ポテンヒットとは
ポテンヒットは、野球で使われる言葉です。
具体的には内野と外野の間など、守備陣が思わぬところにボールが落ちてヒットになることを指します。
明らかにアウトになりそう、誰かがキャッチできそうなのに
誰かが捕るだろうという油断や、自分の守備範囲かどうか分からない不安などから
結局誰も取らずに「ポテン」と落下してヒット判定。そんなヒットを「ポテンヒット」と呼びます。
攻撃陣からすれば「嬉しいラッキー」なのかもしれませんが
守備陣からすれば、「本来ならば守れたかもしれないもの」で相当悔しいヒットです。
こういったこと、ビジネスの現場でもあるような気がしませんか?
本来なら守れたかもしれないポテンヒット
ビジネスの現場にポテンヒットを置き換えてみるとどうなるでしょうか。
- 誰の担当業務か分かりにくいこと
- 誰かがやらなければいけないものの、「自分ではない」と思っていること
- 自分の担当ではない、と割り切って対応するつもりのないこと
こういった業務は、「ポテンヒットの領域」と呼ばれることがあります。
つまり、「誰かがやらなければならないものの、誰がやるか分かっていない業務領域」です。
「気づいた人が率先して対応する」という標語だけで
対処が済みそうなら、それも良い事ではありますが
それだけでは抜け漏れの不安があったり、
今はよくても将来的に人や業務種類が増えたときに
トラブルが発生するリスクがある業務に対しては対応が必要です。
ポテンヒットが発生しないために業務フローを可視化する
さまざまな業務に対して「自分がやるかどうか」を都度判断するのは
非常に効率が悪く、属人的と言えるかもしれません。
まずは、業務フローの可視化に取り組んでみましょう。
業務フローは以下のような絵に落とし込むと、誰にでも分かりやすい形になります。
この表は、「携帯電話会社から送られてきた納品書を会計システムに入力してから支払う」
という業務フローを落とし込んだものです。
誰が、何を、誰に対して行うのかが明らかになりますよね。
この段階ではまだ「基本フロー」でしかないので、
イレギュラー対応(もし〇〇になったときどうすればいい?)などを含めると
もう少し複雑な絵になるはずです。
いずれにせよ、まずは業務フローを「誰もが見える形」に落とし込むことで
典型的なポテンヒットは防げるようになります。
まとめ
今回は、「ポテンヒット」という言葉とその対応について紹介しました。
業務フローを作るのにはそれなりに時間コストがかかるものなので、
まずは各担当者が業務を請け負う中で、
- 「ポテンヒット領域はないか」と現状を疑う
- 万が一見つけた時には率先して自分が対応する
これらを意識するところからはじめてみましょう。