営業成績が人によってバラツキがあるのは、営業担当者の能力の違いだと思っていませんか?
実は、会社の仕組みが原因の場合があります。
それは営業の属人化です。
確かに営業に向いている人と向いていない人はいますがほぼすべての人はある一定のところまでは教育で伸ばすことができます。
しかし、手法や知識、ノウハウが属人化している状態だと営業の能力に依存してきます。
もしくは、教育する先輩によって伸びたり伸びなかったりします。
社内で売れる営業の手法やノウハウを共有することで、「売れない営業」が「売れる営業」に変わります。
それでは、営業の属人化を解消して営業全員が売れる営業になる方法についてみていきましょう。
目次
そもそも営業の属人化とは
営業の属人化とは簡単に言うと「各営業担当が独自のノウハウややり方をもっていてその人にしかやり方がわからない状態」です。
もう少し掘り下げていくと、営業担当者によって使っている商談資料が違っていたり、アプローチの仕方が違っていたりすることがあります。
例えば営業担当者が3名いて下記の状態だった場合、
営業Aは商談後にサンキューレター(お礼の手紙)を送っている(契約率60%)
営業Bは商談後にサンキューメール(お礼のメール)をしている(契約率40%)
営業Cは特に何もしていない(契約率20%)
サンキューレターを送った方がいいですよね。
ちょっと大げさに書きましたが、
ここまで分かりやすくないですが、
営業方法が共有されていない企業では起こっている状態です。
ちょっとしたノウハウやコツ、経験やモチベーションなど様々な条件で、契約がキャンセルになることもあります。
営業の属人化による問題点
①営業活動のノウハウが社内に残らない
②営業活動のPDCAを回せない
③新人教育が人によってやり方が変わったり時間がかかる
④営業担当者が退職した後に、やり方違うなどで、トラブルになる
営業担当者の能力ややる気次第で売上が左右され、
退職した際は大きく売上が下がる可能性があるという経営者としてはとても怖い状態です。
なぜ営業の属人化がおこるのか?
ではなぜ営業の属人化は起こるのでしょうか?理由を見ていけば解決方法がわかるかもしれません。
営業が属人化になる原因についてみていきましょう。
そもそも共有するという意識がない
企業として営業のノウハウという意識がなく、
「営業は契約をとってきたらいい」や「ほかの人より契約数や売上が良いと評価される」という考えだと自然と営業は属人化します。
競争意識は重要です。ですが、意識させすぎると属人化していきます。
企業としては個人ではなく営業部門として契約数や売上を最大化させることが重要です。
マネージャーが見ていない
営業会議などで、上がってきた数字に対してマネージャーが指示を出します。
例えば、「契約率が落ちていた場合は、接触頻度を増やそう」と指示を出したとします。
そして、指示を出しただけで次の報告まで営業担当者が指示通りに行動をしているかを見ていない場合があります。
これでは、各営業担当者でやり方が変わってきますし、本当に適切な方法で接触頻度を増やしたのかも判断できません。
営業担当者は自分がやりやすい方法で営業活動を行ってしまいます。
営業は隠したがるもの
情報を共有すると成果が共有されるので良い反面、ミスも共有されてしまいます。
ミスは隠したくなるものです。
隠したくなる気持ちはわかりますが、隠されると客観的な評価ができなくなるばかりかミスの対応の遅れや会社の信用を損なう場合があります。
最終的にはお客様にご迷惑をお掛けすることにもなりかねません。
また、ミスも情報共有することで、他の営業担当者も同じ失敗を予防することができます。
営業の属人化を解決するは
属人化は良い風に言えば出来る社員なのですが、企業としては、人に依存してしまうので、
「退職されると困る」や「強く指導しづらい」など弊害も出てきます。
では、どのようにすれば属人化を解消し、チーム内で情報共有ができるようになるでしょうか?
ポイントを3つご紹介いたします。
企業として情報共有をする文化を作る
まずは、企業の方針として情報共有をすることを発信していきましょう。
営業部門だけや一部のところだけではなく、企業全体の方針として発信することが重要です。
そうすることで、社内でお互いが「情報共有をしよう」と声を掛け合う形になります。
また、できていなければきちんと注意することもできます。
情報共有をするようにしましょう。
と伝えても今までやってこなかったことなので、
すぐにできるものではありません。
情報共有をするメリットを伝えたり、日々の業務中にフロートして情報共有できる仕組みを作るでも構いません。
繰り返し伝えていくことで徐々に意識が変わり、行動が変わってきます。
情報を共有する便利なツールもあるので、活用するのもよいでしょう。
管理するデータを決める
では、情報を共有しましょう。となった時に「何の情報を共有するか」を決める必要があります。
普段業務をする中で扱っている情報は膨大で、際限なく増えていきます。
必ずしもすべての情報を共有する必要もありませんので、最初は必要最低限の情報から漏れない・抜けないことを意識して共有するようにしましょう。
営業の組織であれば、以下の情報・データを網羅できるようにしておくといいでしょう。
共有しておきたい情報
・顧客情報
・案件情報
・営業進捗情報
・行動情報
営業プロセスを共有してメリットを体感させる
情報共有を浸透させるために、一番効果的なのは、「共有することのメリットを体感する」ことです。
共有してよかったと体感することができれば、自ずと共有するようになっていきます。
売れる営業担当者に普段していることを共有して売れない営業担当者に営業のやり方を真似してもらうことです。
アプローチのかけ方や、メールの仕方などもテンプレートとして真似してみましょう。
そうすることで、効果的なやり方や悪いやり方も次第に分かれていきます。
まとめ
ここまで、営業の属人化についてみてきましたが、属人化という課題は各部門で起こりえます。企業として誰かに依存しないといけなくなるというのはとても怖い状態です。強い企業になるためには、社員全員でカバーしあえる状態を作ることが大切です。それは、社員の能力ではなく、企業としての仕組みが必要になってきます。
今回の営業の属人化については、営業部門に最適な情報を共有する仕組みが入っているツールがあります。
例えばSFA(営業支援ツール)です。
案件情報の管理から営業進捗管理など営業活動を行う際に必要な情報を簡単に共有することができます。