はじめに
基本的なマーケティングに関するフレームワークの一覧を暗記しやすいようにまとめています。
暗記・活用までのステップ!
①まずは、一覧を簡単に確認しよう
②各フレームワークの詳細を確認しよう
③再度、一覧をチェックし、暗記しよう
④実際の職場で活用してみよう!!
※本記事では、本格的なフレームワークの活用法方法は記載しておりません。
基本的なフレームワークの種類を覚えて頂くことを目的としているため、簡易な説明となります。
2.マーケティング フレームワーク一覧(暗記用)
フレームワーク名 | 暗記ポイント |
---|---|
情報収集 | |
「顧客視点」で商品・サービスをチェックする。 ①製品(Product)→顧客価値(Customer value) | |
「人・物・お金・時間・情報」から資源の分配状況を把握、配分する | |
新商品や新サービスが市場に浸透するまでの経過を、 購入者のタイプで表したものです。 イノベーター(Innovators:革新者) アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者) アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者) レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者) ラガード(Laggards:遅滞者) | |
現状分析・課題分析 | |
自社と競合のコア・コンピタンスを比較して点数化し、 戦略を構築する際の判断材料にする | |
4つの視点から外部環境の分析を行うフレームワーク ①「政治(Political)」 ②「経済(Economic)」 ③「社会(Social)」 ④「技術(Technical)」 | |
3つの視点から自社の課題や現状を把握する フレームワーク ①「自社(Company)」 ②「顧客(Customer)」 ③「競合(Competitor)」 | |
思考のプロセスや範囲などを視覚的に整理する。 左の図のように、項目の下に関連する項目を追加する。 全体像やフローを把握し、メンバーに共有するこで、 ズレを最小限にする | |
業界構造を把握するための「5つの競争要因」 ①「競合企業との敵対」 ②「新規参入企業の脅威」 ③「代替品の脅威」 ④「供給業者(売り手)の交渉力」 ⑤「顧客(買い手)の交渉力」 | |
事業活動を「主活動」と「支援活動」の 2つに分けて分析し、どの工程で付加価値(バリュー)を出しているか分析する。 | |
自社が参入する市場における立ち位置の把握や 下記の4つの要因で競合他社を分析する。 内部要因:強み、弱み 外部要因:機械、脅威 | |
縦軸に「市場」、横軸に「製品」をとり、 それぞれ「既存」と「新規」に分けて 構成した4つのマトリクスで経営戦略を分析する。 市場開拓、多角化、市場新党、新商品開発 | |
「市場成長率」と「市場シェア」の2軸に沿って、 「花形」「問題児」「負け犬」「金のなる木」 の4つに分類し、経営資源の分配を検討する。 | |
ターゲットユーザーのカスタマージャーニー を分析し、商品・サービスの認知から最終的な 購買に至るプロセスを分析する。※カスタマージャーニー = 顧客が商品やサービスを知り、最終的に購買するプロセス プロセスとは、「行動」、「思考」、「感情」など |
3.情報収集 フレームワーク 3選
4C分析
活用タイミング:顧客が本当に必要としている商品を分析したい時
4Cとは、販売者の視点である4P(製品、価格、流通、プロモーション)
を購買者の視点に立って置き換えた概念のこと。
販売者視点 | 購買者視点 |
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製品(Product) | 顧客価値(Customer value) |
価格(Price) | 顧客コスト(Customer cost) |
流通(Place) | 利便性(Convenience) |
プロモーション(Promotion) | コミュニケーション(Communication) |
顧客価値:「商品を購入することで、どんな価値を得られるか」という視点で考える
顧客コスト:「商品を購入することで、どのような負担が発生するか」という視点で考える
利便性:「商品を購入するまでの手軽さや利便性はどうか」という視点で考える
コミュニケーション:「商品の情報や特徴の分かりやすさ」という視点で考える
5つの経営資源
活用タイミング:現状の自社資源を分析し、適切に資源の配分を行い時
経営資源の5視点では、自社・他社・業界の資源状況を客観的に観察します。
資源の定義は「人」「モノ」「金」「情報」「時間」とします。
これらの資源の現状を正確に把握し、適切な資源の配分を行います。
イノベータ理論
活用タイミング:新商品や新技術を市場に普及させたい時の手法を考察する時
新商品や新サービスが市場に浸透するまでの経過を、購入者のタイプで表したものです
1. イノベーター(Innovators:革新者)【市場全体の2.5% 】
冒険心にあふれ、「新商品を積極的に試してみる人」
2. アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者)【市場全体の13.5% 】
「流行に敏感で、日常的に情報を収集を行い自ら、商品の良さを判断する人」。
他の消費層への影響力が大きく、オピニオンリーダーとも呼ばれる。
3. アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者)【市場全体の34.0% 】
「新しい技術、商品には慎重派な人」慎重ではあるが、平均より早くに新しいもの
を取り入れる。 アーリーアダプターの動向を見て、購入を検討します
4. レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者)【市場全体の34.0% 】
「新しい技術、商品にはかなり慎重派な人」。
周囲の大多数が試している場面を見てから同じ選択をする。
フォロワーズとも呼ばれる。
5. ラガード(Laggards:遅滞者)【市場全体の16.0% 】
「最も保守的な人」。流行や世の中の動きに関心が薄い。
商品が一般的になるまでは購入しない。
4.現状分析 フレームワーク 10選
コア・コンピタンス分析
活用タイミング:自社の課題、現状を分析したい時(競合の比較)
コア・コンピタンスとは、自社が持つ他者にマネできない技術や能力のことで、顧客価値を生むもののことです。
自社と競合のコア・コンピタンスを比較して点数化し、戦略を構築する際の判断材料にします。
• コアコンピタンスを分析するポイント
• 模倣可能性(Imitability)
• 移動可能性(Transferability)
• 代替可能性(Substitutability)
• 希少性(Scarcity)
• 耐久性(Durability)
PEST分析
活用タイミング:自社の課題、現状を分析したい時(外部要因)
自社の戦略に影響する下記の4つの観点に分類し分析する。
①「政治(Political)」
②「経済(Economic)」
③「社会(Social)」
④「技術(Technical)」
4つの観点に基づき機会や脅威を分析することで、
外部要因を踏まえたマーケティング戦略につなげられます。
3C分析
活用タイミング:自社の課題、現状を分析したい時(自社、顧客、競合)
3C分析とは下記の3つの視点を用いた現状分析で活用するマーケティングフレームワークです。
①「自社(Company)」
②「市場・顧客(Customer)」
③「競合(Competitor)」
自社が事業を行うビジネス環境を分析するためのプロセス
自社 :市場・顧客、競合を踏まえて自社を分析し、成功する要因を発見する
市場 :市場や顧客のニーズの変化を知る
競合 : 競合が市場や顧客のニーズの変化にどのように対応しているかを知る
ロジックツリー分析
活用タイミング:自社の課題、現状を分析したい時(イメージやプロセスを視覚化)
ロジックツリー分析とは、イメージのプロセスや領域などを視覚的に整理する
マーケティングフレームワークです。
これを活用することでマーケティング戦略の全体像やフローを把握し、メンバーに共有するこで、
ズレを最小限にすることができる。
ファイブフォース分析
活用タイミング:自社の課題、現状を分析したい時(業界構造、外的要因、内的要因)
ファイブフォースとは、業界構造を把握するために、下記の「5つの競争要因」
の視点を用いた現状を分析するマーケティングフレームワークです。
①「競合企業との敵対」
②「新規参入企業の脅威」
③「代替品の脅威」
④「供給業者(売り手)の交渉力」
⑤「顧客(買い手)の交渉力」
現在、競合する企業、新規参入の脅威・代替品の脅威・供給業者の交渉力・顧客の交渉力
など、内的要因、外的要因両方をカバーしたフレームワークです。
バリューチェーン分析
活用タイミング:自社の課題、現状を分析したい時(主活動、支援活動)
バリューチェーンとは、事業活動を「主活動」と「支援活動」の2つに分けて分析する
マーケティングフレームワークです。
主活動:マーケティング・販売などの直接的な活動
支援活動:経理・人事・総務・環境設置などの間接的な活動
活動を洗い出し、どの工程で、付加価値(バリュー)を出しているか分析し、
事業の競合優位となる強みを分析できるフレームワークです。
SWOT分析
活用タイミング:自社の課題、現状を分析したい時(内部要因、外部要因)
SWOT分析とは、企業や事業の取るべき方策を、
自社に影響する内部要因の「強み(Strengths)」「弱み(Weaknesses)」と外部要因である「機会(Opportunities)」「脅威(Threats)」の4つの視点に分けて現状分析を行うマーケティングフレームワークです。
SWOTを活用することで、自社の参入する市場における立ち位置の把握や競合他社を把握できます。
また、経営資源の最適活用を図る経営戦略策定方法の一つです。
アンゾフのマトリクス分析
活用タイミング:自社の課題、現状を分析したい時(市場、製品、既存、新規)
縦軸に「市場」、横軸に「製品」を取り、それぞれに「既存」「新規」の2区分を設け、
4象限をマトリクスし、成長戦略を分析するマーケティングフレームワークです。
市場 :既存 | 製品:既存 = 市場浸透
市場 :新規 | 製品:既存 = 市場開拓
市場 :既存 | 製品:新規 = 新商品開発
市場 :新規 | 製品:新規 = 多角化
市場浸透:既存製品の売上アップを狙う
市場開拓:新規の市場において既存製品の売り上げアップを狙う
新商品開発:既存の市場において新製品の売り上げアップを狙う
多角化:新規の市場において、新規製品の売り上げアップを狙う
PPM分析
活用タイミング:自社の課題、現状を分析したい時(市場、製品、既存、新規)
「市場成長率」と「市場シェア」の2軸に沿って、 「花形」「問題児」「負け犬」「金のなる木」
の4つに分類し、経営資源の分配を検討するマーケティングフレームワーク。
市場成長率、市場におけるシェアの高低をもとに各事業を配置していきます。
円の大きさは事業規模を示します。
各象限によってアプローチが変化します。
①花形:
利益は出やすいが競争が激しい。継続的な
投資が必要となる。
②問題児:
市場成長率が高く魅力的だが市場シェアが低く
事業利益が出にくい。より多くの投資が必要となる。
③負け犬:
市場が成熟し市場価値が低く利益が見えない。
積極的な投資は不要。
④金のなる木:
新規参入する企業が少なく競争は緩やか。
事業利益が出しやすい。
カスタマージャーニー分析
活用タイミング:自社の課題、現状を分析したい時(カスタマージャーニー)
カスタマージャーニーとはターゲットユーザーのカスタマージャーニを分析し、
商品・サービスの認知から最終的な購買に至るプロセスを分析し、必要なコンテンツを作成・提供する
※カスタマージャーニー = 顧客が商品やサービスを知り、最終的に購買するプロセス
プロセスとは、「行動」、「思考」、「感情」など
5.まとめ
今回は、マーケティングフレームワークとして、最初に覚えるべきフレームワークを
13選ご紹介しました。
実際のマーケティングを行う際に、フレームワークの事は知っていても、実際に
活用せず、感に頼ってしまっていることが多いと感じています。
それはとても、もったいない事です。フレームワークを活用することで誰でも優れたマーケティング
を行う事が可能です。
まずは、フレームワークの種類を覚え、適切なフレームワークを選択できるようになることから
始めましょう。