【令和5年度】電気工事士とは?第一種と第二種の違いや試験概要を解説!

【令和5年度】電気工事士とは?第一種と第二種の違いや試験概要を解説!

人々の生活にとって電気は切っても切り離せないもので、電気工事士が果たす役割は大きいです。
中には、将来性も考えて、電気工事士を目指したいと考えている方もいるのではないでしょうか。

電気工事士の資格を取得しておけば、仕事の幅も広がり資格手当が付くなど、メリットが多数あります。
こちらの記事では、仕事の内容や第一種と第二種の違いなどについても詳しく解説していきます。

電気工事士とは

電気工事士とは、電気に関する工事などを行う際に必要な国家資格のことを指します。
普段から生活に欠かせない電気ですが、その接続の仕方や工事を間違ってしまうと、大きな事故につながり危険です。

ほとんど知識がない方が勝手に工事を行うことがないように、国家資格として定められています。
電気の工事を行う人は必ず持っておきたい資格であり、資格を持っていればさまざまな現場で活躍できます。

電気工事士の資格は2つに分かれていて、比較的取得しやすいのは第二種です。
DIYで活用したい方など、素人の方であっても取得しやすいでしょう。

それに比べて第一種は難易度が上がり、実務経験がなければ簡単に取得できません。
難しい分、資格を取得できたらさまざまな電気工事に携わることが可能です。

試験は、主に学科試験と技能試験の2つがあります。
どちらも合格しないと資格取得はできない仕組みになっています。

  • 施工管理システム

電気工事士の仕事内容

電気工事士が行う仕事は多岐にわたりますが、大きく分類すると次の2つに分けられます。

  • 建築電気工事
  • 鉄道電気工事

特に建築電気工事では、一般住宅の電気に関する工事を行うため、身近に感じる方も多いかもしれません。
太陽光発電の工事なども電気のカテゴリに入るため、電気工事士が行います。

ここからは、電気工事士の代表的な仕事内容について紹介していきます。

建設電気工事

建築電気工事は、普段私たちが住んでいる一般的な住宅から仕事で利用する事務所など、さまざまな屋内外電気設備を担当します。
建物にとって電気は欠かせないものとなっているため、さまざまな箇所を工事します。

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屋内の配線工事

まずは普段使っている屋内での配線工事です。
一般住宅だけでなく、ビルや工場など電気を利用する建物すべてにおいて電源やケーブルを配線し、電気が使えるようにします。

リフォームや改修工事の際、配線を追加する時にも活躍します。
普段コンセントから家電製品へ電気を当たり前に送っていますが、無事に使えるのは、電気工事士の方が安全につないでくれているからです。

施設によっては、工事だけでなく、使いやすいよう設計からメンテナンスまで行います。

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電柱の配線

屋外で安全に電気を使えるようにするためにも、電柱の配線は重要です。
各地域へ安全に配電をするため、電気工事士が屋外作業を行います。

日本ではほとんどが電柱から配線を建築物につないで電気を送っていますが、場所によっては地中に通している場合もあります。
この場合、作業は地下で行います。
建物の中だけで配線を行うだけではないのが建設電気工事の仕事です。

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エアコン工事

ほかにも、特に夏や冬に欠かせないエアコンの工事も電気工事士が行います。
家電量販店などでエアコンを購入した後に依頼があり、自宅に伺って取り付けを行うのが一般的です。

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ビルのメンテナンス

電気工事士と聞くと最初に電気が使えるように設置するイメージも強いですが、ビルのメンテナンスなども行います。
安全に電気設備が使用できるように異常がないかチェックをしたり、水道や空調設備の管理を行ったりします。

ビルにおいては、部屋だけでなく共有部でさまざまな電気を使用しているため、作業範囲も多岐にわたります。
最近では若い人ばかりでなく、年齢を重ねても現役でビルの管理を行っている電気工事士が多数います。
資格を取得して技術を持っていれば、末永く働ける仕事です。

鉄道電気工事

交通に欠かせない電車が、安全でスムーズに動けるよう電気設備の点検などを行うのが鉄道電気工事です。
電気設備が問題なく動いているのかを点検し、ある一定の期間になったら新しいものと交換するなど、メンテナンスも行います。
鉄道電気工事といっても、その仕事内容はさまざまです。

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変電設備工事

電車は一般の住宅で使うような電気とは電圧が違うため、電力会社から送られてきた電気を、電車に使える電圧へと替える必要があります。
変電設備工事と言い、電圧を変える変電所のメンテナンスなどを主に行います。

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線路工事

問題なく電車へと安全に電気を通すために線路工事を行うのですが、これも鉄道電気工事の仕事です。
線路に長く張られている線を見たことがある方もいるかもしれませんが、あのトロリ線が動かしてくれています。

エネルギーが安全で問題なく電車まで届くように、線路工事では設備に関した工事を行います。
駅の電気設備なども、電気工事士が担当しています。

乗客が確認するモニターをはじめ、照明、改札口などもすべて問題ないか点検し、不具合があれば対応するのが仕事です。
ほかにも、安全に走行できるように必要な信号システムから踏切まで、電車に関わるあらゆる設備を担当します。

電気工事士の資格

電気工事士にもレベルがあり、取得する資格によってでできる仕事の範囲なども変わってきます。
資格を取得する際に目指せるのは二種類あり、第二種電気工事士と第一種電気工事士です。

難易度は第一種電気工事士が上で、合格には深い知識が必要です。
ここからは、第二種電気工事士と第一種電気工事士について紹介していきます。

第二種電気工事士

主に一般的な住宅の設備点検やメンテナンス、電気工事を考えている方は、第二種電気工事士でも十分できる仕事があります。
ほかにも、小規模設備であれば対応可能です。

第二種電気工事士は、600V以下であれば電気工作物の取り扱いが可能です。
一般的な住宅から依頼があった時に、現場の代理人として仕事ができます。
新築の住宅に限らず、リフォームなどにも携わることも可能です。

また、DIYをする際に資格が欲しいと思っている方も、第二種電気工事士の資格があれば十分です。
これまで、自分で住宅をアレンジする幅が決まっていた方も、第二種電気工事士を取得できれば知識やできる範囲が広がります。
どこに電気を通したいなどの考えがあれば、有資格者として好きな場所に設置可能です。

仕事としては、一般住宅や小規模施設の電気やスイッチの設置を行い、工事が設計通りになっているかの確認も担当できます。
一度第二種電気工事士を取得しておけば、有効期限や更新もないため、そのまま保持できます。

第一種電気工事士ではなくても、実際求人数も多いです。
特にビルメンテナンスの仕事や一般の電気工事士の求人では、第二種電気工事士を求めているものもあります。

第一種電気工事士

第一種電気工事士は、第二種電気工事士が行える業務のほかにできることがさまざまあります。
大規模施設をはじめ、高圧の送配電線路などの電気工事も可能です。
仕事の幅が広がり、第二種電気工事士のように、どこまでしかできないなどと制限もなくなります。

特に建物の中でもビルや工場などの電気工事も可能になりますし、最大500kW未満の自家用電気工作物も扱えます。
第二種電気工事士や、資格を持っていない人ができない電気工事も行えるようになるため、給与アップも見込めます。

第一種電気工事士を目指したほうが仕事の幅は広がりますが、筆記や技能試験に合格しただけではなれません。
実際に3年以上の実務経験がないと目指せません。
本格的に第一種電気工事士を目指すのであれば、実務経験ができるような職場で働きましょう。

一度取得すれば何年で免許が切れてしまう心配はありませんが、ずっと何もしないで保持できるわけではありません。
第二種電気工事士と違い、5年に一度の定期講習があります。

若い方で第一種電気工事士の資格を取得している方は少なく、高齢化が進んでいます。
取得までは大変に感じてしまいますが、給与が良く仕事も豊富にあるため有利です。
特にインフラ関連や公共工事関連での求人も多数あり、活躍できる場に困りません。

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第一種・第二種の主な違い

同じ電気工事士でも、第一種を取得しているのか、第二種しか持っていないのかでできる仕事が変わってきます。
ここからは、どんな違いがあるのか詳しく見ていきます。

工事できる範囲

工事できる範囲には、次のような違いがあります。

第一種電気工事士【自家用電気工作物】600V以上かつ最大電力500kW未満
【工事】ビルやショッピングモールなどの大規模の電気工事が可能
第二種電気工事士【自家用電気工作物】600V以下
【工事】一般住宅をはじめ小規模な施設のみ

より仕事の幅を広げたいのであれば、第一種電気工事士を取得すると有利です。

資格試験の難易度

第一種電気工事士を取得すれば、仕事のできる範囲も広がるため、難易度も高くなります。
実際、第一種電気工事士の筆記試験は難しく、合格率は第二種電気工事士に比べて低いです。

より深い知識を身につけなければ、合格は難しいでしょう。
さらに、3年の実務経験が必要など、さまざまな点で第一種電気工事士は難易度が上がります。

資格の有効期限

第二種電気工事士は資格を取得してしまえば特に何をしなくてもずっと使えます。
資格の有効期限もなく、ハードルが低いです。

しかし、第一種電気工事士では有効期限があり、5年に1回の講習を受けなければなりません。
大きい試験があり合格しなければならないなどの規則はありませんが、更新手続きをうっかり忘れてしまうと返納しなければならない事態になる可能性があります。

年収・就職状況

年収を上げたいと思ったら、第一種電気工事士が有利です。
作業できる範囲も広がりますし、今後高齢化が進み、さらに仕事の数も増えます。

実務経験なども見られ、給与も上がりやすい傾向です。
また第一種電気工事士は、求人数も多く、就職状況も比較的安定しています。

電気工事士を取得するメリット

電気工事士を取得すれば、今だけでなく将来を見据えて仕事ができます。
ほかのメリットも多いため、資格取得を目指しながら場数を踏んでいくと良いでしょう。

ここからは、電気工事士を取得した際のメリットについて紹介します。

「手に職」

電気工事をしたいと思っても、資格がないとできないと決まっています。
そのため、資格を取得していれば専門家として働けます。
さまざまな現場を経験して手に職をつけられるため、末永く活躍することが可能です。

就職・転職に有利

電気工事士の資格を取得していなければできない仕事もあるため、就職先も豊富にあります。
一年中探せば見つかりますし、特に第一種電気工事士となると有利です。

転職をする場合でも、電気工事士の資格を取得していると一目置かれます。

将来性

実際第一種工事士を取得している人は、高齢化が進んでいます。
さらに電気工事士が少ないのも現実です。
電気がない生活は考えられないということも考慮すると、将来性が高い仕事です。

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電気工事士の試験概要

電気工事士を目指す前に、まずは試験の概要を知っておきましょう。
試験を受ける際、第一種電気工事士の場合は免状申請に実務経験が必要になるため注意が必要です。

以下では、令和5年度の電気工事士の試験概要を整理します。

第二種電気工事士

ここからは、第二種電気工事士の資格試験について紹介していきます。

試験内容

試験内容は、学科(筆記)試験と技能試験に分かれます。

学科試験【内容】電気に関する基礎理論や配電理論及び配線設計、電気工事の方法など
【試験時間】120分
【合格基準】約60点
技能試験【内容】電線の接続や電気機器及び配線器具の設置、コード及びキャブタイヤケーブルの取り付けなど
【試験時間】40分
【合格基準】持参した作業工具を使いながら、支給された材料を使って時間内に欠陥なく完成させられるかどうか

試験実施日

学科試験の日程は次の通りです。

上期試験【CBT方式】4月24日(月)~5月11日(木)
【筆記方式】5月28日(日)
下期試験【CBT方式】9月25日(月)~10月12日(木)
【筆記方式】10月29日(日)

技能試験の日程は次の通りです。

上期試験7月22日(土)または7月23日(日)
下期試験12月23日(土)または12月24日(日)

申込受付期間

上期の申し込みは3月20日(月)~4月6日(木)です。
下期は8月21日(月)~9月7日(木)です。

受験料

インターネットでの申し込みは9,300円です。
郵便での申し込みは9,600円です。

第一種電気工事士

ここからは、第一種電気工事士の資格試験について紹介していきます。

試験内容

第一種電気工事士でも、試験は筆記と技能に分かれます。

筆記試験【内容】電気に関する基礎理論や配電理論及び配線設計などのほか、一種のみの電気応用や発電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性など
【試験時間】140分
【合格基準】約60点
技能試験【内容】電気機器・蓄電池及び配線器具の設置や電線の接続など
【試験時間】60分
【合格基準】持参した作業工具を使いながら、支給された材料を使って時間内に欠陥なく完成させられるかどうか

試験実施日

第一種電気工事士の試験日程は次の通りです。

学科試験【CBT方式】8月24日(木)~9月10日(日)
【筆記方式】10月1日(日)
技能試験12月10日(日)

申込受付期間

申し込みの受付は6月19日(月)~7月6日(木)です。
筆記試験免除対象者も同じ日程です。

受験料

インターネットでの申し込みの場合10,900円です。
郵便での申し込みは11,300円です。

電気技術者試験センター「試験日程のご案内」

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まとめ

趣味のDIYや小規模施設で活躍したい場合は第二種電気工事士でも十分ですが、より年収を上げさまざまな現場で活躍したいのであれば、第一種電気工事士を目指しましょう。
特に第一種電気工事士は取得している方が高齢になっているため、活躍する場も多く将来性もあります。

電気がない生活は考えられないため、仕事がなくなることはまずありません。
手に職をつけて専門家として活躍したい方は、ぜひ資格を取得しましょう。

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AIPPEAR NET 編集部

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