日本の働き手だけでは足りず、海外の方に手伝ってもらわなければ間に合わない現場も増えているのではないでしょうか。
実際現場で働きながら、昔よりも外国人労働者が増えたと感じている方も多いでしょう。
そんな外国人労働者が円滑に作業を進められるようにしたものが、外国人建設就労者等建設現場入場届出書です。
こちらの記事ではどんな風に書くのか、注意点はあるのかについて詳しく解説していきます。
外国人建設就労者等建設現場入場届出書とは
外国人建設就労者等建設現場入場届出書とは、一言で言うと安全書類です。
今や人手が足りず海外出身の労働者にも助けてもらっている時代ですが、自社で建設労働を行ってもらうにあたって、外国人建設就労者建設現場入場届出書が必要です。
外国人建設就労者建設現場入場届出書は、現場で作業する外国人労働者を管理するために大切な書類でもあります。
海外出身者を受け入れて仕事ができる体制があるかどうか、会社も一緒に確認するための書類です。
安全書類に関する記事はこちら
外国人建設就労者等建設現場入場届出書の書き方
外国人建設就労者等建設現場入場届出書は記入しなければならない箇所も多く、同時に揃えておかなければならない書類もあります。
初めて作成する場合、項目によっては書き方を迷ってしまうかもしれません。
こちらでは、項目ごとに何を記入していけば良いのか詳しく説明していきます。
建設工事に関する事項
建設工事に関する事項では、主に工事の名称と施工場所を記入します。
建設工事の名称
外国人建設労働者が作業に従事する工事名を記入します。
変に略したりせず、きちんとした名称で記入をしましょう。
施工場所
建設を行うにあたって工事を行う施工場所を記入します。
建設現場への入場を届け出る外国人建設就労者に関する事項
建設現場へ入場する外国人建設労働者が、日本在留資格を持っていない場合や違反して滞在しているような場合には困ったことになります。
働く資格を持っている外国人建設労働者であるのか、身分を確認するための事項です。
ここで記入が求められる事項は、氏名や生年月日、性別などの基本的なことから、従事させる業務、現場への入場期間です。
氏名、生年月日、性別、国籍
外国人建設就労者のパスポートを見ながら、氏名、生年月日、性別、国籍を間違いなく記入していきます。
氏名は英語などではなく、日本語で表記します。
従事させる業務
外国人建設就労者が携わる業務を記入していきます。
書き方は企業によって異なり、具体的に記載しなければならない場合もあります。
どのように記載したら良いのか、事前に元請けなどに確認にしてから記入するようにしましょう。
現場入場の期間
外国人建設就労者が、現場でどの程度の期間働くのか具体的に記入します。
期間は年月日で書きます。
在留期間満了日
外国人建設労働者によって、在留期間満了日は異なります。
在留カードに記載されている満了日をチェックし、間違いのないように在留期間満了日を記入していきます。
受入建設企業・適正監理計画に関する事項
この項目には、外国人建設労働者の受け入れ先である自社の情報を間違いなく記載していきます。
必要となる書類は、適正管理計画認定証です。
自社が外国人労働者を受け入れる体制が取れていることを証明する書類でもあり、非常に重要です。
万が一適正管理計画認定証がなければ、受け入れ先として適さないと判断されて外国人建設就労者を受け入れることは不可能となります。
適正監理計画認定番号
自社で取得している適正管理計画認定証を見ながら、適正管理認定番号を間違いのないように記入していきます。
受入建設企業の所在地
受け入れ先である自社の住所を記入していきます。
元受企業との関係
自社は何次請けであるかを上位の企業から順番に書いていきます。
もし自社が最後ではなく、その先にも下請会社がある場合は漏れなく記入していきます。
責任者
誰が責任者となるのか、その方の氏名を記載します。
外国人建設就労者を雇う場合は、必ず責任者を選任し記載しなければなりません。
管理指導員
受け入れを行う建設企業は、外国人建設就労者の人数や職種を見ながら適切な管理指導者を配置しなければなりません。
誰でも管理指導員になれるわけではなく、5年以上の実務経験があるかそれと同じ能力がある人しかなれません。
就労場所
自社が施工をする場所の対象地域を記入していきます。
例としては、東北地方や関東地方などと書きます。
従事させる業務の内容
外国人建設就労者がこれから取り掛かる施工内容を書きます。
従事させる期間
外国人建設就労者を従事させる期間を、年月日で記入していきます。
下請負に関する記事はこちら
記入の際の注意点
記入の仕方は、一度書いてみて覚えてしまえば、そこまで難しいものではありません。
しかし、記入するにあたって、気を付けてほしい注意点があります。
いざ外国人建設就労者等建設現場入場届出書を記入しようとすると、足りない書類が出て困るかもしれません。
こちらでは、記入の際に気を付けてほしい点について紹介していきます。
書類の対象となるか再度確認
建設の仕事に携わるすべての外国人労働者に対して外国人建設就労者等建設現場入場届出書が必要になるわけではありません。
外国人建設就労者等建設現場入場届出書が必要になる人は、在留資格が「特定技能」、もしくは「特定活動(外国人建設就労者)」の方のみです。
これまでは在留資格が「特定活動」の場合のみ書類を提出すれば良かったのですが、「特定技能」の在留資格の方も必要になったので忘れないように提出しましょう。
また、外国人建設労働者になるには、
- 技能実習中に素行が良かった
- 建設分野技能実習に1年11ヶ月以上従事した経験がある
など決まりがあります。
在留資格が「特定活動(帰国困難)」や「技能実習」の場合は、外国人建設就労者等建設現場入場届出書は必要ありません。
添付書類
外国人建設就労者等建設現場入場届出書を提出する際に、必ず一緒に出さなければいけない書類があります。
- 建設特定技能受入計画認定証もしくは適正監理計画認定証
- 在留カードの表面と裏面
- パスポート
- 労働条件通知書
- 建設キャリアアップシステムカード
以上の5点が必要です。
提出近くなって急にすべてを集めようとすると、大変な場合も多いです。
必要になる添付書類は早めにコピーなどを取り、データ化しておくといいでしょう。
必要な時いつでも使用できます。
現場管理に関する記事はこちら
建築業向けの管理システム「アイピア」
アイピアは建築業に特化した一元管理システムであり、顧客情報、見積情報、原価情報、発注情報など工事に関する情報を一括で管理できるため、情報集約の手間が削減されます。
さらに、アイピアはクラウドシステム。外出先からでも作成・変更・確認ができます。
アイピアはここが便利!6つのポイント
まとめ
外国人建設就労者等建設現場入場届出書は、グリーンファイルの一つでもあり、重要な書類です。
項目が多く、書き方も難しいと感じるかもしれませんが、いざ書いてみるとそこまで難しくありません。
外国人建設就労者等建設現場入場届出書が必要な場合と必要ない場合があるので、確認して記載しましょう。
一緒に添付する書類もあるため、事前に準備し提出時に慌てないようにしましょう。
グリーンのファイルに関する記事
グリーンファイル(労働安全書類)に関する記事
施工管理・工事管理に関する記事
“社内のデータを一元管理”工務店・リフォーム会社が選ぶ!
建築業向け管理システム
Aippear(アイピア)