建設業や建築業で効率的な原価管理を行うためには、工事台帳ソフトが欠かせません。
しかし、多くのソフトやアプリがあるため、どれを選べば良いか迷うこともありますよね。
そこで、本記事では、厳選した8つの工事台帳ソフトを紹介します。
それぞれのソフトの導入メリットや選び方のポイントも解説しているので、工事現場の効率化や原価管理の向上を目指す際に、ぜひ参考にしてください。
工事台帳ソフトとは?工事台帳の役割も紹介!
工事台帳ソフトは、建設現場で使われる専門的なソフトウェアです。
主な目的は、建設プロジェクトに関する情報を集約し、効率的な作業を進めることです。
そもそも工事台帳とは、各工事の原価を集計し、取引内容を詳しく記録する台帳のことです。
建設や建築の現場では、一般的な企業と異なり、工期が現場ごとに変わるため、売上の計算が複雑になります。
これまでエクセルや手書きで管理していた工事台帳をソフトで管理すれば、業務がより効率的に進むでしょう。
機能面では、工程表の作成や資材の調達スケジュール、施工記録の整理などができ、リアルタイムで情報を更新できます。
工事台帳を効率的に作成する方法についての記事はこちら
工事台帳ソフトのメリット
工事台帳ソフトを導入するメリットは、以下の4つです。
- 業務効率化
- コスト削減
- 情報共有
- データのバックアップ
例えば、プロジェクトの進捗管理が自動化されることで、作業の手間が減り、時間とコストを節約できます。
また、現場とオフィスの間でリアルタイムに情報を共有することで、迅速な意思決定が可能になり、ミスの削減や問題解決のスピードアップが期待できます。
バックアップが取れているため、万が一データを紛失しても安心です。
工事の品質と安全性の向上にも繋がり、現場作業員から経営層に至るまで幅広く恩恵を受けることができるのがこのソフトウェアの最も有効なポイントです。
【比較表】工事台帳ソフトおすすめ8選
工事台帳ソフトを厳選し、おすすめの8つを一覧表にまとめました。
他社と比較しやすいように、費用や特徴、装備された機能などを表にしています。
各ソフトがどういった目的に最適なのかを1つずつ解説しますので、ソフト選びの際の参考にしてください。
工事台帳ソフト①建築業向け管理システム アイピア
建築業向け管理システム『アイピア』は、顧客管理、売上管理、原価管理、見積作成など工事業におけるあらゆる業務を1つのシステムで一元管理できるクラウドソフトです。
クラウド型のシステムの為、場所と時間を問わず、データの入力や確認・帳票の出力ができます。
事前にデータを入力しておけば、工事台帳もワンクリックで印刷できます。
「効率的に工事台帳を作成したい」「他の業務も管理したい」という方におすすめのシステムです。
環境 | クラウド |
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価格 | 【ライトプラン】 初期導入費 120,000円、月額 10,000円 【ベーシックプラン】 初期導入費 480,000円、月額 20,000円 【プロフェッショナルプラン】 初期導入費 570,000円、月額 30,000円 *月額は5ユーザーまでの場合 |
機能 | 顧客管理/見積作成/原価発注管理/請求管理/入金管理/工程管理/書類管理 など |
サポート内容 | 電話、メール、専門のサポートスタッフによる画面共有、WEB会議形式でのサポート |
IT導入補助金 | 利用可 |
無料体験版 | 無料デモあり |
工事台帳ソフト②らくらく!工事台帳作成システム
『らくらく!工事台帳作成システム』はクラウド型システムです。
個々の工事の原価や入金情報を把握でき、得意先ごとの未収金も管理できるため、会計業務がスムーズになります。
さらに、原価や入金関係の帳票が15種類(工事一覧や支払い明細、未収金一覧など)出力できます。
シンプルな作りながら、入力フォームは独自のものを採用しており、慣れれば誰でもスムーズに活用できます。
建設業者からの声から生まれたシステムなので余分な機能はなく、「ひとまず工事台帳作成だけ効率化できれば良い」という方には特におすすめのソフトです。
環境 | クラウド |
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価格 | 【新規契約時】(契約日数360日) 1ユーザー版:90,000円 3ユーザー版:90,000円 5ユーザー版:110,000円 10ユーザー版:110,000円 【更新契約時】(契約日数180日) 1ユーザー版:18,000円 3ユーザー版:22,500円 5ユーザー版:27,000円 10ユーザー版:36,000円 【更新契約時】(契約日数360日) 1ユーザー版:33,000円 3ユーザー版:41,250円 5ユーザー版:49,500円 10ユーザー版:66,000円 |
機能 | 工事管理/仕入・支払い管理/請求・入金管理 |
サポート内容 | インターネットサポート |
IT導入補助金 | – |
無料体験版 | 14日間無料体験版あり |
工事台帳ソフト③JSI工事台帳lite
『JSI工事台帳lite』は、手頃な価格で使える工事台帳ソフトです。
中小零細の建設会社向けに作られた、シンプルかつ廉価型の工事台帳作成システムです。
必要な機能に絞り込むことで、年間16,500円という低価格を実現し、シンプルな操作が可能です。
パソコンにインストールしてデータをクラウドで管理する仕組みを採用しており、軽快な動作と効率的な情報共有ができます。
最大の特徴は『弥生会計』などのやよい製品と自動連動する機能です。
採用したい科目はチェックボックスをつけるだけで、工事台帳にも反映されるため、業務の連携がスムーズに行えます。
環境 | インストールクラウド |
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価格 | 税込16,500円(年間契約) |
機能 | 原価管理/進捗管理/増加管理 |
サポート内容 | メール・チャット・電話によるサポート(一部有償)や電子会議ミーティング、業務代行センターサービス |
IT導入補助金 | – |
無料体験版 | 要問合せ |
工事台帳ソフト④使えるくらうど工事台帳V3
『使えるくらうど工事台帳V3』は、工事に関する様々な作業を効率的に行えるソフトウェアです。
パソコン操作が苦手な方でも、分かりやすい画面と操作方法で簡単に利用できるでしょう。
工事台帳の機能に加えて、日報の作成やスケジュール管理など、グループウェアとしても使えます。
スマホから現場で日報を入力したり、外部の取引先や協力業者とスケジュールを共有したりすることができるので、日々の作業がスムーズに進められます。
さらに、売上請求や仕入れ先管理などもこのソフトで行えるので、工事関連の業務を一元管理できるのがメリットです。
環境 | クラウド |
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価格 | 要問合せ |
機能 | 見積管理/実行予算管理/日報管理/原価管理/支払査定機能/売上・入金管理など |
サポート内容 | リモート(遠隔)サポート |
IT導入補助金 | – |
無料体験版 | 要問合せ |
工事台帳ソフト⑤uconnect
『uconnect』は、クラウド型の粗利管理ソフトです。
管理会計機能が充実しており、工事ごとの粗利や現金の収支をリアルタイムで把握できます。
売上と原価を入力するだけで、工事台帳が自動生成され、見積書や納品書、請求書などの帳票も簡単に作成できます。
スマートフォンにも対応しており、LINEやMessengerを通じて帳票を送信することも可能です。
工事と販売を別々に管理することができるので、工事案件とは別に販売情報を登録したい場合は、「工事業+販売プラン」が良いでしょう。
さらに、導入時にはIT導入補助金を利用することができるのも、導入しやすいポイントです。
環境 | クラウド |
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価格 | 【案件・工事業】 基本料金6,600円 料金例(1ユーザーにつき 1,320円) 1ユーザー:7,920円 3ユーザー:10,560円 5ユーザー:13,200円 10ユーザー:19,800円 【工事業+販売】 基本料金10,560円 料金例(1ユーザーにつき 1,320円) 1ユーザー:11,880円 3ユーザー:14,520円 5ユーザー:17,160円 10ユーザー:23,760円 【階層型見積・実行予算・工務店向け】 基本料金23,100円 料金例(1ユーザーにつき 1,320円) 1ユーザー:24,420円 3ユーザー:27,060円 5ユーザー:29,700円 10ユーザー:36,300円 |
機能 | 案件管理/見積管理/売上管理/原価管理/請求・支払管理など |
サポート内容 | チャット、メール |
IT導入補助金 | 利用可 |
無料体験版 | 30日間無料 |
工事台帳ソフト⑥JDL IBEX原価管理・工事台帳
『JDL IBEX原価管理・工事台帳』は、建設業界向けのインストール型のソフトウェアです。
原価や利益の状況を把握するための基本的な機能を備えており、工事台帳の作成や原価明細表の管理をリアルタイムに行うことができます。
さらに、『JDL IBEX出納帳』や『JDL IBEX会計』との連携により、請求や入金情報の取り込みもスムーズに行えます。
特に注目すべきは、顧問会計事務所との連携機能で、ドラッグ&ドロップで簡単に会計データを共有し、情報をやり取りできます。
会計事務所からのメール受信を通知したり、受け取った資料を管理する機能も搭載されており、会計事務所とのコミュニケーションや情報共有が効率化されます。
環境 | インストール |
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価格 | 41,800円(税込) |
機能 | 原価管理/出面管理 |
サポート内容 | サポートセンター、Webセミナーなど |
IT導入補助金 | – |
無料体験版 | 要問合せ |
工事台帳ソフト⑦建設工事業向けERPシステム
『建設工事業向けERPシステム』は、ミロク情報サービスが提供する一元管理システムです。
工事台帳の作成だけでなく、建設業の原価管理や会計業務など、すべての業務を一元管理できる仕組みを提供しています。
工事原価の管理方法は、未成工事支出金として計上するB/S型や、完成工事原価として計上するP/L型など、様々なニーズに対応可能です。
導入は、単に工事台帳を作成したいだけの場合にはやや重いシステムかもしれませんが、業務全体を統合的に管理したい場合には最適なソフトウェアです。
環境 | インストール/クラウド |
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価格 | 要問合せ |
機能 | 原価管理/人事管理/販売管理/物件管理など |
サポート内容 | 導入支援、運用支援、スキルアップ、情報提供サービス |
IT導入補助金 | 利用可 |
無料体験版 | 要問合せ |
工事台帳ソフト⑧KANNA
『KANNA』は、建設業、不動産業などの現場の生産性を向上を目的とした施工管理アプリです。
現場情報や現場状況の共有から報告書の作成までを行うことができ、施工管理の業務負担を軽減できます。
図面や仕様書などがクラウドに保存されるため、ネット環境があればどこからでも資料を確認できます。
基本機能を無料で利用でき、アカウント数に制限がないことが特徴です。
そのため、費用を抑えて導入でき、コストパフォーマンスに優れています。
環境 | クラウド |
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価格 | 要問合せ(初期費用0円) |
機能 | 現場管理/顧客管理/物件管理 |
サポート内容 | オンラインでの操作説明会、活用法の提案、カスタマイズの代行作業など |
IT導入補助金 | 利用可 |
無料体験版 | 無料お試しあり |
工事台帳ソフトの選定ポイント4選
工事台帳は、システムを活用すると正確かつ的確に作成できます。
しかし、原価管理システムや工事台帳ソフト、アプリには様々な種類があり、どれを選ぶべきか迷ってしまうこともあるでしょう。
ここでは、工事台帳ソフトを選ぶ際のポイント4点をご紹介します
- 使いやすい操作方法かどうか
- 経営事項審査で提出できる工事台帳が印刷できるかどうか
- カスタマイズ設定ができるかどうか
- エクセルやPDF出力が行えるかどうか
使いやすい操作方法
工事台帳ソフトを選ぶ際、使いやすく操作が簡単なものが理想的です。
使いやすくなければ、業務の効率化が難しくなり、期待する成果を得ることはできません。
また、現場で作業する人と管理者の両方が使うものです。
そのため、年配の方やパソコンに不慣れな人でも簡単に使える、操作が簡単で使いやすいシステムを選びましょう。
使いやすいソフトを選ぶことで、業務の効率が大幅に改善されます。
また、工事台帳ソフトには、
- 自動入力機能があるもの
- 手書きやエクセルのように手動で項目に入力するタイプ
の2つのタイプがあります。
自動入力は入力時間を短縮できますが、手動入力はヒューマンエラーが発生しやすいです。
これから工事台帳ソフトを導入する場合は、自動入力機能付きのソフトがおすすめです。
経営事項審査用の工事台帳の印刷可否
経営事項審査とは公共工事の入札に参加するために必要な審査で、審査を受ける際には工事台帳の提出が求められます。
工事台帳ソフトには、
- 経営事項審査で使える工事台帳が印刷できるシステム
- 利益管理のための帳票で審査には使えないシステム
があります。
工事台帳作成ソフトの中には、審査用として十分なものではないものもあります。
経営事項審査を受ける場合は、工事台帳をそのまま添付書類として使える機能があるソフトを選ぶと便利です。
また、経営事項審査提出用の工事台帳を作成する際には、特に労務費(人件費)の管理方法が重要です。
ソフトを導入する際には、審査に使える工事台帳を作成できるかどうか、しっかり確認しましょう。
経営事項審査について詳しくはこちら
カスタマイズ設定ができるか
工事台帳ソフトを選ぶ際には、自社のニーズに合わせてカスタマイズできるかどうかの確認が必要です。
工事台帳ソフトの中には、オリジナル帳票を作成できるものもあります。これにより、自社に最適な工事台帳を作成でき、利便性や操作性が向上します。
会社ごとに異なる業務やニーズに合わせてソフトウェアをカスタマイズできるかどうかは、業務の効率に大きな影響を与えます。
特定のデータ項目を追加したり、レポートや帳票のフォーマットを変更したりすることができるかどうかなど、事前に確認しましょう。
エクセルやPDF出力が行えるか
工事台帳をPDFやエクセルで出力できるソフトを選ぶと、関係者間での情報共有が簡単になります。
たとえば、PDF形式に対応した製品を選べば、電子メールでの添付や送信がしやすくなるでしょう。
同様に、エクセル形式で出力できる工事台帳ソフトを選べば、データの分析や活用が便利になります。
工事台帳のエクセルテンプレートを活用
ソフトやアプリを検討する前に、「今すぐ工事台帳を作りたい!」という場合は、エクセルテンプレートを使うのが良いでしょう。
エクセルテンプレートは無料で使えるものが多く、すぐに始められます。
また、一部にはエクセルの操作を自動化する「マクロ」が付いているものもあり、手書きよりも簡単に作成できます。
ただし、エクセルを使う際は管理やセキュリティの問題があるので、一時的な対応として活用しましょう。
エクセルテンプレートに関する記事はこちら
粗利に関する記事はこちら
工事台帳ソフトなら『アイピア』がおすすめ!
業務管理システム『アイピア』は、顧客管理、売上管理、原価管理、見積作成など工事業におけるあらゆる業務を1つのシステムで一元管理できるクラウドソフトです。
インターネットが繋がる環境ならどこからでもデータの入力や確認・帳票の出力ができます。
機能 | 顧客管理/案件進捗管理/見積作成/入金管理/実行予算・原価管理/請求・支払管理/工事台帳作成/工程表管理/現場日報/その他 |
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環境 | クラウド |
価格 | ライトプラン:初期導入費 120,000円、月額 10,000円 ベーシックプラン:初期導入費 480,000円、月額 20,000円 プロフェッショナルプラン:初期導入費 570,000円、月額 30,000円 *月額は5ユーザーまでの場合 |
無料体験版 | 無料デモあり |
まとめ
今回は、工事台帳が作成できるソフトを紹介しました。
工事台帳は主に「原価管理」の一環として作成することになるので、原価管理ソフトを中心に検討してみるといいかもしれません。
以下に、当ブログで紹介した原価管理系の情報を記載します。
何かのお役に立てれば幸いです。
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