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【外部】足場の積算とは?算出方法やポイントを徹底解説!

【外部】足場の積算とは?算出方法やポイントを徹底解説!

建築業においては、足場がないと高所での作業ができないため、新築工事やリフォーム工事、解体工事など、さまざまな場面で足場の設置が必要です。

単価はそれほど高くないものの、足場にも費用がかかります。

特に施工面積が広い場合、足場の積算は見積に影響を及ぼすため、足場の正しい計算方法を押さえておく必要があります。

本記事では、足場の重要性や足場費用の積算方法、積算をするうえでのポイントを解説します。

目次

建築工事における足場とは?その役割と重要性

足場とは、建築工事における高所作業の作業場や通路として設置するものです。

主に足場を必要とする工事は以下の通りです。

  • 住宅やビル、大型商業施設や公共施設などの新築工事
  • 大規模修繕・リフォーム工事
  • 屋根・外壁などの塗装工事
  • 解体工事

このように、建築工事の現場には足場が欠かせません。

足場の重要性と役割

足場の役割は主に以下の3点です。

  1. 作業員の安全確保
  2. 工事の効率性の維持
  3. 品質の確保

なぜ足場が必要かといえば、工事を効率的かつ安全に行うためです。

高所作業や建物周りの作業を行うために、いちいち梯子をかけて、場所を移動させながら作業をするとなれば、手間も時間もかかります。

非効率なうえ、バランスを崩して倒れる恐れがあり、安全も確保できません。

一方足場は、工事をする建物全体を囲み、倒れないようしっかりと設置します。
梯子と違って、一度に多くの職人が足場の上で作業することが可能です。

さらに、上述の通り安全かつ効率的な現場で作業を行うことで、施行のミスが減少し、工事の品質も向上します。

こうした三つの観点から足場は重要なものといえます。

足場の積算方法と計算式を紹介

足場は、新築工事やリフォーム工事、解体工事など、さまざまな工事で設置します。

見積もりや費用を算出する際には、工事費とは別に、足場費用を明確に示すのが一般的です。

ここでは、足場の積算方法と具体的な計算式についてみていきましょう。

どのようにして正確な足場面積を算出し、コストを見積もるのか、理解を深めるためのポイントをお伝えします。

公共建築数量積算基準

公共建築工事では、「公共建築数量積算基準」を使って工事費用を算出します。

この基準は、主に公共工事の費用計算に使われますが、民間工事でも参考にすることができます。

工事の透明性と公平性を保つために定められたもので、足場の積算にも適用されます。

足場の設置面積、使用する材料の種類、工期に基づいて費用を計算する方法が詳細に規定されているため、正確な見積もりが可能です。

また、安全性と品質を確保するために、足場の設置方法や強度についても基準が設けられています。

これにより、工事の安全性とコスト管理が確保され、信頼性の高い施工が実現します。

足場面積の算出

足場の面積は、「足場の外周 × 足場の高さ」で計算します。

足場は建物の周りを囲むように設置しますが、建物の外周と完全に一致するわけではありません。

設置スペースと作業のしやすさを考慮して、建物の外壁から約0.5mの距離をあけて設置します。

そのため、足場の外周は、建物の外周より一回り大きくなります。
各方面に0.5mを加えた「建物の外周+4m」が足場の外周です。

高さについても、建物の高さとぴったり合わせるのではなく、建物より0.5m高く設置するのが一般的です。

そのため、足場の高さは「建物の高さ+0.5m」です。

つまり、足場の面積は、次の計算式で求めることができます。

足場面積=(建物の外周+4m)×(建物の高さ+0.5m

足場面積の計算例

足場面積

横9m・奥行5m・高さ6mの建物を例に、足場面積を計算してみましょう。
まず、建物の4辺を合計し、建物の外周を算出します。

建物の外周=(横:9m×2)+(縦:5m×2)=28m

これに4mをプラスし、建物の高さ+0.5mをかけると足場面積が求められます。

足場面積=(28m+4m)×(6m+0.5m)=208㎡

価格の目安

足場の価格は、足場の種類によって異なります。

用いる資材や作業の手間、安全性能などによって単価が異なるので、どの足場を用いるのかしっかり確認しましょう。

ここでは、よく使われる足場の特徴と相場をご紹介します。

単管足場

単管足場とは、パイプのような単管を組み立てる足場です。
単価相場は1㎡あたり400円〜800円と安価です。

  • 狭い場所に設置できる
  • 柔軟に形を変えられる

といったメリットがあります。

ただ、二本の単管に足を乗せて作業を行うため安全性が低く、ほとんど利用されません。

単管ブラケット足場

単管足場にブラケットという部材の板を取り付けたものを、単管ブラケット足場といいます。

1㎡あたり600円〜1,000円が相場です。

  • 作業する場所に板がついているため、単管足場よりも安全
  • 強度があり、建物に合わせて細かく距離を調節することが可能

といったメリットがあります。

ただし、部材を固定する必要があるため、足場の設置にやや時間がかかります。

クサビ足場(ピケ足場)

クサビ足場は、現在最もよく利用されている足場です。

単価相場は1㎡あたり600円〜1,200円です。

  • パーツをはめ込んで設置するため、足場の組み立てと解体がスピーディー
  • 安定性が高い
  • 作業スペースが広く安全に作業ができる

といったメリットがあります。

ただし、足場の設置スペースが確保できない場合や、建物の形状が複雑な場合には利用できません。

また、ハンマーを使って組み立てや解体を行うため、騒音が発生します。

坪数ごとの足場面積と価格の目安

足場の積算において、建物の坪数に応じた足場面積と価格の目安を把握することは重要です。

足場代の施工単価は700円/㎡〜1,100円/㎡です。

総費用は「足場面積」×「施工単価」で算出されるため、総額が「足場面積×700円/㎡から1,100円/㎡」の範囲に収まっていれば、相場内と判断できます。

足場代は、自宅の大きさ(延べ坪)や階数によって大きく変わります。

建物の延べ坪が広いほど、また階数が多いほど、足場の面積も増えるため、費用が高くなりますので注意が必要です。

さらに、2階建て以上の場合、高所での作業が理由で、施工単価が100円ほど上がる業者もいます。
そのため、自宅の延べ坪数と階数によって、足場代は大きく変動します

以下に、坪数ごとの足場面積と価格の目安をまとめましたので、ぜひご参照ください。
なお、足場の単価は1㎡あたり800円で計算しています。

坪数ごとの足場面積と価格の目安

足場の積算のポイントとツールの使い方

足場の積算は工事費用の重要な部分であり、正確な見積もりを行うためにはいくつかのポイントを押さえることが求められます。

足場面積や単価の理解、そして積算ツールの効果的な活用は、予算管理やコスト削減に直結します。

ここでは、足場の積算で押さえるべき基本的なポイントと、積算ツールを活用する方法について解説します。

これにより、精度の高い積算が可能となり、工事の計画をよりスムーズに進めるための知識を得ることができます。

足場面積と足場単価

足場面積は、原則として(建物の外周+4m)×(建物の高さ+0.5m)で計算できます。

建物の外周や高さは建物ごとに異なるので、設計図などをもとに正確に算出しましょう。

リフォームや解体工事の場合、実際の現場に合わせた積算が求められます。
そのため、現地調査が必要になるのが一般的です。

また、足場の単価は、どの種類の足場を設置するかで変わります。

建物の形状や求められる安全性能、足場の設置・解体にかけられる時間などにより、適切な足場の種類が異なります。

  • 建物が複雑な形状をしている場合
  • 敷地が狭く、足場を設置できるスペースが限られている場合

などは、特に足場の種類を厳選しなくてはなりません。

拾い出しソフトを使う

足場の積算には、専門知識と経験が不可欠です。

知識があっても経験が浅ければ、数値の拾い出しを間違えたり、計算ミスをする可能性があります。

何より、足場の積算には、時間と手間がかかります。

拾い出しソフトを導入することで、足場の積算にかかる時間と手間を大幅に削減できます。

PDFやCAD図面を簡単操作で取り込むだけで、建物や足場の面積や体積、数量や長さなどの拾い出しが可能です。

自動計算できるソフトも多いので、計算ミスの防止にもつながります。

まとめ

足場は新築工事やリフォーム、解体工事において、作業効率と安全性を高める重要な役割を担っています。

足場の費用は「足場面積 × 足場単価」で算出されます。
積算を行う際には、足場面積を正確に算出することが大切です。

また、現場に応じて適切な足場の種類を選定する必要があります。

拾い出しソフトを利用することで、積算の手間やミスを減らし、より精度の高い見積もりが可能になります。
この機会に、足場の積算方法を習得してみてください。

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