マイホームの老朽化や、家族構成の変化など、その時の状況に合わせた家のリフォームを検討する人も多いでしょう。
しかし、リフォームにはまとまったお金が必要です。
そんな時に検討したいのがリフォームローンです。
今回は、リフォームローンの内容や種類・選び方・審査についてなどを詳しく解説していきます。
家のリフォームを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
目次
リフォームローンとは?
リフォームローンとは、マイホームの増改築や修理をするときに利用できるものです。
そのため新たに家を建てる新築工事には利用できません。
ひとつの家に長く住み続けるためには、定期的なメンテナンスやリフォームが必要です。
リフォーム工事の相場は50万から300万といわれていますが、大掛かりになればマンションでは700万以上、戸建てでは1000万円以上かかることもあります。
このように、まとまった資金が必要になるリフォームを行う際は低金利で計画的に借り入れができるリフォームローンを利用することがおすすめです。
リフォームローンは、一般的な住宅ローンとは異なり、比較的審査も難しくなく、小額から利用できるのでうまく活用すればマイホームのリフォームへのハードルが下がるでしょう。
▼レンジフードリフォーム 種類と機能・業者の選び方はこちら
リフォーム・レンジフード 種類と機能・業者の選び方を解説
▼トイレリフォーム 種類・特徴と施工業者
リフォームトイレ 種類・特徴と施工業者を紹介!
「無担保型」と「有担保型」の違いは?
リフォームローンには「無担保型」と「有担保型」の2種類があります。
それぞれのいい点、悪い点を見ていきましょう。
無担保型
審査期間が短く、連帯保証人も原則不要で、ローン審査に必要な提出書類が少なく手続きがシンプルです。
また、担保の登録手続きには保証料や事務手数料が20万円程度かかますが、無担保型は、これらの費用はかかりません。
ただし担保型よりお金が借りやすくなる分、借りる際に条件は多くなります。
借入額が少なく、金利は有担保型に比べやや高めで、返済期間も短い点です。
しかしながら、手軽に利用できることから、住宅の一部をリフォームする1000万円以下のリフォームには、無担保型で十分でしょう。
有担保型
自宅などを担保にすることで、無担保型より低金利で高額の融資を受けることができるものです。
無担保ローンと比較すると、1%から2%金利が低く、約10倍の借り入れが可能です。
審査基準が厳しくなりますが、多額のローンが借りれるため、1000万円以上の大規模なリフォーム工事を行う際に適したローンです。
しかし、担保を設定するのに必要な手続きが多く、審査も厳しくなる点がデメリットです。
「変動金利型」と「固定金利型」の違いは?
リフォームローンには、市場金利に合わせて金利が変動する「変動金利型」と契約時が返済終了まで変わらない「固定金利型」の2種類があります。
変動金利型
変動金利型のメリットは、市場の金利が低くなれば、金利も低くなり返済額が減る点です。
その逆で、金利が上がるリスクもあり返済計画が立てづらいのがデメリットです。
変動金利型に向いているのは、返済期間が短いので金利負担を短くしたい人や、多少リスクを背負っても、返済総額を減らしたいと思う人です。
固定金利型
固定金利型の金利は完済するまで変わらないことから、景気の影響を受けにくく返済計画を立てやすいでしょう。
また、返済期間中に市場金利が上昇しても、返済額が増えることがないというメリットもあります。
その一方で、デメリットは、市場金利が低下しても返済額が変わらず、金利低下の恩恵を受けられないことです。
固定金利型に向いているのは、返済期間が長く金利変動のリスクを避けたい人や、家庭のやりくりなどを優先したいので、月々の返済額は固定の方がいいと思う人です。
なお、返済期間が長めのリフォームローンの場合、契約当初の数年間が固定金利で、その後が変動金利になる「固定金利選択型」を選択できることがあります。
返済総額や返済プランに合わせて選ぶとよいでしょう。
住宅ローンとの違いは?
ローンについて調べると、リフォームローンと住宅ローンの2種類があります。
似ているようで、それぞれ大きな違いがあります。
※金融機関により上記とは異なる場合があります
※2021年弊社調べ
リフォームローンの流れは?
リフォームローン審査には仮審査と本審査があります。
まず、融資先である金融機関がローン希望者をおおまかに審査するのが仮審査です。
多くの金融機関のWebページに、仮審査申し込みフォームが設置されていて、そこに必要な項目を入力して送信すれば仮審査を受けられます。
金融機関によっては電話や郵送にも対応しています。
審査にかかる期間は3~4日ですが早ければ翌日に回答がくることもあります。
仮審査だけでは融資は受けられませんが、本審査に通るかをざっくり把握することができます。
仮審査に通過し、希望すれば次に本審査に進みます。
本審査では必要な書類が手元に届き、それを送ることで融資を受けることができるかの審査が行われます。
書類に不備があったりすると審査に通過できないので慎重に確認しましょう。
本審査は、基本3営業日以内に回答が届きますが、2週間ほどかかる場合もあるので余裕をもって申し込むことが大切です。
▼窓リフォームの費用・種類・特長・取扱業者はこちら
窓リフォームの費用・種類・特長・取扱業者を知って最高の提案をしよう
審査基準の3つの重要ポイント
国土交通省は全国の金融機関に対して調査を実施しています。
平成29年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書(国土交通省)
この調査の「審査項目・融資を行う際に考慮する項目(P18)」の中で、金融機関が融資を行う際に重視するポイントがあげられています。
※以下、%の数字はその項目を、融資を行う際の審査項目にしている金融機関の割合です。
まず、リフォームローンの審査での重要項目として1つ目に「完済時年齢(97.2%)」があります。
多くの金融機関は完済時の年齢に一定の上限を定めており、それは80歳であることが一般的です。
何歳で借り入れてもこの上限が上がることはないので、月々の返済金額が高くなることがあります。
加えて、定年退職した後も返済能力があるかも審査されます。
2つ目の重要項目は申込者の「健康状態(95.7%)」です。
「担保型ローン」を利用する際は、借入が高額になるため、万が一の時に肩代わりしてくれる「団体信用生命保険」への加入が必須です。
団体信用生命保険は、個人の健康状態が重視されます。
病気のリスクがある人は、すぐに保険料が支払われる状況になるため公平を保つよう病歴や健康状態を見られます。
健康状態によってこの団体信用生命保険へ加入できるかが決まるため、極めて重要な項目であるといえます。
3つ目の重要項目は「借入時年齢(95.6%)」です。
一般的にこれは70歳が上限に定められています。
借入時年齢が定められているのは完済まで返済能力が維持できるかが重要になるためです。
若い年齢であれば働き盛りであることから安定した収入が見込め、完済まで安定して返済することができます。
60代、70代になると定年退職があり、その後は年金での生活になるため、安定的に返済できるか疑問を持たれます。
仮に借り入れられたとしても完済時年齢が80歳に定められていることから返済期間は短くなり返済の負担が大きくなってしまいます。
ここではもちろん収入も見られ、低すぎると審査は厳しくなります。
その他の審査項目
上にあげた3つの重要項目以外にも、重視される項目はあります。
「年収(93.6%)」では、安定して返済できる能力があるかを見られます。
具体的には、最低年収として200~300万円が基準とされています。
また、「勤続年数(92.7%)」も重視されています。
勤続年数が短いとすぐに仕事を辞めるのでは?と疑問視されるため、できるだけ長く勤めている方が審査に有利になります。
審査の際には、他のローンの有無やカードローンなどのキャッシング枠も見られるので、他のローンを契約している場合は手の付けやすいものから完済するようにしましょう。
もし返済の滞納や遅延などで信用情報に傷がついてしまっている場合は、データが削除されるまで原則として審査には通らないので注意が必要です。
リフォームローンに落ちたら?
リフォームローンの審査の基準は金融機関によって異なるため、1社で落ちても他で通る可能性もあります。
たとえばりそな銀行やイオン銀行は比較的ローンが通りやすいといわれています。
また、リフォームの額が小額ならば、リフォームローンに申し込むのではなく消費者金融のカードローンに申し込む選択肢もあります。
ただし審査は緩くなりますが金利が高いため、返済の負担は大きくなってしまいます。
その他の手段としては、自分自身でリフォームする方法もあります。
最近では「DIY」といって自分で資材や工具をそろえてリフォームをする人が増えています。
ネットにノウハウがたくさん載っているので、参考にすることができます。
おすすめのリフォームローン
ここでは、おすすめのリフォームローンをいくつか紹介します。
特徴がそれぞれ異なるので、自身が行いたいリフォームと照らし合わせて選んでみてください。
みずほ銀行 リフォームローン
みずほ銀行リフォームローンでは、最長15年、500万円まで借入をすることができ、中規模リフォームに適しているといえます。
注目ポイントは特典があることです。借入の目的が「環境配慮型またはバリアフリーのためのリフォーム」であれば、年0.1%の金利引き下げを受けられます。
また、現在みずほ銀行で証書貸付ローンを利用中、または過去に利用したことがる方は、年0.1%の金利引き下げを受けられます。
三菱UFJ銀行 ネットDEリフォームローン
借入期間は6カ月以上15年以内、50万円~1,000万円の借り入れができるリフォームローンです。
中規模~大規模のリフォームに向いています。
事前審査は最短即日、本審査が最短翌営業日にわかるという点で人気です。
また、大手金融機関では繰上返済手数料がかかるところが多いですが、ネットDEリフォームローンなら繰上返済手数料無料なのも嬉しいポイントです。
きらぼし銀行 リフォームローン
最長15年、1,000万円まで借入ができ大規模リフォームに向いています。
特徴は金利の低さです。
条件なしで年1.7%と固定されており、金利の引き下げはないものの、非常に低い金利で利用できてお得です。
加えて、団体信用生命保険に無料で加入できる点も嬉しいポイントです。万が一死亡したり高度障害にかかった場合、保険金で残りを完済してくれます。
申し込みはネットから可能ですが、契約時には来店が必要なので、遠方に住んでいる方は難しいですが一都三県に住んでいる方には最も有力なリフォームローンであるといえます。
建築・リフォーム業向け管理システム アイピア
アイピアは、クラウド上で、建築業・リフォーム業に必要な機能が揃った一元管理システム。
『簡単に使える』・『圧倒的な費用対効果』が特徴です。
無料体験デモを実施しています。是非、体験してください。詳細はこちら
【アイピアで出来ること(一部)】
・顧客管理
・見積管理
・入金管理
・原価管理(労務費管理も可能)
・発注管理
・工程管理
・出面管理
・営業進捗管理
・現場の労務費管理(出面表)
・帳票(工事台帳、見積書など100種類以上)
・スクリーニング機能(分析機能)【アイピアの導入効果】
・利益が残る
・コストの削減
・生産性を向上
・経営状況を把握・分析
まとめ
いかがだったでしょうか。
担保の有無や金利のタイプの違いなど、リフォームローンと一概にいっても選ぶ基準はたくさんあります。
それぞれの金融機関で特徴も異なるため、見比べて返済計画をしっかり立ててから申し込むことも重要です。
マイホームのリフォームの内容に合ったリフォームローンを選びましょう。