リフォーム会社に限らず、営業職には様々なスキルが求められます。
その中でもなかなか難しいとされるのが「キャンセル理由のヒアリング」です。
あまりそういったことを聞くのははばかられるというか、抵抗がある・・・という営業の方も少なくありません。
今回はこの「キャンセル」に関してご紹介します。
キャンセル理由を聞く理由
営業をしていれば、契約をもらうよりお断りされてしまうケースのほうがはるかに多い、という営業の方がほとんどです。
「キャンセルを気にしてはいけない!」と思う気持ちも分かるのですが、キャンセル理由を聞いておくのには理由があります。
営業では分析が最も重要
営業職には「天性の才能」が必要と思われがちです。
人と接する才能、上手の話す才能などがあるから出来るという「誤解」があります。
確かにそういった才能をもとに営業活動をしている人も居ないわけではありません。
ただ、実際のところ営業は「科学」です。
営業がどのようなアクションを行い、それに対してどのような反響・リアクションがあるか?
その反響・リアクションが十分なものかどうか、十分でないならどんな理由があるのか・・・こういった仮説・検証を繰り返していくことこそが営業活動の神髄です。
キャンセル理由は「仮説・検証」のために最も必要なキー
営業は科学であり、仮説・検証を繰り返すことで品質を高めていく仕事です。
仮説・検証を行うためには仮説を実行する「アクション」とその「結果」、そして新たな仮説を立てるための「情報」が必要になります。
キャンセル理由は、まさに営業が仮説・検証を繰り返し続けるために必要不可欠な情報なのです。
何がいけなかったのか分からないまま、やる気と根性だけで続けていても疲弊していく一方です。
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アクション理由はどのようにして聞いていくべきか
アクション理由を聞かなければならない理由が分かったところで、その「聞き方」について考えてみましょう。
いきなり詰問口調で迫らない
とくにBtoCなど場合、さまざまな感性・感覚を持った一般家庭のお客様を相手にすることになります。
そういった際には価格や品質と同じくらい「感情」が重要視されるケースが多いものです。
極端な話、「他よりも少し高いけど担当の人がよくしてくれる」というお客様だっていらっしゃるはずです。
そんな環境の中、キャンセルの理由を単刀直入に、根掘り葉掘り聞いてしまうと相手に嫌な思いをさせることがあります。
というのも、キャンセルする際に何割かのお客様は「申し訳なさ」「うしろめたさ」をほんの少し持っています。
競合のほうが安い、品質がいい、サービスがいい、事情が変わって買わなくなった等いくら正当な理由があったとしても、そういった理由を「キャンセルする相手」に対して伝えるのは少し抵抗を持たれているものです。
そんな中にグイグイと詰問口調で「なんでですか?」「何かよくないことがありましたか?」などと聞くのはおすすめできません。
まずは快くキャンセルを受け入れる
営業活動はお客様の悩み解決や願望実現のお手伝いが目的です。
「自社で買ってもらう」のは二の次で、お客様からすれば全くどうでもよいことです。
その前提に立って、まずはキャンセルを快く受け入れましょう。
そのうえで、「差支えない範囲で構わないので、今後のサービス向上のためにキャンセルなされた理由をお聞かせいただければありがたいのですがいかがでしょうか?」と聞いてみます。
もし競合検討も含めて購入そのものを保留にされたのであれば、その点に共感をしてからというのも重要です。
絶対にキャンセルを覆そうとしてはいけない
キャンセル理由のヒアリング時に最もやってはいけないタブーがあります。
キャンセルの連絡があったお客様を無理やり覆して契約させようとしてはいけません。
もちろんキャンセルの理由や経緯によって何か提案できることがあるかもしれません。もしかするとお客様の勘違いによってキャンセルが決断されてしまったというケースかもしれません。それでも、いきなりその話を初めてしまえばそれは「説得」であり「押し売り」です。
あまり良い印象は与えません。それどころか口コミで広がって会社のイメージを落とすことすらあり得ます。
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まとめ
今回は契約のキャンセルがあった場合に、キャンセル理由を確認するべき理由と、その尋ね方について紹介しました。
繰り返しますが、営業は「科学」です。
大切な仮説・検証を繰り返すために、キャンセル理由は「聞きにくい」でためらうにはあまりにも勿体ない情報です。
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