日本にはさまざまな場所にビルが多数存在し、メンテナンスは欠かせません。
需要も多く一見問題のなさそうなビルメンテナンス業界ですが、実際はさまざまな課題を抱えています。
さらに、自社として成長していくためには、この課題を乗り越えていかなければいけません。
こちらの記事では、ビルメンテナンス業界で抱えている課題、その解決策、今後の動向について詳しく解説していきます。
ビルメンテナンス業とは?
これまで、ビルのオーナーが管理していた設備管理などを代行して請け負っているのがビルメンテナンス業です。
一口にビルメンテナンス業といっても、さまざまな業務があり細かく分かれています。
設備の管理業務だけでなく、清掃管理業務や管理サービス業務、衛生管理業務などすべてがビルメンテナンス業に含まれます。
どの仕事も人材が主に活躍している業界です。
企業が今後も成長していくためには、人材の確保だけでなく能力を向上させる必要があります。
新型コロナウイルスによる影響
新型コロナウイルスが流行した時にも飲食店などに比べるとそこまで大きな影響を受けたわけではありませんが、多少なりとも変化はありました。
特にリモートワークが急増し、オフィスが縮小傾向になりビルを利用する人が減った影響でビルメンテナンスの費用を減らす企業もありました。
感染症を広げないためにビルメンテナンス業の中でも清掃管理分野の需要は一気に増えましたが、今後も継続されるのかは不透明です。
少しずつ普通の生活に戻しつつあるため、いずれ需要が減る可能性もあります。
少子高齢化による影響
他にも、少子高齢化が進んでいるため、地方にあるビルは利用者が減っていく可能性もあります。
新たにビルを建設する計画もなく、仕事を失うかもしれません。
自社で請け負っているビルメンテナンス業が地方のビルが中心だという場合、今後は首都圏などある程度ビルの需要がある地域へ開拓していかないと生き残りは難しいでしょう。
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ビルメンテナンス業界の課題
ビルメンテナンス業は、新型コロナウイルスの際の影響はそこまで大きくなかったものの、歴史をたどっていくと社会的背景が大きく影響する業界です。
ここからは、ビルメンテナンス業界でどんな課題を抱えているのか、詳しく見ていきます。
人材不足・高齢化
ビルメンテナンス業では、必要な数の人材が揃っていないのが現状です。
昔から働いている人がいても、若い人にはあまり興味を持ってもらえず割合が少ないです。
仕事の内容としても表に出て活躍するものというよりも、裏方での業務が多く目立ちません。
さらに、さまざまな業種の中でも、ビルメンテナンス業は決して賃金が高くないという問題もあります。
若い人はさまざまな仕事がある中から選べる年代でもありますので、より魅力的な仕事へと行ってしまいます。
すでに人が少ない状況に陥っているビルメンテナンス業もあり、そうなってくる今働いている人たちへの影響も大きく負担です。
人材不足と高齢化は、ビルメンテナンス業にとって大きな課題です。
人材育成を行って優秀な人を育てたいと思っても、若い人がいないとできません。
実際、将来的な業務を担う人材育成ができ、困っている企業も多いのではないでしょうか。
新規受注して今後も企業として成長していくためには、人材不足の問題を解決しなければなりません。
需要の飽和
ある程度ビルも建ち、今後また新規で増えていくのは考えにくいです。
そもそもが需要がほとんど無くなってくるので、ライバル会社との競争が激化してしまうでしょう。
ビルオーナーも少しでも条件が良いビルメンテナンスへ受注したいと考え、定期的に競争入札を行うようになります。
すると、その度にライバル会社と競争をして負けてしまえば仕事もなくなります。
ライバル会社に良い人材が揃っていてコスト削減も行っていれば、ビルオーナーも魅力に感じ、そちらを優先してしまうでしょう。
自社もコストを下げなければならず、経営も苦しくなります。
資源の物価高騰
戦争や新型コロナウイルスの影響をはじめさまざまな要因があり、資源の物価が高騰しています。
そのため、ビルメンテナンス業界にも影響が出ています。
特に電気代の高騰は止まらず、今まで見たことのない金額を目の当たりにしているのではないでしょうか。
さまざまな備品も、これまでより金額が上がっていて、購入する度に経費も大きく経営にも影響が出てくるでしょう。
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ビルメンテナンス業界の課題を解決するには
さまざまな課題があり、今後の成長を考えていくと解決していかなければなりません。
今抱えている問題も、対策次第では解決できます。
ここからは、課題を解決する方法を解説していきます。
DX化の促進
ビジネス環境は日々激しく変化していて、ビルメンテナンス業界も同じです。
この環境に対応していくためには、データやデジタル技術を活かせるDX化が求められます。
人材ばかりに頼っていても今後さらに若い人は減っていきますし、企業としても獲得するのが難しいのが現状です。
ITなどを上手に活用できれば、人材が少ない中でも効率良く運営ができます。
さらに、激しい変化にも対応しやすく、ライバル会社との競争も優位に立ちやすくなります。
最初は今までのやり方を変えるのは大変ですが、今後の成長のために変革をしていきましょう。
具体的には、ビルメンテナンスロボットを活用していく方法があります。
外国人労働者の雇用
優秀な人材を獲得したいのであれば、日本人だけでなく外国人にも目を向けてみましょう。
特定技能ビザも新設されていますので、上手に活用できます。
国籍を問わずに優れた人材はいますし、今後の自社を担ってくれる可能性が十分にあります。
特に外国人労働者の若者で頑張りたいと思っている人がいたら、積極的に採用しましょう。
長期的に教育を行えば、次世代を担ってくれる優れた人材に育つでしょう。
外国人労働者を雇用しやすく日本でも仕組み作りをしてくれていますので、使わない手はありません。
海外進出
日本だけでビルメンテナンス業を行うのではなく、海外も広く視野に入れると良いでしょう。
国土を考えても日本は狭いですし、さらに少子化で人口はこの先も減っていきます。
世界に目を広げてみると、まだ発展している段階でこれからもっと成長する国があります。
特にインドネシアやフィリピンはまだ発展の途中で、外資の規制も緩和されているためチャンスです。
日本のビルメンテナンス業は質も高いため、ノウハウを知りたいという企業も多いです。
ビルメンテナンス業界の今後
今まで同じことをして人材確保に苦戦しているようでは、生き残れなくなるでしょう。
自社が中小企業であれば顕著で、大手企業がコスト削減を重視して質の高いサービスを行っていれば負けてしまいます。
仕事が少なくなってしまい、大手ビルのメンテナンス企業の傘下に入る企業も増えるでしょう。
自社は大手ビルの傘下に入らずに自分たちの力で頑張りたいと思った時は、大手に負けない何かを持っていなければなりません。
需要や供給を考えると、日本だけでなく海外へ進出して範囲を広げDX化も上手に活用しないと業界内で負けてしまうでしょう。
ビルが急になくなるわけではないため、ビルメンテナンス業の仕事がなくなることはありません。
しかし、仕事が取れるかどうかは、今後企業によって大きく差がつくでしょう。
成長してライバル企業に負けたくないのであれば、こちらで紹介したような解決策に取り組み新しい対策を行うことは必須です。
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まとめ
ビルは多くビルメンテナンス業は必要ですが、需要の飽和状態でもあり課題は多いです。
人材不足や高齢化、資源の物価高騰などもあります。
解決するためには、DX化の促進や外国人労働者の雇用、海外進出などが必要です。
現状のまま頑張っていても、ライバル企業に負けてしまい衰退してしまいます。
これからも成長を続けていくために、自社の中で新しい取り組みを行って対策を実行していきましょう。
特に中小企業の場合は、ライバル会社に負けない技術が必要です。
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