建築業に役立つノウハウ集

施工計画書とは?内容の質の高さが工事の質の高さに反映される

施工計画書とは

依頼を受けた元請け業者が作成する書類です。これから行われる工事が「誰が」「いつから」「どんな方法で」「どんな工事を」していくのかを記載します。工事概要から下請け、使用材料、施工内容、安全対策など工事に関わる全てを記載します。建設業法・共通仕様書などで作成が義務づけられ、建設工事では必ず必要となります。工事の規模(小さな工事)や依頼者によって、記載する項目や内容が変わることもあります。その場合は、施工計画書を作成する前に、発注時の契約書や特記仕様書・共通仕様書など確認した上で、依頼者と打ち合わせすることをおすすめします。

建設業法 第二十六条の三

(主任技術者及び監理技術者の職務等)
第二十六条の三 主任技術者及び監理技術者は、工事現場における建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければならない。

建築業法の全文はこちらからどうぞ

施工計画書・記載内容

工事概要

工事名・工期・工事内容・工事場所・請け負い金額など、工事全体の概要を記載します。

計画工程表

施工順序・工種ごとの施工期間を日付順に記載します。

工程表のダウンロードはこちらからどうぞ

現場組織表

現場の命令系統・業務分担など、工事における組織構成を記載します。

指定機械

設計図書で指定した使用する機械の情報(名称・台数・規格など)を記載します。

主要資材

工事で使用する主な資材の情報(品名・数量・規格など)を記載します。

主要船舶・機械

指定機械以外で現場で使用する機械の情報を記載します。

施工方法

主な工種の施工方法・順序などを計画工程表よりも詳細に記載します。

施工管理計画

仕上がりの形態・工程管理計画・品質管理計画・写真管理計画・段階確認計画を記載します。必要に応じて図や表などを添付することもあります。

安全管理

事故防止に関する記載に加え、安全管理組織や現場内の点検・整備などを記載します。

緊急時の体制及び対応

事故や災害が発生した際の連絡体制や、資材・設備の確保体制などを記載します。

交通管理

現場周辺の交通安全対策や規制方法、ダンプ・トラックの過積載防止対策なども記載します。

環境対策

公害とならないよう騒音や振動などへの対策を記載します。

現場作業環境の整備

現場や事務所の環境整備に関する計画を記載しますが、周辺の環境に照らしあわせた内容に調整して記載します。仮設関係・安全関係・営繕関係・イメージアップ対策の内容・その他、必要事項が含まれます。

再生資源の利用など

建設副産物の処理方法や、再生資源の活用などについて記載します。

イメージアップの内容

イメージアップのために地域貢献にも配慮しますが、無理のない範囲で記載します。

その他

官公庁の届け出・周りへの周知・休日などを記載します。

施工計画書の作成手順

施工計画書に記載する内容は多岐に渡ります。効率よく分かりやすい施工計画書を作成するための手順を挙げてみました。

【STEP1】工事に関する書類の確認

工事に関するたくさんの書類をチェックするところから始めましょう。全体像を把握することで、要点をまとめることができます。具体的には設計図書や図面・各契約書類などの書類を細かくチェックしましょう。

【STEP2】現場状況の把握

工事現場の周辺状況に合わせて内容を調整する必要があります。そのため、直接足を運んで現場状況を細かくチェックするようにしましょう。現場では実際の工事内容をシミュレーションしながら、各工程の精査を行う必要がありますから、ある程度の時間がかかります。

【STEP3】依頼者との打合せ

完成形と依頼者のイメージがかけ離れていては、トラブルの元となります。施工計画書の作成前に、依頼者と細かく打ち合わせをして、共通の意識を持つことも重要です。疑問点や問題点がある場合は依頼者にその内容を伝えて、協議することも必要です。何度も打ち合わせを重ねる事で、お互いの信頼関係も築くことができます。

【STEP4】ひな形の入手・作成

白紙の状態から施工計画書を作るのは非常に手間がかかりますから、施工計画書の作成前には、全体の型となる「ひな形」となるものの用意をおすすめします。工事内容によっては、施工計画書の必要項目が変わります。ひな形を上手く活用することが、時短やリスクの回避につながります。

【STEP5】早めの作成

作成したものがそのまま承認されるとは限りませんので、早めに施工計画書を完成させましょう。  遅くとも3週間前には完成するように心がけましょう。

施工計画書 作成のポイント

質の高い分かりやすい施工計画書を作成する際のポイントです。

「5W1H」を意識する

施工計画書を作成する上で最も重要になのは、手戻りを防ぐことです。内容に不備があるとやり直しに手間取ります。時間がかかれば、関係者に迷惑がかかることもあります。施工計画書を誰が見ても分かるように作成するには、すべての工程で「5W1H」を意識することが必要です。日頃か5W1Hを明確にした上で、作成された施工計画書は非常に分かりやすくなります。

現場作業員の負担を考える

質の高い施工計画書を作成するためには、安全管理や交通管理に力を入れることも必要です。しかし、内容にこだわりすぎて作業量が増えると、現場作業員の負担になりますので、「進捗とのバランス」を意識しましょう。

例えば、「機械の安全管理に1時間かける」「交通整備に5人の作業員を投入する」などの記載内容があれば、現場ではそのルールに即して作業にあたるため、確実に進捗が遅れてしまいます。スケジュールを守りなから、安全性を高めたい場合は「進捗とのバランス」を意識して作成してみましょう。

評価の基準を理解する

工事完了後の評価は、施工計画書の内容をもとに行われます。つまり、実際の工事の質が施工計画書の内容より低いと、高い評価を受けることができません。例えば、手戻りを恐れて現実的ではない施工計画書を作成した場合、関係企業全体の評価が下がることになります。施工計画書の作成には質の高さだけではなく、「実現性」も意識する必要があります。

施工計画書の作成に便利なツール3つ

施工計画書を誰もが理解しやすい内容で作成するのに役立ちます。

日本建設業連合のExcelテンプレート

テンプレートを実際の工事に合わせて変更すれば、その都度工事に合わせた施工管理書が作成できます。

こちらからどうぞ 一般財団法人 日本建設業連合会

施工計画書作成支援システム

イラスト付きの施工計画書が作成可能です。イラストがあれば現場でも内容を把握しやすくなります。また、作成したデータをマスターとして登録できるなど、便利な機能があります。

こちらからどうぞ KENTEN

EX-TREND武蔵(エクストレンド武蔵)

誤字脱字が多いと施工計画書の評価が下がってしまいます。表現のミスをチェックされる場合は、「EX-TREND武蔵」がおすすめです。「です」「ます」調が統一されているかなどを自動で確認してくれる便利な機能もあります。

こちらからどうぞ 福井コンピューター株式会

まとめ

施行計画書は依頼を受けた工事の進捗状態や、仕上がりを左右する重要な書類となります。質の高い内容で作成されれば、スムーズに仕事が捗り工事関係者の意気も上がります。全て手作業でやるよりも、ツールなどを取り入れて正確で分かりやすい書類に仕上げることをおすすめします。これからの時代はいかにシステム化をすすめるかで、依頼される仕事の質が変わってきます。システム化を意識することが仕事の質を高めることにつながります。

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