建設業でもITを上手に活用できれば、今よりも効率化が図れます。
働き手の不足で、効率の悪さを感じながら作業をしているケースも多いのではないでしょうか。
今後も日本人の人口は減っていきますので、ITに任せられる部分は頼るほうが効率的です。
実際、建設業界においてもIT化を進めようと、RPAが注目されています。
この記事では、RPAを導入するメリットや注意点、活用事例などを詳しく紹介していきます。
RPAとは
RPAとは、単純作業をロボットに頼み、自動で働いてもらう意味で使われるケースが多いです。
ロボティックプロセスオートメーションの略で、コンピューター上でロボットに働いてもらいます。
これは、コンピューター上のソフトウェアによる自動化を意味しています。
建設業の中でも、覚えれば誰でもすぐにできそうな単純作業を中心に、ロボットにお願いできて便利です。
臨機応変に対応しながら作業しなければいけない部分はRPAには対応が難しのですが、単純な作業であれば人よりもミスがなく正確です。
特に現場仕事ではない事務仕事のタスク作業などは、シナリオを作れば自動化できます。
データ入力から見積作業まで任せられます。
AIとの違い
ロボットが人の代わりになって自動化して作業してくれると聞けば、AIを思い浮かべる方も多いかもしれません。
確かに似ているように感じやすいですが、実際は別物です。
RPAはシナリオを作ってその通りに動けますが、そこから発展した考えをして作動することはありません。
AIの場合、学習機能が付いていて、作業を何回か繰り返しているうちに最適な方法を自分で判断できるようになります。
まるで人の頭脳のように、発展的な考えができます。
何か臨機応変に対応しなければならない事態が起きてしまっても、RPAは独自で判断を行えません。
単純な作業は安心して任せられますが、AIのような高度な機能はありません。
RPAができること
建設業でRPAを使えばできることは多くありますが、すべてをこなせるわけではありません。
一見優れていて、これさえあれば安心なITツールに感じてしまいますが、RPAができることは決まっています。
まずシナリオ通りのルーティン業務は得意で、人のようにうっかりミスなどもしません。
決められたシナリオ通りに作業を着実に行い、素早く行ってくれます。
文字だけでなく図形なども認識ができるため、シナリオに組み込むことも可能です。
自社で欲しい情報がある場合も、RPAで収集できます。
何かキーワードなどに関する情報をインターネット上で探してきてくれますので、素早く情報収集もできます。
逆に臨機応変に対応し、その場で知恵を働かせながら発展した動きは難しいです。
建設業のDX化に関する記事はこちら
RPAの種類
RPAには種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。
どのタイプが良い悪いはありませんが、自社で使いやすいものを選ぶようにしましょう。
せっかく契約したものの、使いにくいとなってはもったいないです。
サーバー型、デスクトップ型、クラウド型の3種類に分かれます。
サーバー型
サーバー型は、パソコンを起動しなくても使える点がメリットです。
個々のロボットを、サーバーで一括管理を行います。
すぐに使いたいと思った時、まずはインフラの整備が別途必要になるのが難点です。
導入する際も費用がある程度かかり、出費も大きく感じてしまうでしょう。
パソコンの性能が良い場合はデスクトップ型処理でも問題なく安定的に行えますが、性能によっては安定した処理が難しくなります。
バッククラウド処理を選ぶと、端末の環境が劣っていても影響を受けにくく安定しやすいです。
大量のデータを一括で管理できます。
デスクトップ型
デスクトップ型はサーバー型のように一括で管理せず、個々のパソコンでロボットを稼働させます。
わざわざサーバーを準備する必要もないため、費用も抑えられます。
一括で管理したい場合はサーバー型を選ぶのがおすすめですが、個々のパソコンでの稼働で問題ない場合はデスクトップ型でも問題ないでしょう。
個々で動かすからこそ、パソコンごとに特化した自動化が可能です。
担当者が使いやすいように、個々に合わせた管理ができます。
クラウド型
ウェブブラウザ上にロボットを導入して使う方法です。
少しでも早く使いたい、費用を抑えて効率的に使いたいと考えている企業におすすめです。
サーバー型やデスクトップ型に比べると、連携や自動化できる部分は限られてしまいますが、メリットも多いです。
導入後すぐに、建設業の作業が効率アップしていると実感できます。
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RPA導入のメリットと注意点
RPAを導入すれば建設業で行う作業が効率化されメリットも多いですが、注意点もいくつかあります。
ここからは、メリットと注意点について詳しく紹介していきます。
メリット
建設業界では人手不足だと言われていて、現場で働いている人への負担も大きいです。
RPAを導入すると得られるメリットは多いです。
業務効率の向上
単純作業をRPAに任せるだけで効率がグンとアップします。
手作業で行っていれば人手は必要で、他にもしなければいけない業務まで回れません。
ロボットに業務を自動化させて単純なものを行ってもらえれば、人にしかできない業務に時間もかけられます。
さらに、時間が効率的に使えるため、長時間労働も緩和されるでしょう。
データ入力や帳簿の記入などは、RPAでも十分にこなせます。
特に現場監督は、事務作業が大変で残業になるケースも多いです。
負担を減らせば働く側も楽になり、クリエイティブな業務など人にしかできない仕事へ時間を費やせます。
職場環境の改善
世の中にさまざまな業務がある中でも、建設業は年間労働時間が長いと言われています。
それは、人手不足や、やらなければならない仕事が多いためです。
しかし、その仕事内容は単純作業も多く、そういった単純作業はロボットに任せられます。
RPAを導入できれば、労働時間が短くなり職場の環境も改善するでしょう。
現場管理の円滑化
人は完璧ではないため、うっかりミスや間違いを起こします。
本来報告しなければいけないことをうっかり忘れていて伝え漏れがあると、後で大変な事態になる場合もあります。
ロボットはシナリオ通りの作業ができ正確なため、現場管理情報の共有などを任せれば報告漏れもありません。
どんな状況になっているのか調べたい時も、一発でわかります。
さらに、24時間稼働も可能で、現場管理が大幅に円滑化します。
注意点
ここからは、注意点をいくつか紹介していきます。
注意点を抑えておけば、RPAを導入後のリスクを減らせます。
小規模から始める
RPAは便利ですが、始めから大規模にしてしまうといざ業務が停止してしまった時大変な思いをしてしまうでしょう。
社内システムは突然障害が起こってしまい、正常に動かなくなってしまうケースもあります。
小規模であればすべてが止まってしまう危険性を軽減できますので、最初はすべてをRPAに変えないようにしましょう。
システムに変更があった時に誤作動する可能性もあります。
小規模から行いつつ、サーバーの能力を超えないように動作させることも心がけましょう。
業務が適しているかの検討
RPAは建設業の業務へマルチに対応できるわけではありませんので、まずは適しているのかどうかを検討する必要があります。
中には、人が判断しないと難しい業務もありますが、それはRPAには向いていません。
特にクリエイティブな業務や、問題を解決しなければならない業務は人が必要です。
ロボットだけでは対処できませんので、本当に使いたいと思っている業務が適しているのか判断してから利用しましょう。
導入する場合も、効果があるのかジャッジするため、少しずつ展開させていくようにすると後悔しません。
コストが発生する
実際自社に導入してRPAを使用するとなればコストもかかってきます。
導入を行う時一気に費用がかかる場合もありますし、毎月定額の費用がかかるケースもあります。
どちらにしても、ある程度これまでかからなかったお金が出ていくことになりますので、予算に無理がないか見ておくことも必要です。
ほかにも、サービス提供者からサポートを受ける場合も、別途費用がかかるケースも多いです。
建築業におけるRPAの活用事例
ここからは、実際に建設業でどのようにRPAを活用しているのか紹介していきます。
書類の作成・入力の自動化
書類作成は単純なものが多いため、RPAを使えばほとんど対応できます。
会計ソフトなどを利用しながら、データのチェックや入力の自動化、顧客別に集計処理などさまざまなことが可能です。
書類作成が多い日や早めに量をこなしてほしい時は、24時間稼働でき夜中でも操作してくれます。
次の日出勤した頃には、RPAのおかげで書類ができあがります。
時間を大幅に短縮でき、書類の送付先にもスピード感を持って対応可能です。
ほかにも、請求書の受領や照合などもすべて自動で行ってくれます。
データの自動共有
皆で共有したいデータも、RPAがあれば簡単に共有できます。
始業までに行わなければいけなかった単純業務を夜中に行ってくれるため、これまで早朝出社が必要だった方もデータが作成のために早く出社する必要がなくなります。
それらを部内にも自動で共有できるため、スムーズに皆で情報を共有可能です。
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まとめ
昔ながらのやり方のままでは、働き手の足りない建設業界では労働環境が一向に良くなりません。
今働いている方も限界が来てしまったら、さらに人が足りなくなり悪循環です。
単純作業はRPAに頼り、効率化を図ってみましょう。
人のようなミスもなく、効率的に業務が進みます。
さまざまな方法で生産性を上げていく必要がある中で、RPAは頼もしいシステムです。
ぜひすぐにも導入を検討し、働いている方の負担を減らしてあげましょう。
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