工事保証書は、施工ミスや設置した設備の不具合などで生じたトラブルについて、無償で修理や部品交換などを行うことを約束する書面です。
新築工事、リフォーム工事を行う際に必要です。
工事の保証は各企業の取り決めや、工事内容によっても変わってきます。
あらかじめ明確にして顧客に渡さないと、いざ、施工不良などが発見された際にトラブルになるので注意が必要です。
ここでは、工事保証書に書くべき項目をご紹介するとともに、作成方法についてもご紹介していきます。
工事保証書とは
工事保証書は、新築工事やリフォーム工事を行った際に、施工会社が施工ミスや設置した設備の不具合などで生じたトラブルについて、無償での修理や部品交換などを行うことを約束する書面です。
施工不良を起こすことや欠陥のある設備を設置しないことが一番重要なことではありますが、万が一のリスクが考えられます。
施工会社の責任でトラブルが生じた時、無償保証がなされることで、顧客は安心して工事の依頼ができます。
一方、工事保証書に無償保証を行う期間を定めることで、長きにわたって無償対応を求められるリスクから逃れることが可能です。
また、保証対象や保証内容を明確にすることで、施工会社の責任や過失で起こったことではないトラブルについては、有償での修理となることを顧客に理解してもらうことができます。
自社に責任がないトラブルまで、無償で修理するとなれば、経済的損失や負担も大きいです。
そのため、工事保証書の内容は顧客の側だけでなく、施工会社にとっても重要な要素となります。
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工事保証書の書き方
工事保証書の書き方を見ていきましょう。
基本的な項目を押さえ、工事ごとに、工事名や期間などを更新していきます。
記載項目
工事保証書の基本的な記載項目を紹介していきます。
どのような点に気を付けて書くのか見ていきましょう。
宛名
宛名は施主名です。
新築請負契約やリフォーム工事の契約をした契約者の氏名を書きましょう。
失礼がないよう、漢字を確かめ、誤字のないようにしてください。
会社名
会社名は保証を行う、自社の正式名称です。
工事名
工事名は、提供した工事の名称です。
たとえば、マイホームの新邸築工事であれば、「〇〇邸 新築工事」、外壁塗装であれば、「〇〇邸 外壁塗装工事」などと記します。
工事場所
工事場所は、××市 〇〇邸など、わかりやすく表示しましょう。
完成引渡日
完成引渡日は、工事が完了してお客様に引き渡した実際の年月日を記載します。
この日が保証期間の始点になるので、間違いなく書きましょう。
施工期間
施工期間は、工事を着工した年月日から工事が完了した年月日を書きます。
○年~何ヶ月など曖昧な形ではなく、「○年○月○日~×年×月×日」と年月日を明記しましょう。
保証対象部位
保証対象部位も具体的に記しましょう。
新築工事だからすべてというのではなく、構造躯体部分や窓、水回り設備など具体的に書くほうが、お互いにわかりやすくなります。
消耗品は、対象外とするのが一般的です。
次第に消耗して劣化が進んでいくので、保証期間内でも不具合が生じることがあるためです。
現象
どんな現象を保証するのかを明記します。
一般的には、施工不良や接続不良など、施工会社にミスがあったなど、施工会社の責任が問われる現象が保証対象になります。
一方、以下のような現象は、対象外にするケースが多いです。
- 顧客側の過失や故意で生じた不良や損傷
- 自然災害や火災で損傷した場合や不具合が出た場合
- 一般的な経年劣化や経年破損
顧客から見ると、保証対象だけでなく、保証対象外となる現象も明記されていたほうがわかりやすいです。
保証内容
どのような保証をするのか明記しましょう。
一般的な保証内容は以下の通りです。
- 施工不良の場合:無償の修理
- 設備不良や当初からの部品の破損:無償での設備交換や部品交換
施行内容に応じた保証内容をわかりやすく記載しましょう。
保証期間
保証期間は、自社で取り決めた期間にします。
設備などのメーカー保証と同じ1年とするケースもありますが、一般的にはメーカー保証より長く、3年や5年、10年などにするケースが多いです。
保証期間は○年という形ではなく、「○年○月○日~×年×月×日」という風に、明確な年月日で示すことが大切です。
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工事保証書の作成方法
工事保証書の作成方法は、その会社によって異なりますが、パソコンでアプリケーションソフトを活用する方法が代表的です。
エクセルまたはワードを用いるのが一般的です。
工事のたびに、一から作成するのではなく、会社で統一のフォーマットを作成しておきます。
お客様ごとに異なる書式ではわかりにくいため、統一された書式で、各記載項目のみを変えていく形です。
工事保証書作成時の注意点
一般的には工事内容が同じなら、保証対象や内容なども同じ保証書を使えます。
しかし、工事によって特別に異なる事項がある場合は、文章の削除や加筆を怠らないようにしましょう。
また、宛名や工事名、保証期間などは、工事ごとに異なるので、間違いなく記載するようにします。
前回の内容の上から更新するような場合は特に気を付けましょう。
工事保証書は、自社の負担で修理や部品交換を行うものであり、自社の損失や信頼にもつながります。
そのため、工事保証書を作成したら、必ずダブルチェックやトリプルチェック行う体制を整えておき、ミスのない工事保証書を発行するようにしましょう。
エクセル
エクセルを用いて保証書のテンプレートを作成することができます。
テンプレートを作成しておけば、入力項目を埋めていくだけで保証書の作成が完了します。
テンプレートを自社で作成するのが大変という方や、これから作成する予定のある方は、ぜひアイピアの無料エクセルテンプレートをお使いください。
こちらは弊社が作成したエクセル形式の保証書テンプレートです。
無料で利用できますので、保証書を作成する際にぜひご活用ください。
-
- 限度額記入欄あり
-
- 一般向け
ワード
工事保証書はワードでも作成できます。
ワードの場合も、テンプレートを作成しておくと便利です。
パソコンを使うのが苦手な世代の方や日頃は現場に出ている職人さんでも、ワードは比較的使いやすいアプリケーションです。
文字を入力するだけなら、エクセルよりわかりやすいと言えます。
すぐに使いこなせる人が多いので、パソコン操作に不慣れな方が工事保証書を作成する場合は、ワードのテンプレートもおすすめです。
工事保証書の項目や書面全体のデザインなどは、ぜひ弊社の無料ワードテンプレートを参考にしてみてください。
こちらは弊社が作成したワード形式の保証書テンプレートです。
無料で利用できますので、保証書を作成する際にぜひご活用ください。
-
- 一般向け
弊社テンプレート ご利用上の注意
弊社サイト内における無料のエクセルテンプレートは個人でのご利用と改変は可能です。
但し、著作権は放棄していないため、以下のご利用はご遠慮ください。
①オリジナルのテンプレートとして他社サイトに掲載することはできません。
②他社サイトにダウンロードリンクを掲載することはできません。
社内でご利用する場合は、上記の条件にご注意ください。
またご利用の際は、いかなる補償も対応もできませんので、ご理解の程よろしくお願いいたします。
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まとめ
工事保証書は、新築工事やリフォーム工事を行った際に、施工不良や設置した設備の不具合などが見つかった際、無償での修理や設備や部品交換などを約束する書類です。
保証期間や保証対象、保証内容などを明確にしておかないと、顧客から無償対応を迫られてトラブルになるおそれもあります。
後日、思わぬトラブルが生じないよう、工事保証書に書いておくべき項目をしっかりと書きましょう。
そのうえで、工事保証書で約束した内容について責任を持って対応することが大切です。
工事保証書の作成方法としてエクセルやワードが一般的です。
会社で統一したテンプレートを作成しておき、工事や顧客ごとに異なる書式にならないようにすることも必要です。
エクセルのテンプレートを無料で公開しておりますので、保証書を作成する際はご活用ください。
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