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注文・発注メールの書き方とは?【例文あり】注意点を解説

注文・発注メールの書き方とは?【例文あり】注意点を解説

注文・発注作業は、顧客や取引先との関係性に影響する重要な業務です。
「絶対に失敗できない…」と不安になってしまう方も多いのではないでしょうか。

だからこそ、基本的な知識や手順はしっかり頭に叩き込んでおきたいですよね。

今回紹介するのは、発注作業における「メール発注」についてです。
具体的な発注メールの書き方とあわせて、発注作業に関する基礎的な知識もご紹介します。

目次

発注をメールで依頼する際の書き方【例文あり】

すでに確認した通り、発注作業において重要なのは、発注側・受注側が同じ情報を共有し合うことです。
この点に注意して、発注をメールで以来する際の書き方のポイントを見てみましょう。

発注依頼であることが分かる件名にする

いかに分かりやすく端的に用件を伝えるかが件名の役割です。
例えば以下のような書き方なら、発注依頼であることが一目でわかります。

  • 【発注依頼】○○○(商品名やサービス)の依頼につきまして
  • 【依頼】○○○(商品名やサービス)を発注いたします

「先ほどお電話差し上げた件について」「株式会社○○でございます」など、挨拶の冒頭文のような件名は避けましょう。
メールの受け取り手は、受信後すぐにメールを開くとは限りません。

開封まで時間をおいた場合、受信ボックスを後から確認した場合でも内容がすぐ理解できるよう、件名は具体的であることが必須です。

必ず発注書のPDFをメールに添付する

発注書テンプレート

後から水掛け論にならないために、「どのように発注したか」が具体的に分かる証拠として発注書を用意しましょう。
発注書はPDFデータでメールに添付します。
発注書に限った話ではありませんが、メールで書類を送付する場合、パスワードを設定することをおすすめします。

発注書を作成せず、発注する内容をメールに記載する場合もあります。
しかし、発注書を作成しておけば、必要情報が漏れにくく、「正式な依頼」としての印象を相手に与えます。

発注書は、エクセルや手書きで作成するよりも、発注書や注文書を発行できるシステムの活用がおすすめです。
システムを利用すれば、圧倒的に短時間でミスも少なく用意できます。

添付した発注書の内容を本文にも記載する

本文には、発注する内容を具体的に箇条書きにしておきます。
基本的には、次のような項目を記載しましょう。

  • 商品名
  • 型式番号や製品番号
  • 発注数
  • 希望納期
  • 納品場所

発注書自体は別部署が作成する場合など、発注内容について理解が無い場合には、特記事項だけ記載するのがおすすめです。

発注依頼メールの例文

件名「【発注依頼】○○○(商品名)の発注依頼につきまして」

株式会社○○サービス

御担当 ○○様

いつもお世話になっております。

株式会社△△(自社名)の□□(名前)でございます。

先日お見積もりいただいた○○○(商品名)につきまして、

社内検討の結果、ぜひ貴社に発注したく存じます。

つきましては発注書を添付いたしますのでご査収ください。

念のため、注文内容を下記にも記載いたします。

  • 商品名:
  • 数量:
  • 納品希望日:
  • 納品場所:

ご不明な点がございましたら、下記までご連絡ください。

担当者連絡先:○○(電話番号)

ご対応のほど、よろしくお願い申し上げます。

発注の連絡手段に関する事前取り決めなどが不十分であれば、このメールを送信したあとに「送信した」旨を伝える電話をしてもいいかもしれません。

取引先からの発注メールへ返信する際の書き方【例文あり】

発注メールの書き方をご紹介しました。
ここでは、受け取った発注メールへの返信についてご紹介します。

受信したメールは遅くとも当日中に確認・返信する

受信したメールは、いつまでに返信するべきなのでしょうか。
日本ビジネスメール協会が行った調査によれば、「24時間以内に返信が来ないと遅く感じる」そうです。

発注業務は、納品や入金など、期限付きであることがほとんどです。
24時間と言わず、少なくともメールを受けた当日中には連絡することを心がけましょう。
「対応の早い業者」というのは、それだけで発注元の企業から信頼を得ることができます。

だからといって「ずっとメールを待ち受けている」というのも非効率です。
業務時間内で時間帯を指定して「メールを確認するタイミング」を用意すれば効率的です。

件名は変えない

発注元から届いたメールに返信する際、件名は自動的に「Re: ○○○(元の件名)」と表示されます。
この「Re:」は「~について」という意味の、件名との関連性を示す表記です。

「Re: を取って感謝の意を示すことでお客様に誠意が伝わる」と考える場合もあるようです。
しかし、それによって情報の繋がりが切れ、後から確認しにくくなる方が厄介です。

特別な指示がなければ件名は変えないことをおすすめします。
ただし、これまでの内容と異なる話題について話す場合には、件名を変更します。

また、何度かやりとりをするうち「Re:Re:Re:Re…」とRe:表記が増えることがあります。
この場合、Re:表記を1つにして、これまでついたRe:を数字で書くと分かりやすいです。
例えば、「Re6:○○○○(元の件名)」などと表記します。

必ずメールには発注請書をPDFで添付する

発注請書テンプレート

発注する際に発注書をPDFで添付したように、発注を請けたことを示す「発注請書」を作成しましょう。

発注請書は、「確かにこの内容で注文を請けました」ということを伝えるための書類です。
商品名や数量、納品時間や納品時間が示されています。

この書類があることで、受注側が注文内容をどのように認識しているか明言できるため、後々のトラブルを防ぐことができます。

時間がない、手間がかかるという理由で、発注請書を用意しない受注者も存在します。
そんなときは、発注書と一緒に発注請書を作成し、受注者には押印だけしてもらう仕組みにしましょう。

添付した発注請書の内容を本文に記載する

発注書を取引先に送るときと同じように、発注請書の内容を本文にも記載しましょう。
メール本文に情報があることで、受信者が再確認する機会にもなります。

ただし、本文に情報を記載するという作業は当然「打ち間違い」が起こりうるものです。
この点を考慮するなら無理に転記せず、必ず目を通してもらうべき特筆次項だけ記載するというのも手段のひとつです。

発注メールへの返信の例文

件名「Re:【発注依頼】○○○(商品名)の発注依頼につきまして」

○○株式会社
御担当 ○○様

いつもお世話になっております。
株式会社△△(自社名)の□□(名前)でございます。

ご注文を賜り、誠にありがとうございます。
下記の通り承りました。

  • 商品名:
  • 数量:
  • 納品希望日:
  • 納品場所:

取り急ぎ、発注請書を添付いたしますのでご査収くださいませ。

ご不明な点がございましたら、下記までご連絡お待ちしております。
担当者連絡先:○○(電話番号)

それでは引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。

納品物についてメーカー問合せが必要などの理由から、納期がすぐに回答できない場合があります。
この場合、納期が分かったら連絡するのではなく、ひとまず「納期が回答できる予定日」を伝えておくのが親切です。

「○日には納期についても回答いたします」と添えておくだけで、取引先も安心して業務を進めることができます。

発注依頼に返信が無い場合の催促メールの書き方【例文あり】

発注メール、発注メールへの返信に関する基本的な手順と書き方を紹介しました。
もしも送ったメールに返事がない場合、どのような対応をすればいいのでしょうか?

ここでは、発注メールに返信がない場合の対応についてご紹介します。

メールにこだわらずにすぐ連絡を取る

先方からメールの返信が無い場合、こちらからのメール送信を失敗していたり、メール自体は届いていても相手が気付いていなかったりと様々な原因が考えられます。
優先すべきは相手と早急にコンタクトを取ることです。

発注作業は、やり取りの遅延によって希望する納品時期を守れなくなる可能性があります。
これを防ぐためにもメールでのやり取りにこだわらず、直接電話するなどしてすぐに先方の担当者に連絡を取りましょう。

発注依頼時のメールを引用する

返信を催促するメールを送る場合、「以前にこういうメールを送っていますがご確認いただいてますか?」という確認のニュアンスが必要です。

そのため、以前に送ってるメールの全文を引用するようにしましょう。
すでに送ったメールを引用し、「下記について…」と書き出せば、こちらからは確かに送っているということが分かります。

返答がない場合の催促メール例文

件名「【確認】○○○(商品名)の発注依頼につきまして」

株式会社○○サービス
御担当 ○○様

いつもお世話になっております。
株式会社△△(自社名)の□□(名前)でございます。

先日依頼した発注につきまして、ご確認いただけましたでしょうか?
念のため内容を下記の通り再送いたします。

納品希望日(○月○日)の兼ね合いもございますので、
ひとまずご連絡いただけますと幸いです。

お手数をおかけし大変恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。

——
(以下、発注依頼時のメール引用)

催促メールのポイントは、主に次の2点です。

  • 納品希望日を記載し、「早く連絡してほしい」旨を伝えること
  • 発注依頼をした際のメールを引用し、「以前にちゃんと送っていること」を確認すること

催促メールを送る際は、以上のことに気を付けるようにしましょう。

そもそも発注はメール・電話・FAXどれで行うのが正しいの?

「Yahoo知恵袋」や「教えてGoo」などの質問サイトには、「そもそも発注作業はメール・電話・FAXのどれで行うのが正しいの?」といった質問がたくさん投稿されています。
結論を先取りすれば、発注を依頼する手段はどれでも構いません。
大切なのは、発注作業の手段ではなく、目的です。

発注作業の目的や方法について、以下で詳しくみていきましょう。

先方との取り決め・事前共有があればどれも正解

発注の連絡手段で最も重要なのは、発注をする側・受ける側それぞれが、必要な情報を伝い合えたかという点です。
伝達情報に抜け漏れさえなければ、メールでも電話でもFAXでも構いません。

ただし、発注側・受注側双方が、発注手段を事前に共有しておくことが重要です。

もしメールで発注の手続きを行うのであれば、発注をする側または受注側が「発注のやり取りはメールで行いたい」という旨をもう一方に伝えておくようにしましょう。

自社内でメール発注が一般的とされていても、相手も必ずそうとは言い切れません。
メールの見落としなどを通じたトラブルを回避するためにも、必ず事前共有をしましょう。

双方の合意があればどんな方法でも正式な契約と見なされる

発注や注文の手段に関する法的な取り決めはどうなっているのでしょうか。

法的には、「双方に合意がある」と見なされれば正式な契約であると判断されます。
メール・電話・FAXどの方法でも法的な問題はありません。
例えば「口約束」でもこの判断が可能です。

口頭発注ではなくメールや書面を残すのも重要

法的な問題はないといっても、やはり電話など口頭のみで行う発注には様々なトラブルが起こり得ます。
例えば、リフォーム業など建築業界では「言った・言わない」の水掛け論がよく発生します。

建築業界の一部では、未だに工事の依頼や部品の注文が電話一本で完結していることもよくあります。
その場では理解したつもりになっていても、記録を残さないために後日ミスや漏れが発生しやすくなる環境です。

  • 親しい職人であれば電話で直接話すほうが早い
  • 人手不足で発注書をつくっている時間がない

など、口頭発注に頼る理由は様々に考えられます。

しかし、発注情報を書面に残しておくことで、後々起こりうるトラブルを回避することができます。

発注作業が煩雑だと起こりうるトラブル

発注作業では、「発注する側・される側がお互いの認識を共有する」ことが重要です。
認識の共有を怠った場合に起こりうるトラブルを理解しておけば、より適切な発注作業ができるようになります。

ここでは、発注作業が煩雑な場合に起こりうるトラブルについて確認しましょう。

納期遅れや未納品

発注側・受注側の認識がずれている場合、たいていお互い「言ったつもり」「分かったつもり」になっています。

発注側がイメージしている依頼と、受注側が受け取った内容が異なっていれば、

  • 本来必要だったものと異なる商品が届く
  • 納品期日が不透明であり、期日までに届かない

というトラブルが起こり得ます。

商品発注なら再発注ですぐ対応できますが、下請け工事など外注の場合は対応が困難です。
すでに異なる工事をしてしまっているため、やり直すとなると時間も予算も倍以上かかってしまいます。

料金面でのトラブル

情報の伝達が不十分だと、請求金額の予測ができず、発注側は「請求書が届いてはじめて具体的な金額を把握する」ということにもなりかねません。

これも特に、工事依頼や製作依頼などの外注において起こりやすいことです。
原価の予測がつかないのも問題ですが、値引き交渉などを含めて下請け側と揉めるといったトラブルが起こり得ます。

注文書・発注書をメールで送るメリット

注文書や発注書をメールで送ることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
2つの視点からご紹介します。

時間とコストの削減

注文書や発注書を添付してメールで送ることで、外出先でも送ることができる為、時間やコストの削減につながります。

また、注文書や発注書を紙で印刷する必要がなく、ペーパーレスに繋がります。

トラブル防止

注文書や発注書をメールで送付することで、送信履歴が残るため、提出に関するトラブルを防止することができます。

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まとめ

今回は、発注作業における「メール発注」についてご紹介しました。
メールでのやり取りに慣れていないと、どうしても丁寧な表現やマナーにばかり気が向いてしまいます。

ですが最も重要なのは、「正確な情報交換」です。
発注側・受注側がきちんと理解し合えているという安心感を得られるように、まずは正確なやり取りを心がけましょう。

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