建設・土木現場などで活用されている野帳のデジタル版として販売されているのがeYACHO(イーヤチョウ)と呼ばれる施工管理業務支援アプリです。
このアプリは、工事現場での業務効率化を期待できるアプリとして多くの企業に導入されています。
これから現場での管理のデジタル化を検討している方のために、今回はこのeYACHOの特徴や機能、またどのくらいの費用がかかるのかについて詳しく解説してまいります。
時間削減・利益UP・情報共有ができる
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eYACHO(イーヤチョウ)とは
eYACHO(イーヤチョウ)は、工事現場で使用されている野帳をデジタル化した工事現場における施工管理業務支援アプリです。
正式名称は「eYACHO for Business」といいます。
iPadなどのタブレット端末にアプリをインストールし、タッチペンを併用して使うことで紙ベースの野帳へ記帳するのと同じような感覚で利用することができるようになっています。
製品概要
対象従業員規模 | 全ての規模に対応 | ||
提携形態 | クラウド型 |
運営会社『株式会社大林組』『株式会社MetaMoJi』について
eYACHOは、株式会社大林組と株式会社MetaMoJiの共同開発されたアプリです。
運営会社は、株式会社MetaMoJiと呼ばれる会社で、モバイルアプリケーションを中心としてあらゆるプロダクトを開発、提供している会社になります。
東京都港区六本木に本社を構えており、徳島県に徳島支社、大阪と福岡に営業所があります。
会社名 | 株式会社 MetaMoJi |
所在地(本社) | 〒106-0032 東京都港区六本木1-7-27 全特六本木ビル EAST4階 |
代表者 | 浮川 和宣 |
設立 | 2016年3月14日 |
資本金 | 5000万円 |
事業内容 | ソフトウェアの開発・販売 |
主な | 沿革2009年12月 株式会社 MetaMoJi 創業 2011年2月 iPad/iPhone 用 手書き文字変換機能「mazec」付きのメモアプリ「7notes」を個人向けに提供開始 2011年 4月 法人向け 「mazec web client」提供開始 2015年6月 大林組と共同開発したデジタル野帳「eYACHO」提供開始 2017年4月 ISMS ( ISO 27001) 認証を取得 2018年8月 国土交通省新技術情報提供システム「NETIS」に「eYACHO」が登録 |
会社名 | 株式会社大林組 |
所在地(本社) | 108-8502 東京都港区港南2丁目15番2号 |
代表者 | 蓮輪 賢治 |
設立 | 1936(昭和11)年12月 |
資本金 | 577.52億円 |
事業内容 | 国内外建設工事、地域開発・都市開発・その他建設に関する事業、及びこれらに関するエンジニアリング・マネージメント・コンサルティング業務の受託、不動産事業ほか |
主な | 沿革1892年1月 大林芳五郎が大阪市西区靱南通(現西区西本町2丁目)において土木建築請負業「大林店」創業 1904年 店名を「大林組」と定める。 1909年 合資会社大林組設立 1918年 株式会社大林組創立 2015年6月 大林組と共同開発したデジタル野帳「eYACHO」提供開始 |
施工管理についての記事はこちら
eYACHO(イーヤチョウ)の評価・口コミは?
eYACHOの概要について紹介しました。
では実際eYACHOはどのような評価を受けているのでしょうか。
口コミを確認しましょう。
業務効率化とSDGsの推進(ITreview)
(5/5)
いままで紙の図面を何枚も持ち歩いていたところから、iPad1台で済むようになりました。
引用元:eYACHO for Businesの評判を全1件のユーザーレビュー・口コミで紹介| ITreview
そのまま書き込んだり、写真の添付の可能なため非常に便利です。
業務効率化と紙の削減というSDGs的な観点から、社内で推進していきたいと思います。
PDF上での書き込みはAcrobatやOneDriveなどの他製品でも可能ですが、書き込む度に同期され非常に時間がかかります。
eYACHOはiPadで書き込み後、最後に同期されるので書き込みが早くなりました。
もう紙には戻れません(AppleStore)
(5/5)
eYACHOでチェックを行う便利さに慣れてしまい、もう紙にチェックしてた時代には戻れません。
紙もスキャナーで取り込んでeYACHO です。
アップルペンで自由にチェックでき、同じチェックが必要な場合は手書きなのにコピペできます。
また、複数人が同時にチェックできるので、紙を回覧するのに比べてチェック期間も短縮できます。
引用元:評価とレビュー|App Store
非常に使いやすくリフォームの現地調査で重宝してます(ツクノビ)
(4.6/5)
無料でpdfの編集出来るアプリを探しており、やっと出会えました。ipadを使用していて、仕事でPDFにテキストを直接書き込む事、図面を書き込む事をしています。図形ペンで手書きが直線になるのがありがたいです。コンビニでのプリントアウトも楽にできます。
慣れが必要ですが、使い込んでいくと解ってきます。ノートのフォルダ分けが使いやすいです。資料の数が増えてくると、使い勝手が良いのに気が付けます。また、簡単な図面を作るのに長けていますが、線の扱いにコツがあり慣れる必要があります。色々と表現ができますが、少し工夫がいります。PNGの取り込みもでき、他の画像編集APPと併用する事で機能が活きてきます。
iPad Pro 2020 11インチを使用しています。非常に使いやすくリフォームの現地調査で重宝してますが、iPad Pro 2020 11インチで全画面表示出来ません。修正お願いします。年間費ではなく、1括3000円くらいにしてほしいです。
引用元: eyachoの特徴や料金を解説!評判や口コミもご紹介!建築・建設業界のサービス比較はツクノビ | 建築建設業界のサービス比較はツクノビBiz
充実した機能で生産性向上
紙の野帳と同じような感覚で書き込みができるだけでなく、報告書などを事務所に戻ってわざわざ作成する必要がなくなりました。
また、承認処理などもスムーズかつ迅速にできるようになることや社内での情報共有も円滑にできるようになったことで、業務の効率化が図れ、生産性が向上しました。
eYACHO(イーヤチョウ)が人気の6つの理由とは?
冒頭でも述べたようにeYACHO(イーヤチョウ)は人気の高いアプリです。
ではなぜ、工事現場の人に選ばれるアプリなのでしょうか。
その理由として以下が挙げられます。
- カスタマイズ可能な機能:
eYACHOは、ユーザーのニーズに合わせて機能のカスタマイズが出来ます。これにより、工種や会社体系にマッチした使い方ができるようになっています。 - 使いやすさ:
eYACHOは直感的で使いやすいインターフェースであり、ITに詳しくないユーザーでも簡単に操作できます。 - クラウドの利便性:
クラウド型のアプリである為、インターネット環境があれば現場でもアクセスできます。現場やオフィス、外出先からのでも業務を行うことができ、効率化につながります。 - リアルタイムでの情報共有:
eYACHOはリアルタイムで情報共有が出来る為、複数のユーザーが同時にアクセスして情報を確認・更新することが可能です。これにより、チーム全体の作業時間の大幅な削減につながります。 - 強力なサポート体制:
導入後も充実したサポートが提供されており、問題が発生した際には迅速に対応してもらえる点も選ばれる理由の一つです。 - セキュリティの高さ:
データのセキュリティが厳重に管理されており、情報漏洩等のリスクが低いアプリです。
eYACHO(イーヤチョウ)の特徴・機能
ではここで、eYACHOの特徴や機能について、具体的にご紹介していきます。
eYACHO(イーヤチョウ)の特徴
eYACHOには以下のような3つの特徴を持っています。
eYACHOの主な特徴
- 図面も資料もペーパーレスで一つに集約
- 離れた場所でもリアルタイムな情報共有
- 多種多様な帳票をワープロ感覚で作成
図面も資料もペーパーレスで一つに集約
eYACHOは、紙ベースの野帳と同じような感覚で、思いのままの手書きでメモを取ることができるようになっています。
クラウド上で図面を登録することができるので、図面を持ち歩く必要もありません。
事前に登録しておいた図面を呼び出して、現場でそのまま確認することができます。
また、安全衛生日誌などといった書類も直接現場で入力ができるので、業務の効率化も図れるのです。
工事写真も撮影可能ですので、カメラや書類、資料持参の必要がなく、アプリ内のデータですべてを一つに集約することができます。
離れた場所でもリアルタイムな情報共有
図面や設計図などを複数人同時に書き込めるというShare機能が搭載されているのが特徴です。
この機能により、離れた場所にお互いがいても、迅速にチームの情報共有や意思疎通を可能にすることができます。
多種多様な帳票をワープロ感覚で作成
エクセルベースの帳票で入力ができるようになっているため、現場ではワープロ感覚で簡単に帳票を作成することができます。
帰社後に書類の作成を行う必要がなくなり、現場ごとに異なる帳票も現場担当がいつでもサッと変更や作成ができるので、生産性の向上も大いに期待できます。
eYACHO(イーヤチョウ)の機能
eYACHOには、以下のような現場での業務をより効率化できるような機能が満載です。
eYACHOの主な特徴
- 写真・PDF・録音・動画
- 帳票・報告書作成・承認
- 情報共有
- 図面関連
- 工事写真
- 各種アプリケーション・計測機器連携
- その他機能
- 開発ツール・データ連携(オプション)
写真・PDF・録音・動画
アプリ内に取り込んであるPDFデータや写真の上に、そのまま紙の野帳のような感覚で、手書きで自由にメモを書き込むことができます。
また、現場で撮影した写真をそのまま貼り付けることも可能です。
さらに、現場での打ち合わせシーンでも、聞き逃しなどがないようにメモをしながらの同時に録音できる特殊な録音機能が付いているので、メモ忘れなども防ぐことができます。
帰社後に改めて音声を聞き返すことができ、振り返りが確実にできるため便利です。
また、動画をノートに貼り付けることができ、クラウドを介して現場の状況を動画で情報共有できます。
帳票・報告書作成・承認
eYACHOは、安全衛生日誌、現場巡視記録などのような現場ですぐにでも活用できるテンプレートを多数搭載しています。
エクセルなどで作成した帳票のフォーマットをPDFで読み込んで必要となるところだけピックアップし、貼り付けるだけでフォームを作りこむことが可能です。
また、画像AI技術によるより簡単なフォーム作成が可能で、帳票のフォーマット作成の手間が省けます。
日報やパトロール関係などの承認依頼もアプリからできるのです。
承認依頼はプッシュ通知で通知されるため、承認ビューで確認することができ、承認処理をよりスピーディーにできます。
情報共有
eYACHOは、チームを作成することが可能です。
このチーム単位で専用クラウドを介し、自由にデータの共有が図れます。
チーム間では1つのフォルダに対して権限設定もかけることができ、アクセス権に関しても柔軟に対応できるようになっています。
また、社内のみならず、社外の協力会社などへもスムーズにデータ共有できるよう、図面や工芸表などについて情報を教諭できるように協力会社へチームに招待することができるのです。
図面関連
容姿やPDFで読み込んだ図面は縮尺設定ができ、定規機能などを使って現場で作図も行えます。
また、図面に直接ピンを立てることができるため、工事写真などの詳細を記載しているページにリンクできるように設定も可能です。
さらに、ベースのレイヤーに複数のレイヤーを重ねることができるので、それぞれを合わせてシェアノートにすることができます。
工事写真
電子小黒板付の工事写真の撮影ができることや工事写真台帳の作成も可能になっています。
各種アプリケーション・計測機器連携
BOXやDropboxなどのような各種クラウドストレージからインポートしたり、エクスポートしたり、図面管理アプリと連携することもできます。
また、各種計測機器における測定値をBluetoothを介してeYACHOの帳票へ入力が可能になっています。
現場でそのまま入力できるため、事務所でわざわざ報告書を作成する必要がありません。
その他機能
このほかに、現場で書き込んだメモ、写真をそのままTODOに指定でき、優先順位や担当者、期限を自由に設定でき、作業忘れを防ぐことができます。
また、全文検索機能が搭載されており、文字列検索ができるので、すぐに見たいページを表示することが可能です。
開発ツール・データ連携(オプション)
オプション機能として、業務ごとに必要なフォームやアイテムなどをまとめたツールボックスが作成でき、チームで共有が可能です。
業務の目的に合わせてユーザーインターフェースの構成を変えられることやメニューのカスタマイズもでき、業務に応じて使いやすいように設定することができます。
また、eYACHOの帳票への外部システムからデータを読み込んだり、eYACHOの帳票データで外部システムのデータを追加したり、更新が可能にできるため、業務システムへ組み込みが可能になるでしょう。
eYACHO(イーヤチョウ)の費用・料金
eYACHOの費用についてご紹介します。
eYACHOの法人製品の場合は、初期導入費として330,000円(税込)、1ライセンスにつき年間30,800円になります。
ただし、5ライセンス以上の購入が必要です。
初期導入費はそれなりの金額がかかってしまいますが、まずはお試しされたいという方のために、30日間無料で利用できる体験版が用意されていますので、体験版に申し込まれるのもおすすめです。
体験版は、製品版と同等の機能がすべて利用できるため、実践感覚でお試しができます。
ベーシック版
初期導入費用 | 300,000円(税抜) |
保守・更新費用 | 3,200円(税抜)/月 ※年間ライセンスの場合:28,800円(税抜) |
ユーザー数 | 5ライセンスから利用可 |
件数/データ容量 上限 | ライセンス数×10GB |
ユーザー追加費用 | 要お問合せ |
オプション費用 | 要お問合せ |
お試し・体験版・デモ | あり |
スタンダード版
初期導入費用 | 300,000円(税抜) |
保守・更新費用 | 4,200円(税抜)/月 ※年間ライセンスの場合:37,800円(税抜) |
ユーザー数 | 5ライセンスから利用可 |
件数/データ容量 上限 | ライセンス数×10GB |
ユーザー追加費用 | 要お問合せ |
オプション費用 | 要お問合せ |
お試し・体験版・デモ | あり |
プレミアム版
初期導入費用 | 300,000円(税抜) |
保守・更新費用 | 5,200円(税抜)/月 ※年間ライセンスの場合:46,800円(税抜) |
ユーザー数 | 5ライセンスから利用可 |
件数/データ容量 上限 | ライセンス数×10GB |
ユーザー追加費用 | 要お問合せ |
オプション費用 | 要お問合せ |
お試し・体験版・デモ | あり |
eYACHO(イーヤチョウ)の導入事例
eYACHOを導入しようかと検討している場合は、こうした導入事例を見てどんなアプリかを調査してから決めるようにしましょう。
大和ハウス工業株式会社
YACHOで新人からベテランまで全員が同じ図面を見ることができ、図面変更も同じタイミングで周知・共有できる環境が整い、スタッフ同士の会話・コミュニケーションが増えた。施工店から製作図が出るとPDFにして取り込み、設計との確認など、図面チェックも便利だ。意匠・構造・設備設計を含めて関係者間で図面を共有できるため、離れていても、同じ図面・同じ写真をリアルタイムで見ることができ、正確に会話でき、確認しやすくなった
引用元: eYACHO導入事例 | 大和ハウス工業株式会社
工種:建築
能美防災株式会社
「一気に導入したため混乱が生じるかと心配したが、予想よりはるかに少なかった。eYACHOは直感的に使える仕様になっているので、説明会を実施して2-3時間ロールプレイをする程度で使用できるようになる」
「独自の使い方をすると、一緒に仕事をするときに支障が出る。ルールが確実に守られることによって情報伝達のロスや誤読がなくなり、全体の効率が良くなる。ルールは慣れるのに時間がかかり、細かすぎると面倒になるので、最低限守ってもらいたい内容に絞り込んでルール化するよう務めた」
引用元: eYACHO導入事例 | 能美防災株式会社
工種:設備・内装
株式会社大林組(安全AIソリューション)
「今は多くの現場で、20代の若手と50~60代のベテランが中心で、30~40代の中堅が少ない。20代は経験が浅いためにリスクに気づきにくい。逆にベテランは自分の経験に頼りがちで基本をおろそかにしやすい。 この『安全AI』による事故事例を示すことで、若手の学習、ベテランへの注意喚起ができるのでは、と期待しています」
「『安全AI』はタブレットに搭載したeYACHOを通して事故事例を検索できるので、現場でそのまま作業員の皆さんに見せられます。しかも適切な事例を選んでくれるので、効率よくKY活動を進められるようになりました」
引用元: eYACHO導入事例 | 株式会社大林組(安全AIソリューション)
工種:設備・内装
eYACHO(イーヤチョウ)の導入方法
eYACHOの導入を検討されている方は、メーカーである株式会社MetaMoJiから購入されるか、パートナー販売店経由で購入することが可能です。
- 公式HPからお問合せ
- 申し込み
- 契約・導入
建築業向けの管理システム「アイピア」
アイピアは建築業に特化した一元管理システムであり、顧客情報、見積情報、原価情報、発注情報など工事に関する情報を一括で管理できるため、情報集約の手間が削減されます。
さらに、アイピアはクラウドシステム。外出先からでも作成・変更・確認ができます。
アイピアはここが便利!6つのポイント
まとめ
eYACHOは、紙ベースの野帳と同様の感覚で施工管理業務ができる画期的なアプリです。
図面や資料、カメラなどもこのアプリとiPadさえあれば不要ですので、荷物にもなりませんし、大変便利です。
遠隔地との情報共有も可能ですので、業務を効率的にこなすことができるようになるでしょう。
施工管理というと現場と事務所の行き来も多く、残業が多くなりがちな仕事ですが、eYACHOを活用することで時短につながります。
ぜひ皆さんも、eYACHOを購入して現場管理の方法を見直してみてはいかがですか。
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