建設現場で働くうえでは、作業が一通り済んだら終わり、というわけにはいきません。
作業報告書を作る必要があります。
とはいえ、作業報告書をどう作れば良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、作業報告書の書き方をご紹介します。
また、無料でダウンロード可能な作業報告書のテンプレートを作成いたしましたので、ぜひご活用ください。
作業報告書とは
作業報告書とは、その日に行った作業内容や進捗状況を正確に記録・共有するための書類です。
どんな手順で作業を行い、誰が担当したのかを明確にすることで、チーム内の情報共有や現場の引き継ぎをスムーズにします。
もし作業報告がなければ、翌日に現場を担当する人が「どこまで作業が進んでいるのか」「次に何をすべきか」が分からず、混乱を招く恐れがあります。
そのため作業報告書は、会社が現場の状況を正しく把握し、作業を効率的に管理するために欠かせない書類なのです。
工事完了報告書に関する記事はこちら
作業報告書の作成方法
作業報告書はどのように作れば良いのでしょうか。
これまで会社で使い続けてきたテンプレートがあるのなら、報告書を作るのは簡単でしょう。
しかし、新しく会社を立ち上げ、新しく作業報告書を作らなければいけなくなったという場合は、一からテンプレートを作らなければいけません。
手書き
最近はパソコンで書類を作るのが一般的ですが、手書きのほうが手軽でやりやすいという方もいるでしょう。
その場合は、各項目を自分の手で書きながら報告書を作っていく必要があります。
もっとも、こういった報告書は作業が行われるたびに作らなければいけません。
その都度手書きで報告書を作るのは、大変手間がかかります。
テンプレートの活用
テンプレートにできる部分だけはパソコンで作ってしまって、後は手書きで報告書を仕上げていく、という方法もあります。
ここでは、報告書のもととなるテンプレートをご紹介します。
作業報告書テンプレート
こちらは弊社が作成したエクセル形式の作業報告書テンプレートです。
無料で利用できますので、作業報告書を作成する際にぜひご活用ください。
弊社テンプレート ご利用上の注意
弊社サイト内における無料のエクセルテンプレートは個人でのご利用と改変は可能です。
但し、著作権は放棄していないため、以下のご利用はご遠慮ください。
①オリジナルのテンプレートとして他社サイトに掲載することはできません。
②他社サイトにダウンロードリンクを掲載することはできません。
社内でご利用する場合は、上記の条件にご注意ください。
またご利用の際は、いかなる補償も対応もできませんので、ご理解の程よろしくお願いいたします。
アプリやシステムの活用
作業報告書を効率的に作成するには、専用のアプリやクラウドシステムの活用が効果的です。
紙やExcelでの管理では、記入漏れや情報共有の遅れが発生しやすく、現場の状況をリアルタイムで把握するのが難しくなります。
一方、アプリを使えば、スマートフォンやタブレットから現場でそのまま報告が可能です。
写真の添付やチェックリスト入力も簡単に行え、データは自動的にクラウド上へ保存・共有されます。
また、過去の作業履歴を検索したり、担当者ごとの進捗を分析したりといった管理面での効率化にもつながります。
報告業務の手間を減らし、チーム全体の情報共有をスムーズにするためにも、デジタルツールの導入は今や欠かせません。
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作業報告書の記載項目

作業報告書を正確に作成するためには、必要な情報を漏れなく、分かりやすく記載することが大切です。
報告書の目的は、現場の状況を正確に共有し、次の作業へスムーズに引き継ぐことにあります。
そのため、作業内容や実施日、担当者だけでなく、使用した資材・所要時間・発生した問題点など、現場の実態を反映する具体的な情報を記録することが求められます。
ここでは、作業報告書に欠かせない主な記載項目と、その記載ポイントを詳しく見ていきましょう。
作業者名
誰が作業を行ったかを記載するのは、責任の所在を明確にするうえで欠かせません。
とはいえ、建設現場のように複数人で作業にあたる場合、作業員の名前を逐一書くのは面倒でしょう。
その場合、参加者の中で最も責任を持っている人の名前を書くようにしましょう。
作業日時
いつ作業を行ったか、ということも報告書で書き洩らしてはいけません。
作業件名
どのような作業を行ったかが明確でないと、そもそも何を報告しているのかが分かりません。
この箇所のこういった工事というように、件名を具体的に書くようにしましょう。
作業内容・進捗状況
作業内容も詳しく書くようにしましょう。
作業がまだまだ途中の場合は、どのくらい進捗したか、といったこともあわせて書くと詳細な報告になるはずです。
次回の作業予定内容
次回はどんな作業をするかというのも、報告書で書いておきたい項目です。
今回はここまで進んだので次はこのくらいまで進める予定、と計画性を持って書くようにしましょう。
今回の作業で完了した場合は、空白でも構いません。
備考
以上の項目で書ききれなかったことを記す場所として、備考の欄が設けられています。
また、作業内容をほかの作業員に引き継ぐ場合の連絡事項などを記す場合もあります。
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作業報告書を作成するメリット

作業報告書は、現場で行われた作業ごとに記録・提出する書類です。
「作業だけでも忙しいのに、報告書まで書くのは面倒…」と感じる人も少なくありません。
しかし、作業報告書を作成することには多くのメリットがあり、その価値を理解すれば記入の手間も前向きに感じられるようになります。
ここでは、作業報告書を作ることで得られる主な利点を紹介します。
情報共有を正確かつスムーズに行える
報告内容を口頭で伝えるだけでは、時間が経つにつれて記憶が曖昧になったり、伝達ミスが起こったりすることがあります。
一方、作業報告書として文書で残すことで、作業内容・進捗・担当者などを正確に共有できます。
特にチームで現場を引き継ぐ際には、報告書があることで次の作業がスムーズに進みます。
作業効率の課題を可視化できる
作業報告書は、ただの記録ではなく「改善のヒント」にもなります。
作業が思うように進まなかったとき、報告内容を振り返ることでボトルネックや時間ロスの原因を明確にできます。
「どこでつまずいたのか」を見直すことで、次回の作業効率を高める具体的な改善策を立てやすくなります。
ノウハウを共有できる
作業報告書を継続的に作成・保管しておくことで、成功事例や改善策といったノウハウをチーム全体で共有できます。
過去の報告を参照すれば、「この作業はこうすれば早く終わる」「この工程ではこの資材が最適」といった知見を簡単に活かすことができます。
これにより、現場全体のレベルアップと作業の標準化が進み、組織としての生産性向上にもつながります。
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作業報告書作成時のポイント

作業報告書は、とりあえず作れば良いというものではありません。
惰性で作成すると作業報告書のクオリティが下がり、メリットを得られにくくなります。
そこでここからは、作業報告書を作るうえでここだけは押さえておきたいというポイントを見ていきましょう。
わかりやすく簡潔にまとめる
作業報告書は、その名の通り他人に報告するために作るものです。
文章の意味がいまいちつかみ取れなかったり、いろいろな情報を詰め込みすぎたりするようでは報告になりません。
必要な情報のみを明確に書いてこそ、クオリティの高い報告書ができます。
行き当たりばったりで書くのではなく、書く内容を吟味しながら報告書を作るようにしましょう。
作業完了後すぐに作成する
作業報告書は、基本的に、作業が終わったらすぐ作成したほうが良いでしょう。
たとえば、作業の翌日に報告書を作るとします。
すると、作業内容を書く段になって、どんな作業を行ったか忘れてしまう可能性があります。
そうならないためにも、作業内容を忘れないうちに書くようにしましょう。
作成した作業報告書を見直す
一度書き上げた文章の推敲は欠かせません。
誤字や脱字がないかをチェックするだけでも、読みやすい文章に仕上がります。
また、必要な情報の書き洩らしがないかも見直すようにしましょう。
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まとめ
作業報告書は、会社の都合のために作るもの、と考える方もいるかもしれません。
ですが、仕事のクオリティを上げるためには、仕事の内容を反省する作業も大切です。
言われるがままに報告書を作るのではなく、自発的に作るようになると、作業をより効率的に行えるようになるでしょう。
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