会社を経営するうえでは行き当たりばったりで経営を行えば良いというものではありません。
自社がどういう方向に向かって経営を進めていくかのビジョンも大切です。
また、それ以上に、自社が今どういった状況にあるかの分析も必要になってくるでしょう。
今回は、経営分析をやるうえで役に立つツールをいくつか紹介していきます。
経営分析とは?
経営分析という言葉に馴染みがない人もいるかもしれません。
まずはそういった方のために、経営分析とは何か説明していきましょう。
実際に会社を経営していくと、自社の経営状況を示すデータが積み重なっていきます。
売上高や賃借対照表など、さまざまなデータをもとに自社が置かれた立場を調べていくのが経営分析です。
経営分析の目的
経営分析をなぜすべきかといえば、自社が今立てている目標とのギャップを探ることにあります。
たとえば、売上高を伸ばす、という目標を立てていたとしましょう。
それに対して、現在の売上高は低下していたとします。
となれば、今までの方法を採用し続けているだけでは到底目標を達成することはできません。
どこが問題で売上高は伸びないのか、といったことを経営分析によって洗い出せば経営状況を良くすることができます。
経営分析の指標
経営分析をする上では、どういった指標を採用するかが問題になるでしょう。
業界によって採用すべき指標は変わってくるはずです。
たとえば、飲食業界と建設業界で採用すべき指標が同じになるとは限りません。
よその企業を見習ってウチもこれを指標にしながら経営分析を行おうと考えると、せっかくの分析が役に立たない可能性も否めないでしょう。
経営分析を行う上では、収益性や成長性などの指標を導入すべきとされています。
かといって、それらを鵜呑みにするのではなく自社がどういった目標を立てているかを踏まえながら指標を選ぶべきです。
たとえば、一時的な収益を犠牲にしてでも会社を成長させることを重視するといった目標を立てているならば、成長性の指標を重点的に分析したほうが良いでしょう。
経営分析に関する記事はこちら
エクセルでの経営分析の課題
現在は経営分析をサポートするさまざまなツールが流通しています。
それらを使わずともエクセルでも経営分析を行うことは可能です。
実際、エクセルを使ったデータ分析をすることで業績を伸ばしたという企業もあります。
もっとも、エクセルで経営分析をしようと思うとやや難しいと言わざるを得ません。
人的ミスの発生率が高い
エクセルは誰もが一度は使ったことのあるツールなので、使いやすさでいえば他のツールよりも上でしょう。
しかし、膨大なデータを処理するうえでのチェック機能が搭載されていないという難があります。
そのため、ここはこのような数字を入力すべきなのに、間違って違う数字を入力してしまったというミスが発生してしまいかねません。
複数人での同時作業が困難
経営分析を一人で行うのは大変でしょう。
そのため、複数人で同時作業できるような体制を整えたほうが良いです。
厳密にいうとエクセルでも同時作業を行うことはできます。
しかし、そのためには複雑な操作を行わなければいけないのでやや手間です。
最初から複数人で経営分析を行うつもりならエクセルは使用しないほうが良いでしょう。
属人化する傾向にある
エクセルは自分でテンプレートを作ってデータを処理できるのが魅力的なツールです。
一方で、テンプレートを作った人にしか理解できないファイルに仕上がってしまいがちな難点も抱えています。
たとえば、担当者が変わって、かつて使っていたファイルをもとに新たに経営分析を行ったとしましょう。
となると、一からエクセルの使い方を学びながら仕事に慣れるための手間がかかるという羽目になりかねません。
このように、エクセルは属人化と呼ばれる現象が起きやすいというデメリットがあります。
【無料】おすすめ経営分析ツール
先ほどはエクセルでも経営分析は可能なものの、いざ導入すると使いづらいという話をしました。
最近では経営分析に特化したツールも多数リリースされています。
ここからはまず無料のツールに限定していくつか紹介していきましょう。
経営自己診断システム
経営自己診断システムは決算書の中にある必要事項を入力しさえすれば、無料で経営状況を分析してくれるサイトです。
複雑な計算や煩瑣な数字の入力などは必要ではありません。
そのうえわかりやすい形で分析を提示してくれるので、まずはこちらのサイトを使ってみるのもいいでしょう。
財務診断サービス
財務診断サービスは日本政策金融公庫が提供している無料の分析ツールです。
こちらでは4年分の決算データを入力しなければいけません。
やや煩瑣ではありますが、その分分析内容も緻密になってきます。
ke!san
ke!sanは収益性や安全性などといった経営分析をするうえでは欠かせない各指標の計算をしてくれるサイトです。
経営分析をしようと思うけれどどうやれば良いかわからないという方は、まずこちらを頼ってみると良いでしょう。
【有料】おすすめ経営分析ツール
先ほど紹介してきたのは無料でありながらクオリティの高い分析を提供してくれるツールです。
一方で無料ですから細かい分析を行ってくれないという難点もあります。
より精密な分析を求める場合は、有料のツールに頼ると良いでしょう。
アイピア
アイピアは建築業に特化したクラウド型の管理システムです。
経営分析だけではなく、さまざまなデータ管理を行ってくれるシステムなので導入すれば格段に効率よく仕事を行えるようになるでしょう。
特徴
- 直感的な操作
- さまざまなカスタマイズが可能
- 必要な機能がまとめられている
環境 | クラウド型 |
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価格 | ・ベーシック:初期導入費用420,000円、最低月額利用料金20,000円 ・プロフェッショナル:初期導入費用510,000円、最低月額利用料金30,000円 |
体験版 | 無料体験デモ版あり |
Loglass
Loglassはこれまで作ったエクセルのファイルなどを一手に集計し、それらをもとに経営分析を行ってくれるクラウド型のシステムです。
いろいろとデータを用意してはいるけれど、それらをもとに分析を行うのが難しい、という場合は利用するといいでしょう。
特徴
- データがすぐに集まる
- 機能が豊富
- 簡単に経営状態が把握できる
環境 | クラウド型 |
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価格 | 問い合わせ |
体験版 | 問い合わせ |
FineReport
FineReportは視認性の高い分析を提供してくれるクラウド型のシステムです。
経営分析を行ううえで数字をまとめることは難しくありませんが、それらをグラフなどにまとめるのは簡単ではありません。
その点、FineReportでは一目でわかりやすい図にまとめて分析を提供してくれます。
特徴
- データの統合が簡単
- リアルタイムな反映
- データが見やすい
環境 | クラウド型 |
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価格 | 問い合わせ |
体験版 | あり |
SPEEDA
SPEEDAはその名の通りスピーディーな分析を提供してくれるクラウド型のシステムです。
経営分析は膨大なデータを取り扱わなければいけないので、分析が終わるまで時間がかかります。
しかし、SPEEDAは一時間程度で分析を出してくれます。
特徴
- 業界やトレンドがすぐにわかる
- 特許などがすぐにわかる
- すぐに企業リストが抽出できる
環境 | クラウド型 |
---|---|
価格 | 問い合わせ |
体験版 | あり |
まとめ
経営分析はあくまでも経営をよくするための手段です。
経営分析に手間がかかりすぎていて、肝心の本業が疎かになるようではいけません。
ツールをうまく駆使しながら効果的な分析を行うようにしましょう。
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