【建築業向け】理解していますか?「売上総利益」と「営業利益」の違い

【建築業向け】理解していますか?「売上総利益」と「営業利益」の違い

リフォームなど建築業界で働く方にとって、「粗利」を理解しているのはとても重要な事です。
粗利を理解していなければ、営業が成果をあげても、会社に利益が残らず時間と労力だけを失う結果となるだけではなく、バックオフィスでも発注管理や請求管理の不手際によって、会社に残る利益を下げてしまうことにもなりかねません。

そのため、建築業界で働く方々は常に粗利を意識しながら、業務に向かうことがとても重要なポイントです。
しかし、まだまだ「粗利」についてあまり意識することのない方がいるだけでなく、粗利に含まれるものを把握できてないので本当の価値について意識しきれていないのが現状です。
今回は「粗利」と「営業利益」について解説することで、普段働く方々が意識できる数字について考えていこうと思います。

売上総利益(粗利)と営業利益

いわゆる「利益」には6つのパターンがありますが、今回は売上総利益と営業利益について解説していきます。

この2つは普段働いている中で使っている様々な予算が該当するので、従業員の皆様でも意識がしやすいポイントです。

①売上総利益

売上総利益

売上総利益は、いわゆる「粗利」と呼ばれる利益です。
売上から原価を差し引いた価格から計算します。

例えばリフォームの現場で言えば、顧客から入金された金額が「売上」で、工事にかかる部材費や工事費が「売上原価」になります。
営業はこの売上総利益(粗利)を常に意識して粗利率の高い契約を確保することが、会社に利益を残す1番の貢献ポイントです。

逆に、いかに高い売り上げを上げていても売上原価が高くなってしまえば、粗利は確保できず、時間と労力だけを必要以上にかけることになってしまいます。

粗利率とは?計算方法から利益の種類まで解説!

営業利益

営業利益

営業利益は売上総利益からさらに、「営業活動のために必要な経費」を差し引いた利益です。

「営業活動のために必要な経費」は経費科目でいう、「販売費および一般管理費」ですが、以下のような「工事にかかる経費以外のほぼすべて」がかかるものです。

  • 人件費(給与や賞与など)
  • オフィスや店舗の賃料
  • 通信費
  • 水道光熱費
  • 接待交際費
  • 広告宣伝費
  • 保険料
  • 交通費
  • 消耗品費

営業としては、高粗利契約をしても、会社のマーケティング施策が間違っていたり、バックオフィス(事務所業務など)が非効率な働き方をしていると、せっかくの粗利が利益として残らない可能性があります。
つまり、「リフォームは高粗利だけ意識していれば良い」というわけではないので注意が必要です。

建築会社が利益を高くするための考え方とは?

営業が原価を考えて粗利を高めるだけでなく、バックオフィス担当なども含めて営業利益を考えることが利益の最大化に重要です。
「原価を下げる」「販売費および一般管理費を下げる」のも大切ですがただ漠然とバックオフィスの経費削減に取り組んでしまうのは危険かもしれません。

電気代や事務所の家賃費用など、コストを下げる「経費削減」は、大変取り組みやすく、効果も見えやすいので着手するハードルが低いものではあります。
しかし、目先の経費削減が将来的な利益を下げる結果に繋がることも少なくありません。

会社経営に関わっているのは「お金」だけではありません。
「人材」「物」「設備」など様々なものが入り混じっているので経営計画の達成プロセスを最適化させることを目的に、業務改善の視点が必要です。

ヒトスタッフの能力・考え方や価値観・モチベーションなど
モノ業務で扱う資材やパソコン・ソフトなどの業務ツール
設備社内設備や取扱業者など、サービス提供を補助する仕組み、
サービス提供にあたる業務体制・ルールやプロジェクト・企画も含まれる
作業方法作業工程のワークフローや承認手順など

これらの表を参考に、どのように改善するかを「QED(Quality(品質)/Cost(費用)/Delivery(納期)」の視点でどのような対応が最善かを考えていくのが業務改善です。

まとめ

今回は売上総利益(粗利)と営業利益の違いと、それらを改善するための考え方を少し紹介しました。

利益などの数字について理解が出来ていると、経営者だけでなくそこで働く従業員も効率的な働き方を考えるヒントになりより一層生産性の高い働き方に繋がります。

他の利益についても学びたい方は、ぜひ以下の記事をご参照ください。

純利益と粗利の違いは?注目するべきポイントとは

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