多くのCADソフトが販売されていますが、まず無料のソフトで試してみることをおすすめします。
フリーソフトはどうしても機能が劣るイメージですが、機能が充実しているCADソフトも数多くあります。
機械設計・建築設計・デザインなど幅広く対応できる、無料とは思えない機能のソフトもあります。
また2D・3Dと両方の無料ソフトがあるので、自分の目的にあったソフトが選べます。
基本的な機能を備えた無料ソフトやCADの資格取得を考えている人にもおすすめの無料ソフトもあります。
無料の場合は融通のきかないところもありますが、いろいろ試してから使いやすいソフトを選ぶのが賢いやり方です。
CADソフトとは
CADソフトにはいろいろな機能を搭載したものがあります。
2次元CAD
手作業で行って来た作業をコンピューターの画面上で行えるようになったものが「2次元CAD(キャド)」です。
3次元CAD
2次元CADは平面図形を描くツールですが、3次元CADは立体モデルを作るツールです。
汎用CAD
どの分野にも共通した作図・設計機能のみを備えているのが汎用CADと呼ばれるツールです。
専用CAD
汎用CADに対して、各分野に特化した機能を搭載しているのが専用CADです。
無料ソフト選び方のポイント
では、無料ソフトはどのように選ぶのが良いのでしょうか。
無料設計ソフトを選ぶ際の4つのポイントをご紹介します。
① 目的から選ぶ
2DCADか3DCADのどちらを選ぶかでできる事が大きく違います。
対応しているOSの中から自分の目的にあったタイプを選択してください。
2DCAD
平面の建設図面作成やパンフレット作成には2Dソフトがおすすめです。
設計では定番の「AutoCAD」でも利用されている平面の建設設計図面の作成や、パンフレットや企画書の作成には立体にする必要がないので、 2DCADソフトでじゅうぶんです。
ただし、図面製作といっても住宅建築・機械設備・電子機器などの分野別に機能が違うので、書きたい図面の分野に対応しているソフトをお選びください。
また、2.5Dの見取り図作成が可能なタイプも選択一つです。
3DCAD
立体モデリングや立体建築図面作成には3Dソフトがおすすめです。
3Dデータのモデリングを作り3Dプリンタを利用したり、立体的な建設図面を作成の必要があるなら3DCADソフトを選びください。
3Dソフトは、立体的な構造の計算にも役立つので、体積・表面積・質量などを計測するにも便利です。
中には、2D・3Dの両方に対応しているソフトもあるのでチェックをしてみてください。
② マニュアルで選ぶ
2D・3DのCADソフトを初めての利用する人は、日本語対応のマニュアルのあるソフトがおすすめです。
中には有志が日本語化パッチを制作しているものもありますが、インターフェイス自体が英語表記ては初心者にとって難易度が高くなります。
日本語マニュアルがあることによって、操作方法・インターフェイス上の各ツールの使い方や意味など、必要な情報を得ることができます。
使い慣れている人には必要ないのですが、初心者の場合は、特に日本語マニュアルの有無をご確認ください。
③ 資格取得を目指す
CAD資格取得を検討していら場合は、関係するデータ形式やインターフェイスをチェックしておくと安心です。
オートデスク認定資格取得には I/Fが似ているソフトがおすすめです。
オートデスク認定ユーザー資格の取得を目指している場合は、インターフェースの似ているソフトがおすすめです
この資格は、AutoCADを使いこなせる証明となるので、当然対象となるソフトは、AutoCAD・Fusion 360を使いこなすことが前提です。
まずは無料利用できる「Fusion 360」や「AutoCAD」の体験版からスタートしてください。
また、CAD認定試験にはDXF形式対応ソフトが最適です。
現在配信されている2D・3Dソフトは扱えるデータファイルの形式が異なります。
一般的に利用されている形式は、JWW・JWC・DXF・SXFなどいろいろあります。
ただし、個人利用だけの目的ではそれほど気にする必要はありません。
実際の実技試験では自分のノートパソコンで作図を求められます。
受験を考えている人は、DXF形式でのデータ提出が求められるので、目的と合わせてチェックしておくことをおすすめします。
④ OSで選ぶ
まず、自分の利用しているPCのOSで利用できるソフトかチェックするポイントです。
有料でも無料でも間違えると利用できません。
また、無料ソフトの多くはWindowsに対応していますが、Macの場合は、対応していないソフトも多くあります。
特に、CADを使用する業界ではMacを利用していることが多いので必ずチェックが必要です。
2D無料ソフト
この章では、無料で使える2次元CADソフトをご紹介します。
1.AR_CAD(エーアールキャド)
株式会社SHFが提供する2D汎用CADのフリーソフトです。Windowsに対応しています。
- 2D建築図面からビジネス向け書類まで対応
- シンプルな操作性で習得しやすい
- 手書き感覚で作図可能
- ファイル形式に対応
一般的な「DXF」「JWW」「SXF」などのファイルにも対応しているので、他社製CADとのデータ移行もスムーズにできます。
2.Jw_cad(ジェイダブリューキャド)
窓の杜社が提供するWindows対応の2D汎用CADソフトウェアです。
建築分野に便利な機能が多いので、建築汎用CADとも言われています。
基本的に無料で商用利用できる数少ないCADソフトで、特に時計の形を模したクロックメニューの使い勝手の良さは誰もが評価しています。
- 2D図面作成機能
- 2.5D図面
- 日影図作成機能
- 天空図作成機能
- 柱と梁や壁などの包絡処理
- 建具や設備などの簡単作図機能
また、無料でMac OS用の「JW-CAD for Mac」も配布されています。
3.RootPro CAD(FREE)
株式会社ルートプロが提供する2DCADソフトで、無償のFree版と有償のProfessional 版があります。
- アドイン・スクリプト (拡張機能)
- 最新のユーザーインターフェース
- 作図補助機能
- 作図編集機能の強化
基本的な作図機能のほか、AutoCAD (DWG/DXF)、Jw_Cad (jww)、sxf (P21/sfc) ファイルの読み込みが可能ですので、相互ビューアとしても使用可能です。
3D無料ソフト
つづいては、無料で使える3次元CADソフトをご紹介します。
1.Fusion 360
オートデスク社の提供するWindows(64bit)Macに対応の3DCADです。
- CAM・CAE
- サーフェス
- 自由曲面のモデリング
- アセンブリ
- 図面作成
- プラグイン
- レンダリング
商用利用の場合は有料ですが、個人利用向けの非商用利用は無料で使うことが可能です。
学生や教育機関、非営利団体、スタートアップ企業は無料ライセンスがもらえます。
2.Onshape
オンシェイプ社が提供するフルクラウドの3DCADです。
基本機能が無料で使えるので、アカウント情報の登録だけで、使い始めることができます。
ただし保存したデータは、すべてOnshapeのパブリッククラウド上にアップロードされるので、世界中で閲覧が可能です。
- ソリッド
- サーフェス
- アセンブリ
- 図面作成
- フルクラウドシステム
- 日本語マニュアルあり
作成したデータを閲覧できないようにするには、有料版を使う必要があります。
3.FreeCAD
オープンソースの3D CADです。
WindowsにもMacにも対応しています。
無償ながら機能が多いのですが、初心者には使いづらいところもあります。
- 3Dモデリング
- メッシュデザイン
- 製図(ドラフト)
- 有限要素法解析(FEM)
- レイトレーシング
- ロボティクス機能
など標準機能が充実しています。
オープンソースなので自社でカスタマイズできますが、ある程度CADソフトに慣れてきた人に適しています。
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まとめ
CADソフトを導入した場合、慣れるまでは大変ですが使いこなせるようになると、設計と修正が非常に効率的にできます。
設計図の共有も簡単に行えるので、作業効率が格段に上がります。
2DCADに関しては図面台で直に製図することから、PC上でマウス使っての製図に移行することになるので、比較的簡単にスムーズに移行できます。
ところが3DCADを使いこなすには難易度が上がります。今ではCADの学ぶ教室もオンラインでありますので、CADの検討とともにCAD教室を検討することもおすすめです。
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