建築工事では、工程表は重要な役割を担っています。
スケジュール通りに工事を行うためにも、工程表は必ずと言って良いほど必要です。
しかし、単に工程表と言っても、その種類はさまざまであり、用途に応じて使い分けなければいけません。
そこで今回は、月間工程表に着目し、その重要性や役割、さらには作成方法まで解説していきます。
月間工程表とは
工事の工程とその納期までの期間をまとめたものを工程表と呼びますが、月間工程表とは、そのなかでも月単位で工程が記載されたもののことを指します。
ここでは、月間工程表の重要性やその役割について解説していきます。
重要性
建築工事において、納期に間に合わせるために計画的に工事を進めることは極めて重要です。
工程表を使用することで、工事の進捗状況を一目で把握することができるため、進行中の工事が遅れているようであればすぐに計画を練り直すことができます。
さらに、月間工程表では、1か月の工程を記載するため、いつまでにどの作業を終わらせれば良いのか、細かな日数を把握することができます。
つまり月間工程表は、工程を細分化し、より正確な計画の実行に役立つ工程表であると言えます。納期に遅れず、余裕を持った工事をするためにも、工程表はしっかりと作成する必要があります。
工程表の役割
工程表の役割はいくつかあります。
そのなかでも重要だと言えるのは、やはり納期の遵守でしょう。
納期に遅れてしまうと、お客様からの信頼関係に関わりますし、工期が延びた分コストもかかってしまいます。
工事における生産性の向上も重要な役割のうちのひとつです。
工程表を活用することで、無駄な作業はないか、余分な資材を使用していないか把握することができます。
月間工程表は、月毎の工程の大筋を把握でき、加えて細かな日数も確認できるため、こうした作業に適していると言えます。
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工程表の種類
一口に工程表と言っても、その種類はさまざまです。
ここでは月間工程表の他に一般的な工程表である総合工程表、細部工程表、週間工程表の3選をご説明します。
総合工程表
総合(全体)工程表は、マスター工程表とも呼ばれ、工事全体の工程を把握するものです。
工事の開始から完了までの全てのスケジュールを記載するものであるため、全ての工程の流れを把握するのに役立ちます。
工事全体の流れをつかむことを目的としているので、細かな日程を確認したい場合には月間工程表や後でご紹介する工程表の方が望ましいでしょう。
細部工程表
細部工程表とは、ある工程に関してより詳細に記載したものを指します。
工事のなかで特に重要な工程がある場合は、その工程のみを抜き出し、より具体的に記入します。
資材や機械も不足しないよう、この段階で十分に確認しておくと良いです。
週間工程表
月間工程表が各月の計画を記載したものであるのに対して、週間工程表は各週の工事の計画を表にしたものです。
全体を把握することは難しいですが、月間工程表よりもさらに具体的な作業内容を確認することができます。
週の初めに確認することで、その1週間にどのような作業をしなければいけないか把握できるため、計画通りに工事を進められます。
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月間工程表の書き方
ここでは月間工程表の書き方について、よく使用されるツールや作成の際の注意点などを踏まえながらご説明していきます。
ぜひ工程表を作成する際に参考にしてみてください。
作成方法
工程表作成では、一般的にワードやエクセルが使用されます。
普段使い慣れている人であれば簡単に作成することができますし、無料のテンプレートも多く配布されているため、手軽に綺麗な工程表を作成することができます。
また、工程管理システムや工事管理システム(施工管理システム)を用いて工程表を作成する人も増加しています。
工程表の作成を自動化できたり、変更点を履歴として残せたり、従業員間でスムーズに共有ができたりするなど、その利点も多いです。
近年では取引先と工程表が共有できるシステムもあります。
このようなシステムを利用することで取引先への伝達漏れややり取りがスムーズになることで、業務効率改善につながります。
注意点
月間工程表を作成する際は、どのような表で作成するのか、工程表を作る目的などを考慮しながら決める必要があります。
工程表には、ガントチャート工程表やバーチャート工程表、ネットワーク式工程表など、さまざまな表の書き方があります。
それぞれの書き方にメリットやデメリットがあるため、月間工程表を作る際、どの表が最も見やすく使いやすいのか注意して考えながら、作成するようにしましょう。
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まとめ
この記事では、月間工程表に関して、その重要性や役割、作成方法をご説明してきました。
どの範囲で工程を確認したいか、どういう目的で工程表を使用するのかによって、使う工程表も異なります。
月間工程表は月全体の工程と細かな日程を把握することができるため、実際の現場でもよく使われます。
ご紹介した書き方などを参考にしながら、分かりやすい工程表を作成して、効率の良い工程管理ができるようにしましょう。
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