近年、建築業界では、人手不足の解消や業務の効率化を図るために多くの企業がIT化を進めています。
しかしまだまだアナログで作業している企業も多く、十分に浸透していないのが現状です。
この記事では、建築業界のIT化が遅れている理由やIT化するべき理由、メリットを分かりやすく解説します。
建築業のIT化が詳しくわからない方や、自社でITを進めようと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
建築業界におけるIT化の現状
建築業においては徐々にIT化は進んでいるもののまだまだアナログで作業している企業が多くあります。
建築業でIT化が進まない理由には下記3点があります。
- アナログで成り立つ業務が多い
- ITが苦手な人材が多い
- 現場での変更が多い
以下でそれぞれ詳しく解説していきます。
アナログで成り立つ業務が多い
図面や資料は紙で管理されていることが多く、発注書や契約書もExcelやWordで作成しメールやFAXでやり取りすることが多いです。
また現場では土木、水道、電気など様々な職種・企業が複数集まっています。
現場に携わる企業全体がIT化していないと混乱を招く可能性があるため、現場自体をアナログ業務で進めることになります。
ITが苦手な人材が多い
令和3年の国土交通省の発表によると、建設業の就業者のうち35.5%は55歳以上の人材が占めています。
そして、29歳以下は12.0%と高齢化が進行しており、次世代への技術継承が大きな問題となっています。
IT化を進めようにも長年アナログ業務を行ってきたことから、新しいシステムの導入に抵抗を感じる人も多いようです。
現場での変更が多い
拾い業務に対して「デジタル化できない作業が多い」「現場での変更が多い」という意見が多数あります。
拾い業務とは積算業務の一部で、図面から必要な資材の数を把握して工事の進捗を計画する業務のことです。
設計変更や修正など、現場で変更対応が求められるケースが多く、IT化が進まない要因になっています。
拾い業務に関する記事はこちら
建築業界がIT化するべき理由
ここでは、なぜ建築業界がIT化するべきなのか3つの理由を説明します。
- 人手不足の解消
- 3Kイメージ払拭
- データの共有がしやすい
それぞれ見ていきましょう。
人手不足の解消
建築業の需要は高まる一方、建築業界の人口はどんどん少なくなっています。
上記のグラフからわかるように建築業における高齢化は深刻で、10年後には60台前後の技術者は大半が引退してしまいます。
そのため、若者の育成と中長期的な担い手の確保が課題となっています。
しかし、ITを用いた業務効率化によって人手不足の問題にもアプローチすることができます。
業務効率化
建築業には様々な業務があり、そのひとつひとつが複雑です。
IT化があまり進んでいない会社では、業務を全て人の手で行っているところもあります。
それでは、業務にかかる手間も時間もとんでもないことになります。
IT化を進めることで建築業の業務の効率化が可能になってきます。
3Kイメージ払拭
建築業にはハードな労働環境のイメージと、勤務時間が長い、給料が低い、休日が少ないなど雇用条件が良くない現状もあります。
「きつい、危険、汚い」これを建築業の3kイメージと呼びます。
これを新3kイメージの、「給与、休暇、希望」に変えていくことが今の課題となっています。
そのために、ITを用いて労働時間を短くしたり、危険な作業を減らしたりするなどをしていく必要があります。
建築業界がIT化するメリット
次に建築業界がIT化するメリットを5点紹介します。
- データの共有がしやすい
- 資料整理にかかる時間が節約できる
- コピー用紙やインク代のコストが削減できる
- 勤怠管理がしやすい
- 移動時間が減らせる
中にはITという言葉自体になじみがなく、中身が難しそうと思う人や、変化を嫌う人もいるかもしれません。
ここで紹介するメリットを見て、ぜひIT技術の導入を考えてみてください。
データの共有がしやすい
工事に関するすべての情報をクラウド上で管理すれば、必要な時に必要な情報を従業員が瞬時に確認することができます。
営業・現場・経理などすべての役割の進捗状況を共有できるので、情報が伝わりやすくなります。
また、情報の伝達がスムーズに行えることで作業効率を向上させることができます。
情報管理の品質を向上させるためにも、必要なデータをIT化するとよいでしょう。
資料整理にかかる時間が節約できる
必要なデータをクラウド上で管理することで、優先するべき作業が可視化できます。
資料や書類の作成時間も短縮できるので作業全体の効率化を図れます。
たくさんの書類を現場など外に持ち運ぶ手間もなくなるので、重要なものを紛失してしまったりどこに行ったか分からないという事態も防止できます。
コピー用紙やインク代のコストが削減できる
建築業界のIT化が、コピーやインク代のコスト削減に繋がります。
工事に必要な写真や図面を印刷するとなると、コピー用紙やインク代が高くなってしまいます。
それをIT化してPCやタブレットで管理すれば、印刷にかかる経費が少なくなります。
また、データや写真、図面の管理も簡単で見やすくなります。
勤怠管理がしやすい
従来は紙媒体などアナログで勤怠状況を管理するケースが多く、集計や記録に手間を要していました。
勤怠管理に対応したシステムを導入すれば、従業員の勤務時間をリアルタイムに記録することができます。
勤怠の集計や分析を効率良く行えるため、労働時間の把握や適切な労働条件の管理も行いやすくなります。
従業員が多かったり持っている現場が多い会社であると非常に役立つでしょう。
移動時間が減らせる
今までは現場に問題があったり打ち合わせをするとなった場合に、その場所まで関係者が足を運ぶ必要がありました。
ITを導入すれば、システム上で現場の進捗や問題がないかを会社から、または仕事がない日でも家から確認できます。
また、インターネットを介して会議、打ち合わせを行うことで、集まる手間やコストがかからなくなります。
工程管理・情報管理ツールに関する記事はこちら
IT化を促進させるポイント
ここまで建築業でIT化が必要な理由やメリットをご紹介しました。
では具体的にIT化とはどのように行えばよいのでしょうか。
ここではIT化を促進させるポイントを解説していきます。
必要な機能が搭載されている業務管理システムを導入する
顧客管理、見積作成、原価管理、工程管理などあらゆる業務が1つのシステムの中で全て行えるものもあれば、特化しているものもあります。
自社の業務に合ったシステムを選ぶようにしましょう。
システム導入に成功すれば業務を行う担当者の負担が少なくなるため、人件費の削減や業務にかかる時間の短縮などあらゆるコストの削減にも繋がります。
誰もが使いやすいシステムを選定する業務管理システム選定のポイント
業務管理システムを導入する際は誰もが使いやすいシステムであることが大切です。
ここではシステム選定のポイントをご紹介いたします。
PCが苦手でもすぐ使いこなせるか
最新のシステムではPCやスマホのスキルに関わらず誰でも直感的に操作できるように、画面レイアウト・ボタン配置を工夫しストレスフリーな操作が可能なものが多いです。
不要な機能を非表示にする、入力項目数の変更調整を通じて余計な情報が目につくのを防ぐことができるものもあります。
PCが苦手でもすぐ使いこなせる操作性で、幅広い年齢層の方が使うことができるシステムを選びましょう。
クラウドのシステムの場合、インターネットが繋がる環境なら場所やデバイスを選ばずに利用することができます。
出張先で部下が作成した見積書を承認、客先訪問前にスマホで顧客情報をチェック、商談後も帰社せず出先で見積作成など幅広い業務シーンで作業負担を軽減できるでしょう。
サポート制度が充実しているか
導入後の電話やメールのサポートが充実しているか確認しましょう。
必要に応じてリモートでの操作研修も行ってくれるシステムもあるため、導入したものの使いこなせるか不安な方は操作研修があるものを選ぶとよいでしょう。
業務効率化におすすめのシステムはこちら
まとめ
今回は建築業界におけるIT化の現状とIT化するべき理由やメリットについてお話ししました。
建設業の課題を解決し、業務を効率化するためにはITの活用が有効です。
今までITをどこか遠い存在に思っていた方も、この記事を通して建築業界でのIT化に少しでも前向きな姿勢になれたことだと思います。
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