工程表はプロジェクトの規模によって複雑かつ膨大になりがちで、作成時・管理時ともに様々な手間が生じます。
しかし作成しないと進捗状況や各工程の必要人員などが把握できず、プロジェクトの進行に影響を及ぼしかねません。特に大きなプロジェクトではしっかりと作成する必要があります。
この記事では工程表の中でも工事を行う建築・建設業に注目し、ありがちなトラブルと解決手段、おすすめアプリをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
工程表アプリとは
工程表アプリとは工程表の作成はもちろん、円滑に作業を進められるように作業工程の管理を行うアプリです。
パソコンだけでなく、スマホやタブレットからリアルタイムで情報を共有することができる工程表アプリは、現場で働く建設業で働く建設業界では欠かせないものになってきました。
複数人でスケジュールを把握するには、従来のような紙やボードでは賄いきれないことが多くあります。
工程表アプリを使うことで、一目で全体のスケジュールを把握でき、伝達ミスや確認不足などの人的ミスも防ぐことができます。
スマホアプリを使って工程表を効率的に作成
スマホアプリを使えば効率的に工程表の作成が可能です。エクセルでも作成できますが下記のような問題が発生する可能性が高いです。
- 細かい表現をどう操作すれば実現できるのか分かりにくい
- 共有がしづらい、会社全体の状況が分かりづらい
- 外出先から確認しづらい
- 詳細確認のための写真や図面がどこにあるか分からない
これらの問題の解決方法としては、
- 細かい表現や操作が分からなくならないよう既存テンプレートやマニュアルを準備する
- 工程表のデータを共有できる社内ネットワークを構築する
- 外出先からも確認できるよう、共有はオンラインストレージで行う
- 写真や図面も一緒に確認できる保存ノウハウをマニュアル化する
ですが、既にお気づきの通り、これらは場当たり的な解決手段であって本質的な効率化とは言い難いものです。
4つのうちどれかひとつにでも悩んでいるなら、「工程表を作成できるアプリ」の導入を検討してください。
全ての面で様々な効率化が見込めるはずです。
工程表アプリを導入するメリットは?
工程表アプリの選び方を解説してきましたが、メリットを見ていきましょう。
以下で3つご紹介します。
メリット①:スマホやタブレットで簡単に確認できる
工事現場では、工程表に従ってそれぞれの作業員が動いています。
工程表アプリを使うことで、スマホやタブレットから、インターネットさえあればすぐに確認することができます。わざわざ現場や事務所に出向く必要がなく、作業効率が上がります。
また、工程表だけではなく、現場写真や資料のやり取りもアプリ上でできるようになります。
メリット②:複数の現場をまとめて管理できる
工程表アプリを使うことで、複数の現場の管理が可能になります。
何か変更点がある場合でも現場間での移動がなくなるため、時間短縮になります。
現場を複数掛け持ちしている人にはメリットが大きいでしょう。
メリット③:スムーズにコミュニケーションが取れる
アプリを使うことで、現場の情報をリアルタイムで把握することができます。
社内でそれぞれが担当する現場の情報が共有しやすくなることで、行き違いやトラブルが起こることを防ぎます。
電話や人づてでのコミュニケーションをとる時間やストレスも削減できます。
工程表に関連する記事はこちら
工程表スマホアプリの選び方4選
工程表アプリを使うことで効率的に工程表の作成ができます。
しかし、工程表アプリといっても種類は様々です。
この章では、工程表アプリの選び方のポイントを4点ご紹介します。
工程表アプリの選び方①:必要な機能が備わっているか
工程表アプリは様々なものがありますが、それぞれ機能は異なります。
特に無料の工程表アプリの場合、必要最低限の機能は備わっていても、他に欲しかった機能がないということもあります。
導入する前に、使える機能を見て、必要な機能が備わっているか確認してから導入するようにしましょう。
工程表アプリの選び方②:操作はしやすいか
前述しましたが、ITツールを使い慣れていない人にも使いやすい操作感のアプリを選ぶことが大切です。
ぱっと見たときに、シンプルでわかりやすい画面だと思うものを使うようにしましょう。
操作に自信がない方は、サポートが受けられるものを選びましょう。
工程表アプリの選び方③:使えるOSは適しているか
使いたい工程表アプリが会社のPCなどのOSに適しているかしっかり確認しましょう。
バージョンの古いPCの場合、対応していない工程表アプリもあります。
スマホやタブレットで使えても、PCで使えないと意味がない、ということにならないよう事前の確認が必要です。
工程表アプリの選び方④:現場でも使えるか
工程表アプリを選ぶとき、機能面などスペックの違いにだけ目が行ってしまいがちです。
重要な点は、管理者と現場にいる作業員、双方が使いやすいアプリであるかということです。
現場の作業員の方にメリットがあるものを選びましょう。
実際どの機能をどのように使うかをイメージしながらアプリを選ぶといいかもしれません。
工程管理ツールに関する記事はこちら
【比較表あり】おすすめの工程表アプリ 厳選5選
工程表アプリはただ工程表が作成・管理できるだけでなく施工管理全体を管理できる「施工管理アプリ」がおすすめです。
ひとつひとつの現場だけでなく、全体工程やその他工期に関する写真・資料の共有まで出来るものを探してみましょう。
サービス名 | |||||
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建築業向け管理システム アイピア | ANDPAD | ダンドリワーク | KANNA | BUILDY NOTE | |
機能 | 見積作成、原価発注管理、工程管理・・・その他 | 顧客管理、見積作成、入金管理・・・その他 | 現場管理、写真・資料管理、掲示板・・・その他 | 統合管理、現場管理、写真・・・その他 | 工程作成・管理、スケジュール作成、メッセージ・・・その他 |
初期導入費用 | 要お問合せ | 要お問合せ | 200,000円~ ※税表記なし | 無料 | 要お問合せ |
保守/更新 費用 | 要お問合せ | 要お問合せ | 15,000円/月~※税表記なし | 要お問合せ | 要お問合せ |
無料版 体験版 | あり | 要お問合せ | 要お問合せ | あり | 要お問合せ |
【提供形態】 対応OS | 【クラウド型】 Windows/ios/mac | 【クラウド型】 要お問合せ | 【クラウド型】 要お問合せ | 【クラウド型】 PC版 要お問合せ (別途記載) ※推奨ブラウザ:Chrome | 【クラウド型】 Windows /Mac |
サポート 体制 | 電話対応、メール対応、リモートサポート | 電話対応、メール、チャットサポート、セミナー/説明会/講習 | 要お問合せ | セミナー/説明会/講習 | 電話対応、リモートサポート、セミナー/説明会/講習、フォーム |
運営会社 | 株式会社アイピア | アンドパッド | 株式会社ダンドリワーク | 株式会社アルダグラム | 株式会社フィックス |
【クラウド型】建築業向け管理システム アイピア
『建築業向け管理システムアイピア』は、建築業に特化した業務管理システムです。
累計導入実績は350社で、継続率は98%です。
見積作成はもちろん、顧客管理や入金管理、原価管理等様々な業務を一括で管理できます。
見積りを基に原価計算から発注までを処理できるため、業務時間が短縮され、入力ミスや発注漏れなどを減らすことができるでしょう。
また、使いやすい操作性のため、ITに慣れていない人でもスムーズに利用できます。
クラウド型でインターネットの環境があればどこでも使用できますので、パソコンが新しいバージョンに変わっても問題なく利用できます。外出先や支店など、どこにいても情報を確認できます。
システムの特徴・利点
- 施工管理に必要な機能をすべて搭載しているため、コストを大幅カット
- 必要ない機能を非表示にできるため、操作が簡単
- スマートフォンやタブレットと連動できるため、リアルタイムに情報を閲覧・編集
機能 | 見積作成、原価発注管理、工程管理、書類・写真管理、顧客管理、営業進捗管理、請求管理、入金管理、帳票作成、現場日報管理、物件管理、労務管理、在庫管理、その他 |
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初期導入費用 | 要問合せ |
保守・更新費用 | 要問合せ |
無料・体験版 | あり |
対応OS | ・Windows ・ios ・mac |
サポート体制 | 電話対応 メール対応 リモートサポート |
運営会社 | 株式会社アイピア |
【クラウド型】ANDPAD
『ANDPAD(アンドパッド)』は、現場の効率化から経営改善まで一元管理できる建設プロジェクト管理サービスです。
現在、20万社以上の企業、51万人以上のユーザーに利用されています。
導入企業数は6年連続でシェアNo.1を誇り、業界での信頼性が高いサービスです。 (※『建設業マネジメントクラウドサービス市場の動向とベンダシェア(ミックITリポート2023年10月号)』デロイト トーマツ ミック経済研究所調べ)
協力会社と情報共有ができる施工管理機能はもちろんのこと、営業管理や原価管理なども管理することができ、工事に関する情報を一元管理することができます。
また、チャット機能もあり協力会社とのやり取りをスムーズに行うことができます。
18万社に導入され、建築業界から新築やリフォーム、ゼネコンや専門工事業界など、幅広い分野で活用されています。
システムの特徴・利点
- 現場効率化から経営改善まで一元管理
- ANDPADチャットによる円滑なコミュニケーション
- 国土交通省NETIS登録
機能 | 顧客管理、見積作成、入金管理、施工管理、営業管理、売上・原価管理、チャット機能、写真・資料管理、工程表作成機能、電子受発注機能(EDI)、その他 |
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初期導入費用 | 要問合せ |
保守・更新費用 | 要お問合せ |
無料・体験版 | 要お問合せ |
対応OS | 要お問合せ |
サポート体制 | 電話対応 メール チャットサポート セミナー/説明会/講習 |
運営会社 | アンドパッド |
【クラウド型】ダンドリワーク
『ダンドリワーク』は、建築業の現場に精通したメンバーが開発したサービスで、建築工事の現場管理に特化した工事管理システムです。
累計導入実績は100,000社、ユーザー数は170,000人以上が利用しており、元請会社と協力会社の情報共有をスムーズに行うことができると評判です。
各現場で撮影をした現場写真や図面・資料などを関係者とリアルタイムに共有することができます。
「画像書き込み機能」を利用すれば写真に直接コメントを書き込むことができるので、指示をより明確に伝えることができるでしょう。
システムの特徴・利点
- 現場に関する情報や図面などの資料をクラウド上で一元管理
- 閲覧権限の設定も可能なため、必要な人にだけ情報の共有ができる
- 使いやすさに徹底的にこだわったデザイン
機能 | 現場管理、写真・資料管理、掲示板、コメント機能、工程表、受発注機能、検査管理、報告書作成機能、施主共有機能、勤怠管理、その他 |
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初期導入費用 | 200,000円~ ※税表記なし |
保守・更新費用 | 15,000円/月~ ※税表記なし |
無料・体験版 | 要お問合せ |
対応OS | 要お問合せ |
サポート体制 | 要お問合せ |
運営会社 | 株式会社ダンドリワーク |
【クラウド型】KANNA
『KANNA』は、建設業、不動産業などの現場の生産性を向上を目的とした施工管理アプリです。 導入企業は50,000社以上にのぼります。
現場状況の共有から報告書の作成までを行うことができ、施工管理の業務負担を軽減できます。
ネット環境があればどこでも確認でき、スマホアプリでも利用できる操作性が特徴です。
また、基本機能を無料で利用でき、アカウント数に制限がないため、コストパフォーマンスに優れています。
システムの特徴・利点
- 現場の進捗を、案件一覧・案件カレンダー・案件ボードなど複数の閲覧形式で一元管理できる。
- オプションでAPI連携による基幹システムとの連携を行い、オリジナル機能の開発が可能。
- 他社アカウント数無制限で、コスト面でも運用面でも手軽に利用可能。
機能 | 統合管理、現場管理、写真、資料、写真台帳、チャット・共有、カレンダー、権限管理、その他 |
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初期導入費用 | 無料 |
保守・更新費用 | 要お問合せ |
無料・体験版 | あり |
対応OS | PC 要お問合せ ※推奨ブラウザ:Google Chrome (最新版) アプリ ・iPhone:iOS 最新バージョン ・Android:Android 6.0以降 |
サポート体制 | セミナー/説明会/講習 ※その他、要お問合せ |
運営会社 | 株式会社アルダグラム |
【クラウド型】BUILDY NOTE
『BUILDYNOTE』は、建築業界の大幅な生産性と品質向上の「成果にこだわる」クラウド型の業務管理システムです。
創業約11年で石川県内No1となったAXSデザイン社の業務効率化のノウハウをもとに開発されました。
工程表作成だけでなくスケジュールやメッセージ、顧客管理や原価管理も可能です。
現場監督不足や働き方改革の推進、職人確保に悩む建築業界の企業におすすめの現場管理アプリです。
システムの特徴・利点
- 現場のスケジュールを可視化
- 社内の予定を共有するグループウエア機能搭載
- 石川県内No1となったAXSデザイン社の業務効率化のノウハウをもとにシステムを開発
機能 | 工程作成・管理、スケジュール作成、メッセージ、ファイル管理、顧客管理、検査、原価管理、電子受発注、その他 |
---|---|
初期導入費用 | 要お問合せ |
保守・更新費用 | 要お問合せ |
無料・体験版 | あり |
対応OS | ・Windows ・mac |
サポート体制 | 電話対応 リモートサポート セミナー/説明会/講習 フォーム |
運営会社 | 株式会社フィックス |
工程表アプリを使うデメリット
工程表アプリを使用するメリットを紹介してきましたが、デメリットもあります。
以下で2つご紹介します。
デメリット①:コストがかかる
工程表アプリは、無料ものでも、便利な機能が十分に備わっているものがあります。
しかしより便利に使おうと思うと、有料サービスの方が適しているといえるでしょう。
アプリへの投資額以上に、業務の効率化の恩恵が受けられるとは思いますが、有料アプリを使う際は自社の予算に合わせて選ぶことが大切です。
デメリット②:ITツールが苦手な人は難しく感じてしまう
年配の方や、ITに苦手意識を持っている方は、今までの方法からITツールを使う方法へ変えることに戸惑ってしまう可能性もあります。
工程表の作成など、手作業で行っていたものをインターネット上で行うことは、慣れない作業がいっぱいで難しく感じてしまいがちです。
有料アプリには、電話やチャットでサポートしてくれるサービスがついているものが多いです。
もし導入後に不安を感じている社員がいるなら、サポート体制が充実しているツールを選ぶ必要があります。
施工管理アプリのメリット・デメリットをみるならこちら
まとめ
いかがだったでしょうか。
工程表をエクセルで作成している、という方は、アプリを使うことで工程表の作成が効率化されます。
しかし、スマホアプリには、使える機能にも限りがあります。
工程表以外の他の業務も効率化したい!という方は、必要な機能をしっかり考え、それによってアプリではなく一元管理ができるシステムを導入するのも一つの手といえるでしょう。
建築業向けの管理システム「アイピア」
アイピアは建築業に特化した一元管理システムであり、顧客情報、見積情報、原価情報、発注情報など工事に関する情報を一括で管理できるため、情報集約の手間が削減されます。
さらに、アイピアはクラウドシステム。外出先からでも作成・変更・確認ができます。
アイピアはここが便利!6つのポイント
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