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バックオフィス業務は顧客満足度にとって重要な業務なため、体系化させることをおすすめします。
では、顧客満足度の向上のために、バックオフィスではどのような業務を行っていくことが必要か考察していきます。
バックオフィスとお客様の接点
営業・現場に比べ、バックオフィスはお客様との接点は少ないと思われがちですが、建設・建築業のクレームを見ていると、「担当の方への取次が遅かった」「担当の人しか分からないから折り返すといわれ、連絡がこない」など、バックオフィスのミスで起きるクレームも数多くあります。
バックオフィスの動きの問題点(お客様目線)
お客様目線での、「理想的なバックオフィスの対応」とは何でしょうか。
時系列順に上げていきましょう。
上の図でいうと、赤く囲った部分でお客様とバックオフィスは接します。
こういった際に、お客様目線でどういったことが不満になるのかを挙げていきましょう。
申し込みから営業への引継ぎミス
「すぐに申し込みができる」という部分ですが、今現在、申し込みの窓口はいくつ用意されていますか?
電話がメインとなっている企業も多いかと思いますが、
ホームページの申し込みフォーム、最近ではLINE@を使われている企業もあります。
こういったツールをお客様が使われている際に、
「どうやって申し込みをしていくのか分からない」
「申し込み後営業が住所を間違えていた」などのトラブルが発生する可能性があります。
電話での申し込みだと聞き間違いがあったり、
メールフォームなどでは見間違いや書き間違いがあったりなど、ミスが発生する可能性があります。
日々の案件が増えれば増えるほど、その確率は高まっていくでしょう。
それに加え、申し込みがあったお客様をいち早く営業マンに伝えようと電話で連絡を取るといった場合にも
人と人のやり取りなので、ヒューマンエラーが起きやすくなります。
営業の訪問日程が分からない
申し込みの段階でお客様が思っているのは
「だいたいどのくらい金額がかかるか」と「どのような工事をしてくれるのか」を知りたい、ということです。
そのためには、現場調査と見積を作成する時間も必要なので、早め早めに予定を組めることが重要です。
しかし、「お客様のエリア担当の営業マンから折り返しご連絡させていただきます」と言われ、
実際に連絡がきたのは二日後・・・というケースも少なくありません。
社内で営業の動きが把握できていないと、このような事態に陥る可能性があります。
トラブル対応が遅い
工事中は、様々なトラブルが起きる可能性があります。
そうした際にお客様が求めている事として、「トラブルが起きない事」も大切ですが、
「トラブルが起こった際に、すぐに対応してくれる事」も、とても重要になってきます。
住宅業界は「クレーム業界」と呼ばれるほど、クレームの発生率がほかの業界に比べても多い業界です。
トラブルが起きないように、隣家へのあいさつや工事の足場の安全確認、
シートをかけたりと、様々な対策を各社講じていることと思いますが・・・
もし、工事の足場が隣家の塀にぶつかってしまったり、
塗装工事などをしていて隣家の車に塗料がついてしまったり等、
トラブルが発生した際には営業や現場の方に対応してほしいということも、
お客様の要望の中では多いと思います。
もっと具体的にいえば、
お客様が会社に問合せをした瞬間、すぐに営業マンが対応してくれるというのが一番です。
しかし、そう思ってお客様が会社に連絡しても
「担当を確認して折り返しご連絡しますので・・・」と言われると、どうしても不満がたまりますよね。
不安事項の確認が取れない
企業側も上記のトラブル対応のように、
バックオフィス段階で分かる事や、お客様との約束事項などを共有して知っておくことが大切です。
「営業の方にこういわれて任せてるのに工事内でやってくれているように見えない。この話はちゃんと社内で通っているのか」
「今日の作業は何をしていたのかわからない。どういった作業をしているのか」
という不安を持たれるお客様は、多少なりともいます。
バックオフィス段階では、お客様の氏名や住所を聞いて紙媒体で契約書や明細書を探し、
そういった約束事項が記されているのかどうかを確認してお客様へ折り返す・・・というタイムロスが生じます。
基幹システム・業務システム導入による改善
では、基幹システムの導入や応用での活用を挙げていきます。
申し込み・引継ぎの簡略化【顧客管理システム】
お申し込みの際にバックオフィスに求められる業務としては、
「簡単に」「正確に」お客様の情報を聞き、営業に伝える事です。
お客様の氏名(漢字)、連絡先、住所、希望工事等を確認しながら、顧客管理システムに入力をしていきます。
顧客管理システムは、営業マン、職人、管理者すべてに閲覧権限を設けていれば、
営業マンや職人がお客様の住所や連絡先を確認して訪問ができますので、毎回電話などで連絡して住所を伝える手間が省けます。
営業の予定がすぐにわかる
お客様としても、日ごろの予定の中に営業マンが来る時間も考慮しておかなければいけないので、
申込の段階でいつ営業がいけるのかが分かれば、スムーズに訪問に繋がります。
営業管理システムや顧客管理システムにはスケジュール機能も付いているものが多く、
各担当営業マンがいつどこで何の予定が入っているのかを確認できるため、
お問合せの段階からある程度の訪問予定を組むことができます。
トラブル対応
「担当は○○ですね。ただいま商談に入っておりますので、ご内容によっては
別の空いている社員がお伺いできる場合がありますので、内容を詳しく教えていただけますか?」
バックオフィスとしてはお客様からのご連絡にはこのように返答したいものです。
お客様が「対応が進んでいる」という感覚を持てる対応が、真摯だと評価されます。
上に挙げたスケジュール管理や、今現在の工事状況や工事写真の管理を行えるシステムを使い、
トラブルを管理者と確認し、営業マン・職人に通達することが可能です。
不安事項の共有
お客様の理想としては、何か分からない事があったときには、
わざわざ営業との確認を挟むことなくバックオフィスとの連絡のみで解決できるのが望ましいと思います。
契約段階での約束事項などは、顧客管理システム・営業管理システムなどで特記部分に入力し、
工程表なども共有することで、職人や管理者との共有ができるとともに、バックオフィスで確認ができます。
こうすることで、お客様の不安要素をなるべく取り除いたうえでの対応が可能です。
まとめ
住宅業界に限らず、バックオフィスは営業や現場に比べるとお客様からの接点は少なく感じられますが、
トラブル対応や問い合わせの観点では「入口」として最も重要な業務ですね。
「受付の人の対応が良かった」というのも、顧客満足度向上のためにはとても必要です。
適宜にシステムを駆使して、効率的かつより良い対応をしていきましょう。
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