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地盤調査とは、安全に建物を建てられるかどうかを建築前に確認するための調査です。
地盤の強さや地下水位などを調べ、建物を支えるために必要な地盤の性能を確認します。調査の結果、地盤が軟弱であることが判明した場合には、地盤改良などの対策が必要になることがあります。
新築や建て替えなど、建物を建築する際には、敷地の地盤状況を確認することが重要です。

目次

地盤調査とは

地盤調査をしないとどうなる?

地盤調査は、建物を建てる前に地盤の状態を確認するためのものです。

地盤調査を行わずに軟弱地盤へ建物を建てると、地盤沈下や不同沈下などによって、建物が傾く原因になることがあります。
建物の安全性を確保するためには、建物の構造だけでなく、建物を支える地盤についても適切に確認することが重要です。

また、建物の基礎を設計する際には、地盤の許容応力度などを確認する必要があります。
地盤調査によって軟弱地盤であることが判明した場合には、建物の安全性を確保するために地盤改良などの対策を検討します。

構造計算とは

構造計算とは、建物にかかる荷重や外力を想定し、建物の構造部材や基礎などが安全に耐えられるかを確認するための計算です。

建物自体の重さ、家具などの積載荷重、雪が積もったときに屋根などにかかる積雪荷重などを考慮します。
また、台風などによる風圧力や、地震による地震力など、建物に作用するさまざまな力についても検討します。

これらの建物にかかる力を想定し、部材や基礎、地盤などにどのように力が伝わるのか、建物が安全に耐えられるのかを確認します。

2025年4月1日から、木造建築物に関する建築確認・構造規制の見直しが施行されました。従来の「木造住宅の2階建て以下であれば構造計算は不要」という単純な区分ではなく、建築物の規模や構造、延べ面積などに応じて必要な構造計算の方法が異なります。
例えば、木造2階建て以下の建築物でも、延べ面積が300㎡を超える場合には、許容応力度計算などによる構造安全性の確認が必要となる場合があります。

地盤調査をしないとどうなる?

地盤調査を適切に行わなかった場合、建物を建てた後にさまざまな問題が生じる可能性があります。

  • 窓やドアが開きにくい
  • 外壁にひびが入る
  • 建物が傾く
  • 補修費がかさむ
  • 資産価値に影響する可能性がある

軟弱地盤では、地盤の沈下や不同沈下によって建物が傾き、窓やドアが開きにくくなったり、外壁にひびが入ったりするおそれがあります。

また、建物の傾きが生じると、建具の開閉不良など、さまざまな不具合につながる可能性があります。

建物の傾きによる窓やドアのズレは、原因となっている地盤の問題を解消しなければ、補修を繰り返すことになる場合があります。その結果、補修費がかさむ可能性があります。

一度建物を建ててしまうと、基礎や地盤に関する問題を後から修復するには大がかりな工事が必要になる場合があります。
そのため、建築前に地盤の状態を確認し、必要に応じて地盤改良などの対策を行うことが重要です。

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地盤調査に関する法令

地盤調査については、建築基準法施行令などに規定があります。建物の基礎を設計する際には、地盤の許容応力度や基礎ぐいの許容支持力などを確認する必要があり、そのための地盤調査を行い、調査結果に基づいて地盤の性能を評価します。

建築基準法施行令 第38条

建築基準法施行令第38条では、建築物の基礎について規定されています。地盤の許容応力度や基礎ぐいの許容支持力などについて、必要な事項が定められています。

▼建築基準法施行令 第38条

建築基準法施行令 第93条

地盤の許容応力度及び基礎ぐいの許容支持力は、国土交通大臣が定める方法によつて、地盤調査を行い、その結果に基づいて定めなければならない。

▼建築基準法施行令 第93条

国土交通省告示1113号

建築基準法施行令第93条の規定に基づき、地盤の許容応力度及び基礎ぐいの許容支持力を求めるための地盤調査の方法や、その結果に基づいて地盤の許容応力度及び基礎ぐいの許容支持力を定める方法などが定められています。

▼国土交通省告示1113号

瑕疵担保保険とは

新築住宅の引渡し後に、構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分に瑕疵が見つかった場合、住宅事業者には10年間の瑕疵担保責任が生じます。

住宅瑕疵担保責任保険とは、新築住宅の売主や請負人が負う瑕疵担保責任に備えるための保険です。住宅事業者には、保険への加入または保証金の供託によって、万が一事業者が倒産した場合などでも必要な補修費用を確保することが義務付けられています。

住宅瑕疵担保責任保険の対象となる住宅では、構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分について、一定の保険期間が設けられています。

住宅瑕疵担保責任保険では、地盤の安全性を確認するため、地盤調査報告書などの提出が求められる場合があります。
住宅の設計・施工において、地盤の状況を適切に確認することは重要です。

そのため、地盤調査は法律上すべての建築物について一律に「地盤調査を行うこと」と定められているわけではありませんが、建物の安全性を確保するために重要な調査です。

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地盤調査の種類

地盤調査には、目的や建物の規模、敷地の条件などに応じていくつかの種類があります。それぞれ特徴や調査方法が異なるため、建物の計画に適した方法を選択することが重要です。

スクリューウエイト貫入試験(旧:スウェーデン式サウンディング試験)ボーリング調査スクリュードライバーサウンディング試験(SDS試験)表面波探査
調査時間半日程度調査内容や規模によって異なる調査内容によって異なる比較的短時間で実施可能
調査費用敷地条件などによって異なる調査内容や規模によって異なる調査内容によって異なる調査内容によって異なる
土質判定の正確性地盤状況によって異なる地層や土質を直接確認できる地盤状況を詳細に評価できる地盤の硬軟を評価する

スクリューウエイト貫入試験(旧:スウェーデン式サウンディング試験)

スクリューウエイト貫入試験は、戸建住宅などの比較的小規模な建築物で用いられることが多い地盤調査方法です。2020年にJIS A 1221の名称が「スウェーデン式サウンディング試験」から「スクリューウエイト貫入試験」に変更されました。

鉄製のロッドにスクリューポイントを取り付け、荷重をかけながら地盤に貫入させます。
貫入に必要な荷重や回転数などをもとに、地盤の硬軟を確認します。

比較的小さなスペースで調査できることが特徴ですが、地層の土質を直接確認することはできません。そのため、建物の規模や地盤条件などに応じて、ほかの調査方法と組み合わせる場合もあります。

ボーリング調査

ボーリング調査は、地盤に孔を掘り、地層の構成や地盤の強度、地下水位などを調べる方法です。必要に応じて標準貫入試験などを行い、地盤の状態を詳しく確認します。

標準貫入試験では、重りを規定の高さから落下させ、サンプラーを地盤に30cm貫入させるために必要な打撃回数を測定します。
地盤の強度や地層の状態を詳しく確認できるため、比較的大規模な建築物などの地盤調査にも用いられます。

また、地盤から試料を採取できるため、各地層の土質や地下水位などを確認できることも特徴です。

一方で、スクリューウエイト貫入試験などと比べて大がかりな設備が必要となり、調査場所や調査深度によって費用や工期が変わります。

スクリュードライバーサウンディング試験(SDS試験)

スクリュードライバーサウンディング試験(SDS試験)は、スクリュー状のロッドを地盤に貫入させ、貫入時の荷重や回転に関するデータなどを分析して、地盤の状態を評価する調査方法です。

スクリューウエイト貫入試験では把握しにくい地盤の情報を補完できる場合があり、地盤の状態をより詳細に評価するために用いられます。
調査方法や調査可能な深度は使用する機器や調査条件によって異なるため、具体的な調査内容は調査会社に確認する必要があります。

表面波探査法

表面波探査法は、地盤に振動を与え、その振動が地盤を伝わる速度を測定することで、地盤の硬軟や地盤構造を推定する方法です。
地面を大きく掘削する必要がないため、比較的短時間で実施できます。一方で、埋設物や空洞などの影響を受ける場合があります。

地盤の状態を非破壊で調査できることが特徴で、地盤改良後の確認などに用いられる場合もあります。

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まとめ

建物を建てる際、地盤調査は建物の安全性を確保するために重要な調査です。
地盤の状態を十分に確認しないまま建築すると、不同沈下などによって建物に不具合が生じる可能性があります。

地盤調査には、スクリューウエイト貫入試験やボーリング調査、SDS試験、表面波探査法などさまざまな方法があります。建物の規模や敷地の条件に応じて、適切な調査方法を選択することが重要です。

地盤調査は専門性が高く、わかりにくいと感じることも多いでしょう。
わからないことがあれば、ハウスメーカーや建設会社、地盤調査会社などの専門家に相談してみましょう。

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