工程表はプロジェクトの規模によって複雑かつ膨大になりがちで、作成時・管理時ともに様々な手間が生じます。
しかし作成しないと進捗状況や各工程の必要人員などが把握できず、プロジェクトの進行に影響を及ぼしかねません。特に大きなプロジェクトではしっかりと作成する必要があります。
この記事では工程表の中でも工事を行う建築・建設業に注目し、ありがちなトラブルと解決手段、おすすめアプリをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
工程表アプリとは
工程表アプリとは工程表の作成はもちろん、円滑に作業を進められるように作業工程の管理を行うアプリです。
パソコンだけでなく、スマホやタブレットからリアルタイムで情報を共有することができる工程表アプリは、現場で働く建設業で働く建設業界では欠かせないものになってきました。
複数人でスケジュールを把握するには、従来のような紙やボードでは賄いきれないことが多くあります。
工程表アプリを使うことで、一目で全体のスケジュールを把握でき、伝達ミスや確認不足などの人的ミスも防ぐことができます。
これまでの工程管理との違い
これまでの工程管理は、紙ベースの工程表やExcelなどの表計算ソフトが主流でした。
これらの方法では、情報の共有が難しく、変更があった際の更新漏れや伝達の遅れが発生しやすいという課題がありました。
特に、複数の現場を抱える場合や遠隔地とのやり取りでは、情報の最新性を保つのが困難でした。
工程表アプリを導入することで、スマートフォンやタブレットからリアルタイムで情報を更新・共有できるようになり、情報の即時性が向上します。
これにより、現場と事務所間のコミュニケーションが円滑になり、ヒューマンエラーの削減にも繋がります。
蓄積されたデータを活用して、より精度の高い工程計画の立案も可能となり、複数現場の一元管理や過去データの活用といった経営判断に役立つ機能も利用できるようになります。
工程表の種類
工程表には主に「バーチャート式」「ガントチャート式」「グラフ式」「出来高累計曲線(工程管理曲線)」「ネットワーク式」の5種類があり、プロジェクトの特性に応じて使い分けられます。
バーチャート工程表は、縦軸に作業項目、横軸に日付を棒状で記載する最も一般的な形式で、作成が簡単で視覚的に分かりやすい点がメリットです。
ガントチャート工程表もバーチャートと同様に、縦軸に作業項目、横軸に時間軸を配置しますが、各作業の進捗状況をより詳細に表現できます。
グラフ式工程表は、バーチャートとガントチャートの特徴を併せ持ち、進捗状況をグラフで視覚的に把握できるため、プロジェクトの進捗を詳細に分析したい場合に有効です。
出来高累計曲線は、予定と実績の出来高を曲線で表し、進捗の遅れや先行を把握するのに役立ちます。
ネットワーク工程表は、各工程の相互依存関係やクリティカルパスを明確にし、複雑なプロジェクトの工期短縮策を検討するのに適しています。
多くの工程表アプリは複数の種類の工程表に対応しているため、プロジェクトの進行に応じて柔軟に切り替えて利用できます。
工程表アプリの機能
工程表アプリの主な機能は多岐にわたり、建設現場の業務効率化に貢献します。
基本的な機能として、工程表の作成や編集、進捗状況の記録・更新が挙げられます。
多くのアプリには、ガントチャートやバーチャートといったさまざまな形式の工程表を作成できるテンプレートが搭載されており、手軽に工程表を作成できます。
また、リアルタイムでの情報共有機能も重要で、現場で撮影した写真や図面、資料などをアプリ内で共有し、チャット機能でコミュニケーションを取ることが可能です。
これにより、遠隔地からの進捗確認や問題発見、対策立案が迅速に行えます。
さらに、複数現場の一元管理、過去データの活用、日報作成、電子小黒板、承認フロー、セキュリティ対策といった機能も備わっており、業務全体の効率化と生産性向上に繋がるでしょう。
工程表アプリを導入するメリットは?

工程表アプリの選び方を解説してきましたが、メリットを見ていきましょう。
以下で3つご紹介します。
メリット①:スマホやタブレットで簡単に確認できる
工事現場では、工程表に従ってそれぞれの作業員が動いています。
工程表アプリを使うことで、スマホやタブレットから、インターネットさえあればすぐに確認することができます。わざわざ現場や事務所に出向く必要がなく、作業効率が上がります。
また、工程表だけではなく、現場写真や資料のやり取りもアプリ上でできるようになります。
メリット②:複数の現場をまとめて管理できる
工程表アプリを使うことで、複数の現場の管理が可能になります。
何か変更点がある場合でも現場間での移動がなくなるため、時間短縮になります。
現場を複数掛け持ちしている人にはメリットが大きいでしょう。
メリット③:スムーズにコミュニケーションが取れる
アプリを使うことで、現場の情報をリアルタイムで把握することができます。
社内でそれぞれが担当する現場の情報が共有しやすくなることで、行き違いやトラブルが起こることを防ぎます。
電話や人づてでのコミュニケーションをとる時間やストレスも削減できます。
メリット④:工程表の作成時間を短縮できる
従来のExcelや手書きでの工程表作成は、多くの時間と手間がかかる作業でした。
工程表アプリの多くは、テンプレート機能を搭載しており、過去に作成した工程表を流用したり、ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるため、作成時間を大幅に短縮できます。
これにより、浮いた時間を他の管理業務やコア業務に充てることができ、業務全体の効率化に貢献します。
また、仕様変更に伴う工程の追加や修正も簡単に行えるため、計画変更にも柔軟に対応できます。
メリット⑤:生産性が向上する
工程表アプリの導入は、現場全体の生産性向上に大きく貢献します。
リアルタイムでの情報共有により、各工程の進捗状況を可視化し、遅延や漏れを早期に発見できるため、迅速な問題解決に繋がります。
また、リソースやコストの無駄をなくし、必要な人員や機材を適材適所に配置することで、作業効率を高めることが可能です。
結果として、業務時間の短縮や人件費の削減に繋がり、プロジェクト全体のコストカットや品質管理の強化、ひいては顧客満足度の向上にも貢献するでしょう。
工程表に関連する記事はこちら
工程表スマホアプリの選び方6選

工程表アプリを使うことで効率的に工程表の作成ができます。
しかし、工程表アプリといっても種類は様々です。
この章では、工程表アプリの選び方のポイントを4点ご紹介します。
工程表アプリの選び方①:必要な機能が備わっているか
工程表アプリは様々なものがありますが、それぞれ機能は異なります。
特に無料の工程表アプリの場合、必要最低限の機能は備わっていても、他に欲しかった機能がないということもあります。
導入する前に、使える機能を見て、必要な機能が備わっているか確認してから導入するようにしましょう。
工程表アプリの選び方②:操作はしやすいか
前述しましたが、ITツールを使い慣れていない人にも使いやすい操作感のアプリを選ぶことが大切です。
ぱっと見たときに、シンプルでわかりやすい画面だと思うものを使うようにしましょう。
操作に自信がない方は、サポートが受けられるものを選びましょう。
工程表アプリの選び方③:使えるOSは適しているか
使いたい工程表アプリが会社のPCなどのOSに適しているかしっかり確認しましょう。
バージョンの古いPCの場合、対応していない工程表アプリもあります。
スマホやタブレットで使えても、PCで使えないと意味がない、ということにならないよう事前の確認が必要です。
工程表アプリの選び方④:現場でも使えるか
工程表アプリを選ぶとき、機能面などスペックの違いにだけ目が行ってしまいがちです。
重要な点は、管理者と現場にいる作業員、双方が使いやすいアプリであるかということです。
現場の作業員の方にメリットがあるものを選びましょう。
実際どの機能をどのように使うかをイメージしながらアプリを選ぶといいかもしれません。
工程表アプリの選び方⑤:サポート体制は充実しているか
工程表アプリ導入後、操作疑問やトラブルは少なくありません。
そのため、提供会社のサポート体制充実の確認は非常に重要です。
具体的には、ユーザーサポート窓口の有無、対応時間、問い合わせ方法(電話、メール、チャットなど)、障害発生時の対応体制などを確認しましょう。
ITツールに不慣れな従業員が多い場合は、導入後の研修やオンボーディングプログラムが用意されているかもチェックポイントです。
充実したサポート体制があれば、安心してアプリを導入・運用でき、スムーズな業務継続に繋がります。
工程表アプリの選び方⑥:セキュリティ対策は万全か
工程表アプリでは、工事の進捗状況や図面、写真、顧客情報など、機密性の高い情報を取り扱うため、セキュリティ対策が万全であるかを確認することは必須です。
クラウド型のアプリを利用する場合、データがどのように保護されているか、暗号化されているか、不正アクセス対策は講じられているかなどを確認しましょう。
また、ユーザー認証の仕組み(多要素認証など)や、アクセス権限の設定機能が細かく行えるかどうかも重要です。 万が一のデータ損失に備え、バックアップ体制についても確認しておくことをおすすめします。
信頼できるベンダーが提供しているアプリを選ぶことが、情報漏洩やデータ破損のリスクを低減する上で不可欠です。
工程管理ツールに関する記事はこちら
【比較表あり】おすすめの工程表アプリ 厳選5選
工程表アプリはただ工程表が作成・管理できるだけでなく施工管理全体を管理できる「施工管理アプリ」がおすすめです。
ひとつひとつの現場だけでなく、全体工程やその他工期に関する写真・資料の共有まで出来るものを探してみましょう。
サービス名 |
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建築業向け管理システム アイピア | ANDPAD | ダンドリワーク | KANNA | BUILDY NOTE | |
機能 | 見積作成、原価発注管理、工程管理・・・その他 | 顧客管理、見積作成、入金管理・・・その他 | 現場管理、写真・資料管理、掲示板・・・その他 | 統合管理、現場管理、写真・・・その他 | 工程作成・管理、スケジュール作成、メッセージ・・・その他 |
初期導入費用 | 要お問合せ | 要お問合せ | 200,000円~ ※税表記なし | 無料 | 要お問合せ |
保守/更新 費用 | 要お問合せ | 要お問合せ | 15,000円/月~※税表記なし | 要お問合せ | 要お問合せ |
無料版 体験版 | あり | 要お問合せ | 要お問合せ | あり | 要お問合せ |
【提供形態】 対応OS | 【クラウド型】 Windows/ios/mac | 【クラウド型】 要お問合せ | 【クラウド型】 要お問合せ | 【クラウド型】 PC版 要お問合せ (別途記載) ※推奨ブラウザ:Chrome | 【クラウド型】 Windows /Mac |
サポート 体制 | 電話対応、メール対応、リモートサポート | 電話対応、メール、チャットサポート、セミナー/説明会/講習 | 要お問合せ | セミナー/説明会/講習 | 電話対応、リモートサポート、セミナー/説明会/講習、フォーム |
運営会社 | 株式会社アイピア | アンドパッド | 株式会社ダンドリワーク | 株式会社アルダグラム | 株式会社フィックス |
※プラン・製品・提供会社によって、IT導入補助金の対象外になる可能性がございます。補助金の利用をご検討の場合は、必ず製品の提供会社にご確認いただく様お願い申し上げます。
参照:ITツール・IT導入支援事業者検索(コンソーシアム含む) | IT導入補助金2025
【クラウド型】建築業向け管理システム アイピア
『建築業向け管理システムアイピア』は、建築業に特化した業務管理システムです。
導入実績は500社で、継続率は98%です。
見積作成はもちろん、顧客管理や入金管理、原価管理等様々な業務を一括で管理できます。
見積りを基に原価計算から発注までを処理できるため、業務時間が短縮され、入力ミスや発注漏れなどを減らすことができるでしょう。
また、使いやすい操作性のため、ITに慣れていない人でもスムーズに利用できます。
クラウド型でインターネットの環境があればどこでも使用できますので、パソコンが新しいバージョンに変わっても問題なく利用できます。外出先や支店など、どこにいても情報を確認できます。
システムの特徴・利点
- 施工管理に必要な機能をすべて搭載しているため、コストを大幅カット
- 必要ない機能を非表示にできるため、操作が簡単
- スマートフォンやタブレットと連動できるため、リアルタイムに情報を閲覧・編集
機能 | 見積作成、原価発注管理、工程管理、書類・写真管理、顧客管理、営業進捗管理、請求管理、入金管理、帳票作成、現場日報管理、物件管理、労務管理、在庫管理、その他 |
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初期導入費用 | 要問合せ |
保守・更新費用 | 要問合せ |
無料・体験版 | あり |
対応OS | ・Windows ・ios ・Mac |
サポート体制 | 電話対応 メール対応 リモートサポート リモート研修 サポートサイト |
運営会社 | 株式会社アイピア |
【クラウド型】ANDPAD
『ANDPAD(アンドパッド)』は、現場の効率化から経営改善まで一元管理できる建設プロジェクト管理サービスです。
現在、20万社以上の企業、51万人以上のユーザーに利用されています。
導入企業数は6年連続でシェアNo.1を誇り、業界での信頼性が高いサービスです。 (※『建設業マネジメントクラウドサービス市場の動向とベンダシェア(ミックITリポート2023年10月号)』デロイト トーマツ ミック経済研究所調べ)
協力会社と情報共有ができる施工管理機能はもちろんのこと、営業管理や原価管理なども管理することができ、工事に関する情報を一元管理することができます。
また、チャット機能もあり協力会社とのやり取りをスムーズに行うことができます。
18万社に導入され、建築業界から新築やリフォーム、ゼネコンや専門工事業界など、幅広い分野で活用されています。
システムの特徴・利点
- 現場効率化から経営改善まで一元管理
- ANDPADチャットによる円滑なコミュニケーション
- 国土交通省NETIS登録
機能 | 顧客管理、見積作成、入金管理、施工管理、営業管理、売上・原価管理、チャット機能、写真・資料管理、工程表作成機能、電子受発注機能(EDI)、その他 |
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初期導入費用 | 要問合せ |
保守・更新費用 | 要お問合せ |
無料・体験版 | 要お問合せ |
対応OS | 要お問合せ |
サポート体制 | 電話対応 メール チャットサポート セミナー/説明会/講習 |
運営会社 | アンドパッド |
【クラウド型】ダンドリワーク
『ダンドリワーク』は、建築業の現場に精通したメンバーが開発したサービスで、建築工事の現場管理に特化した工事管理システムです。
累計導入実績は100,000社、ユーザー数は170,000人以上が利用しており、元請会社と協力会社の情報共有をスムーズに行うことができると評判です。
各現場で撮影をした現場写真や図面・資料などを関係者とリアルタイムに共有することができます。
「画像書き込み機能」を利用すれば写真に直接コメントを書き込むことができるので、指示をより明確に伝えることができるでしょう。
システムの特徴・利点
- 現場に関する情報や図面などの資料をクラウド上で一元管理
- 閲覧権限の設定も可能なため、必要な人にだけ情報の共有ができる
- 使いやすさに徹底的にこだわったデザイン
機能 | 現場管理、写真・資料管理、掲示板、コメント機能、工程表、受発注機能、検査管理、報告書作成機能、施主共有機能、勤怠管理、その他 |
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初期導入費用 | 200,000円~ ※税表記なし |
保守・更新費用 | 15,000円/月~ ※税表記なし |
無料・体験版 | 要お問合せ |
対応OS | 要お問合せ |
サポート体制 | 要お問合せ |
運営会社 | 株式会社ダンドリワーク |
【クラウド型】KANNA
『KANNA』は、建設業、不動産業などの現場の生産性を向上を目的とした施工管理アプリです。 導入企業は50,000社以上にのぼります。
現場状況の共有から報告書の作成までを行うことができ、施工管理の業務負担を軽減できます。
ネット環境があればどこでも確認でき、スマホアプリでも利用できる操作性が特徴です。
また、基本機能を無料で利用でき、アカウント数に制限がないため、コストパフォーマンスに優れています。
システムの特徴・利点
- 現場の進捗を、案件一覧・案件カレンダー・案件ボードなど複数の閲覧形式で一元管理できる。
- オプションでAPI連携による基幹システムとの連携を行い、オリジナル機能の開発が可能。
- 他社アカウント数無制限で、コスト面でも運用面でも手軽に利用可能。
機能 | 統合管理、現場管理、写真、資料、写真台帳、チャット・共有、カレンダー、権限管理、その他 |
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初期導入費用 | 無料 |
保守・更新費用 | 要お問合せ |
無料・体験版 | あり |
対応OS | PC 要お問合せ ※推奨ブラウザ:Google Chrome (最新版) アプリ ・iPhone:iOS 最新バージョン ・Android:Android 6.0以降 |
サポート体制 | セミナー/説明会/講習 ※その他、要お問合せ |
運営会社 | 株式会社アルダグラム |
【クラウド型】BUILDY NOTE
『BUILDYNOTE』は、建築業界の生産性と品質向上を支援するクラウド型の業務管理システムです。
AXSデザイン社が石川県内の新築着工数で1位を獲得した際の業務効率化のノウハウをもとに開発されました。
工程表作成だけでなくスケジュールやメッセージ、顧客管理や原価管理も可能です。
現場監督不足や働き方改革の推進、職人確保に悩む建築業界の企業におすすめの現場管理アプリです。
システムの特徴・利点
- 現場のスケジュールを可視化
- 社内の予定を共有するグループウエア機能搭載
- 石川県内No1となったAXSデザイン社の業務効率化のノウハウをもとにシステムを開発
機能 | 工程作成・管理、スケジュール作成、メッセージ、ファイル管理、顧客管理、検査、原価管理、電子受発注、その他 |
---|---|
初期導入費用 | 要お問合せ |
保守・更新費用 | 要お問合せ |
無料・体験版 | あり |
対応OS | ・Windows ・Mac |
サポート体制 | 電話対応 リモートサポート セミナー/説明会/講習 フォーム |
運営会社 | 株式会社フィックス |
その他のおすすめ工程表アプリ
上記で紹介したアプリ以外にも、現場の効率化を支援する工程表アプリは多数存在します。
例えば、Photoruction(フォトラクション)は、建築・土木現場の生産支援に特化しており、レイアウトの自由度が高く、バーチャート・ネットワーク工程表に対応しています。
LycheeRedmine(ライチレッドマイン)はプロジェクト管理ツールとして、ガントチャートやカンバン機能を提供しています。
その他、現場ナビ工程、eYACHO、現場ポケットなども、それぞれの特徴を持つおすすめの工程表アプリです。
自社の業種や規模、必要な機能、予算に合わせて、無料トライアルなどを活用しながら最適なアプリを見つけることをおすすめします。
工程表アプリを使うデメリット
工程表アプリを使用するメリットを紹介してきましたが、デメリットもあります。
以下で2つご紹介します。
デメリット①:コストがかかる
工程表アプリは、無料ものでも、便利な機能が十分に備わっているものがあります。
しかしより便利に使おうと思うと、有料サービスの方が適しているといえるでしょう。
アプリへの投資額以上に、業務の効率化の恩恵が受けられるとは思いますが、有料アプリを使う際は自社の予算に合わせて選ぶことが大切です。
デメリット②:ITツールが苦手な人は難しく感じてしまう
年配の方や、ITに苦手意識を持っている方は、今までの方法からITツールを使う方法へ変えることに戸惑ってしまう可能性もあります。
工程表の作成など、手作業で行っていたものをインターネット上で行うことは、慣れない作業がいっぱいで難しく感じてしまいがちです。
有料アプリには、電話やチャットでサポートしてくれるサービスがついているものが多いです。
もし導入後に不安を感じている社員がいるなら、サポート体制が充実しているツールを選ぶ必要があります。
デメリット③:使えるOSや端末が限られている場合がある
工程表アプリによっては、利用できるOSや端末が限定されている場合があります。
例えば、特定のOS(iOSのみ、Androidのみなど)にしか対応していなかったり、古いバージョンのOSやPCでは正常に動作しなかったりすることがあります。
現場で使用するスマートフォンやタブレット、事務所のPCなど、様々な環境での利用を想定している場合、導入前に対応OSや推奨端末を必ず確認することが重要です。
これにより、「アプリを導入したけれど、手持ちの端末で使えなかった」といった事態を避けることができます。
施工管理アプリのメリット・デメリットをみるならこちら
工程表アプリ・ソフトの導入事例
実際に工程表を管理できるアプリやソフトを導入した事例をご紹介します。
格段に作業効率が向上しました(アイピア)
導入背景
以前工事を行った際、人員管理ミスにより経験不足の職人が多く、工事が思うように進みませんでした。
また、管理不足により作業員が誤った解体をしてしまい、補修作業が追加されたことで資材不足を招き、更に工期が遅れる要因となりました。
導入効果
工程表アプリを導入し、人員の管理がしやすくなりました。
作業員の経験値に配慮した人員配置や余裕を持った工期設定を行うことができました。
また、工程表の作成・管理・共有もわかりやすいので、新人でも工事手順を把握しやすくなり、格段に作業効率が向上しました。
誰でも業務を引き継げる仕組みを確立(KANNA)
導入背景
- 明文化されていない細かな業務フローが職員各自の裁量に委ねられ、属人化が生じていた
- 部署異動が定期的にある一方、業務の属人化によって引き継ぎが十分にできずにいた
- 情報漏洩防止の観点からメール添付できる資料に制限があり、図面更の合意を得るために関係者を集める必要があるほか、メール連絡においても最新情報の認識にずれが生じることがあった
導入効果
行政機関|工程表をタスク管理として活用。テンプレートを使って誰でも業務を引き継げる仕組みを確立 | 施工管理アプリのKANNA(カンナ)
- 案件カレンダーによって工事の進捗状況を可視化し、案件ボードによって工事ごとの関係者や留意事項を整理。関係者全員がそれらの情報を確認できることから、属人化の解消に寄与
- 工事の流れやタスクを可視化できる工程表の活用により、業務フローが明確化。業務のマニュアルが出来上がり、引き継ぎの際にスムーズに業務フローが共有できる
- 災害発生時に、スマホでの一時対応が可能となり、現場状況の共有と把握にも期待
工程表アプリに関するよくある質問
- 紙の工程表と比べて何が便利なのですか?
-
紙では難しいリアルタイムの更新・共有が可能です。また、工程の変更や調整も簡単にでき、ミスや伝達漏れを防げます。スマートフォンやタブレットでも確認できるため、現場との連携も強化されます。
- 他の担当者と情報を共有できますか?
-
はい、クラウド型の工程表アプリなら複数の担当者とリアルタイムで情報共有ができます。アクセス権限を設定できるため、必要な人だけに情報を公開することも可能です。
- 無料で使える工程表アプリはありますか?
-
はい、基本機能が無料で使えるアプリもあります。ただし、利用人数や機能に制限がある場合があるため、必要に応じて有料プランを検討してください。
- 自社に合わせてカスタマイズできますか?
-
一部のアプリでは工程の種類や表示項目をカスタマイズできる機能が用意されています。より高度なカスタマイズを希望する場合は、業種特化型のシステムや開発会社に相談するのが良いでしょう。
- セキュリティは大丈夫ですか?
-
クラウド型のアプリでは、通信の暗号化やデータバックアップなど、セキュリティ対策が施されています。ただし、導入前にはプライバシーポリシーやデータ保護方針を確認することをおすすめします。
まとめ
いかがだったでしょうか。
工程表をエクセルで作成している、という方は、アプリを使うことで工程表の作成が効率化されます。
しかし、スマホアプリには、使える機能にも限りがあります。
工程表以外の他の業務も効率化したい!という方は、必要な機能をしっかり考え、それによってアプリではなく一元管理ができるシステムを導入するのも一つの手といえるでしょう。
建築業向けの管理システム「アイピア」
アイピアは建築業に特化した一元管理システムであり、顧客情報、見積情報、原価情報、発注情報など工事に関する情報を一括で管理できるため、情報集約の手間が削減されます。
さらに、アイピアはクラウドシステム。外出先からでも作成・変更・確認ができます。
アイピアはここが便利!6つのポイント
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