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衛生設備工事の仕事内容とは?メリットや特徴、役立つ資格を紹介

衛生設備工事の仕事内容とは?メリットや特徴、役立つ資格を紹介

衛生設備工事とは具体的にどのような設備に関する、どのような工事なのでしょうか。
この記事では、工事内容や衛生設備工事をするために役立つ資格をご紹介します。

目次

衛生設備工事とは

衛生設備工事とは、給水設備・排水設備・給湯設備・消火設備などの衛生設備の取り付け工事やこれらの設備をスムーズに動かすための工事メンテナンスなどの工事のことです。

衛生設備とは

衛生設備は、給水設備・排水設備・給湯設備・消火設備などのことで、給水や排水などに使用する機器類、ガスや消火、水の再利用をするための機器や設備を指します。

健康かつ文化的な日常生活を送るために欠かせない設備であり、人が暮らす居室や人が集まる場所には欠かせないものになります。

具体的にはトイレや浴槽、洗面台をはじめ、各種給水給湯設備などが含まれます。

衛生設備工事はなぜ重要か

衛生設備は私たちの暮らしに欠かせないものです。

清潔な水が出なければ、生きていくことも難しくなり、下水へ排水するための設備が整っていなければ、不衛生で病気などの原因にもなります。

人が暮らす居室にはトイレなどの衛生設備を設けることが必須とされるほか、人が集まる場所や公衆トイレといった、私たちが生きていくうえで整っていないと困る設備の設置や交換、修理などの工事も、衛生設備工事に含まれます。

そのため、衛生設備工事の担い手がいないと困ることになり、技術を持つ人材の養成も欠かせません。

衛生設備工事のメリット

衛生設備工事のメリットは多岐にわたります。
まず、清潔で衛生的な環境を整えることで、細菌やウイルスの繁殖を抑え、感染症リスクを減少させます。
また、快適な排水や給湯設備により生活の質が向上し、建物の資産価値も上がります。

さらに、最新の節水・省エネ設備を導入することで、経済的なコスト削減と環境保護に貢献します。
老朽化した設備のトラブルを未然に防ぐことで、安全性も確保できるでしょう。

衛生設備工事の内容

衛生設備工事には、給水工事、排水工事、浄化槽工事があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

衛生設備工事の内容①【給水工事】

家庭やオフィスビルなど、さまざまな場所で水道が使えるように、水道管から敷地内や建物内の給水設備や給湯設備に上水道を引き込む工事です。

上水道を引き込み、キッチンや洗面所、浴室、トイレなどで水やお湯が使えるように配管を行う工事を、給水工事と呼んでいます。

給水装置の新設や改造工事、給水装置の漏水修理などの給水工事を行うには、水道法に基づく資格を持つ、自治体が指定する給水装置工事事業者でないとできません。

衛生設備工事の内容②【排水工事】

排水設備とは、家庭や事業所などから出る下水を、自治体が管理する公共下水道まで流し込むまでの装置や配管のことです。

法制度上、下水道が整備された地域では、建物の持ち主は、速やかに基準に沿って排水設備を設置しなくてはなりません。
キッチンや浴室、トイレ、洗面所などから出た生活排水などを、公共桝に流し込むための排水管や汚水桝の設備工事が排水工事になります。

排水工事は大きく分けて、屋内排水管工事と屋外排水工事に分けられます。

屋内排水管工事

屋内排水管工事は、建物の内部から建物外部にある排水桝に汚水を排出するための工事です。

屋外排水管工事

屋外排水管工事は敷地内に振った雨水や排水桝から下水道へと流し込むための工事です。
衛生的に排出できるように、適切な排水配管の設置を行います。

排水設備やトイレの水洗化工事は、構造や使用する器具の材質など、細かな基準が定められています。
たとえば、排水には油脂類や不純物が含まれていることも多いため、それを除去するためのトラップなどの設置が必要です。

そのため、必要な知識や技術を備えた工事業者が行わなくてはならず、自治体が指定する排水設備指定工事店でないと排水工事はできません。

衛生設備工事の内容③【浄化槽工事】

まだ下水道が通っていない地域において、汚水をきれいな水にして流すための浄化槽を設置する工事です。
浄化槽を設置するには、浄化槽設備士の資格を持つ設置工事業者でないと工事ができません。

浄化槽は、トイレやキッチン、お風呂や洗濯の生活排水のすべてを浄化できる設備です。
地中に基礎工事を行ってから、FRP製の浄化槽を埋設し、配管を行うことが必要となります。

給排水設備と衛生設備の違いとは?

給排水設備は、文字通り「給水」と「排水」に特化した設備です。
水道管を通して家庭に水を供給し、使用された水や汚水を下水道へと排出します。
いわば、水の循環を支える重要な役割を担っています。

一方、衛生設備は、給排水設備で供給された水を、衛生的に利用できるようにする設備です。
具体的には、蛇口やシャワー、トイレなどの器具や、貯湯設備、追い焚き設備などが含まれます。
これらの設備によって、私たちは安全で快適な水利用を実現することができます。

衛生設備工事に役立つ資格

衛生設備工事に役立つ資格として、給水装置工事主任技術者、管工事施工管理技士、電気工事士があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

役立つ資格①【給水装置工事主任技術者】

給水装置工事主任技術者とは、給水装置工事主任技術者試験に合格し、厚生労働大臣から給水装置工事主任技術者免状の交付を受けた者であることを示す、国家資格です。

給水装置工事事業者として給水工事を行うには、給水装置工事主任技術者がいないと各自治自体の水道事業者から水道法にもとづく指定を受けることができません。

給水装置工事事業者として指定を受けるために、重要な役割と技術を有する資格になります。

役立つ資格②【管工事施工管理技士】

配管工事の知識や技術、関連法規などの知識を持つことを証明する国家資格です。
建設業法第27条にもとづき、国土交通大臣指定機関が実施する国家試験で、1級と2級の2種類があり、学科試験と実地試験に合格する必要があります。

2級管工事施工管理技士の資格を取得すると、一般建設業の許可を受ける際に必要な営業所ごとに配置する専任の技術者、建設工事における主任技術者として認められるので、リフォーム業などから建設業者になりたい事業者などで重宝されます。

1級管工事施工管理技士の資格があれば、特定建設業の営業所ごとに置く専任の技術者、現場に配置する監理技術者となれるため、大規模な事業もスムーズに受注できるのがメリットです。

役立つ資格③【電気工事士】

電気工事士は、電気設備の設置や配線工事などを行う際に欠かせません。
第一種と第二種の2種類があり、第一種は最大電力500kW未満の工場、ビルなどの工事に従事でき、第二種は一般住宅や店舗といった600V以下で受電する設備の工事に対応できます。

近年は、トイレも温水便座をはじめ、自動化されるなど、電気で動く衛生設備も増えており、衛生設備工事でも欠かせない役割を果たします。

まとめ

衛生設備は、トイレや浴室、キッチン、洗面所などをはじめ、人々の暮らしに欠かせない設備を指します。
そして、衛生設備工事とは給水設備・排水設備・給湯設備・消火設備などの設置、交換、更新、メンテナンス工事を行うことです。

衛生設備工事は人々の生活を支え、衛生的で文化的な生活を送るために欠かせません。
そのため、工事を行うには自治体の指定を受けることや国家資格などが求められます。

衛生設備工事には、主として給水工事、排水工事、浄化槽工事があります。
それぞれ、工事を行うには、水道法などの法制度にもとづき、有資格者を置き、指定業者となることが必要です。
衛生設備工事に役立つ資格として、給水装置工事主任技術者、管工事施工管理技士、電気工事士があります。

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