事務仕事をもっと効率化して「出来る人」と呼ばれたい!と思っている方は少なくないのではないでしょうか?
「仕事が出来る」定義は人によって様々ですが、こと事務業務においては一般的に、
- 作業が早く出来る人
- 高い品質の作業が出来る人
- 気配りが出来る人
が優れているといえるのではないでしょうか?
では、その「3大デキる事務員さん」になるためには、どうしたらいいのでしょう。
今回はそんな事務仕事の効率化について、実際に効果のあったものを紹介していきます。
事務作業の効率化が必要な理由
効率化の方法を紹介する前に、まずはなぜ業務を効率化する必要があるのか、その理由についてご紹介します。
事務作業の効率化が必要な理由は、「人的ミスの削減」「時間の節約」「コスト削減」「業務の属人化を防ぐ」「働きやすい環境の実現」の主に5つです。
人的ミスの削減
事務作業ではデータ入力や計算などの業務が多く、手作業によるミスが発生しやすい傾向があります。
例えば、数字の入力ミスや転記ミスが発生すると、請求書や契約書の誤りにつながり、修正作業が発生するだけでなく、取引先との信頼関係にも影響を及ぼします。
業務を効率化し、手作業を減らすことで、こうしたミスの発生を抑え、業務の正確性を高めることができます。
特にRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAIを活用すれば、データ処理を自動化し、人的ミスを最小限に抑えることが可能です。
RPAに関する記事はこちら
時間の節約
事務作業には、データ入力、書類作成、ファイリング、メール対応など、繰り返し発生する業務が多く含まれます。
これらを手作業で行うと膨大な時間がかかり、本来の業務に割ける時間が少なくなります。
しかし、業務効率化を進めることで、これらの作業を短時間で完了させることが可能になります。
例えば、テンプレートを活用した書類作成や、メールの自動返信設定、ワークフローのデジタル化などを導入することで、業務をスムーズに進められます。
これにより、従業員はより重要な業務に集中することができ、全体の生産性向上につながります。
コスト削減
業務の効率が悪いと、余計なコストが発生します。
例えば、書類の印刷や郵送にかかるコスト、人的ミスによる修正作業にかかる時間的コスト、さらには業務負荷による残業代などが挙げられます。
これらを削減するためには、業務プロセスを見直し、不要な作業を削減することが重要です。
ペーパーレス化やクラウドツールの導入により、紙の印刷や保管にかかるコストを削減できるだけでなく、作業時間を短縮し、残業を減らすことで人件費の削減にもつながります。
業務効率化を進めることで、企業全体のコストパフォーマンスを向上させることが可能です。
業務の属人化を防ぐ
業務が特定の従業員に依存していると、担当者が不在になった際に業務が滞るリスクが高まります。
例えば、特定の担当者しか分からない業務があると、その人が休暇を取ったり、退職したりした場合に、引き継ぎがうまくいかず業務が停滞する可能性があります。
業務効率化を進めることで、業務を標準化し、システム化することが可能です。
例えば、業務マニュアルを整備したり、タスク管理ツールを活用して業務の可視化を進めることで、誰でも同じ業務を遂行できる環境を整えられます。
こうした仕組みづくりにより、業務の属人化を防ぎ、組織全体の安定した運営が可能になります。
働きやすい環境の実現
業務が煩雑で非効率だと、従業員の負担が増し、ストレスがたまりやすくなります。
例えば、紙の書類を何度も確認したり、何度も同じデータを入力する作業が続くと、単調で疲労感が増し、モチベーションの低下につながります。
しかし、業務を効率化することで、従業員の負担を軽減し、働きやすい環境を整えることが可能です。
例えば、タスク管理ツールの導入や、自動化ツールの活用により、従業員の作業時間を短縮し、より重要な業務に集中できるようになります。
結果として、従業員の満足度向上や、離職率の低下にもつながります。
事務作業を効率化するための5つの方法

早速効率的に事務処理をするために取るべき5つ方法とその実例をご紹介します。
業務のムダを削減する
1つ目は業務の無駄を削減することです。
長年の暗黙の了解で手順がいつも同じ、前任者の作業方法で何となく続けている業務はありませんか?
今の手法を捨てるだけでガラリと業務効率化される事案があります。
特に、定例業務が多い事務作業は効率化できる事案が多く存在します。
実例①:来客時の受付の手法を変えて大幅に時間確保!
来客があった際に事務員がお客様を入口まで出迎えていたものをIpadでの自動受付式に変え、さらに5~10分かけていたお茶出しの代わりにコーヒーサーバーを来客スペースに配置。
これにより事務員の拘束時間はなくなり、新人に来客対応を教える時間も削減。ついでに最先端ツールを入れることによる企業イメージアップにも繋がり、全体的にいいことづくめとなりました。
実例②:社内連絡の直接配布を廃止!
社内連絡文書などを庶務が各課に直接配布していましたが、その業務を廃止して社内の1カ所に課ごとのボックスを設置しそこに配布文書を置くように。
配布作業と配布したときにやってくる五月雨の業務依頼が軽減され、庶務が自分の仕事に集中できるように。
普段当たり前になっている業務でも、思い切って「なくす」ことを選択するとよい代替案が見つかることがあります。
整理整頓をする
2つ目に、デスク周りやデータを整理整頓することです。
作業が早い人の特徴としてデータや情報の整理ができており、必要な情報を検索する能力が非常に優れていることが多いです。
「あの資料どこにあったかな?」という要望に対し、すぐに格納場所を洗い出し提出することができます。
逆にこれらが整っていない人は、ありとあらゆる社内のデータベースを探して無駄な時間を割くことになります。
これはPC上のデータのみにとどまらず、アナログデータ(紙資料、キャビネットの中身、文房具)等が常に探しやすい場所にあるかなども含まれます。
社内サーバーやHP上の情報であればそれぞれ居場所を示すアドレスが存在します。
それらを一か所にまとめてリンク保管しておくのは非常にわかりやすいです。ショートカットキーを活用してもいいでしょう。
日頃からデスクトップや周辺を綺麗にしておき、ほしい情報が探し出せる環境を整えておきましょう。
頻度の高い処理の定型化・ショートカットキー活用
3つ目に、頻度の高い処理や入力回数が多い文章を定型化・ショートカット化することです。
定例業務や使用頻度の高いデータやメールなどは、あらかじめPCに暗記させておくことで、時間短縮につながります。
PCに暗記させ、文章を効率よく出力する方法としては以下のようなものがあります。
- IME辞書
- 署名化
- ショートカットキー
以下で詳しくご紹介します。
IME辞書登録で定型文を作る
おせ と入力 → 「お世話になっております。株式会社〇〇の▲▲です」
あど と入力 → 「sample@gmail.com」
定例文を署名化する
受発注業務など、決まったメール文面は署名を使ってメールマスタとして設定しておき、必要な個所だけ変更する。

ショートカットキーを使用する
キーボードのショートカットキーを使用することで業務の幅が断然広がります。
キーボードとマウスの行き来程度で・・と思われるかもしれませんが、総合すれば結構な時間を使っています。
以下はほんの一例ですが、調べてみると意外と知らなかった機能もあったりします。
特に検索ショートカットなどはこれだけでかなりの作業効率が望めますので、是非活用してみてください!
タスクの切り替え | [Alt] +[Tab] |
---|---|
デスクトップ切り替え | [Windows] + [D] |
左寄せ/右寄せ | [Windows] + [←]/[→] |
コピー&ペースト | [Ctrl] +[C] と [Ctrl] + [V] |
検索 | [Ctrl] + [F] |
段取りを意識する
4つ目に、段取りや優先順位を意識して作業を進めることです。
仕事ができる人の特徴として、タスク管理がしっかりと確立していることがあげられます。
タスク管理がしっかり出来ていると次の段取りに取り掛かるスピードが速く、達成意識も強いため人よりスピード感を意識して仕事ができます。
タスク管理の一つの例として「Outlook」のタスク機能を使った方法があります。
常にOutlookのメーラーを立ち上げておけば、メールの横にタスクの完了分とこれからやるものが表示されます。
優先度をつけることもできるので、予測しない業務が発生しても新しくタスクを作り直し、入れ替えを行うことで、より段取りを意識して進めることができます。
似ている仕事はまとめて行う
5つ目に似ている仕事をまとめて行う方法です。
入力作業やメール処理などで、似ている事務作業がある場合、一日のうちに何度もメールを見たり、エクセルを開いたりしてしまうと、それだけでタイムロスになってしまいます。
同じ種類のタスクは、項目ごとに分けて一気にまとめて処理することで、時間を別の業務に有効活用することができるようになります。
仕事ができる人はこう考えている!
業務単位での改善行動も大切ですが、働く上で考えておくべきことがあります。
以下のようなことを常に意識して仕事に取り掛かることで、更なる業務効率化や結果につながります。
- 仕事の全体像を把握できている
- 常に簡単な方法を模索している
- コスト意識を持っている
- 「誰もやらなくても、会社にとって必要なこと」を見つけられる
仕事の全体像を把握できている
たとえ小さな仕事であっても1つの業務において全体像を把握することが大切です。たとえば…
- 【最終目的】誰の、何のための作業か
- 【影響範囲】他部署への影響・周りへの影響
- 【所要時間】単発作業と全体でかかる合計時間
- 【優先度】どの仕事を優先的にやるか、期限はいつまでか
を仕事に取り掛かる前に把握しておくと、業務効率がよくなります。
また、他業務が突然振ってきたとしても優先順位を図りながら時間調整をしてうまくタスクを回すことが出来るようになります。
さらに全体が可視化されていることにより必要のない作業や無駄が見えてくるので、無駄を省きながら作業をすることができるようになります。
常に簡単な方法を模索している
私が過去に一緒に働いた人で、いつもテキパキと物事を進め、非常に仕事が早い方がいました。
一度なぜそんなに早く進められるのかを問うたところ
「出来る限り楽したいから、定例業務ひとつをとっても今のやり方をベストと思わず、常に簡単なやり方を試しています。パターン化したら組み合わせるだけでいいので、やればやるほど早くなるんですよ。」
と言っていました。仕事をいかに簡単に、早く出来るかを常に模索している彼女だからこそできることでした。
事務職にはパターン化された作業が多い為、最初の方法をそのまま踏襲しがちですが、他の最善の方法を常に模索すること大切です。
コスト意識を持っている
総務、人事、経理などいわゆるホワイトカラーの業務は昔から生産性が低いとされています。生産性が低いのは、業務が可視化しにくく、見えない無駄・コストがかかっていることが原因と言われています。
仕事のやり方を変えずに無駄が増えると業務効率が徐々に下がる結果となり、最終的には売上げや利益にも悪影響を及ぼすようになりますが、それらは一般的に事務職にはあまり意識されないことが多いです。仕事をしているうえで常にコストのことを考えられる人は目的意識も高く、向上心が高いといえるでしょう。
ちなみに、コスト削減の例を1つあげてみます。例えば、業務効率化により1つの作業を15分だけでも減らせるとしましょう。1時間あたりの人件費を仮に2,000円とすると、1年で1人あたり12万円分ものコスト削減効果を生み出すことができます。これを全体数で計算すると、たった15分でも大きな効果をもたらします。

自分の行動ひとつひとつに人件費というコストがかかっていることを意識し、現状のコスト改善の為になにが効率化できるかについて強く意識を持てる人になりましょう。
「誰もやらなくても、会社にとって必要なこと」を見つけられる
事務職にとって重要なこと、それは信頼と気づきです。単純な事務作業だけなら、今のご時世ロボットやAIでも代替できます。
本当に仕事の出来る人は誰もやっていない、誰も見ていないところにも目を配り、全体の声や雰囲気に耳を傾けることをしています。そうすることで本当に必要な人財となり、周りからの信頼を得ることが出来るでしょう。
リフォーム会社の業務改善に関する記事はこちら
事務作業の効率化の事例
最後に事務作業の効率化の事例をご紹介します。
書類管理のデジタル化(ペーパーレス化)
課題
建築業では、設計図、契約書、工程表、施工管理記録などの紙書類が多く、管理や検索に時間がかかる。書類の紛失リスクも高い。
解決策
クラウドストレージ(Google Drive、Dropbox、Boxなど)や建築業向けの業務管理システムを導入し、図面や契約書を電子化。OCR技術を活用して検索性を向上させる。
効果
- 必要な書類をすぐに検索でき、業務のスピードアップ
- 書類紛失のリスク軽減
- 紙の印刷・保管コスト削減
見積書・請求書の作成自動化
課題
見積書や請求書を手作業で作成すると、転記ミスが発生しやすく、作業に時間がかかる。特に建築業では、材料費や工数の計算が複雑になりがち。
解決策
建築業向けの見積・請求管理システム(例えば「ANDPAD」「クラウド会計ソフトfreee」「マネーフォワードクラウド」)を導入し、見積書・請求書の作成を自動化。
効果
- 転記ミスの削減と正確な請求処理
- 業務時間の短縮(1件あたり30〜50%の時間削減)
- 請求漏れ・未回収の防止
工程管理のデジタル化
課題
工程表をExcelやホワイトボードで管理していると、変更時の更新作業が煩雑になり、関係者への共有が遅れることがある。
解決策
クラウド型の工程管理ツール(例:「ANDPAD」「プロジェクトボード」「建設BALENA」)を導入し、リアルタイムで工程を共有。スマホやタブレットからアクセス可能にする。
効果
- 工程の変更がリアルタイムに反映され、関係者全員が最新の情報を把握
- 現場と事務所間の情報共有のスピードアップ
- 工程遅延のリスクを早期発見
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まとめ
事務作業の効率化は思い切って進めないことには惰性に現状維持となりがちで、問題さえも発見されず無駄や非効率な方法をひたすらに続けることになりかねません。
今の在り方を見直し、さまざまな業務効率化の方法を実践することは、単に事務処理のスピードが上がるだけでなく、クオリティを一定に保つ効果もあるので、ぜひ実践していただきたいです。
「仕事が遅い、もっとよくしたい」と悩んでいる人は現状の問題点がなにかをしっかりと洗い出し、小さなことからでも出来ることを取り組んでほしいと思います。
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