毎日増えていく書類を「どこに置けばいいかわからない」「必要な書類がなかなか見つからない」と感じたことはありませんか。
書類整理は、単にデスクやキャビネットをきれいにするための作業ではありません。必要な書類を必要なときにすぐ取り出せる状態にすることが、書類整理の基本です。
書類を適切に整理しておけば、書類を探す時間を減らせるだけでなく、紛失や保管ミスの防止にもつながります。
今回は、書類整理の基本やメリット、具体的な整理方法、整理した状態を維持するためのルールについて詳しく解説します。
書類整理とは?基本の考え方

書類整理とは、必要な書類と不要な書類を分け、必要な書類を「誰でも必要なときに見つけられる状態」に整えることです。
書類が増えてくると、「とりあえず机の上に置く」「後で整理しようと保管する」といった行動が増えがちです。しかし、この状態を放置すると、必要な書類を探す時間が増え、紛失や二重管理などの原因にもなります。
書類整理の基本は、次の5つです。
- 不要な書類を処分する
- 必要な書類を分類する
- 保管場所を決める
- ファイル名や保管ルールを統一する
- 定期的に見直す
この5つを意識するだけでも、書類を整理しやすくなります。
書類整理のメリット
書類整理には、単に職場をきれいにする以上のメリットがあります。主なメリットを確認してみましょう。
書類を探す時間を減らせる
書類整理の大きなメリットは、必要な書類を探す時間を短縮できることです。
コクヨ株式会社が2017年に実施した調査では、1人当たりの書類を探す時間は1日平均約20分、年間では約80時間に相当するとされています。
書類を探す時間が毎日少しずつ発生すると、年間では大きな時間になります。保管場所や分類方法を決めておけば、必要な書類を探す時間を減らし、本来の業務に時間を使いやすくなります。
紛失や取り違えを防ぎやすい
書類が決められた場所に保管されていれば、「どこにあるかわからない」という状態を防ぎやすくなります。
特に複数人で書類を扱う職場では、担当者によって保管場所やファイル名が異なると、必要な書類を見つけにくくなります。共通のルールを決めておくことが重要です。
業務の進捗を把握しやすくなる
案件や業務ごとに書類を整理しておけば、関連する資料をまとめて確認できます。
たとえば、案件ごとに見積書・契約書・発注書・請求書などを整理しておけば、その案件でどのような書類が発生しているのかを把握しやすくなります。
職場環境を整えやすくなる
書類を適切に保管することで、机や共有スペースに書類が積み上がる状態を防ぎやすくなります。
必要な書類だけを手元に置き、それ以外を決められた場所に戻す習慣をつけることで、整理された状態を維持しやすくなります。
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書類整理の基本的な進め方
書類整理を始めるときは、いきなりファイルに収納するのではなく、「不要なものを減らす→分類する→保管する」という順番で進めるのが基本です。
1. まずは書類を集める
最初に、整理する対象の書類を一か所に集めます。
机の引き出し、キャビネット、共有スペースなどに書類が分散している場合は、どこにどのような書類があるのかを確認しましょう。
この段階では細かく分類する必要はありません。まず全体量を把握することが大切です。
2. 必要・不要・保留に分ける
集めた書類を、次の3つに分類します。
- 必要:現在使用している書類、保存が必要な書類など
- 不要:業務が終了し、今後使用する予定がない書類など
- 保留:必要かどうか判断できない書類
不要な書類をいつまでも保管していると、必要な書類を探しにくくなります。保存期間や社内ルール、法令上の保存義務などを確認したうえで、不要なものは処分しましょう。
判断に迷う書類は無理に処分せず、「保留ボックス」などの一時保管場所を用意する方法もあります。
3. 書類を分類する
必要な書類を残したら、次に「何を基準に分けるか」を決めます。
代表的な分類方法には、業務・案件・顧客・年度・書類の種類・使用頻度などがあります。
重要なのは、単に細かく分類することではありません。後から探す人が迷わない分類方法にすることがポイントです。
4. 保管場所を決める
分類した書類ごとに、保管する場所を決めます。
よく使う書類は取り出しやすい場所に、使用頻度の低い書類はキャビネットなどに保管するなど、使用頻度に応じて配置を変えると便利です。
また、共有書類については「担当者の机の上」など個人に依存する場所ではなく、誰でも確認できる共通の保管場所を決めておくと、探す時間を減らせます。
5. ルールを決めて維持する
一度きれいに整理しても、ルールがなければすぐに元の状態に戻ってしまいます。
「使った書類は元の場所に戻す」「新しい書類は当日中に分類する」など、誰が見ても分かるルールを決めることが重要です。
書類整理のコツ
書類整理を効率よく進めるには、ただ書類をまとめるだけでなく、「探しやすい・戻しやすい・維持しやすい」仕組みを作ることが大切です。
ここでは、書類を整理した状態を維持するために押さえておきたい、具体的なコツをご紹介します。
書類の置き場所を決める
書類整理では、「どこに置くか」を最初に決めておくことが重要です。
「空いている場所に置く」「とりあえず机の上に置く」といった運用では、書類が増えるほど探しにくくなります。
使用した書類は元の場所に戻す
使用した書類は、業務が終わったら元の場所に戻すことをルールにしましょう。
複数人が使用する書類の場合は、持ち出し中であることが分かる表示を付けるなど、「誰が使っているのか」を把握できる仕組みを用意するのも有効です。
収納スペースには余裕を持たせる
書類を収納するときは、スペースいっぱいまで詰め込まないようにしましょう。
ある程度の余裕を持たせておけば、新しい書類が発生したときにも収納しやすくなります。収納場所がいっぱいになったら、不要な書類を見直すタイミングと考えるとよいでしょう。
ファイル名や見出しを統一する
書類を整理するときは、ファイルの中身だけでなく、「何の書類なのか」がすぐ分かるようにすることも重要です。
紙の書類なら背表紙やラベル、電子データならファイル名やフォルダ名を統一しましょう。
たとえば電子ファイルでは「顧客名_案件名_書類名_日付」など、社内で共通の命名ルールを決めておくと検索しやすくなります。
分類を細かくしすぎない
整理しようとして分類を細かくしすぎると、かえって書類を探しにくくなる場合があります。
「どこに入れるべきか分からない」という状態にならないよう、実際に使う人が迷わない程度の分類にとどめることがポイントです。
定期的に書類を見直す
書類整理は、一度行えば終わりではありません。
月に1回、四半期ごと、年度末など、自社の業務に合わせて整理するタイミングを決めておきましょう。
特に、保留にしていた書類や終了した案件の書類は、定期的に見直すことが大切です。
おすすめの書類整理方法
書類の整理方法には、紙のまま保管する方法と電子化する方法があります。それぞれの特徴を理解して、自社に合った方法を選びましょう。
ファイリング
ファイリングは、紙の書類をファイルやバインダーなどにまとめて保管する方法です。
紙で保管する必要がある書類や、頻繁に参照する書類などに向いています。
ファイリングでは、「何を基準に分類するか」を統一することが重要です。
使用頻度で分ける
日常的に使用する書類は取り出しやすい場所に置き、使用頻度の低い書類はキャビネットなどに保管します。
使用頻度に応じて保管場所を変えることで、必要な書類を取り出すまでの時間を短縮できます。
業務・案件ごとに分ける
仕事で発生する書類は、業務内容やプロジェクト、案件ごとにまとめると管理しやすくなります。
たとえば案件単位で管理する場合、見積書・契約書・発注書・請求書など、関連する書類をまとめて保管すると、後から確認しやすくなります。
見出しを付ける
ファイルには、中身が一目で分かる見出しやラベルを付けましょう。
「2026年度」「○○案件」「請求書」など、他の人が見ても内容を判断できる名称にしておくことがポイントです。
時系列は必要に応じて使う
書類を時系列順に並べる方法もありますが、すべての書類に適しているわけではありません。
請求書や報告書など、日付を基準に探すことが多い書類は時系列順にする一方、案件書類などは案件名や業務単位でまとめるなど、「後からどう探すか」を基準に分類方法を決めるとよいでしょう。
電子化
紙の書類を減らしたい場合は、書類の電子化も選択肢の一つです。
電子化すると、紙の保管スペースを削減できるほか、適切なフォルダ構成やファイル名を設定することで、検索性を高められます。
一方で、紙の書類をスキャンして電子データにすれば、すべての書類を自由に廃棄できるというわけではありません。
特に、取引・決算関係書類などを電子保存する場合は、電子帳簿保存法などの保存要件を確認する必要があります。
また、電子取引で受け取った注文書や請求書などの取引情報については、電子データとして保存するためのルールが定められています。電子化を進める際は、対象となる書類の種類や保存方法を確認しておきましょう。
電子化・ペーパーレス化に関する記事はこちら
書類整理でよくある失敗
書類整理を行っても、しばらくすると元の状態に戻ってしまうことがあります。その原因は、整理方法そのものではなく、保管ルールや分類方法に問題があるケースも少なくありません。
ここでは、書類整理で起こりやすい失敗と、その原因や対策について解説します。
とりあえず保管する
「後で整理する」と考えて、とりあえず机や共有スペースに置いてしまうと、書類はどんどん増えていきます。
新しく書類を受け取ったら、その場で保管場所を決めることを意識しましょう。
人によって整理方法が違う
担当者ごとにファイル名や保管場所が違うと、本人以外の人が書類を探せなくなります。
共有する書類については、分類方法・ファイル名・保管場所などのルールを統一することが重要です。
分類しすぎる
細かく分類しすぎると、「どのファイルに入れるべきか分からない」という状態になってしまいます。
分類は細かさよりも、誰が見ても迷わず判断できることを優先しましょう。
書類整理を効率化するには?
書類の量が多くなり、紙と電子データが混在している場合は、手作業だけで管理することが難しくなります。
そこで、業務管理システムなどを活用して、案件や顧客などの情報と関連する書類をまとめて管理する方法もあります。
たとえば、案件情報と見積書、契約書、請求書などを一元管理できれば、書類だけを探す必要がなくなり、業務全体の情報を確認しやすくなります。
建築業向けの管理システム「アイピア」
アイピアは建築業に特化した一元管理システムであり、顧客情報、見積情報、原価情報、発注情報など工事に関する情報を一括で管理できるため、情報集約の手間が削減されます。
さらに、アイピアはクラウドシステム。外出先からでも作成・変更・確認ができます。
アイピアはここが便利!6つのポイント
まとめ
書類整理の基本は、単に書類をきれいに並べることではありません。
「必要な書類を、必要なときに、すぐ見つけられる状態」にすることが重要です。
そのためには、まず不要な書類を整理し、必要な書類を業務・案件・顧客・年度など、自社で探しやすい基準で分類します。そのうえで保管場所やファイル名などのルールを決め、定期的に見直しましょう。
紙の書類が多い場合はファイリング、書類の検索性や保管スペースを改善したい場合は電子化など、業務に合わせて方法を選ぶことも大切です。
書類の量が増え、個人や部署だけでの管理が難しくなった場合は、業務管理システムなどを活用して、案件や顧客情報と書類をまとめて管理する方法も検討してみましょう。
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