工できない
高圧洗浄・養生5〜10万円約7%塗料が密着せず剥がれる
下地補修(コーキング・クラック)10〜30万円変動雨水が浸入し、外壁材そのものが傷む
付帯部塗装5〜15万円変動範囲を絞ることは可能
諸経費・廃材処分費5〜10万円約5〜10%交渉余地がある場合がある

※編集部作成。実際の配分は住宅の状態により変動します。

5-2. 足場代は30坪で12〜19万円、総額の約2割を占める「削れない固定費」

足場代の単価は800〜1,200円/㎡で、工事費用全体の約20%を占めます。足場の面積は外壁の塗装面積の1.3倍程度が目安です(外壁塗装の窓口)。リショップナビ外壁塗装も、足場設置代を8〜30万円ほどと説明しています。

ここで注意したいのが、「足場代無料」をうたう広告です。足場は職人が安全に作業するために必須の設備であり、必ずコストが発生します。無料と表示されている場合、その分は塗料代や施工費に転嫁されているだけ、というのが実態です。

「足場代無料」は値引きではなく、内訳の付け替えです。 判断すべきは、総額と工程内容です。

5-3. 高圧洗浄・養生・下塗りは”見えなくなる工程”、ここを削る見積もりが最も危険

工事が終われば、下塗りも養生も見えません。だからこそ、手を抜きやすい工程でもあります。

  • 高圧洗浄:旧塗膜の粉化物・苔・汚れを落とす工程。ここが不十分だと、新しい塗料が密着しません。
  • 養生:窓・玄関・植栽などを塗料から守るビニール掛け。手を抜くと汚損トラブルにつながります。
  • 下塗り:中塗り・上塗り塗料を外壁に密着させるための工程です。

塗装源は、外壁の状態によって「下塗りが1回で足りる外壁」と「2回必要な外壁」があると説明しています。下塗り回数が変われば費用も変わるということは、逆に言えば「一律に安い」見積書は現地を見ていない可能性があります。

5-4. コーキング打ち替えは30坪で10万円以上、築15年超なら計上されていて当然

窯業系サイディングの住宅では、外壁材同士の目地や窓枠まわりにコーキング(シーリング)が充填されています。これが経年で硬化・ひび割れし、雨水の浸入口になります。

価格.comは、コーキング材の劣化には5年程度を目安にメンテナンスを行えば安心であり、足場を組まない部分補修なら2〜5万円程度と説明しています。

外壁塗装と同時に行う場合、重要なのは**「打ち替え」か「増し打ち」か**です。

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工法内容30坪の費用目安耐久性
打ち替え既存のコーキングを撤去し、新しく充填し直す10〜20万円高い
増し打ち既存の上から重ねて充填する5〜10万円劣る(既存の劣化は残る)

築15年を超えたサイディング住宅の見積書に、コーキング打ち替えが計上されていないなら、その理由を必ず確認してください。 「増し打ちで十分」と説明されたなら、なぜそう判断したのかを聞いてください。

合理的な説明ができる業者もありますが、単に安く見せるために省いている場合もあります。

5-5. 雨樋・軒天・破風などの付帯部は塗装なら数万円、交換になると10万円以上

外壁以外にも、塗装が必要な部分があります。

  • 雨樋(あまどい)
  • 軒天(のきてん)
  • 破風板(はふいた)
  • 幕板、水切り、シャッターボックス、庇(ひさし)

これらは「付帯部」と呼ばれ、外壁と同じ足場を使って塗装します。塗装なら1箇所あたり数万円ですが、劣化が進んで交換になると10万円以上かかることもあります。

見積書には「付帯部塗装 一式」ではなく、どの部位を塗るのかが列挙されているべきです。工事後に「雨樋は含まれていませんでした」というトラブルは、ここで防げます。

5-6. 諸経費・廃材処分費、アスベスト含有建材があると処分費だけで高額になることも

諸経費には、廃材処分費、事務手数料、現場管理費、運搬費、駐車場代などが含まれます。総額の5〜10%程度が目安です。

見落とされがちなのが、古い住宅の建材に含まれる可能性のあるアスベストです。2006年以前に建てられた住宅では、スレート屋根材や一部の外壁材にアスベストが含まれている場合があります。含有が確認されると、法令に基づく調査・届出・特別な処理が必要になり、処分費だけで数十万円規模になることもあります。

築20年以上の住宅で外壁・屋根の改修を検討している方は、見積もり時に「アスベストの事前調査は行いますか」と確認してください。2022年4月以降、一定規模以上の解体・改修工事では事前調査結果の報告が義務づけられています。

5-7. 「一式 ◯◯円」の見積書は比較不能、数量×単価に分解してもらう

見積書の書き方は業者によって異なります。リショップナビ外壁塗装は、面積や単価を詳細に出さず「足場代 一式 ◯円」のようにざっくり提示する業者がいることを指摘しています。

「一式」表記は、比較を不可能にします。

なぜなら、A社の「外壁塗装 一式 60万円」とB社の「外壁塗装 一式 55万円」を並べても、塗装面積が違うのか、塗り回数が違うのか、塗料が違うのかがわからないからです。安いほうを選んだ結果、2回塗りだった——ということが起こります。

見積書には、少なくとも次の形式を求めてください。

下塗り     119㎡ × 700円 = 83,300円
中塗り     119㎡ × 950円 = 113,050円
上塗り     119㎡ × 950円 = 113,050円
足場設置・解体 155㎡ × 900円 = 139,500円

「数量 × 単価 = 金額」に分解された見積書だけが、比較できる見積書です。

7. 相場より高くなるのは築15年超・3階建て・屋根同時施工、理由がわかれば納得して払える

「相場より高い=ぼったくり」ではありません。高くなるには理由があり、その理由の多くはあなたの家の側にあります。理由がわかれば、必要な工事を削ってしまうという最悪の判断を避けられます。

7-1. 築15年超でコーキング全面打ち替え・クラック補修が入ると+10〜30万円

築20年以上の住宅では、コーキングの打ち替えや外壁補修が必要になるケースが少なくありません(リショップナビ)。これは劣化の当然の帰結であり、避けられる費用ではありません。

むしろ、築20年の家の見積書に下地補修が1円も入っていないほうが不自然です。

7-2. 3階建て・狭小地・傾斜地は足場の組み方が変わり、足場代が上乗せされる

足場は、建物の周囲に一定の作業スペースを確保して組みます。隣家との距離が近い、前面道路が狭い、敷地が傾斜している——こうした条件では、特殊な足場や資材の小運搬が必要になり、費用が上がります。

3階建ては、単純に足場の段数が増えます。同じ40坪でも、2階建てと3階建てでは足場代が10万円前後変わることがあります。

7-3. 屋根塗装を同時に行うと+20〜40万円だが、足場代1回分が浮くため「後から別々」より安い

屋根の塗料は外壁より寿命がやや短いとされ、外壁の塗り替え時期には屋根も寿命を迎えていることが多い、とアサヒ衛陶は説明しています。

外壁と屋根を別々の時期に工事すると、足場代(12〜19万円)を2回払うことになります。 一方、同時施工なら足場は1回で済みます。

パターン外壁屋根足場合計
同時施工80万円+25万円1回分約105万円
5年後に屋根を別工事80万円25万円+足場15万円2回分約120万円

※編集部試算(30坪・シリコン塗装を想定)

屋根の劣化が進んでいるなら、同時施工のほうが総額は下がります。 ただし、屋根がまだ健全な場合は、無理に同時施工する必要はありません。現地調査で屋根の状態も見てもらい、判断してください。

7-4. ハウスメーカー経由は専門業者より高くなる傾向、その差は中間マージンと保証内容

外壁塗装は、依頼先によっても金額が変わります。

依頼先価格の傾向特徴
塗装専門業者最も抑えやすい自社施工が多く中間マージンが少ない。会社ごとの当たり外れは大きい
工務店・リフォーム会社中間他の工事とまとめやすい。塗装は下請けに出すことが多い
ハウスメーカー高くなりやすい施工は下請け。中間マージンが乗るが、支店網・長期保証などの体制が整っている

ハウスメーカーが「高い」のは、必ずしも不当な意味ではありません。 全国的なサポート体制、長期保証、担当者の継続性といった価値に対価を払っている面があります。

判断軸は「安さか、安心か」です。費用を優先するなら塗装専門業者、窓口の一本化と保証を優先するならハウスメーカーという整理が現実的です。ただし、比較しないまま決めるのは、どちらを選ぶにせよ損をします。

7-5. モルタル・ALC・タイル外壁は下地処理が増え、サイディングより高くなりやすい

外壁材によっても費用は変わります。

  • 窯業系サイディング:最も一般的。コーキングの打ち替えが主な追加工事
  • モルタル:ひび割れ(クラック)が出やすく、補修範囲によって費用が増加
  • ALC:吸水性が高く、防水処理が重要。塗装工程が増える傾向
  • タイル:塗装ではなく、目地補修や洗浄・クリア塗装が中心。工事内容自体が異なる

価格.comは、外壁の下地材料としてモルタルとサイディングが多く使われ、どの工事を行うかで価格帯は大きく異なると説明しています。見積もりを比較するときは、必ず外壁材をそろえて比べてください。

8. 「今すぐ塗る必要がない人」もいる、築年数より劣化サインで判断する

「築10年になったから塗らなければいけない」と思い込んでいませんか。

外壁塗装のタイミングは、築年数ではなく劣化サインで判断します。この章は、この記事のなかで最も「売り込みにならない」章ですが、最も重要な章でもあります。

8-1. チョーキング(触ると白い粉)が出たら塗り替え検討の合図、ただし即工事ではない

外壁を手で触ったとき、白い粉が付く現象をチョーキング(白亜化)と呼びます。塗膜の樹脂が紫外線で分解され、顔料が粉状に露出した状態です。

チョーキングは「塗膜の防水機能が落ちてきた」というサインですが、その瞬間に雨漏りするわけではありません。 検討を始める合図であって、緊急工事の合図ではありません。

チョーキングを見つけたら、半年〜1年の余裕を持って、複数社の見積もりを比較する時間を確保してください。

8-2. 幅0.3mm以上のひび割れ・塗膜の膨れ・剥がれは、放置すると下地補修費が増える

次のサインは、優先度が上がります。

劣化サイン緊急度放置した場合
幅0.3mm以上のひび割れ雨水が浸入し、下地材・断熱材が傷む。補修費が増える
塗膜の膨れ・剥がれすでに水が回っている可能性。下地の状態確認が必要
コーキングの切れ・剥離中〜高目地から浸水。サイディング材の反り・欠けにつながる
苔・カビ・藻外壁が常に湿っているサイン。北面・日陰に出やすい
チョーキング防水性の低下。すぐに実害は出にくい
色あせのみ美観の問題。急ぐ必要はない

費用を抑える最大のコツは、下地が傷む前に塗ることです。 塗装費用は数十万円ですが、外壁材の張り替えになると100万円単位で変わります。

8-3. 築10年未満で劣化サインがないなら、相場だけ把握して2〜3年後に再検討でよい

築8年、劣化サインなし。この状態で100万円を使う必要はありません。

「10年が塗り替えの目安」という説明は広く流布していますが、これは塗料の耐用年数の平均値であって、あなたの家の状態を指したものではありません。日当たり、立地(沿岸部か山間部か)、外壁材、前回使用した塗料によって、適切な時期は数年単位で前後します。

いま必要なのは、工事ではなく「記録」です。

  • 外壁の写真を、方角ごとに撮って日付とともに保存する
  • 前回の塗装の年月と、使用した塗料の製品名を確認しておく
  • 相場だけ把握し、2〜3年後に改めて診断を受ける

8-4. 「今すぐ工事しないと危険」と言われたら、その業者とは契約しない

国民生活センターには、点検に来たと言って訪問し、「工事をしないと危険」などと言って契約させる「点検商法」に関する相談が寄せられています。「契約をせかされて不要なリフォーム工事をした」という相談も同様です。

見た目だけで外壁の危険性を判断するのは、専門家でも困難です。調査もしないうちに不安を過剰にあおる業者は、信用しないでください。

信頼できる業者は、時間をかけて現地を調査し、写真を示しながら「いま必要な工事」と「あと数年待てる工事」を分けて説明します。「待てる」と言ってくれる業者を、信じてください。

9. 費用を抑える確実な方法は「相見積もり」「屋根と同時施工」「塗料の過剰グレードを避ける」の3つ

「安くする方法」を検索すると、多くの記事が5〜7個の方法を並べます。しかし、再現性があり、かつ品質を落とさない方法は3つだけです。

9-1. 3社以上の相見積もりで、塗装面積・塗料グレード・工程を”同じ条件”にそろえて比べる

最も効果が大きいのが相見積もりです。ただし、金額を比べるのではなく、条件を比べてください。

塗装工事には定価がなく、業者によって工程・塗料・面積の算出方法が異なります。だからこそ、複数の見積書を比較することが大切だと、業界側も認めています(塗装源)。

比較の手順

  1. 3社に、同じ塗料グレード(例:シリコン、3回塗り)で見積もりを依頼する
  2. 各社の塗装面積を並べる(大きく違う社があれば、その根拠を聞く)
  3. 足場面積 × 単価を並べる
  4. 下地補修の範囲を並べる(打ち替えか増し打ちか)
  5. 保証年数と保証主体を並べる

この5点をそろえて初めて、総額の差が意味を持ちます。

9-2. 外壁・屋根・シーリング・付帯部を1回の足場でまとめて施工する

足場を組むのは1回で12〜19万円かかります。工事を分ければ、その分だけ足場代が積み上がります。

足場が必要な工事は、可能な限り1回にまとめてください。リショップナビ外壁塗装も、足場設置代が1回分で済むためトータルの出費を抑えられると説明しています。

9-3. 居住予定年数から逆算して、オーバースペックな塗料を避ける

前章のとおりです。10年以内に住み替える予定なら、25年もつ塗料は必要ありません。

「せっかくだから良いものを」と考えたくなりますが、外壁塗装における「良いもの」は、あなたの居住予定年数を超えた瞬間に無駄になります。

9-4. 【2026年の重要な注意】外壁塗装“単体”で使える国の補助金は存在しない

ここは、多くの記事が更新できていない領域です。古い情報のまま「助成金で安くなります」と書かれた記事を信じると、確実に損をします。

2026年時点の状況を整理します。

国の制度について 国の住宅省エネ関連の補助制度(住宅省エネ2026キャンペーン/みらいエコ住宅2026事業など)では、外壁塗装単体は補助対象になりません。 補助の対象は、窓の断熱改修、外壁・屋根・天井・床への断熱材施工、高断熱ドア、高効率給湯器など、住宅の省エネ性能を実際に向上させる工事が中心です。

さらに、2026年の国の基準では、遮熱塗料を含む一般的な塗装工事の塗膜の厚さでは、国が求める断熱性能の基準を満たせないと判断されます。 つまり「遮熱塗料だから国の補助金がもらえる」という説明は、成り立ちません。

外壁塗装で国の制度を活用したい場合は、窓の断熱改修や躯体の断熱改修とセットで行う必要があります。足場を組むタイミングで2階の窓を交換する、といった組み合わせが現実的です。

自治体の制度について 外壁塗装の助成金の主戦場は、市区町村独自の制度です。条件を満たせば5万〜25万円程度の助成が見込めます。

ただし、2026年は自治体補助金が全国的に縮小傾向にあります。 財政健全化を理由に住宅リフォーム助成を廃止・減額する自治体が増えており、「去年あったから今年もある」とは限りません。実際に、2026年度は住宅の外壁塗装を対象外としている自治体の例もあります。

また、「最大◯◯万円」という表示は、すべての加算をフル適用した理論上の上限であり、実際の平均交付額は10〜25万円程度であることが多い点にも注意してください。

9-5. 自治体の助成金は「着工前申請・市内業者・遮熱塗料指定」が定番条件、契約後の申請は原則不可

助成金で最も多い失敗は、契約・着工を先に済ませてしまうことです。

多くの制度は、工事着工前の申請が絶対条件です。契約後や工事完了後に遡って申請することはできません。「助成金があると聞いたので、工事が終わってから申請します」——これは、ほぼ確実に受給できません。

【助成金の申請前チェックリスト】

  • ①まだ契約・着工していないか(最重要。契約後の申請は原則不可)
  • ②施工業者は自治体の管轄区内に事業所を持つ会社か(地域経済活性化が目的のため、市内業者限定の制度が多い)
  • ③指定された塗料(遮熱塗料・断熱塗料など)を使う予定か
  • ④市税・住民税などの滞納がないか
  • ⑤今年度の予算枠がまだ残っているか(先着順で、5〜6月に枠が埋まる自治体もあります)

このほか、「工事完了後も一定期間その住宅に居住すること」「建築基準法に違反していないこと」を条件とする自治体もあります。

確認先は、必ずお住まいの市区町村の公式サイトまたは担当窓口です。 業者の「たぶん使えますよ」を根拠に契約しないでください。制度は年度ごとに変更されます。

9-6. 大幅値引き・モニター価格・「今日中の契約」を勧める見積もりは、むしろ総額が高いことがある

「今だけ50%OFF」「先着◯名様限り」「今契約しないと割引がなくなる」——これらは、訪問販売のトラブル相談で繰り返し登場するセールストークです。

大幅な値引きが可能だということは、元の見積額に、値引き前提の上乗せがあった可能性を示します。値引き後の金額が相場並みなら、それは値引きではなく、最初から相場だっただけです。

判断基準は「値引き率」ではなく「値引き後の総額と、その内訳」です。

そして、その場で契約しないでください。訪問販売全般に共通するのは、不安やお得感を利用して即決を促す手法だと、国民生活センターや業界側も指摘しています。まともな業者は、1週間の検討期間を嫌がりません。

10. 相場より極端に安い見積もりは、工程・塗料量・保証のどれかが削られている可能性がある

「相場が60〜110万円なのに、45万円の見積もりが来た」——このとき、喜ぶ前に確認すべきことがあります。

外壁塗装は、専門性が高く、施工不良があっても数年間は気づけません。塗装後、数年で剥がれや膨れが発生して、初めて手抜き工事が疑われる——という順序になります。だからこそ、契約前の見積書の段階で見抜くしかありません。

以下の5項目は、価格の安さの「理由」を特定するための質問です。

10-1. 下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが明記されているか

塗装は原則3回塗りです。見積書に「外壁塗装 一式」としか書かれていない場合、2回塗りで施工される可能性を排除できません。

確認する質問

「下塗り・中塗り・上塗りは、それぞれ何㎡・何円で計上されていますか」

10-2. 塗料のメーカー名・製品名・希釈率・使用缶数が書かれているか

同じ「シリコン」でも、グレードによって費用は大きく変わります(塗装源)。また、塗料を規定より薄めて希釈すれば塗り面積は伸びますが、必要な膜厚が確保できず、耐用年数が短くなります。

確認する質問

「使用する塗料のメーカー名・製品名と、必要な缶数を教えてください」

使用缶数がわかれば、塗装面積との整合性を後から検証できます。

10-3. 塗装面積の根拠(実測なのか、延床×係数なのか)が示されているか

前述のとおり、係数は1.1〜1.7の幅があります。安い見積書が、単に塗装面積を小さく計上しているだけ、という可能性があります。

確認する質問

「塗装面積は現地で実測した数値ですか。開口部の控除は含まれていますか」

10-4. 自社施工か下請け施工か、保証の主体は誰か

下請け施工が悪いわけではありません。問題は、施工不良が起きたときに誰が責任を負うかが不明確なことです。

確認する質問

「工事をするのは御社の職人ですか、協力会社ですか。保証書を発行するのはどちらですか」

保証には「自社保証」と「塗料メーカー保証」があり、内容も年数も異なります。保証書の現物を、契約前に見せてもらってください。

10-5. 訪問販売・点検商法の相談は増加傾向、その場で契約しないことが最大の防御

国民生活センターには、訪問販売によるリフォーム工事について「契約をせかされて不要なリフォーム工事をした」といった相談が寄せられています。また、点検に来たと言って訪問し「工事をしないと危険」などと言って契約させる点検商法についても、相談が寄せられています。

【悪徳業者の危険サイン7項目】

  1. 現地調査をせずに見積書を出してくる(事前調査なしで正確な見積書は作れません)
  2. 「今日契約すれば」「モニター価格で」と即決を迫る
  3. 「今すぐ工事しないと危険」と不安をあおる
  4. 大幅な値引きを提示する
  5. 会社の住所・連絡先をはっきり答えない
  6. 見積書が「一式」ばかりで内訳がない
  7. 塗料の製品名を明かさない、「自社オリジナル塗料」としか説明しない

最大の防御は、その場で契約しないことです。 「家族と相談します」「他社にも見積もりを取ります」と伝えてください。断ることに理由は要りません。

10-6. 契約してしまっても、訪問販売なら書面受領から8日以内はクーリング・オフできる

万が一、その場で契約してしまった場合でも、訪問販売による契約は、契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフができます。

手続きの流れ

  1. 「契約解除通知書」として、契約日・商品名(工事名)・契約金額・担当者名を記載した書面を作成する
  2. 簡易書留など、記録が残る方法で業者に郵送する(内容は必ずコピーを保管)
  3. 業者が応じない場合は、第三者機関に相談する

相談できる公的窓口

窓口連絡先特徴
消費者ホットライン188(いやや!)全国どこからでも、最寄りの消費生活センターにつながります
住まいるダイヤル(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)0570-016-100国土交通省が指定する中立・公平な窓口。一級建築士の資格を持つ相談員が対応します

※通話料金は各窓口の案内をご確認ください。

1人で抱え込まず、家族や公的窓口に相談してください。 これは、この記事で最もお伝えしたいことの1つです。

11. 自宅の正確な金額を知る最短ルートは、匿名で使える一括見積もりサービスで2〜3社を比較すること

ここまで読んでいただいた方は、次の3つを理解しているはずです。

  1. 相場だけでは、自宅の金額は出ない(塗装面積と下地の状態がわからないため)
  2. 見積書は、数量×単価に分解されていなければ比較できない
  3. 条件をそろえた相見積もりが、費用を抑える最も確実な方法である

問題は、3社を自力で探して、それぞれに電話し、対応エリアを確認し、現地調査の日程を調整するのは、想像以上に大変だということです。

そこで使われるのが、一括見積もりサービスです。ただし、メリットだけを見て使うと後悔します。

11-1. 一括見積もりサービスのメリットとデメリットを、先に知っておく

メリット

  • 審査を通過した業者のなかから複数社を紹介してもらえるため、悪徳業者に当たる確率を下げられます
  • 業者探し・日程調整の手間が大幅に減ります
  • 相談・見積もりは無料で、断りの連絡を代行してもらえるサービスもあります
  • 匿名で概算を確認できるサービスもあります

デメリット(これを書かないメディアは信用しないでください)

  • 電話・SMSの連絡が入ります。 「回数が多い」と感じる利用者がいるのは事実です
  • 加盟社数が数千社規模のため、紹介された業者が必ず優良とは限りません。 審査制度があっても、全社に目を配ることは困難です。最終的には自分の目で見極める必要があります
  • 地域によっては紹介できる業者が1社しかない、あるいは紹介できないこともあります。 人口の少ない地域や山間部では起こりえます
  • 紹介される業者は、運営側が選んだ数社のなかからしか選べません
  • 手数料の構造:利用者は無料ですが、業者側が紹介料を負担します。その紹介料が工事費用に影響する可能性は、ゼロとは言い切れません

それでも一括見積もりサービスを勧める理由は、「1社だけで契約する」ことのリスクのほうが、はるかに大きいからです。 相見積もりを取ること自体に価値があり、そのための手段の1つとして使ってください。

11-2. ヌリカエは「電話の前に、まず自宅の相場だけ匿名で知りたい人」におすすめ

こんな人におすすめ

  • 見積もりを取る前に、まず概算だけ把握したい
  • 初めての外壁塗装で、何から手をつけていいかわからない
  • 業者に電話する前に、自分で相場を知っておきたい

おすすめする理由

ヌリカエの最大の特徴は、現地調査を受ける前に、概算費用を確認できることです。「自宅の延べ面積」と「塗料の種類」を選択するだけで、外壁塗装にいくらかかるかの目安がわかる無料の概算見積もりシミュレーターを公開しています。

運営元は、東証スタンダード市場に上場する株式会社Speeeです。財務状況・施工実績・クレームの有無などをもとに掲載企業を厳選しており、掲載会社のページでは口コミ評価や施工事例写真を確認できます。実際の工事口コミは累計19,000件以上、施工事例は4,000件以上が公開されており、良い評価だけでなく厳しい意見も掲載する運営方針を取っています。

また、外装劣化診断士や住宅保全の専門家による監修体制があり、専門アドバイザーへ電話やLINEで何度でも無料相談できます。断りの連絡を代行するサービスもあります。

本記事で引用している「外壁塗装の相場80〜140万円」という数字も、ヌリカエが自社を通じて行われた10,247件(2020年1月〜2024年6月)の工事データから集計したものです。相場情報の元データを自ら公開している、数少ないサービスです。

注意点(必ずお読みください)

  • 地域によっては、紹介される塗装会社が少ない、または1社のみというケースがあります
  • 情報入力後、専門アドバイザーから電話またはSMSで連絡が入ります。連絡が多いと感じる利用者もいます
  • 紹介される業者は、ヌリカエが条件に合わせて選んだ会社です。自分で1社ずつ指名することはできません
  • 助成金が使えるかを確認できますが、受付期間・審査基準・抽選などにより、必ず受給できるわけではありません。 また、成約前の手続きが必要です

11-3. 外壁塗装の窓口は「厳選された業者から複数社を比較し、断りの連絡も任せたい人」におすすめ

こんな人におすすめ

  • すでに塗装する意思が固まっていて、業者を比較したい
  • 営業を断るのが苦手で、断りの連絡を代行してほしい
  • 加盟審査の厳しさを重視したい

おすすめする理由

外壁塗装の窓口の特徴は、加盟審査の厳しさです。加盟業者の審査通過率は9.8%と公表されており、加盟後も利用者からの評価に応じたイエローカード制を導入しています。全国5,500社以上の優良店のなかから、要望に沿った施工店を最大4社まで紹介する仕組みです。

運営は株式会社ドアーズで、東証グロース上場のニフティライフスタイル株式会社のグループ会社です。代表は外壁診断士の資格を持ち、外壁塗装に関する書籍も出版しています。

無料サポートとして、簡単な相場チェック診断、電話・メールでの相談、業者へのお断り連絡の代行、追加の業者紹介、クーリング・オフに関する相談まで提供しています。「断るのが苦手」という方には、この断り代行が実質的な価値になります。

注意点(必ずお読みください)

  • 概算金額だけを知りたい人には不向きです。現地調査を前提としたサービス設計になっています
  • 申し込み後、オペレーターから確認・ヒアリングの電話が入ります。「いきなり電話が来て困った」という声もあります
  • 紹介される業者は、外壁塗装の窓口が選んだ最大4社のなかからしか選べません
  • 加盟社数が5,000社を超えるため、紹介された会社がすべて優良とは限りません。 自分の目でも見極める必要があります
  • 人口の少ない地域や山間部では、紹介できる業者が見つからない場合があります

11-4. 【比較表】ヌリカエと外壁塗装の窓口はどう使い分けるか

比較項目ヌリカエ外壁塗装の窓口
運営会社株式会社Speee株式会社ドアーズ
上場区分東証スタンダード上場東証グロース上場企業のグループ会社
加盟店数4,000〜5,500社規模5,500社以上
紹介社数最大4社最大4社
現地調査前に概算がわかるか(概算見積もりシミュレーター)△(相場チェック診断はあるが現地調査前提)
匿名相談○(チャット相談)
専門アドバイザー○(電話・LINE、回数無制限)○(24時間受付)
お断り代行
加盟審査財務・施工実績・クレーム有無で厳選審査通過率9.8%・イエローカード制
口コミ・施工事例の公開口コミ19,000件以上/施工事例4,000件以上施工事例あり
主なデメリット電話・SMSの連絡が多い/施工業者を自分で指名できない/地域差概算だけ知りたい人には不向き/電話連絡/紹介4社から選択/地域差
向いている人まず相場だけ知りたい人・初めての人比較して決めたい人・断るのが苦手な人

※各社公式サイトおよび公開情報より編集部作成(2026年7月10日時点)。掲載順・評価は本比較基準に基づき、報酬額とは無関係です。

迷ったら、両方に登録するのが最も合理的です。 2サービスから各2〜3社の紹介を受ければ、条件をそろえた見積書が4〜6枚そろいます。相見積もりは、比較対象が多いほど精度が上がります。

ただし、電話連絡も2倍になります。 時間に余裕がない方は、まず「概算を知りたい」ならヌリカエ、「もう比較して決めたい」なら外壁塗装の窓口、と使い分けてください。

11-5. 一括見積もりサービスを使わないほうがよい人

正直にお伝えします。次に当てはまる方は、一括見積もりサービスを使う必要はありません。

一括見積もりが向いていない人理由・おすすめの対応
工事は1年以上先と考えている人業者との連絡が長期化し、双方の負担になりやすい。まず相場だけ確認し、工事時期が近づいてから利用する
信頼できる地元業者を知っている人地域特性に詳しい業者へ直接相談でき、紹介を介さず進められる。比較用として1〜2社だけ追加する方法もある
相見積もりを取るつもりがない人一括見積もりの価値は複数社を比較できることにあるため、1社だけで決める場合はメリットが小さい

どちらか一方に決めつけず、比較材料として使うのが最も良い使い方です。

12. 見積もり依頼から契約までの4ステップと、各段階で必ず確認すること

STEP1|診断ツール・フォームで概算を把握する(所要10分・匿名可)

延床面積、築年数、外壁材、希望する塗料を入力し、概算レンジを確認します。この段階では業者を選ぶ必要はありません。

この段階のゴール:自分の家がどの価格帯にあるのかを、±30万円の精度で把握すること。

STEP2|2〜3社に現地調査を依頼する(必ず立ち会う)

現地調査を行わずに見積書を作成する業者は、その時点で除外してください。 外壁塗装において、事前調査なしに見積書が作成されることはありません。

立ち会い時に必ずお願いすること

  • 劣化箇所の写真を撮って共有してもらう(あとで他社の見積もりと照合できます)
  • 塗装面積の採寸方法を聞く(実測か、係数か)
  • 「いま必要な工事」と「数年待てる工事」を分けて説明してもらう

STEP3|見積書を同一条件で並べて比較する

【見積書チェックリスト12項目】

  • ①塗装面積が実測値で記載されているか(開口部の控除が反映されているか)
  • ②「一式」表記が3項目以上ないか
  • ③塗料のメーカー名・製品名が書かれているか
  • ④下塗り・中塗り・上塗りの3工程が分かれて計上されているか
  • ⑤使用缶数・希釈率の記載があるか
  • ⑥足場は「面積 × 単価」に分解されているか
  • ⑦高圧洗浄・養生が計上されているか
  • ⑧コーキングが「打ち替え」か「増し打ち」か明記されているか
  • ⑨付帯部(雨樋・軒天・破風など)の対象部位が列挙されているか
  • ⑩諸経費・廃材処分費の内訳があるか
  • ⑪保証年数と保証主体(自社保証/メーカー保証)が書かれているか
  • ⑫追加費用が発生する条件が明記されているか

3社の見積書を並べて、①②③④の4項目だけでも確認してください。 ここが違っていれば、総額を比較しても意味がありません。

STEP4|契約前に、保証書・工程表・追加費用の発生条件を書面で受け取る

口頭の約束は残りません。契約前に、次の3点を書面で受け取ってください。

  1. 保証書(雛形でも可):保証年数、保証範囲、免責事項、保証主体
  2. 工程表:着工日、各工程の日数、完了予定日、雨天時の対応
  3. 追加費用の発生条件:足場を組んだあとに下地の傷みが見つかった場合、どうなるのか

特に3番目は、外壁塗装で最もトラブルになりやすい部分です。 「足場を組んでみて、想定外の補修が必要になった場合は、着工前に金額を提示し、書面で合意してから施工する」という取り決めを、契約前に確認してください。

13. 外壁塗装の費用相場に関するよくある質問

Q1. 外壁塗装30坪の費用相場はいくらですか?

外壁塗装のみで60〜110万円、屋根も同時に塗装する場合は80〜140万円程度が目安です。ただし、塗料のグレード、外壁の劣化状況、下地補修の有無によって、同じ30坪でも50万円以上の差が出ます。

Q2. 外壁塗装で100万円は高すぎますか?

高すぎるとは言えません。外壁塗装パートナーズの実態調査では、外壁塗装のみ(320件)の平均価格は127万円、外壁+屋根(454件)では平均142.5万円でした。100万円は、むしろ平均より低い水準です。

判断すべきは総額ではなく、塗装面積・塗料グレード・下地補修の内容です。内訳を確認してください。

Q3. 見積もりが相場より30万円安いのですが、依頼して大丈夫ですか?

安い理由を特定してから判断してください。確認すべきは次の3点です。

  1. 塗装面積が小さく計上されていないか
  2. 3回塗りになっているか
  3. コーキング打ち替えや下地補修が省かれていないか

安さの理由が「自社施工で中間マージンがない」「繁忙期を外している」などであれば問題ありません。理由を説明できない業者は避けてください。

Q4. 外壁塗装は何年ごとに必要ですか?築10年で必ずやるべきですか?

「10年」は塗料の耐用年数の平均値であり、あなたの家の状態を指したものではありません。判断基準は築年数ではなく劣化サイン(チョーキング、0.3mm以上のひび割れ、コーキングの切れ、塗膜の膨れ・剥がれ)です。

築10年未満で劣化サインが見当たらないなら、今すぐ工事する必要はない可能性があります。

Q5. 外壁塗装をやらないとどうなりますか?

塗膜の防水機能が失われると、雨水が外壁材や目地から浸入し、下地材・断熱材・構造材が傷みます。この段階になると、塗装だけでは対応できず、外壁材の張り替えや下地の補修が必要になり、費用は大きく増えます。

塗装を先送りするほど、次の工事は高くなるというのが、この工事の性質です。ただし、劣化サインが出ていない段階で急ぐ必要はありません。

Q6. 2026年に外壁塗装で使える国の補助金はありますか?

外壁塗装“単体”で使える国の補助金はありません。 国の住宅省エネ関連の補助制度は、窓の断熱改修や断熱材の施工など、住宅の省エネ性能を実際に向上させる工事が対象です。遮熱塗料を含む一般的な塗装工事は、塗膜の厚さの関係で国の断熱性能基準を満たさないと判断されます。

活用したい場合は、窓の断熱改修などとセットで工事を計画する必要があります。

Q7. 助成金は契約した後からでも申請できますか?

原則できません。 多くの自治体の助成金は、工事の着工前(多くは契約前)の申請が条件です。契約後や工事完了後に遡って申請することはできません。

助成金の利用を検討している場合は、業者と契約する前に、お住まいの市区町村の担当窓口に確認してください。

Q8. 「足場代無料」の業者は安いですか?

足場は職人が安全に作業するために必須の設備であり、コストは必ず発生します。「無料」と表示されている場合、その分が塗料代や施工費に含まれている可能性が高いです。

比較すべきは、足場代の有無ではなく、総額と工程内容です。

Q9. 外壁と屋根は同時に塗装したほうがお得ですか?

屋根の劣化が進んでいるなら、同時施工のほうが総額は下がります。足場を1回で済ませられるためです。屋根の塗料は外壁より寿命がやや短いとされ、外壁の塗り替え時期には屋根も寿命を迎えていることが多いとされます。

ただし、屋根がまだ健全な場合は、無理に同時施工する必要はありません。 現地調査で屋根の状態も確認してもらってください。

Q10. 火災保険で外壁塗装はできますか?

火災保険の風災・雹災・雪災補償の対象になるのは、台風・強風・雹・雪などの自然災害によって生じた損傷です。経年劣化による塗膜の劣化やチョーキングは、対象外です。

「火災保険を使えば自己負担ゼロで塗装できます」と勧誘する業者には注意してください。保険金の請求は、被害の原因が自然災害であることが前提です。 事実と異なる申請は、保険金詐欺に該当する可能性があります。判断に迷う場合は、契約している保険会社に直接確認してください。

Q11. 一括見積もりサイトを使うと営業電話はしつこいですか?

サービスによりますが、電話またはSMSでの連絡は入ります。 ヌリカエ・外壁塗装の窓口とも、まず運営の専門アドバイザーから条件確認の連絡が入り、その後、紹介された業者から現地調査の日程調整などの連絡が来ます。

「連絡が多い」と感じる利用者がいるのは事実です。ただし、両サービスとも断りの連絡を代行するサービスを提供しています。断りにくい場合は、運営に連絡してください。

Q12. 見積もりを取ったら必ず契約しないといけませんか?

いいえ。相談・見積もり取得まで無料で、料金や対応に納得がいかなければ断ることができます。断りの連絡を代行してもらうことも可能です。

Q13. 訪問販売で契約してしまいました。解約できますか?

訪問販売による契約は、契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフができます。 契約日・工事名・契約金額・担当者名を記載した「契約解除通知書」を作成し、簡易書留など記録が残る方法で送付してください。コピーは必ず保管してください。

業者が応じない場合は、消費者ホットライン(188)または住まいるダイヤル(0570-016-100、一級建築士の相談員が対応)に相談してください。

Q14. ヌリカエと外壁塗装の窓口、どちらを使えばいいですか?

  • 現地調査を受ける前に、まず概算だけ知りたい → ヌリカエ(概算見積もりシミュレーターがあります)
  • もう比較して決めたい/断るのが苦手 → 外壁塗装の窓口(審査通過率9.8%、断り代行あり)
  • 納得できるまで比較したい → 両方に登録し、4〜6社の見積書をそろえる

どちらも無料ですが、電話連絡が入る・地域によって紹介社数が少ないという共通のデメリットがあります。理解したうえで使ってください。

14. まとめ:相場を知るのはゴールではなく、見積書を自分で読めるようになるための出発点

最後に、この記事の要点を整理します。

ポイント内容
相場は「幅」で捉える延床30坪の一般的な2階建てでは、外壁塗装のみで60〜110万円、屋根も同時施工する場合は追加で20〜40万円が目安。複数のデータを比較して相場の幅を把握する
見積書を「数量×単価」で比較する塗装面積の根拠、塗り回数、塗料の製品名、足場の面積・単価、コーキング工法、保証の主体の6点を確認する
その場で契約しない「今すぐ工事しないと危険」などと契約を急かす業者は避ける。劣化状況によっては2〜3年待つ選択肢もある
助成金は着工前に確認する2026年の助成金は着工前申請が原則。契約・着工前に自治体の制度と申請条件を確認する

外壁塗装は、多くの人にとって生涯に1〜2回の工事です。だからこそ、判断材料を持たないまま契約してしまいます。

この記事が目指したのは、あなたが見積書を1人で読めるようになることです。 そのうえで、条件をそろえた相見積もりを取ってください。それが、費用を抑え、失敗を避ける、最も確実な方法です。

※本記事で紹介している被害事例は、消費生活センターへの相談事例、報道資料、インターネット上の体験談等を参考に、被害傾向をわかりやすく解説する目的で編集・再構成したものです。特定の個人・事業者・地域を示すものではありません。

※本記事は特定の業者を批判・非難する目的ではなく、外壁塗装業界で報告されているトラブル傾向をもとに注意喚起を目的として作成しています。

※掲載している対策・予防策は一般的なものであり、すべてのトラブル回避を保証するものではありません。契約・施工判断はご自身の責任にて行ってください。

※費用・相場・制度情報は執筆時点の参考情報であり、建物条件・地域・法改正等により異なる場合があります。最新情報は専門業者または公的機関へご確認ください。

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