営業マンが知っておくべき「単純接触効果(ザイアンス効果)」とは

「単純接触効果」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
人間関係の構築、人とのコミュニケーションにおいて重要なポイントとして紹介されやすいものですが、コミュニケーションに活用できるということは、
ビジネスの現場にも応用ができるのかもしれません。

今回はこの「単純接触効果」を紹介します。

単純接触効果とは


単純接触効果は、古くから提唱はされていましたが1968年に米国の心理学者ロバート・ザイアンスが科学的な検証の上に立証したことで有名になりました。
ザイアンス効果、ザイアンスの法則などとも呼ばれます。

かいつまんで言えば、初めのうちは興味がないものでも、ごくわずかでも繰り返し接し続けることで次第に好感を抱くという効果です。

単純接触効果を立証するに至る実験

ザイアンスは単純接触効果を立証する為に、様々な実験を行いました。
最終的に立証を結論付けた実験は、文字への認識の実験です。

ザイアンスは米国で72名の被験者に対して、さまざまな「漢字」を繰り返し見せました。

米国の被験者たちは漢字を読むことができません。
言葉の意味も分からなければ、なんと読むかも分からない状態です。
この実験は1968年に発表された論文に掲載されていたものなので当日の米国人たちの多くは、漢字そのものを初めて見る状態だったでしょう。

ザイアンスは様々な漢字を被験者に見せたうえで「どの文字が”良い意味を持つ”と思うか」と尋ねました。

その結果、被験者たちはたくさん目に触れた文字であればあるほど良い意味を持つと答えたのです。

この実験を通じてザイアンスはモノや人を繰り返し目にするだけで好意的な感情を抱く傾向を明らかにしました。
それだけでなく、この実験から「言葉とは、”良い意味だからたくさん使われる”のではなく、”多く使われるから良い意味を得る”ものだ」とも伝えています。

単純接触効果をビジネスの現場で使うには

目に触れる機会が多いほど、相手に好意的に感じるという事象は既に様々な場面で活用されています。

例えば企業のテレビCMやSNS(Twitter、Facebook、Instagramなど)進出などがそうです。
はじめて見た時点では大した印象を持っていなかったとしてもCMやSNSや広告で繰り返し目にすることで好印象を築くことを狙って作成されています。

営業活動においても活用できるかもしれません。
例えばメールなどにおいて「繰り返し目にする」ことのできる画像などをHTML形式のメールに添付しておいて印象付ける方法です。

ザイアンスが行った原典の単純接触効果に関する実験では「同じものまたはほぼ類似したもの」を「繰り返し目にする」ことが重要なので、メールの文章や電話連絡が効果があるかどうか実証されているわけでない点には注意しましょう。

そもそも第一印象によっては効果が薄いケースも

ザイアンスは先述した実験以外にも追実験を行っています。
それは、先ほどの「漢字」の代わりに12名の「顔写真」を使ったケースです。

この場合では、単純接触効果の大きいものもあればほとんど効果のないものもありました。

つまり、初めて見た瞬間から「好き」「嫌い」とされるような単純接触効果以外の別の魅力があるのです。

そういったケースには、「とにかくたくさん見れば好印象を抱く」という効果が適応されないこともあります。

まとめ

今回は、ザイアンスの法則で知られる「単純接触効果」を紹介しました。

ビジネスや日常生活に心理学的知見を活用する際にはぜひその研究課程や実験の内容を知ったうえで「本質」に触れることをおすすめします。
断片的で、性格ではない情報はたくさん転がっています。

心理学はそもそも人や心の動きを科学する学問です。
なんのために何をしたいのか、しっかり明らかにしたうえで活用することをおすすめします。

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