戦略会計とは?MQ会計についても紹介

戦略会計とは?MQ会計についても紹介

単純に数字を計算していくだけでは、会計を未来に活かすことができません。
これから会社として売上をアップさせ結果を残していきたい場合、戦略会計を活用しましょう。

先を見越すことで、今後の環境や状況に対応しやすくなります。
特に、要素を分けて考えられるMQ会計は、細かく分析可能です。

今回は、戦略会計やMQ会計について詳しく紹介していきます。

戦略会計とは

収支の事実を淡々と計算して実績を記録するのではなく、未来を見据えた会計業務を戦略会計と言います。

財務実績を記録する場合、経費を使いすぎているなど確認をする時があっても、だいたいは記録が中心になっているかもしれません。
しかし、ただ記録しているだけでは、未来の取り巻く環境に対応できない可能性も出てきます。

あらゆる経営状況に対応するためには、経営計画を立てる際にモニタリング会計を実践したり、単純な会計ではなく管理会計へと会社全体で意識を変えていったりする必要があります。
ただの記録として会計を行うのではなく、会計を戦略的に利用することで、未来の経営困難にも対応可能です。

これまでの会計は自社として活用するためのものではなく、外部の銀行や税務署などに見せるためのものとして作成されていました。
しかし、会計の中には今後に役立つ数字の情報が多々隠れているため、利用の仕方で大いに会社の発展へと貢献します。
現状の課題を分析し、戦略を立てる際などに役立てられます。

また、会計を経理担当者だけに任せっきりにせず、経営者が積極的に関わることも重要です。
消費者のニーズやテクノロジーは急速に変化・発展し、短期間の間にも世間の雰囲気は変わります。
今後もさまざまに変化するであろう世の中に対応するためにも、上手に戦略会計を取り入れていきましょう。

MQ会計とは

実際に戦略会計を利用する場合は、MQ会計が役立ちます。
MQ会計とは、要素に分けて考えていく方法です。
単純に今まで通り会計をするだけでなく、内容を細かく数字で把握することができ、分析に役立ちます。

外部に見せなければいけない会計では、内容が細かく書かれていません。
決算書を例に挙げてみても、何個売れたなど細かい数量の情報は載っていません。

しかし、MQ会計は細かい情報も要素となっているため、今後を見据えた分析に活用できます。
また、他企業と自社の状況を比べたい時にも、MQ会計は役立ちます。

MQ会計では、売上のほかに変動費や数量、付加価値など今後の経営で役立つ情報がすべて網羅されています。
そのため、『超会計』とも言われています。

柔軟性のある会計手法なので、戦略会計を検討している場合はぜひ取り入れてみましょう。

以下では、MQ会計の要素について詳しく紹介します。

P:プライス

プライスとは、自社が販売する際の販売価格です。
自社がどの金額で商品やサービスを販売したかをMQ会計で計上する時は、こちらに価格が入ります。

販売価格は、自社の利益がどの程度増減するかに関わってきます。
安すぎると利益が出にくいことは容易に想像できますが、高すぎても売れにくくなってしまい、逆に利益が増加しない可能性もあります。
価格を設定する際には、商品やサービスの価値との兼ね合いをしっかりと考えなければなりません。

さらに、市場など考慮しなければならないことが多々あり、簡単に決められない部分でもあります。
未来の会計として、プライスを決める際は慎重さが必要です。

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V:バリアブル・コスト

バリアブル・コストとは、変動費です。
商品やサービスを作る際には、コストがかかります。
製造にかかった金額は、バリアブル・コストに入ります。

バリアブル・コストはいつも一定とは限らず、世の中の動きやどのような製造を行うのかで変化します。
MQ会計で使用する際には、P(プライス)からV(バリアブル・コスト)を引いてM(付加価値)を算出します。
逆に、MとVを足してPを算出することも可能です。

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Q:クォンティティー

いくら売ったのか数量を表す際に、クォンティティーを使います。
一見売上など金額の面が重視されがちですが、どの計算をする際にも数量がいくつだったかは大変重要です。
通常の会計では金額が重視されますが、戦略会計では数量も重視されています。

MQ会計では、PやVもQの要素と組み合わせて考えられています。
PQ(販売価格)、VQ(変動費)などが存在します。

金額と数量は一見別の要素に見えますが、そうではありません。
個別に見える情報は全体の情報を表し、未来の会計を考える際に大きく役立ちます。

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F:フィックスド・コスト

期間費用や会社経営費用をフィックスド・コストと言います。
サービスや商品は販売する際や売るまでの期間管理する際にも費用がかかります。
これらもMQ会計では必要な要素です。

変動する費用ではなく、固定的に発生する場合がほとんどのため、Qの数量の影響を受けません。

G:ゲイン

会社にとってどの程度利益があったのかを表しているものがゲインです。
この部分がなければ、会社としては赤字になり、未来の存続も危うくなってしまいます。

ゲインの要素を作っているのが、ここまでに紹介したほかの要素です。
思ったような利益が上がらない場合、QやP、Vなどの細かい要素を見直し改善していかなければいけません。

利益ばかりに注目していても、ほかの隠れていた要素のどこに問題点があるのか見えにくくなってしまいます。
MQ会計を利用すれば、ゲインを最大化させることが可能です。

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まとめ

外部へ見せる会計として、淡々と収支を記すだけではもったいないです。
現状や過去の記録としては参考にできますが、未来へ向けての発展としては今一つ活用できません。

戦略会計を使うと、現状だけでなく未来を予測して将来の目標が明確になります。
理想と現実のギャップも認識しやすく、細かく分析をしながら発展する会社づくりができるためおすすめです。

戦略会計ではMQ会計を使いますが、まず要素を覚えておきましょう。
PVQFGの5つの要素から成り立ち、どれもが重要です。

特に利益を考える際は、その他の要素が大きく関係しているため見直すようにしましょう。
過去は変えられなくても、未来の経営は努力次第で変えられます。
大いに戦略会計を利用して、会社の発展に役立てましょう。

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