PDCAサイクルに失敗する人の勘違いと高速PDCA成功のコツ

「PDCAサイクル」という言葉、かなり使い古された印象があります。
書籍・ブログ記事はもちろん、業務の現場でも当たり前のように出てくる単語です。
ビジネスマンの基本知識として捉えられる一方で、「意識高い系」キーワードの代表でもあります。

言葉のイメージとして格好良く耳馴染みが良いので誰もが使いますが、
目的や手順が不明瞭で、人によって効果が分かりにくいのが原因なのかもしれません。
御社でも、「PDCAサイクルを回す」という言葉が独り歩きしていませんか?
今回はPDCAサイクルの根本について振り返り、成功するポイントについて考えましょう。

PDCAサイクルとは?

PDCAサイクルとは、業務品質を高めながら円滑に進めるためのフレームワークです。
Plan(計画する)、Do(実行する)、Check(評価・検証する)、Action(検証する)
という4セクションで構成されています。
PDCAサイクルの実行に失敗する人は、この4セクションに関する誤解を抱えています。
ひとつずつ見ていきましょう。

そもそも「PDCAサイクルの目的」って?

冒頭で、「業務品質を高めながら円滑に進めるための…」と伝えましたが
これを言葉通りに受け取ってはいけません。もう少し具体化してみましょう。
弊社ではPDCAサイクルの目的を、以下の二つだと考えています。

PDCAサイクルを実施する目的

1.確実に目標を達成すること
2.目標達成のための行動を最適化すること

目的①確実に目標を達成すること

「業務の品質を高めるためにPDCAを実践しよう!」と勇んだものの
管理から実施まですべて社員に丸投げしてしまってはいませんか?

目標が不明瞭である場合、PDCAサイクルの実施は確実に失敗します。
達成すべき具体的な結果を目標に定めて実施しましょう。

設定する目標の具体性については、場面や対象、期間を区切った限定的なところから
始めることをおすすめします。

「営業の売上件数を月あたり○○件にする」という設定の仕方はNGです。
営業活動やマーケティング集客など終わりのない業務を設定した場合、
目標を達成しても、「更に目標数値を高めよう!」という方向に走ってしまいます。
よほどモチベーションの高い社員でない限り、疲弊してしまうでしょう。

こういった業務でPDCAサイクルを導入する際には、
管理者サイドからのモチベーション管理が必要です。
そうしない限り、多くの場合は疲弊化するか社員の行動品質が低下してしまいます。

導入初期からあまり多くを求めずに、スモールスタートを心がけましょう。

目的②目標達成のための行動を最適化すること

PDCAサイクルの導入で最も効果を発揮するのは「業務最適化」の部分です。
目標を限られた期間で達成するために最も効率的な方法を探ることができます。

もちろんこれも、実施する社員に任せていては最大限の効果は発揮できません。
後に紹介しますが、PDCAのCheck(評価・検証)やAction(改善)にて
担当社員だけでなく、マネージャーや第三者などを交えて客観的な議論を行います。

ここが疎かになるとPDCAサイクルは機能しません。

この記事の編集者

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