建設業にペーパーレス化は必要?メリットや成功事例、導入方法を紹介!

建設業にペーパーレス化は必要?メリットや成功事例、導入方法を紹介!

近年あらゆる業界で促進されているペーパーレス化。
書類をなるべく電子化して、紙の使用を少なくしていこうとする動きです。
こうした取り組みは、いま建設業界にも波及しています。

そこで、この記事では、建設業でのペーパーレス化についてご説明していきます。
建設業で必要な理由や成功事例、ペーパーレス化していく方法についても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

ペーパーレス化とは?

ペーパーレス(paperless)とは、オフィスで使用する資料や文書といった書類を紙に印刷するのではなく、電子化しパソコンやタブレットなどの端末で扱うことを意味します。

近年ではお店の会員証やポイントカードも、アプリと連携できるようになるなど、ペーパーレス化はオフィスだけでなく、あらゆる場所で広がっています。

ペーパーレス化推奨の背景

さまざまな企業で紙媒体の書類の廃止が進んでいますが、これには一体どのような背景があるのでしょうか。
ここでは、電子帳簿保存法テレワーク普及の側面から解説していきます。

電子帳簿保存法の改正

建設業を含む多くの企業でペーパーレス化が促進される大きな理由の1つに、国によって推奨されているという点が挙げられます。

国によるペーパーレス化の推奨は、関連する法律の制定・改正を繰り返しながら20年ほど前から行われてきました。
その中でも、最近での大きな動きは、2020年の電子帳簿保存法の改正です。

今回の改正では、帳簿書類の電子保存の規制が大きく緩和されました。

電子帳簿保存法の改正内容

参考元:国税庁「電子帳簿保存法が改正されました」

業務の生産性向上などを目的に、電子帳簿の保存をしやすくするために電子帳簿保存法は改正されました。
このように法整備が見直されている点からも、国がペーパーレス化を推奨していることが伺えます。

【2022年1月施行】緩和?厳格化?電子帳簿保存改正のポイントを解説!

テレワークの普及

働き方改革やコロナ禍によるテレワークの普及も、ペーパーレス化の必要性を高めてきました。

テレワークの場合、紙媒体の書類だと、提出や共有の際に印刷したり郵送したりする手間がかかってしまいます。
そのため、なかなかテレワークに踏み切れない企業も多くありました。

そこで、これまで紙で扱っていた書類をデータ化することにより、オフィスへ出向かなくても資料や書類のスムーズな共有が可能になりました。

働き方の選択肢が広がる昨今において、ペーパーレス化の需要は高まり続けています。

  • 施工管理システム

建設業にペーパーレス化はなぜ必要?

ペーパーレス化が推奨されてきた背景を解説してきました。
建設業界も例外ではありませんが、ペーパーレス化はあまり進んでいないのが現状です。
ここからは、建設業でペーパーレス化が進まない理由や、その必要性を解説します。

建設業の現状

建設業においてペーパーレス化が促進されない理由には、建設業の抱える課題が関係しています。
まずは、現代の建設業の多くが持つ課題について解説していきます。

建設業のピラミッド構造

ピラミッド構造と呼ばれる建設業界特有の内部構造は、建設業務の電子化を困難にする要因のひとつです。

建設工事が行われる際は、元請業者と、元請から受注した仕事を請け負う一次下請、二次下請といった多数の下請業者によって行われます。
この元請業者を頂点にして成り立つ内部構造が、ピラミッド構造です。

1つの建設工事に多くの業者が関わっているため、見積書や設計図といった書類のやり取りも頻繁に行われます。
そのため、1つの業者が書類の電子化を導入したとしても、他の業者が紙資料を使用している場合は紙でのやり取りが必要になり、逆に手間がかかってしまいます。

膨大な紙資料

建設業では帳票類だけでなく、設計図や工程表といった紙資料が多くあり、受け持つ工事が多ければ多いほど、扱う紙資料の量は膨大です。

複数の現場を同時期に担当する場合は、工事の数だけ工程表などの資料を持ち運ぶ必要もあるため、移動も管理も非常に大変です。

建設業でペーパーレス化が必要な理由

上記でご説明したように、建設業はその業務内容のために膨大な紙資料を常に扱っています
現場管理だけでなく、見積りや積算業務を担う作業員にとっては、資料の管理だけでも相当な負担です。

また紙資料の保管にはスペースも必要なため、保管方法にも頭を抱える建設会社は数多くあります。

こうした課題を解決し、作業員の負担を少しでも軽減するために、今建設業でもペーパーレス化を促進する流れができています。

ペーパーレス化のメリット

これまで紙の資料に依存してきた建設業ですが、だからこそペーパーレス化を進めることによって得られるメリットは多くあります。
具体的にどのようなメリットが得られるのか、知っておきたいですよね。

そこで、以下では建設業でペーパーレス化するメリットを

  1. 業務効率化
  2. コスト削減
  3. セキュリティの強化

この3点に焦点を当ててご説明していきます。

業務効率化

ペーパーレスにすることにより、業務効率の向上が期待できます。

見積書や工程表、設計図などの資料をデータ化することによって、人数分印刷したり、郵送したりという作業を省くことが可能です。

また、図面の修正があった場合にも、再度印刷する必要もなく、どれが最新の資料か混乱を招く心配もありません。

紙の資料だからこそ必要であった業務がなくなることにより、業務の効率化が図れます。

コスト削減

印刷代や郵送費にかかっていたコストも削減することができます。

実は、書類を紙媒体で扱うことは、かなりコストがかかることです。
例えば印刷の際に発生するインク代や紙代、さらに郵送の際には郵送費がかかります。

書類をデータ上で管理することにより、このようなコストも削減できます。

セキュリティの強化

書類のデータ化による管理は、紙媒体での管理よりも、セキュリティの面で安全です。

大事な資料はデータに閲覧権限パスワードを付ければ、情報漏洩の心配はなく、持ち運び中に紛失してしまうリスクも防げます。

また災害対策にも有効であり、クラウド上に資料を保存しておけば、端末が破損してしまった場合でもデータは守られます。

  • 施工管理システム

建設業のペーパーレス化成功事例3選

では、建設業界では実際にどのようにペーパーレス化が行われているのでしょうか。

弊社が提供する建築業向け管理システム『アイピア』をお使いいただいている企業様の声を事例に、業務管理システムによるペーパーレス化の成功事例を3つご紹介します。

情報共有の時間が短縮

私の知る限り住宅業界はかなりアナログで、基本的に紙資料と電話でやり取りする会社も多いんです。・・・(中略)・・・

(アイピアの導入により)以前に比べて現場状況について共有する時間は半分以下です。わざわざ事務所に出社しなくても仕事ができそうで助かっています。

『アイピア』導入事例インタビュー 株式会社コネクシオホーム様

紙媒体での資料の管理では、出先で資料が必要になってもすぐに確認するのは難しいというデメリットがあります。

データ化し、システム上で管理しておけば、手元のパソコンやスマホからすぐ資料の確認ができます。
電話で確認したり、事務所に戻る必要もないため、作業もスムーズに進みます。

資料の保管場所の確保

見積書や点検報告書などの書類はコピーしてキャビネットに保管していましたが、数が多すぎて保管場所が無くなってきていました。
しかも必要な書類を探す際にも時間がかかっていて、なんとかしたかったんです。
・・・(中略)・・・

必要な書類をスキャンしてクラウドストレージで案件と紐づけて管理ができるようになって、紙を保管することなく検索も簡単で大助かりです。

『アイピア』導入事例インタビュー 株式会社ナチュラル・ケア様

扱う資料が膨大な建設業では、保管場所の確保も一苦労です。
電子化した資料をシステム上で案件と紐づけて保存しておけば、スペースを圧迫することはありません

加えて資料を探す手間も省けるため、業務も効率化でき事務作業の時間も短縮させられます。

情報の蓄積による業務改善

入金の記録を入力したりタスクを片づけたり…と日々の入力はとても気軽に行えています。
毎朝ログインしたときに出勤記録が付けられるのも、ちょっとしたポイントですが助かっています。
そんな調子で、特に何も意識することなく日々の記録をしていたのですが、気が付いたらいろいろな情報が蓄積されていたのには驚きました。

『アイピア』導入事例インタビュー 株式会社ライブトゥーラブ・ジャパン様

出勤記録や入金記録も、紙面上で行うことは可能ですが、システム上で行うことにより更に簡単にする事ができます。

システムでこれらの記録を管理することにより、情報を蓄積する事ができ、瞬時にグラフ化することも可能です。

単に資料をデータ化して扱いやすくするだけでなく、データを元に分析やグラフ化が簡単に行えるのもシステムを導入する利点です。

建設業でペーパーレス化する方法

それでは、実際に自社をペーパーレス化させる具体的な手順をご説明していきます。
上記のように、ペーパーレス化を上手に行うためのポイントもあわせて見ていきましょう。

導入手順はたった4ステップ!

ペーパーレス化導入手順

導入手順は、大まかに4つのステップに分けられます。
それぞれの工程について、細かく解説していきます。

STEP 01

ペーパーレス化する書類や業務の選定

最初に、自社がペーパーレス化したい業務や、電子化したい書類を何にするか決めます。

業務の種類によっては、紙媒体の方が向いているものもあるため、一度業務の洗い出しをしてみるのがおすすめです。

また、現行の電子帳簿保存法では全ての帳票が電子化できるわけではありません
電子化の可否も含めて、じっくり社内で検討しましょう。

【電子帳簿保存法】Googleドライブでの対応法や改正後の変更点を解説!

STEP 02

ITツール・システムを選ぶ

ペーパーレス化の対象が決まったら、次は電子化の際に使用するITツールシステムを選びましょう。

自社が必要な書類の電子化に対応しているか、案件との紐付けは可能か、などステップ1で選定した業務や書類に合わせて検討します。

また、システムの形態にも考慮する必要があります。
主にインストール型とクラウド型に分けられ、それぞれにメリットやデメリットがあるため、比較しながら選んでいくと良いでしょう。

STEP 03

ITツール・システムの導入

用いるツールやシステムが決まったら、実際に導入していきます。
ここですぐに契約して運用するのではなく、トライアル期間や無料期間を通して、実際の使用感を確かめる必要があります。

せっかく導入したのに使い勝手が悪く、上手く活用できない、という事態になってしまっては本末転倒です。

ITツール・システムを選ぶ際は、体験版の有無も考慮すると良いですね。

STEP 04

運用の開始

きちんと自社に合うか確認でき、導入の作業を終えたら、社内での運用を開始します。

事務所や現場でも使用する場合は、スタッフ全員が使用できるように、操作法の共有を社内全体でしておきましょう。

研修勉強会を定期的に実施することで、よりスムーズなペーパーレス化が期待できます。

ペーパーレス化成功のためのポイント

最後に、ペーパーレス化を成功させるためのポイントをご紹介します。
ペーパーレス化は、単に紙をスキャンして電子化させれば完了するものではありません。

作業に手間取らないためにも、以下のポイントを踏まえてペーパーレス化を進めていきましょう。

導入は段階的に

ペーパーレス化は一度に全て行うのではなく、段階的に進めていきましょう。
一気に進めてしまうと、現場での混乱を招きかねません。

また、本当に電子化すべきものか見極めるためにも、一気に全て電子化してしまうのは避けたほうが良いです。
社内や現場での影響も確認しながら、徐々に行なっていくのが望ましいです。

使いやすいツールやシステムを選ぶ

先ほどもお伝えしたように、導入しようとしたツールやシステムが使いずらく、上手く活用できなかったら意味がありません。
使用感を従業員の間で確認しながら、使いやすいものを選定しましょう。

トライアルができるものや、サポート体制が充実しているツールやシステムを選ぶのもおすすめです。

ペーパーレス化なら建築業向け業務管理システム『アイピア』

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アイピアは建築業に特化した一元管理システムであり、顧客情報、見積情報、原価情報、発注情報など工事に関する情報を一括で管理できるため、情報集約の手間が削減されます。 さらに、アイピアはクラウドシステム。外出先からでも作成・変更・確認ができます。


まとめ

建設業界は、扱う紙の資料が膨大であり、そのために業務にも時間がかかってしまうことが多々ある業界です。
これまで紙媒体で管理していたものを電子化させ、ペーパーレス化をはかることにより、大幅な作業効率のアップや、コストや管理スペースの削減にもつながります。

どのような業務や書類をデータ化して管理していくのか、段階的に確認しながらペーパーレス化を進めていきましょう。

ここでお伝えしたペーパーレス化のポイントも参考にしながら、ぜひITツールやシステムの導入を検討してみてください。

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AIPPEAR NET 編集部

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