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見積書は、契約を結ぶ前や購入前に発行される文書ですが、見積書は発行される義務があるのでしょうか。
今回は、見積書の法的効力について、押印する意味について詳しく解説していきます。
見積書の法的効力は?
見積書は、契約前や購買前に発行される文書のため、必ず発行しなければならないという義務はありません。
いわゆる日本の商慣習上で発行されている文書です。
ただし、発行に関して法的拘束力がないとはいっても、見積書に記載された内容を撤回するようなことは認められていません。
また、契約書を結ばなくても、見積書(申込書としての役割)とそれに対する承諾(発注書など)があれば、法的に契約が成立してしまいます。
このような、見積書の法的効力を無くすために、備考などに法的効力がないことを示す場合があります。
また、有効期限などを用いて、見積書の法的効力に制限を設けることで、取引先とのトラブルを防止することができます。
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有効期限の意味とは
見積書は、一般的に有効期限を記載されます。
有効期限を記載するにはいくつかの理由があり、期限を明記することで得られるメリットがあります。
早期に契約を促すことができる
見積書を手に取っても、じっくりと検討する企業も多いのでなかなか即答で契約につながることはありません。
特に企業間の取引になると会社の稟議にかけられてから社内でじっくり検討されるケースもあります。
契約につながるまでに時間を要する場合やその間に他社と契約されてしまって契約を逃したというケースも少なくありません。
契約をできる限り早めに促すために見積書に有効期限を記載しておくと、期限内までに契約するという意識が働くので、契約を早期に促すことができます。
価格変動などのリスクに対応できる
既述の通り、企業間取引では見積書を発行してから注文を受けるまでに時間を要することが多いです。
長い期間にわたると、情勢などによって原材料が価格変動を起こすことや販売終了などといったことが起こり得るため、見積書に記載された見積額での利益を得ることができなくなってしまう可能性が高いです。
こういったリスクにも対応できるように有効期限を設定することで、赤字を回避することができます。
また、有効期限は自由に受注側で決めることができます。
情勢は日々変動しますので、一般的には2ヶ月から半年くらいの間で設定することが多いです。
できればあまり長い期間空かないほうが良いでしょう。
ここで定めた有効期限は民法523条でも定められているように、見積書発行時に有効期限を設定した場合は発行者が取引先に契約の申し込みをしたことになることから、期限内に撤回することができませんので慎重に見積書を作成しましょう。
(承諾の期間の定めのある申込み)
第五百二十三条
承諾の期間を定めてした申込みは、撤回することができない。ただし、申込者が撤回をする権利を留保したときは、この限りでない。
2 申込者が前項の申込みに対して同項の期間内に承諾の通知を受けなかったときは、その申込みは、その効力を失う。
見積書の押印は必須ではない
見積書には印鑑が押されている場合も多いですが、実は見積書の押印は必須ではありません。
見積書に押印されていない場合であっても特に法的効力は変わりありません。
ただし、見積書は企業間取引において稟議にかけられて決定することが多いです。
稟議にかけられる際、印鑑が押印されていることで『社内で慎重に検討されたうえで見積書が発行されている』と受注側で認識され会社の信用につながります。
そのため、見積書に押印をすることは自社の信用を高める材料にもなりますので、可能あれば見積書に押印されると良いでしょう。
一般的に見積書には会社の角印と担当者印を押すケースが多いです。
最近では見積管理システムや建築見積ソフトといったシステムを用いることで、印鑑の押し忘れを防止できる為おすすめです。
PDFの見積書も有効
PDF化されている見積書も紙ベースの見積書同様の扱いです。
見積書が正式なものであり、内容に特に問題がないと判断されれば、紙文書でも電子文書でも正式に見積書として認められます。
見積書だけでなく、請求書や納品書、領収書などの書類もPDF化されていても、その有効性は紙の書類と変わりません。
注意点として、たとえ電子化されていても、エクセルやワードなどのフォーマットは避けるようにしましょう。
改ざんできてしまう可能性があり、トラブルにつながりやすいためです。
見積書を電子化する際はきちんとPDF化するようにしましょう。
見積書の電子化においては、建築見積ソフトの活用がおすすめです。
また、PDFの見積書をメールで送付する場合は、埋もれてしまわないためにも、メールの件名に見積書貼付の旨を明記しましょう。
見積書の電子化に関連する記事はこちら
見積書の様式は決まっていない
見積書の様式は特に定められてません。
ただし、見積書は取引先にもわかりやすく認識のズレが生じないような見積書を作成しなければトラブルにつながることもあります。
見積書の主な記載事項
それではここで、見積書に記載しておきたい主な記載事項についてご説明しましょう。
タイトル
御見積書などといったわかりやすいタイトルを、大きめの字で記載しましょう。
大きな字でタイトルを記載することで、見積書だということが一目で認識できるようになります。
宛先
発注側の会社名を記載しましょう。
取引先がもし大きな企業だった場合は、担当部署の元へ正しく届けられるように、部署や担当者の名前まで記載しておくと良いでしょう。
この時、取引先の会社名の後には『御中』を、個人名には『様』の敬称を記します。
通番
特に通番を記載する必要はありませんが、自社で管理する際にわかりやすくするため、通し番号を入れておくと管理が楽になります。
この際、顧客情報とリンクさせると顧客管理も便利になります。
発行日・提出日
見積の発行日・提出日は記載することで、いつの取引なのかがはっきり認識できます。
日付を記載することで、後々電話やメールなどでのやりとりで『○月△日のお見積の件で』と伝えるとスムーズに話が進められます。
発行者の会社名・住所・氏名・電話番号
見積書を発行する受注側の会社名と住所、氏名、電話番号も記載します。
できればメールでも連絡が取り合えるようにメールアドレスも記載しておくこともおすすめします。
有効期限
見積書の有効期限を記載しておくと価格変動を回避できることや、キャンペーンがあった場合、期限終了後といった申込トラブルも防止できます。
見積金額
見積の合計金額を税込表示で記載します。
品名
商品・サービスの品名を記載しましょう。
数量
商品の数は数量で記載します。
ただし、サービスや提案などは数量で表すことが困難ですから『一式』という表現を使用します。
単価
商品・サービス1個あたりの金額を記載します。
小計
商品・サービスの税抜の合計金額を記載します。
消費税額
小計にかかる消費税額を記載します。
合計金額
明細にも商品・サービスの税込合計金額を記載します。
この金額が先ほど紹介した見積金額を一致している必要がありますのでしっかり確認します。
備考
相手との認識のズレを防ぐために、納期や納品場所などといった条件を記載しておくと丁寧です。
見積書に関連する記事はこちら
見積書の目的
見積書は法的に義務化されているものではないので、必ずしも作成する必要がない文書ではあります。
しかし、ほとんどの企業では、取引を行う際に必要性があることを認識しており、見積書の発行を行っています。
では、各企業はどういった目的で見積書を発行されているものなのでしょうか。
改めて詳しく見ていきましょう。
認識のズレをなくす
見積書は、双方の認識のズレやトラブルを回避するために使われています。
口約束で見積をして取引を行ってしまうと、内容や金額で認識のズレが生じることが多々あります。
この時に言った言わないのトラブルが生じることは言うまでもないでしょう。
つまり、発注側・受注側それぞれが合意した見積書を提示して、これをもとに契約することで認識のズレやトラブルを回避でき、スムーズな取引を行うことができます。
取引の記録
既述の通り取引の際に、口約束だけで合意をして受発注を行ってしまうと、後になって双方の間で食い違いが起きてしまうことが多々あります。
決してボイスレコーダーで記録しているわけではないので、口頭だけでは商談した内容について記録が残されているわけではありません。
見積書は取引を行ううえで証拠となる証憑書類になることから、書面上で取引した内容を記録しておくことでトラブルを防ぐことができます。
また、見積書は証憑書類であるため、原則決算期の単位で7年後の法人税の申告期限日まで保管しなければなりませんので、保管に注意しましょう。
発注を促す
見積書は適切なタイミングで見積額を提示することにより、受注側へ発注を促します。
発注側は発注の際、担当者だけで決断して発注をかけるようなことはありません。
会社で稟議に回して承認を得たうえで発注されています。
そのため、口約束ではなく見積書という書類を作成して提示することで、発注を促す効果が得られることになります。
取引先と内容をしっかりとすり合わせたうえで、正式な見積を提示することで、より速やかな注文を受けることができる可能性があります。
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まとめ
いかがでしたか。
見積書は作成に法的拘束力があるものではありませんが、企業にとって発注側と受注側の認識のズレを防止することや発注を促す効果があることから発行される企業が多くなっています。
また、法的効力がないように思われがちですが、「発注書」などといった内容の承諾を示す書類と合わせることで、契約書類や取引内容の証明となる書類として用いることができます。
見積書には押印の必要はありませんが、自社の信用度を高めるためにも役立ちますし、企業によっては押印のない見積書に対して良いイメージを抱かない方もいらっしゃいますので注意しましょう。
見積管理システムや建築見積ソフトを用いることで、押印の漏れ防止や見積作成業務の効率化が見込めます。
ミスや漏れが多く困っている、見積作成に時間がかかりすぎている等の問題がある場合は導入を検討すると良いでしょう。
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